バーベキューのイメージといえば、肉や野菜を焼いて楽しむことでしょう。
そこで、普段なかなか食べることのできない、サザエや海鮮を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
磯の香りとプリっとした食感、お酒のつまみに最高なサザエや海鮮がバーベキューの食材にあったら、参加者の喜びもひとしおでしょう。
当記事では、サザエの美味しい焼き方や食べ方をご紹介し、海鮮バーベキューをさらに楽しむ方法をお伝えします。
サザエは美味しい!?好き嫌いが分かれる?
サザエは、一般的に毎日の食事で頻繁に食べるような食材ではありませんよね。
何か特別な時でないと、なかなか食べる機会がないかもしれません。
そして、あのぬるっとした肝の食感や苦み、見た目から、苦手という人も少なくありません。
しかし、ひとたび焼き方を変えれば、サザエはとても食べやすく美味しい料理に様変わりします。
さらに、実はサザエには多くの身体に必要な栄養分が含まれているのです。
以下でご紹介します。
●ビタミンB1
目が疲れた時に、目の周りの筋肉をほぐしてくれ、目の神経の疲れを和らげる作用があります。
●タウリン
肝機能を正常に戻す効果が期待でき、お酒をよく飲む方は意識して摂取したい栄養素です。
●たんぱく質
人間の身体を作るうえで必要な栄養素であり、体内で作ることができないため、必要不可欠な栄養素です。
これらの栄養素を含んだサザエは、磯の香りとお酒のすすむ味が多くの大人を魅了しています。
苦手という方も、しっかりと砂抜きをして苦い部分である肝の先を取り除けば、美味しく頂けるかもしれません。
バーベキューで炭焼きしたサザエは、いちだんと旨味が増すので、克服してみてはいかがでしょうか。
バーベキュー前に!サザエの砂抜きはしっかりと!
前章でご紹介したように、サザエが苦手な方は、肝の苦さや口の中にじゃりっとした砂が残ってしまうことが原因ではないでしょうか。
そこで、サザエを美味しく食べる方法として、砂抜きの方法をご紹介します。
サザエにも二パターンあり、獲れたてのサザエを頂いたような場合は、砂抜きをする必要があります。
しかし、お店などで販売されているサザエは、砂抜きをされていることが多いようです。
念のため、購入時に確認することをおすすめします。
バーベキューでは、砂抜きをする手間を省くためにも、事前に砂抜きがされているサザエを選ぶことをおすすめします。
もしも、事前にサザエを準備できるようであれば、バーベキューの日までに砂抜きを済ませておきましょう。
そこで、家庭でできる砂抜きの方法をご紹介します。
【サザエの砂抜きの方法】
①海水と同じ濃度の塩水を作ります。
海水の塩分濃度は3.5%前後といわれているので、1リットルの水に対して36グラム前後の粗塩を入れます。
②ボウルに①を入れ、完全に水に浸すようにサザエを入れます。
③その状態で数日置いておきます。
この時に冷蔵庫に入れないように注意しましょう。
そして、ボウルに蓋をしておくことも忘れないでください。
これが、サザエの砂抜きの方法になります。
次章では、焼き方について詳しくみていきましょう。
バーベキューでサザエを焼こう!焼き方のコツ
しっかりと砂抜きができたら、サザエの美味しい焼き方のコツを学びましょう。
最初に気を付けることは、サザエをバーベキューコンロに上に置いて、すぐに醤油やみりんなどの調味料を入れるのは避けることです。
サザエの身をふっくらとさせたい場合に、お酒だけ最初に振りかけておくことは問題ありません。
醤油などで口を塞がれてしまったサザエは、水蒸気の圧力がかかり、蒸気で爆発してしまう恐れがあります。
少しの間、サザエの中の水分が沸騰してくるまで待ち、いったんぐつぐつと沸騰させます。
その際に出た水分は捨てた方が、美味しく食べることができます。
そして、再び焼き始めたら、醤油を垂らします。
目安として、おおよそ、10~15分で焼きあがるでしょう。
火力は弱火でじっくりと焼くことがポイントです。
また、身の底についている黒緑色の部分ですが、そこは肝といってサザエの内臓になります。
人により、好き嫌いが別れる部分ではありますが、ポン酢をつけて食べたり、新鮮なものはお酒のつまみとして生で食べる方もいます。
つぼ焼きだけじゃない!サザエの美味しいアレンジレシピ
バーベキューでつぼ焼きしたサザエもいいですが、サザエが苦手な方のために食べやすいサザエのアレンジレシピをご紹介します。
●サザエのガーリックバター焼き
<材料>
・サザエ:5個
・にんにく:ひとかけ
・バター:ひとかけ
・醤油:3滴くらい
<作り方>
①まず、つぼ焼きしたサザエ、もしくは沸騰したお湯で3分程茹でたサザエの身を殻から出します。
②アルミ皿に、バターとみじん切りにしたにんにくを入れて火にかけます。
③サザエを②に投入し、醤油を垂らして炒めて完成です。
すでにサザエに火が通っているので、バター醤油で味を馴染ませるようなイメージで、さっと炒める程度で問題ありません。
焼き方を少し変えるだけで、イタリアンのようなテイストになるのでパスタに合わせるのもおすすめです。
●サザエの肝醤油
<材料>
・サザエ:2個分
・醤油:小さじ1
<作り方>
①つぼ焼きしたサザエ、もしくは沸騰したお湯で3分程茹でたサザエの身を殻から出します。
②先端の肝を取り除き、包丁で刻んでペーストにします。
③②に醤油を混ぜて完成です。
このアレンジは、サザエの肝が苦手な方がいれば特におすすめのレシピです。
肝の苦さが好きな方にとっては、お酒がすすむおつまみになりますのでぜひ挑戦してみてください。
サザエ以外の海鮮でバーベキュー!焼き方のコツ
ここまで、サザエの焼き方や楽しみ方についてご紹介してきましたが、海鮮といえば他にも美味しい食材があります。
特に海鮮の中でも、貝は美味しい出汁が楽しめるため、バーベキューが盛り上がる食材でもあります。
焼き方にコツがありますいので、ぜひポイントをおさえておきましょう。
●ホタテ
ホタテは、元気であるほど貝の蓋がひらきません。
そこで、ホタテは焼く前にあらかじめ上下ともに洋食ナイフで身を殻から外しておきましょう。
しっかりと、殻から外れたホタテを再び殻にのせます。
この下準備が美味しく焼くことのできるコツになりますので覚えておきましょう。
次に火加減です。
最初から一気に強火で焼きましょう。
出汁が殻の中で沸騰してきたら、ホタテをひっくり返して両面を焼きます。
両面の貝柱が半透明から白くなったら、お好みの調味料をかけて30秒ほどしたら火からおろしましょう。
ホタテは、焼き過ぎてしまうと風味が落ちてしまうので、「少し生かな」と思うくらいの加減がちょうど美味しい食べ頃です。
●はまぐり
はまぐりを焼いた経験のある方は、はまぐりの口が開いた瞬間に汁が全てこぼれてしまったことはないでしょうか。
その際に、はまぐりの置き方が上下反対だったのではと思う方が多いようですが、実ははまぐりには上下や正しい向きはありません。
さらに、この時にこぼれてしまった汁は、砂出しの時にはまぐりが吸った水分のため、出汁ではありません。
むしろ捨てたほうが、はまぐりの旨味を味わうことができるのです。
一度この水分を捨てて、その後じっくりと焼きながら出汁を楽しみましょう。
焼く際のポイントとしては、蝶番といって、はまぐりのお尻の方に黒い小さなでっぱりがあるので、そこを切ることで、はまぐりがゆっくりと口をあけることができます。
そのため、汁が飛び散ることがありません。
このように、少しの手間が美味しく焼きあがるコツとなるのです。
焼き方にこだわるなら七輪がおすすめ
バーベキューで、サザエや海鮮などを焼いて楽しむ際に、焼き方にこだわりたい方におすすめなのが七輪です。
七輪は主に珪藻土でできており、熱が入ると強力な赤外線を発するため、旨味を引き出すのに理にかなった調理道具であることがわかります。
石焼き芋が赤外線効果で美味しく焼けるのと同じ理論です。
そのため、サザエなどの海鮮や魚なども七輪で焼くと、美味しさが増すというわけです。
さらに、下に落ちた油が燻された煙でさらに美味しく焼きあがります。
もしも、焼き方にこだわりたい方であれば、ぜひ七輪を使うことをおすすめします。
下処理に慣れて海鮮バーベキューを楽しもう
サザエだけでなく、ホタテやはまぐりなど、下処理に少々時間をとる場合がありますが、慣れれば手軽に楽しめる食材であることがわかりました。
サザエやはまぐりも、最初から砂抜きをしてあるものを購入すれば、とても簡単に調理することができます。
いつものお肉のバーベキューに飽きてしまったら、ぜひ海鮮バーベキューを楽しんでみましょう。