山歩きの必需品と言えば「トレッキングシューズ」ですが、種類が豊富すぎて何を買ったら良いのかわからないことってありますよね。
その中から、自分の足にフィットする一足を探し出すのは一苦労です。
買って使ってみたものの、足に合わなくて、山歩きから疎遠になってしまうこともあるかもしれません。
そこで今回は、日本人の足形にベストマッチなシューズブランド「シリオ」から、やや細めのトレッキングシューズ「41A GTX」をご紹介します。
「41A GTX」を製造・販売する「シリオ」とはどんなブランドなの?
「41A GTX」を販売する「シリオ(SIRIO)」とは、1993年創業の日本のシューズブランドです。
元々は、イタリア製トレッキングシューズの輸入代理店として営業していた企業でした。
山歩きを趣味とする方なら、「シリオ」という名前を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
この「シリオ」というブランドは、日本人の足にフィットしたシューズを展開しているブランドなので、はじめてのトレッキングシューズの候補にもなりやすいブランドです。
日本生まれのブランドなので、日本人にフィットするシューズづくりをしているのは当然のようにも思えますが、日本人の足にフィットするのにはちゃんとした理由があります。
それは、日本人の足型に合わせた設計を行なっているからです。
日本人の多くが甲高で幅広の足型をしていると言われています。
いわゆる、「日本人型」の足型ですね。
そんな日本人向きのシューズを生み出し続けているブランドのひとつが、今回ご紹介する「シリオ」なのです。
シリオは日本人の足型に合わせて作っている
前の項でも少し触れましたが、日本人は幅広の足の人が多いと言われています。
諸説ありますが、下駄や草履を履く日本古来の文化が日本人の足型を形成していったとも言われています。
それに対して、欧米諸国では甲が低く、細い足型の人が多いと言われています。
しかし、登山文化の歴史は日本よりも欧米諸国の方が古く、シューズをはじめとするアウトドアギアブランドも欧米を中心に発展してきました。
そのため、かつては日本人に合うシューズは、そう多くはありませんでした。
今日では、日本でも多くのアウトドアギアブランドが発展を続けており、日本人に合うシューズもたくさん発売されています。
その足の型ですが、足の指先からかかとまでの長さを10とした時の足の幅は、欧米人では3.5程度、日本人では4程あると言われています。
「シリオ」では、この「10:4」という比率をベースに、3E、3E+、4E+という3タイプのワイズ(=足幅)のトレッキングシューズを展開しています。
今回ご紹介する「41A GTX」は、やや細めの3Eのワイズのシューズです。
シリオの「41A GTX」はどんなシューズなの?
「41A GTX」とは、シリオから発売されているシューズで、ライトトレッキングから不整地を歩むトレッキング程度までをカバーできるシューズです。
足首の後ろがやや短めのミドルカット型をしており、重さは590g(26.0cm)で、軽快に歩くことに重きを置いていることが伺えます。
なお、前の項でご紹介したように、「41A GTX」とは、シリオのシューズとしてはやや細めの3Eというワイズのシューズです。
シリオのカタログによれば、「10:4」という足の縦横比よりもやや細い方向け、とのことでした。
ちなみに、「41A GTX」の「GTX」とは、「GORE-TEX(ゴアテックス)」の略です。
この「GORE-TEX」というものをご存知ですか?
「GORE-TEX」とは、登山用のシェルジャケットなどにも用いられる、「防水・透湿」素材です。
「防水・透湿」とは、外部からの水の侵入を防ぎ、内部からの湿気を外へ逃がしてくれる、ということです。
つまり、「41A GTX」は防水で、汗をかいても蒸れにくいシューズに仕上がっています。
また、「41A GTX」のソールスタンスは6.5cmです。
「ソールスタンス」とは、ソールの硬さの目安になる数値で、短いほど硬く、長いほど柔らかくなり、「41A GTX」はおよそ中程度の硬さになります。
幅広い用途に対応できるシューズということですね。
シリオの「41A GTX」のソールはすごい!
前の項でご説明しましたが、シリオの「41A GTX」はライトトレッキングから不整地を歩くトレッキングに最適なシューズです。
その不整地で性能を発揮してくれるのが、「ビブラム マサイ(=vibram MASAI)」というソールです。
「ビブラムソール」はご存知の方も多い、トレッキングシューズの定番ソールです。
その「ビブラムソール」にも用途や形状、素材タイプによって細分化されたラインナップが存在しています。
この「41A GTX」に搭載されている「マサイ」は、不整地でグリップを発揮するようにスパイクパターンが配されています。
また、コンタクトエリアが広いため、岩場でも高いグリップ性能を発揮します。
クライミングスキルを要するような高度なマウンテニアリングでなければ、あらゆるフィールドに一足で対応できる、まさにユーティリティプレイヤーとも言えるアイテムでしょう。
そういった点からも、はじめての一足に選びやすいシューズなのではないでしょうか。
「41A GTX」以外のシリオのシューズ
これまでご紹介してきた「41A GTX」以外にも、シリオからはありとあらゆる用途に応じたシューズが発売されています。
例えば、「41A GTX」ではやや細すぎる、という方には3E+ワイズの「P.F.430」、4E+ワイズの「P.F.440」というシューズがオススメです。
「P.F.430」と「P.F.440」は、用途や各仕様は「41A GTX」とほぼ同等ながら、幅広の設計になっています。
さらに、「P.F.430」にはレディースフィットのアイテムも発売されているので、より細かなフィッティングに対応できます。
そして、残雪季登山など、より高度なスキルや装備を要する山へ挑むようになったら、「P.F.730」がオススメです。
「P.F.730」はハイカットシューズで、セミワンタッチアイゼンを取り付けるためのコパが搭載された3シーズンモデルです。
その他、シリオから多くのアイテムが展開されているので、まずは店頭で試して、履き比べてみてください。
「41A GTX」のお手入れはどうしたらいいの?
これは、シリオの「41A GTX」に限ったことではありませんが、トレッキングシューズのお手入れや保管方法しだいで、シューズの寿命は大きく変わります。
シューズに付着した泥や汚れはカビの原因となるため、よく落としてから収納、保管をすることを徹底してください。
また、保管時には、高温で多湿になるような風通しの悪いところは避けるようにしましょう。
シューズに使用されている素材には湿気に弱いものも多く、特にソールとアッパー部を張り合わせる接着剤は、湿気による化学反応で劣化してしまう可能性があります。
これは「加水分解」という現象で、時にはソールが剥がれてしまうこともあります。
湿気対策や型崩れ防止のために、シューズキーパーを使用するのも良いでしょう。
安全に長くシューズと付き合い続けるためにも、正しいお手入れと保管を心がけましょう。
まずは自分の足について知ろう!
日本人の足にフィットしやすい、シリオのトレッキングシューズですが、誰にでもフィットするという意味ではありません。
特に、近年は細めの足型の人が増加しているというデータもあります。
まずは販売店へ行って足型の測定をしてもらい、実際に多くの種類のシューズを試着してみてください。
シューズはブランドやアイテムによって、足型以外にも細かな違いが存在します。
その違いを肌で感じ、自分の足に合うものを探し出してください。