グレゴリーのデイパックと言えば、タウンユースのバックパックとしてもかなり人気があります。
今回ご紹介する「z35」は、タウンユース向けではなく、本格的な登山で使えるザックです。
z35は他のザックと比べてどんな点で人気なのでしょうか?
z35の特徴と使い方についてみていきたいと思います。
グレゴリーとはどんなブランドなのか
グレゴリー社(Gregory Mountain Products)は、1977年にウェイン・グレゴリーがサンディエゴで立ち上げたバックパック専門の会社で、バックパックのパイオニアとも言えます。
人間工学に基づいたデザインで体にフィットし、本格的な登山からタウンユースまで使えるバックパックとして世界中で愛されています。
2014年には、スーツケースで有名なサムソナイト(Samsonite International S.A.)がグレゴリーを買収し、アジアでの販売促進をさらにすすめています。
グレゴリーのアイテムと言えば、タウンユースでもアウトドアシーンでも、圧倒的な人気があります。
グレゴリーのバックパックは、アイテムによって性能がかなり異なりますので、自分の目的にあったモデルを選びましょう。
タウンユースであれば、定番のデイパックやイージーデイなどが人気で、ちょっとしたハイキングなどにも使えます。
一方、本格的な登山をする場合ですと、タウンユース向きのバックパックでは不十分でしょう。
今回ご紹介するz35は、本格的な登山で使える小ぶりなザックです。
その使い方をみていきましょう。
グレゴリーz35は自分の体にフィットするか確認しよう
登山初心者にとって、ウェア選びよりも大変なのが、ザックの選び方ではないでしょうか。
登山の基本として、「ザックは着るもの」という感覚が必要です。
ザックを選ぶ際は、ザックのサイズや背中に当たる位置、ウエストベルトや肩パッドの位置や厚さ、全体のフィット感が重要です。
これらに少しでも違和感があると、体が痛くなってしまったり、同じ重さの荷物でも疲労が蓄積しやすくなってしまいます。
z35をはじめとするグレゴリーのザックは、人間工学に基づいた設計になっているので、安定性が高く重心が片寄りにくくなっています。
また、z35は「Z&Jade」シリーズの一つです。
Zは男性の体にフィットするよう、Jadeは女性の体にフィットするよう設計されています。
ザックの機能や使い方を気にすることはもちろん大切ですが、ウェアを選ぶのと同じくらい、ザックのフィット感にも意を向けましょう。
ザックは着るものという言葉を頭に入れておきましょう。
グレゴリーz35の特徴と使い方①容量
グレゴリーz35はその名前からも分かる通り、容量は35リットルなので、ザックとしては小さめのタイプです。
行う登山の目的や長さによって、選ぶザックの容量は変わってきます。
また登山慣れしていない方は、慣れている方とのザックの使い方に差があり、ザックの容量が足りなくなってしまうこともあります。
z35を選ぶ際は、自分の目的や、慣れなどを考慮しましょう。
おおよその容量の目安は以下の通りです。
10~20リットル:軽いハイキングなどに適していて、タウンユースで使う人も多い
25~35リットル:人気のあるサイズで、日帰り登山や、山小屋に1泊する方向け
35~50リットル:荷物が少ない時期のテント泊や、防寒着が必要な時期の山小屋泊向け
50~80リットル:テント泊をする人向けで、重さに耐えられるような機能も多い
100リットル~:遠くに行く場合や、長期間の縦走向け
あくまでも目安ですが、これを参考にしてみてください。
パッキングの技術が上がれば、少ない容量で足りるようになっていきます。
z35は35リットルという表示がありますが、実際の使用感としては30リットルくらいなので、少し小さいと感じるかもしれません。
グレゴリーz35の特徴と使い方②ポケット
グレゴリーz35には、登山の際に便利なポケットがいくつかついています。
メインで荷物を入れる部分の外側に、レインウェアが入るポケットがあります。
z35は1気室ですが、このポケットはレインウェアが入るくらい大きいので、すぐに取り出したいものはこちらのポケットに入れておくという使い方が出来ます。
このポケットは、ジッパーがなどが付いていないので、手を差し込めば簡単に荷物を取り出すことが出来ます。
ですので、変わりやすい山の天候にも素早く対応出来ます。
また、専用のレインカバーが入っているポケットが付いていることも特徴です。
別途で買うとそこそこの値段がするレインカバーが、ポケットに収納されています。
このレインカバーの内側にループが付いていて、これが便利な機能となっています。
このループをレインカバー入れの外にあるフックに繋げておけば、風でレインカバーが飛ばされてしまう心配がありません。
この使い方を知っておけば、雨や風が強いときに、荷物のことを気にしないで登山に集中することが出来ますね。
グレゴリーz35の特徴と使い方③サスペンションとハイドレーション
z35をはじめとするグレゴリーのザックが背負いやすい理由が、背中部分の設計にあります。
z35では、背中部分に独自設計のクロスフロー・サスペンションというシステムが使われています。
このシステムは、荷重移動の効率を下げることなく、背中部分に空気が流れていくような通気性を実現しました。
z35の背中部分は、ほとんどメッシュ素材で出来ているので、見た目からして通気性が良さそうなのが分かります。
また、軽量のXフレームワイヤーによって、ザックの重量が増えるごとに張りと強固さを自然に調和させてくれるので、安定感が保たれます。
この背中部分のクロスフロー・サスペンションシステムによって、通気性と安定性が生まれ、z35を背負うと着ているような感覚になれるのです。
加えてz35はハイドレーションシステムに対応しています。
ハイドレーションを使うような難易度の高い登山の場合でも、ハイドレーションを使う必要ないハイキングのようなときでも、その使い方を分けられるので便利です。
z40とzuluとの違いは?
z35と同じくらい人気があるのが、グレゴリーz40です。
こちらはz35とほとんど同じ作りで、容量が40リットルになっています。
大きな違いとしては、レインウェアなどをいれるフロントポケットにジッパーが付いているという点です。
z35のフロントポケットはジッパーが付いておらず、上から入れるタイプのポケットになっています。
このポケットは、人によって使い方が違うと思いますので、好みが分かれるであろう部分です。
ここまで説明してきましたZシリーズですが、現在はモデルチェンジをしており、在庫・中古のみの販売となっています。
そのZシリーズの後継モデルとなるのが、Zuluシリーズです。
ZuluシリーズはZシリーズに比べて湾曲が少なく、荷物の出し入れがしやすいという特徴があります。
また、40リットル以上のサイズでもフロントポケットのジッパーがなくなっており、z35と同じ上から入れるタイプのポケットになっています。
ただし、伸縮性のある布タイプの素材になっています。
自分の好みに合わせて、どのシリーズを選ぶかが変わってきますね。
z35はマルチに使えるちょうどいいザック
z35は、35リットルというザックとしては小さめのサイズに、さまざまな機能がついていてとても使いやすいことがわかりました。
後継モデルのZuluシリーズも、Zシリーズと同じような作りになっていますので、新品を簡単に手に入れたい方はこちらの購入も検討しましょう。
着ているような感覚になれるグレゴリーz35使って、登山をより楽しみましょう。