キャンプでのテント泊に欠かせないのが、「マット」です。
モンベルのマットには、「フォームパッドタイプ」と「コンフォートタイプ」があります。
コンフォートタイプのマットはエアーを入れるタイプのため、どうしてもパンクなどの可能性が付いて回りますが、こんな時こそ焦らず対処したいものです。
今回は、そんな「マット」の修理の仕方についてご紹介します。
モンベルのマットについて
アウトドアメーカーの中でも、高い信頼と品質を誇るモンベルは登山やキャンプを楽しむ人にとって、とても頼もしいブランドです。
実際、モンベルに携わる社員全員がアウトドアが趣味であるため、登山やキャンプをする人のニーズに一致する商品が多いです。
しかし、そんなモンベルの商品でも取り扱いやメンテナンスを怠ると、当然ながら機能低下や破損を招くため、修理が必要になります。
モンベルのマットシリーズは、とても機能的で使用感が良いですが、コンフォートタイプのマットは内部にウレタンやエアーが入っていることもあり、パンクの可能性は十分にあります。
ちなみに、大きな破れ傷や明らかな製品不良である場合は、モンベルのカスタマーサービスに問い合わせると修理や交換に対応してくれます。
自分ではどうしようもない破損の場合は、モンベルで修理するという方法を頭の隅に置いておくといいかもしれませんね。
また、破損が小さな傷や空気漏れだった場合は、自分で直してみるという選択ができます。
モンベルのコンフォートタイプには、専用のリペアキットが1セット付いてきますので、小さな傷くらいなら修理にチャレンジしてみましょう。
何が原因?モンベルマットの破損例
コンフォートタイプのモンベルマットによく見られる破損例は、空気漏れや内部剥離です。
しかし、よく見られる例とはいえ、破損には原因があります。
この2つの破損について、原因を以下にまとめました。
【空気漏れ】
①圧力のかけすぎ
②ゴツゴツした地面に置いて使用する
③尖ったものを当てる
④熱いものを傍に置く
⑤直射日光が当たる場所で長時間使用や保管をする
【内部剥離】
①口で空気を吹き込む
②湿気の多い場所で長時間使用や保管をする
③熱いものを傍に置く
マットは、平らに敷いて寝るためのギアです。
まず、空気漏れに関してですが、キャンプをしている時にやりがちなのが、マットを膨らませた状態で2つに折りたたんで使用することです。
また、テントなどの狭いスペースで、鍋などの熱いものを近くに置いてしまうことも挙げられます。
マットは、圧力過多になると劣化が進んでしまいますし、熱いものを近くに置くと、表面の生地が劣化する、あるいは溶けてしまいます。
また、マットは風船のようなものなので、尖ったものを当ててしまうと穴が空くのは必然ですね。
次に内部剥離ですが、これは内部の腐食によって起こる場合があります。
ありがちなのが、膨らみが足りないからと口で空気を吹き込むことです。
このように口で空気を吹き込むと、マット内部に水分も入り込みます。
それによってカビが発生する場合があり、空気を吹き込むバルブ付近から、カビによって腐食した部分がだんだんと剥離して「一部膨張」の症状が出る場合があります。
同じく、湿気の多い場所で使用したり、保管をするとカビの発生を促してしまいますし、熱いものの近くに置くと表面やウレタンが溶けてしまいます。
空気漏れはともかく、内部剥離となると修理も簡単ではなくなるので注意が必要です。
モンベルマットの正しい取り扱いとは?
モンベルのマットは、丈夫で長持ちしますし、カスタマーサービスもきちんと用意されていますが、それは全て「正しい取り扱い」がある上での話です。
適当に使用し、マットの特性や使い方を理解しないでいると長持ちしません。
また、カスタマーサービスでの修理や交換も対象外となることがあります。
では、正しい取り扱いとはどういったものなのでしょうか。
まず、使用後のメンテナンスですが、使用後すぐに収納バッグに入れて保管せず、キャンプなどから帰ってきたら一度汚れを落としましょう。
軽い汚れなら、拭くだけでも良いですし、汚れが強い場合は水洗いすることも可能です。
その際、マットを膨らませた上でバルブをしっかり閉めるのを忘れないようにし、バスタブに水を溜めて洗うと汚れを落としやすいです。
汚れを落とした後は、しっかり乾燥させて水分を残さないようにします。
その後、保管するためにしまうことになりますが、できれば軽く空気を入れた状態で立てかけて保管しましょう。
マットの空気を抜いて丸めて収納バッグに保管していると、折り目が付いてしまい、劣化の原因になることがあります。
アウトドアのギアが実際のキャンプなどで十分な機能を発揮するのは、正しい取り扱いがあってこそです。
せっかく購入したモンベルのマットなのですから、長く愛用してあげたいですね。
修理すべきところを探してみよう!
使用しているモンベルマットの膨らみがだんだん萎んでくるなら、空気漏れの疑いもあります。
そんな時は、早々に空気漏れの場所を特定し、修理に移りましょう。
何故かというと空気漏れがある以上、マットの膨らみは今以上に萎んできますし、放っておいても空気漏れがどんどん進行するだけだからです。
さて、空気漏れを特定するには2つほど方法があります。
1つは、バスタブなどに水を溜めマットをしっかり膨らませた上で、水の中に入れてみます。
すると、空気漏れの場所から空気がブクブクと出てくるので、すぐに特定できます。
しかし、この方法は水を溜める場所が無いとできないということと、空気漏れの場所から水が入る可能性があるため、あまりオススメしません。
2つめの方法は、マットを膨らませて、軽く圧力をかけながらマット全体に湿らせた手をかざすと、空気漏れの場所から出てくる空気が手に当たります。
湿らせた手に空気が当たってひんやりとするので、分かりやすいです。
その後、石鹸を泡立て、空気が出ている場所付近に塗ります。
そうすると、空気漏れの場所から出てくる空気で泡がプクプクとさらに泡立つので、空気漏れの場所をしっかりと特定できるわけです。
この方法は、石鹸と水さえあればどこでもできるのでオススメです。
空気漏れの場所が特定できたら、その場所にマーカーで印を付けるのを忘れないようにしましょう。
修理に必須なリペアキットの使い方
モンベルのコンフォートタイプのマットには、リペアキットが1セット付いてきます。
リペアキットの内容は、接着剤×1・リペアパッド×2・トグル(スペア)×1です。
このリペアパッドには、裏面にすでに接着剤が付いていてシールのようになっています。
そのため、アウトドアに出かけた先で空気漏れになってしまっても、小さなピンポール状の穴であれば簡単に応急処置ができる、便利なキットになっています。
しかし、パッドに付いている接着剤だけでは少し接着が弱いので、なるべく付属の接着剤も使用した修理をしましょう。
手順としては、まずマットの汚れを落として、しっかりと乾かします。
次に、空気漏れの穴まわりから接着剤を塗り広げます。
この時に、用意したパッチよりも一回り大きめに塗ることで、パッチを張った後に端っこから剥がれていかないようにする効果があります。
接着剤を付けてパッチを貼ったら、上に平らで硬い重しを乗せてしばらく放置しましょう。
接着剤が乾くまで約8時間ほどかかりますので、その間動かさないようにします。
最後に、修理した場所から空気漏れをしていないか、最終チェックをしてOKなら修理は完璧です。
リペアキットを使いきったら代用品で修理しよう!
長年モンベルマットを使用すれば、付属のリペアキットを使い切ってしまうこともありますよね。
そんな時は、新たにリペアキットを手に入れる必要があります。
モンベルでは、リペアキットやリペアシートを単体で提供しています。
モンベルで提供しているリペアキットを以下にまとめてみました。
【リペアシート】
参考価格:762円(税抜き)
素材:ポリウレタン
カラー:半透明
サイズ:15×15cm
この商品は1枚しか入っていませんが、粘着力と伸縮性が強力なのが特徴です。
シール状になっており、別途接着剤が不要なタイプになります。
使用する時は、空気漏れの場所の穴に必要な大きさを切り出して使用します。
【マックスフレックスパッチ】
参考価格:950円(税抜き)
素材:熱可塑性ポリウレタン
カラー:半透明
サイズ:7.6cm×12.7cm
内容量:2枚
さまざまなアウトドアギアに対応する補修テープです。
接着力は高いにもかかわらず、剥がす場合はガムテープなどのようなベタついた汚れを残さず剥がすことができます。
しかし、テープは時間の経過とともに接着が強くなるため、剥がす予定ならば24時間以内に剥がしましょう。
【ミニリペアパッチ】
参考価格:650円(税抜き)
素材:ナイロン(ブラック)、ポリ塩化ビニール(クリア)
カラー:クリア×ブラック
サイズ:3.8cm×6.4㎝
内容量:6枚(ブラック。クリア各3枚)
性能的には「マックスフレックスパッチ」と同じですが、ミニサイズにカットされているため、緊急の応急手当の時に便利な仕様になっています。
紹介したリペアキットを見て分かるようにモンベルのリペアキットはどれも価格がリーズナブルで、実用に足る性能となっており、とても便利です。
空気漏れを起こさないように使用するのが最善ですが、穴が空いた時にサッと対処できるシートと修理の方法を知って、マットのパンクを心配せずにお出かけしましょう。
マットが空気漏れしても慌てず修理でアウトドアのプロになろう
アウトドアではハプニングがよくあります。
マットの空気漏れも、予期せぬハプニングの1つです。
しかし、ハプニングに見舞われてがっくりとうなだれるよりも、ハプニングを想定し修理することまでを念頭に入れて行動すれば、より一層お出かけを楽しむことができます。
モンベルマットはちょっと穴が空いたくらいならば、修理すれば十分長期で使用できるタフさを持っています。
ぜひ、モンベルマットのタフさを生かしてマットを使用していきましょう。