オフシーズンの冬のキャンプ場は、人も虫も少ないので、プライベート空間を守りながらバーベキューができる絶好のチャンスです。しかし「寒い中でのバーベキューなんてありえない」もしもこのようなイメージがあるなら、今回の記事はお役に立てると思います。ここでご紹介するのは、冬でもバーベキューをする魅力、そして寒さ対策の方法や冬だからこそ楽しめるバーベキューレシピです。ぜひ最後までご覧いただき、今シーズンの冬はバーベキューを楽しみましょう。
冬のバーベキューの魅力
近年のキャンプブームにより、オンシーズンのキャンプのみならず、一般的にオフシーズンを呼ばれる冬の時期にもキャンプをする方が増えてきています。
しかし気温の低い冬のキャンプ場はまだまだ人が少なく、とても静かなので、アクティブに過ごす方よりも、のんびりと自然に癒やされたい方にぴったりの時期です。
季節を問わずキャンプの醍醐味と言えばキャンプ飯です。
その代表的な料理はやはりバーベキューでしょう。
中でも真冬の寒い中でのバーベキューは夏と違う楽しみ方があることをご存じでしょうか。
北海道や東北のなどの冬の寒さが厳しい地域では、あえて寒い屋外でバーベキューをするお祭りが人気です。
「どうしてわざわざ寒い時期に外でバーベキューをする必要が?」と思いますよね。
冬にバーベキューをする魅力、それは暑い夏の時期に汗をかきながら火を起こさずに済む、さらに、寒いのでみんなが暖を取るために火のあるところへ集まってくるので盛り上がる点です。
夏のバーベキューをする時の火起こしは正直言って地獄ですが、冬なら逆に体が温かくなるのでむしろ火起こし担当に立候補したくなります。
また、バーベキュー台を囲むように集まれば、体が密着して温かくなりますし、なにより、寄り添うことで会話が生まれて盛り上がります。
このように冬のキャンプでバーベキューをする魅力は、寒さを感じさせないような魅力があります。
冬のキャンプ場の温度
冬にバーベキューをする魅力は寒さゆえのものですが、12月〜3月頃までの寒すぎる気温の時には注意が必要です。
特にキャンプ場は自然の中にあるので、通常の天気予報の予報気温よりも低いと考えておきましょう。
キャンプ場の天気や気温を知るなら、キャンプ場に特化した天気予報が1番です。
日本気象協会の運営する「tenki.jp」では全国のキャンプ地のリアルタイムな天気予報の他、キャンプ場の情報も調べられます。
日本は北から南までの温度差がかなりありますが、人が寒いと感じる温度は0度〜15度と言われています。
これは人によっては感じ方が違いますし、40代以降になると、一段と寒さを感じる年齢になるので、あくまでも目安です。
また風が吹くと体感温度はさらに低くなるので、実際の気温よりも寒さを感じやすくなります。
冬のバーベキューは寒さ対策が大切
冬の寒さの中でバーベキューをするなら、寒さ対策は万全にしておきましょう。
これからご紹介する寒さ対策は、キャンプ場で行うバーベキューだけではなく、自宅の庭などで行う場合にもおすすめです。
服装対策
冬の服装で寒さ対策できる1番のポイントは「重ね着」です。
重ね着は、最低でも3枚の服を使うと、服と服の間の空気の層ができ、熱を蓄えて暖かさが持続します。
そのため、インナー、ミドル、アウターを上手に使いこなすと冬のバーベキューを快適に楽しめます。
重ね着のおすすめコーデは、保温性のあるインナーに、ミドルにはフリース、アウターは防風機能のあるダウンやジャケットを合わせるスタイルです。
さらに、ニット帽や手袋、厚手の靴下、ネックウォーマーを使うと万全です。
メンズにおすすめのコーデは、できるだけ動きやすさを重視したスタイルが良いでしょう。
例えば、ストレッチ性の高いアウターやパンツ、またバーベキューの準備や調理をするなら、袖のまくりやすいタイプをチョイスすると、スマートな作業ができます。
レディースのコーデは、とにかく体を冷やさずにおしゃれに見えるスタイルがおすすめです。
特にアウターにオーバーサイズのタイプを選べば、おしりを隠して着痩せコーデができます。
また男性と違って女性のトイレ事情はちょっと手間がかかるので、オールインワンタイプは避け、パンツスタイル、または膝丈スカートやハーフパンツにレギンスを合わせると便利です。レギンスを合わせる時はレッグウォーマーを使うとさらに温かさがアップしますよ。
アイテムで対策する
寒さ対策には便利なアイテムを徹底的に活用しましょう。
カイロ
カイロは、使う場所で温まり方が変わります。
全身を温めるなら首やおなかに貼ると効果的です。
その他には腰やおしり、足のくるぶしなどが良いでしょう。
また、ポケットの中にカイロを忍ばせておく方法もおすすめです。
湯たんぽ
湯たんぽはお湯を入れるだけで使えるエコな暖房アイテムです。
膝の上において膝掛けを使えば、一人用のこたつに変身します。
小さなサイズなら100円ショップでも購入できます。
ストーブ
コンパクトなサイズのストーブなら持ち運びに便利です。
冬にバーベキューをする時の注意点
冬にバーベキューをする時は、炭火やたき火、ガスコンロやバーナーを使いますが、このような熱源を使う時の注意点をご紹介します。
火の粉
炭火やたき火でのバーベキューでは火の粉の行方に注意が必要です。
特にテントの近くやキャンプ場の枯れた草木などに燃え移らないようにしましょう。
火の粉による火災を防ぐには、燃焼中は絶対に目を離さないことです。
また、火の粉は着ている服に飛び散ることもあります。
お気に入りのダウンや、靴に飛び火すると穴が開くので、穴が空いて困る服装はしない、または火の粉に強い素材の服をチョイスしましょう。
小さなお子様連れの場合は、顔や手を近づけると、風に煽られた火の粉がダイレクトに体に当たる可能性があるので、できるだけ近づかないように注意しましょう。
一酸化炭素中毒
冬のバーベキューでは少しでも風が凌げるように、タープの下で行う方も多いと思います。
タープの種類によりますが、使い方によっては室内と同じような状態になる場合もあります。
このような環境でバーベキューを行うと一酸化炭素中毒の危険度が高まりますので、換気が十分にできる環境づくりが大切です。
一酸化炭素は無色無臭のため、気づいた時には周りに充満している可能性があります。
安全にバーベキューを行うためには、換気をしっかりと行い、できるなら一酸化炭素の濃度を測るチェッカーを準備しましょう。
冬のバーベキューにおすすめのレシピ
バーベキューは豪快に肉や魚、野菜を焼く!これで十分ですが、いつもと違うバーベキューメニューで楽しみを倍増させてみませんか?
肉レシピ
お肉はあらかじめ自宅で下準備をしておくことで、当日は焼くだけの作業で調理が終わるので、時間がある時は下準備をしておきましょう。
スペアリブや、鳥肉は、粒マスタードにはちみつ、しょうゆ、塩こしょうで下味をつけたハニーマスタード焼きや、カレー粉とニンニク、しょうが、ヨーグルト、ケチャップで下味をつけたタンドリー風味がおすすめです。
さらに簡単に下味をつけるなら、ニンニクと生姜、しょうゆに肉を浸ける方法も便利です。
残った肉は、かたくり粉や小麦粉をつけて揚げると唐揚げに変身します。
また、肉は串に刺して準備をしておくと、寒い中でのひっくり返す作業がしやすくなりますので、塊にくをそのまま刺したり、薄切り肉なら味付け後に丸めて刺しておくと焼きやすくなりますよ。
一緒に野菜も刺せばバランスの良いバーベキューが出来上がります。
魚レシピ
冬のバーベキューに魚を取り入れるなら、ぜひ冬の魚を使ったレシピで旬を堪能しましょう。
冬に旬を迎える魚は地域によりさまざまですが、タラやブリなどの魚を使ったアクアパッツァはいかがでしょうか。
材料は、魚にトマト、オリーブオイル、ニンニク、白ワイン、アサリをアウトドア用の厚手のアルミホイルで包み、焼くだけで完成します。
魚からの塩分で味付けは間に合う場合もありますが、足りなければ、塩やこしょうで味を整えましょう。
また、冬のバーベキューでは貝類をそのまま焼く方法もおすすめです。
牡蠣やホタテなどは、貝付きのままで焼くと、うまみのつまった汁と一緒に身が楽しめるので体が温まります。
野菜レシピ
レシピと言えるほどではないのですが、冬のバーベキューで野菜を堪能するなら、丸焼き、もしくはホイル焼きがおすすめです。
定番のサツマイモやジャガイモを焼いたり、小さな野菜は串に刺せば調理がしやすくなります。
また、野菜をたっぷりと食べるなら、鍋も良いでしょう。
肉などを焼いている横で使い捨てのアルミ鍋に具材を入れて乗せておけば、好きな鍋が完成します。
残った肉や魚介類を使えば、食材の使い切りもできます。
バーベキューに誘われたら
会社の同僚、近所の方、またはサークルメンバーなど、季節を問わずバーベキューに誘われる機会はあると思います。
一般的には誘った側、つまりホストがセッティングすることが多くなりますが、単に招待をしてもらった、もしくは会費制で行うなどケースはさまざまです。
せっかくバーベキューに誘われたなら、誘ってくれた感謝の意を込めてちょっとした差し入れを持参してみませんか?
バーベキューの差し入れとして喜ばれるものは、食後のデザートにできるものや、飲み物などです。
特にお子様のいる方に誘われた時は、ケーキやアイス、旬のフルーツが喜ばれます。
また、大人ばかりの集まりなら、おつまみにできるチーズや珍味、漬物などがおすすめです。
飲み物の差し入れも、350〜500ml程度の缶やペットボトル飲料ならすぐに飲まなくても、賞味期限が長いので、もらった側も迷惑にはなりません。
冬のバーベキューに必要な持ち物
冬のバーベキューに必要なアイテムをまとめてみましたので、チェックリストとしてお使いください。
バーベキュー料理の内容により持ち物は異なります。
【バーベキューに必要な持ち物】
- バーベキュー用コンロ
- コンロ用の熱源(炭・薪・ガス・ガゾリンなど)
- 網・鉄板
- 皿・箸・コップ
- トング(食材用と炭や薪用)
- 軍手
- 鍋・フライパン
- テーブル・椅子
- 食材
【寒さ対策に必要な持ち物】
- カイロ
- 湯たんぽ
- 毛布・ブランケット
- 防風タイプの服装(ポンチョなども便利)
- 帽子・手袋・靴下
- ストーブ
冬にバーベキューができる施設
冬にバーベキューを楽しみたいけれど、準備が面倒、または寒いのは苦手など、敬遠する理由はいろいろとあります。
そこで、冬でも屋外や室内でバーベキューが楽しめるバーベキュー場などの施設をご紹介します。
【屋外でバーベキューができる施設】
クオラの庭(東京都)
手ぶら、もしくは食材を持ち込んで、建物の屋上を利用してバーベキューができます。
ネスタリゾート(兵庫県)
キャンプやグランピング、ホテルの宿泊にバーベキューがセットになったプランが人気です。
バーベキューの食材、アイテムのレンタルが可能なので、手ぶらで行けます。
【室内でバーベキューができる施設】
浅草おうちキャンプ(東京都)
室内がまるでキャンプ場のような施設です。
無煙ロースターと使ったバーベキューができます。
レンタルスペース リアン(大阪府)
一軒家が丸ごとレンタルスペースになった施設です。
「ルームA」を利用すると、屋根付きのベランダでバーベキューができます。
この他にも冬でもオープンしているキャンプ場やバーベキュー場などは、手ぶらOK、もしくは寒さ対策が万全の施設などがたくさんあります。
冬でも気軽にバーベキューがしたくなった時はこのような施設を利用されてはいかがでしょうか。