最近、人気に火がついているアウトドアスポーツの1つの「トレイルラン」。
自然を楽しみながら運動できると、幅広い年代の方が行っています。
楽しみながらできるといっても山道などを走りますから、ケガなどをしないように装備しておくことはとても重要です。
ここでは、トレイルランを行うために重要な装備についてお話をしていきます。
そのなかでも、シューズは特に重要な装備ですので、正しいサイズの選び方などもご説明しましょう。
トレイルランとは?
はじめに、トレイルランがどのようなものかをみていきましょう。
トレイルランとは、アップダウンのある山道などの不整地の道を走るスポーツのことをいいます。
マラソンや登山などのブームもあり、自然をフィールドにするネイチャースポーツとして、徐々にトレイルランも人気になってきています。
このトレイルランの魅力は、大きく4つ挙げられます。
①豊かな自然に親しむことで、肉体だけでなく、心の健康をつくることにもつながること
②年齢性別に関係なく、1人1人のペースで楽しむことができること
③独自のライフスタイルやファッションがあること
④他のスポーツにはない独特の雰囲気があること
このような魅力もあり、さらに国内大会やイベントが徐々に増えはじめ、年を追うごとにトレイルランを楽しむ人が増えているのです。
トレイルランを見たことはあるが行ったことがない人からみれば、「トレイルランは難しくてキツいスポーツ」とイメージされてしまうことも多いですが、実際はそのようなことはありません。
専門の知識がなくても、ある程度の基礎知識があれば誰でもすぐに楽しめますし、歩いても構わない自由なスポーツですので、行ってみると案外気軽にできるものです。
しかし、だからといって、整備されていない道を走ったりするわけですから、ケガをしないように正しいサイズのシューズなどを装備することは大切です。
トレイルランを行うための装備とは?
自然を楽しみながら運動できることから、人気が出はじめているトレイルランですが、はじめる前には装備をきちんとしておくことが大切です。
特に、未経験の方やあまりしたことがない方にとって、重要なことです。
まずは、必要といえる装備をご紹介します。
①トレイルラン用シューズ
このあとの項でご説明しますが、正しいサイズ選びを行わないと、ケガなどにつながります。
②ウェア
走る山などにもよりますが、気温差が激しい場合もあります。
撥水加工されたジャケットを装備しておくと良いでしょう。
また、汗もかきますので、インナーは吸水速乾機能のあるものを身につけるのがオススメです。
案外抜けてしまうのが靴下です。
靴下によっても、「疲れにくい」や「アンクルサポート」といった機能のついたトレイルラン用の靴下があります。
整地されていない道を走るので、足を守るために靴下選びも大切です。
③リュック
水分補給用のスポーツドリンクを入れたりと、リュックも重要な装備です。
軽量性と通気性を追求した、エアベントシステムを採用したものもあります。
④GPS付き腕時計・地図
いざというときのために、持っておいたほうが良いでしょう。
⑤食糧
長距離を走る場合はもちろんですが、非常食としても多めに用意しておくと安心です。
先ほども少し触れましたが、水分はスポーツドリンクを用意しておきましょう。
⑥エイドキット
靴擦れや軽いケガをしたときに、役に立ちます。
⑦ヘッドライト
日が落ちはじめると、山は急に暗くなります。
そんなときに役に立つのが、ヘッドライトです。
この7つは、装備しておくことをオススメします。
ほかにも、キャップやグローブなど、必要と感じるのであれば用意しておきましょう。
シューズは重要!サイズなど選び方を間違えるとどうなる?
先ほど、トレイルランをはじめる前に必要といえる7つのものをご紹介しました。
そのなかでも、特に重要なのがシューズです。
正しいサイズでないものなどを選んで、トレイルランを行うのはとても危険です。
具体的にどのような危険が考えられるのかを、お話ししていきます。
男性よりも女性のほうが多いのですが、シューズを選ぶうえで「デザインや色」「価格やブランド」で選ぶことはありませんか?
たしかに、自分が気に入ったデザインや色、そしてブランドのものを身につけたいという気持ちは分からなくもありません。
しかし、デザインなどを重視して機能面が怠ってしまうと、「黒爪などの足のトラブル」につながることもあるのです。
さらに、大ケガにつながることもありますし、事故に遭ってしまうことも考えられます。
1番大切なのはやはり自分の体ですので、楽しく安全に走るためにも、正しいシューズ選びは重要なのです。
シューズの正しい選び方!【サイズ】
それではここから、トレイルラン用シューズの正しい選び方についてお話をしていきます。
シューズの選び方のポイントとしては、大きく3つに分けられます。
「サイズ」「ソール」「ヒールカウンター」です。
はじめに、「サイズ」についてご説明します。
トレイルランの場合、山道を登ったり下ったりします。
もし、自分の足のサイズにピッタリのシューズを選んでしまうと、下りのときに体重が前にかかることで、つま先がシューズにあたってしまい圧迫されてしまうことがあるのです。
このような状態になれば、足の指を痛めることにつながります。
これを防ぐためにも、トレイルラン用シューズの場合は、自分の足のサイズにプラス1.5cm大きいものを選ぶと良いでしょう。
購入する前には、トレイルラン用の靴下を履いたうえで、シューズを試し履きするようにしてくださいね。
シューズの正しい選び方!【サイズ以外】
引き続き、トレイルラン用のシューズの正しい選び方についてお話をしていきます。
サイズ以外のポイントを、ここでご説明します。
「ソール」
見るべきポイントはアウトソールです。
ソールの突起(スタッド)が深いものほどグリップ力が高く、ハードなトレイル向けといわれています。
反対に、浅いものはスピードが出やすいので、平坦な道に向いています。
トレイルランは舗装された道だけでなく、岩場やぬかるんだ道、木の根の張った道など整備されていない道も走るので、いかに滑ってケガをしないかが大切です。
そのため、地面をとらえる力であるグリップがしっかりとしたシューズを選ぶようにしましょう。
また、スタッドが深いものは耐久面においてやや難がありますので、長く履ける靴を選びたい方は、少し浅めのソールを意識すると良いでしょう。
初心者の方の場合は、しっかりしたソールを選ぶほうが、ケガや故障のリスクが減るのでオススメです。
「ヒールカウンター」
ヒールカウンターは、シューズのかかとを補強しホールド性を高めてくれます。
かかとのホールド性が高まることで、シューズ内で足が前に動いてしまうのを防ぐことができるのです。
先ほどもお話ししましたが、足が前にかかると、足の指を痛めてしまう恐れがあります。
「黒爪」や「靴ずれ」の原因につながることも考えられるので、ヒールカウンターが自分に合ったものなのか確認することも大切です。
こちらも「サイズ」と同様で、試し履きすることを忘れずに行うようにしましょう。
履き方も重要!トレイルラン用シューズ
最後に、トレイルラン用シューズの正しい履き方についてご説明します。
サイズなどの選び方だけでなく、履き方もケガなどから守るために重要なことです。
シューズを選ぶことができたら、履き方も正しくできるようにしておきましょう。
手順は以下のとおりです。
①シューズのかかとを地面にトントンと突き、ヒールカウンターにしっかりとかかとを収めます。
②つま先と膝の向きがまっすぐ前を向いているか確認します。
③足首を曲げて親指が上に反るようにし、足首の腱を浮き上がらせます。
この状態をキープするために、ブロックや階段などの段差を使うと良いでしょう。
④靴ヒモを両手の親指で押さえます。
⑤手順④をキープしたまま、残りの4本の指でソールから生地を引っ張り上げ、足とシューズを密着させるイメージでたるみを伸ばしてください。
⑥たるみがなくなったのを確認したら、2番めの穴にヒモを通していきます。
⑦靴ヒモを穴の上から親指で押さえつけながら、他の空いた指でシューズのたるみをとっていきます。
この2番めの穴がとても重要で、ここが決まっていれば全体のセッティングがバッチリ決まります。
⑧他の穴も同様に、生地を伸ばしてたるみを取っていきます。
このとき、靴ヒモが緩まないように注意しながらヒモを締めてくださいね。
⑨最後のヒールロックの穴にヒモを通し、輪っかを作ります(逆サイドも同様です)。
⑩指で生地を伸ばしながら、かかとの方から足首周りのたるみを取り除きましょう。
⑪輪っかに通した靴ヒモの先を左右の手で持ち、そのまま「一」文字の状態で真上、真下に数回引っ張ります。
⑫靴ヒモが緩んでしまわぬよう注意しながら、蝶結びで締めれば完了です。
このように正しくシューズを履くことで、足のトラブルやケガを防ぐことにつながります。
さらに、タイムなどの結果にも影響が出ることにもつながるでしょう。
きちんとした履き方を、身につけておきましょうね。
楽しく走るには装備が重要!
トレイルランは、自然を味わえて楽しく走れることが魅力の1つです。
しかし、ウェアや持ち物を軽く済ませてしまうと、大きなケガや事故につながる恐れがあります。
それを防ぐためにも、走る前にきちんと装備をしておくことが大切です。
シューズまで装備ができたら、ぜひトレイルランにチャレンジしてみましょう!