炭火バーベキューは豪快に食材を焼く、シンプルな調理法です。とても簡単にできるので、キャンプやアウトドアレジャーに人気が高いのですが、バーベキューはちょっと苦手と思う方も少なくありません。苦手な理由はさまざまですが、バーベキューの準備の仕方がわからない、もしくは炭火の火おこしや後始末の方法がわからないなどが挙げられます。そこで今回は初心者の方が気軽に始められるバーベキューの方法を、準備段階から火起こしの方法、おすすめのレシピ、そして後始末の方法までを順番にご紹介します。
初心者もはまるバーベキューの魅力
アウトドアを満喫するならバーベキューは外せません。
なぜなら、屋外で行うバーベキューにはたくさんの魅力があるからです。
しかしバーベーキュー未経験の初心者の方は、これまで偶然にもバーベキューを行うチャンスがなかった、もしくはどのようにするのかわからないという理由の方もいるでしょう。
バーベキューはちょっとしたノウハウとやり方のコツさえ掴めば誰にでも行え、準備すら楽しくなります。
そこで、バーベキューをするべき6つの魅力を挙げてみます。
・いつもと違う環境での食事ができる
・仲間と協力しながら調理ができる
・メニューなどを考えるだけで楽しい
・バーベキューに使う食材はどんなものでもOK
・食べたいものを炭火で豪快に焼いて堪能できる
・とにかく開放感を感じる
このように、普段の食事とは違う経験ができるところがバーベキューの魅力です。
しかし、全くの初心者がバーベキューを行うには、まずバーベキュー用品など、そろえるものが多いので出費がかさむ不安もあると思います。
最初から全てのグッズをそろえるには、予算の都合もあるでしょうから、最初はレンタル、もしくは仲間同士で持っているバーベキュー用品を持ち合うことも方法の一つです。
一度バーベキューを経験して、その楽しさにはまると、アウトドアショップや100円ショップなどでバーベキューグッズを見ると、思わず購入してしまうかもしれませんよ。
ただし買い過ぎには注意です。
炭火バーベキュー初心者のためのノウハウ
まずは初心者の方に必要なバーベキューを行うためのノウハウを4つのテーマに分けてご紹介します。
場所探し
場所選びはバーベキューをする上でとても重要です。
場所を探す1番のポイントは、まずバーベキューが可能な場所なのかを調べることです。
バーベキューに最も適しているおすすめの場所はキャンプ場やバーベキュー場などの施設です。
特に初心者の方は、近くにこのような場所があるなら利用しましょう。
また、とりあえずバーベキューがどのようなものか体験をしたいなら、自宅の庭で行うのも良いでしょう。
自宅なら調理に必要なものはそろっていますし、トイレの心配もなく、天気の変化にもすぐ対応できます。
だだし、近くの公園などは火気厳禁の場所の多いので、必ず確認が必要です。
また、キャンプ場やバーベキュー場は予約制のところも多いので、事前に予約をする必要もあります。
初心者の方におすすめの場所探しの方法は、トイレや炊事場があるか、駐車場などが整備されているかがポイントです。
道具選び
道具選びは仲間同士でバーベキューをするなら足りないものを補う方法が1番です。
バーベキューに必要な道具は、3〜4人ほどの少人数、8人以上大人数など、人数によって必要なサイズや数量が異なります。そのため、人数に合わせたコンロのサイズ選びや、人数分の椅子や食器類が必要です。
道具選びや持っていくアイテムを決めるには、バーベキューの計画の段階で持っているアイテムを仲間同士で情報交換をする方法がおすすめです。
家族分の椅子や食器は自分達で持参したり、大きなコンロを持っている仲間にお願いするなど、事前に確認と相談をしておきましょう。
また、食材を保存するクーラーボックスなどは、食材用、飲み物用など分けておくと使いやすいので、クーラーボックスのサイズや数の確認も大切です。
予算を考える
バーベキューをする時は、予算を決めておくと計画的に買い出しができます。
おおよその予算を決めて、その予算内におさまるように購入すると、無駄な出費が防げます。
予算の中には、食材や飲み物の他に、食事に必要な食器類やティッシュ、ごみ袋なども入れておくと安心です。
食材の買い出し
食材の買い出しは、みんなで行く、もしくは分担して買い出しするなどいろいろな方法があります。
コストコや業務スーパーなど、食材を大量に買い出しする場合は、運ぶ荷物も大変なので、ある程度の人数で行くと便利です。
また、食材によっては下準備をした方がバーベキューを行う当日は洗い物や手間が減らせるケースもあります。
そのため下準備が必要な食材がある場合は、前日までに買い出しを行うとスムーズです。
また、当日のメニューに必要な調味料類などは、自宅にあるものを使う場合も多いので、持っていく調味料を分担しておくと無駄が省けます。
初心者向け・炭火バーベキューの火起こし方法
初心者が炭火バーベキューをする上で1番の難関が「火起こし」です。
火起こしを成功させるコツは、手順を守ること、そしてバーベキューに最適な炭やコンロをチョイスすることです。
最初は失敗をしても「あたりまえ」と思うことが上達への近道です。
用意するもの
- 炭火用のコンロ
- 炭
- 着火剤
- 軍手や耐熱グローブ
- 火ばさみ
- マッチやライター(柄の長いタイプが便利)
- うちわ(汚れても良いもの)
炭火の起こし方
基本的な火の起こし方をまずはマスターしましょう。
- コンロに着火剤を置きます(ジェルタイプの場合は目皿や新聞紙の上)
- 着火剤の上に3〜4本の炭を立てかけるようにセットします(ピラミッド型)
- 着火剤に火を付けて炭に火を回す
- 炭に火が付いたらうちわで扇いで火を大きくします
- 最初の炭の火が安定したら火ばさみを使って炭を追加します
- 炭の炎が落ち着き、白っぽくなってきたら火起こしは成功です
炭火バーベキューにおすすめの炭
バーベキューに使える炭は主に4種類あります。
・黒炭
・白炭
・マングローブ炭
・オガ炭
この4種類の炭はそれぞれに使われる木の違いによる特徴があります。
白炭は備長炭の名で呼ばれることの多い、火持ちが良い炭ですが、着火しにくいという難点があります。
そのため初心者の方は着火がしやすいタイプの炭を選ぶと良いでしょう。
着火がしやすい炭は、黒炭やマングローブ炭で、値段も比較的安いのでおすすめです。
燃焼時間は条件にもよりますが黒炭で2〜3時間、マングローブ炭が1〜2時間程度です。
また、黒炭やマングローブ炭はホームセンターやコンビニエンスストアなど身近なお店で購入できるところも魅力です。
一般的にバーベキューで一人当たりに必要な炭の量は1kg前後が目安なので、使う人数に合わせた炭を準備しましょう。
バーベキュー初心者におすすめの調理法
バーベキュー初心者の方におすすめな調理法は、最初はとにかく焼くだけで完成する料理が便利です。
お肉や魚介類、野菜を焼いて塩こしょう、またはタレを使う。このようにシンプルな調理法でまずはバーベキューに慣れましょう。
お肉なら、スーパーで焼き肉用として販売しているものやウィンナーやベーコンなどの加工品、魚介類ならエビやイカ、殻付きの貝など焼きやすいものを選ぶと失敗はありません。
また、野菜はなすやとうもろこしなどを丸焼きにする、もしくはホイル焼きにすると良いでしょう。
焼くだけのバーベキューのコツを掴んだら、次はちょっとしたアレンジレシピに挑戦です。
●ソースや調味料で味変を楽しむ
ソースや調味料はさまざまな素材をかけあわせて作られた、簡単においしい料理が出来上がる便利なアイテムです。
肉や魚、野菜料理には、このソースを使ってさまざまな味を試しましょう。
【肉におすすめのソースや調味料】
- 和風おろししょうゆ(キッコーマン)
- グルメのたれ オリジナル(ヨシダ)
- ローストガーリック(ハインツ)
- ブランド エーワンソース(三菱食品)
- オリジナルBBQソース ホット/マイルド(ミートガイ)
- コチュジャンソース(ユウキ)
- アウトドアスパイスほりにし(Orangeアウトドアショップ)
- 万能スパイス バカまぶし(QuestP’age)
ソースや調味料は、カルディなどで世界各国のさまざまな味を楽しむ方法もおすすめです。
●簡単にできる魚レシピ
魚の調理は炭火や網を使った調理では初心者にはハードルが高く敬遠されがちですが、ホイルを使えば、簡単に絶品レシピができますよ。
ホイルは家庭用のタイプは二重にする、もしくはアウトドア用の厚手のタイプを使うと便利です。
【ほったらかしOK魚のホイル料理】
ホイルに包んで網に乗せておくだけで完成するホイル料理は、食材を調味料で味付けをするだけでできるのでぜひ取り入れましょう。
アクアパッツァ
白身魚にオリーブオイル、刻みニンニク、ミニトマト、白ワイン、あさりをホイルに包み、塩コショウで味付けします。
イカゴロ(ワタ)焼き
イカは身とゲソ、エンペラに切り分け、酒、おろしニンニク、醤油、バターにゴロ(ワタ)を乗せて焼きます。
味噌マヨ焼き
お好きな魚に味噌とマヨネーズを和えたものを乗せ、きのこやネギを加えて焼きます。
お好みでニンニクを加えてもOKです。
魚は網の上の調理だと少し難しい時もあるので、ホイルの上で調理したり、バーベキューシートなどを使うと上手に焼けます。
さらにバーベキュー料理を極めるなら
バーベキューは基本的にどんなものでも焼けるので、どんどん新しい料理にチャレンジできます。
炭火のバーベキュー以外にも、キャンプ飯を作る熱源は、たき火やガスコンロ、バーナーなどがあり、これらのアイテムを食材や作る料理によって使い分けると、さらにバーベキューの楽しみが増えます。
例えば、ホームセンターなどで購入できる簡易スモーカーで燻製作りをしたり、キャンプの定番鍋ダッチオーブンを使ってローストビーフやローストチキンにチャレンジするなど、楽しみ方を増やしていくと、バーベキューが好きになること間違いなしです。
最近では、ベテランキャンパーや、キャンプ芸人など、さまざまなジャンルの分野からバーベキューを始めとした簡単にできるキャンプ飯のレシピ本が発売されています。
このような本を参考に、バーベキュー料理の幅を広げてみてはいかがででしょうか。
初心者がバーベキューを行う時に注意すること
バーベキューは、火を扱い、さらにゴミが必ず出ます。
そのため、火の後始末、ごみの処理も重要です。
炭の後始末
炭は完全に火が消えるまで待つ、もしくは火消し壺を使う方法で消火します。
キャンプ場やバーベキュー場には消火後の炭を捨てる場所を設けているところもあるので、施設のルールに従って処理をしましょう。
自宅で行った場合は、各自治体により回収方法が異なるので、事前に調べておきましょう。
ごみの後始末
ごみは決められた場所に捨てる、もしくは持ち帰りが基本です。
どちらの場合も、ごみ袋を複数用意し、分別しておくと捨てる時に便利です。
特にニオイの出やすい食品のパッケージや缶、ペットボトルなどは水洗いをしておくと良いでしょう。
汚れたままのごみを放置すると、カラスなどの野生動物に荷物を荒らされますので注意しましょう。
バーベキュー初心者用持ち物
最後に、忘れ物防止用の持ち物チェックリストで、準備を万全にしてバーベキューを楽しんでください。
バーベキューに必要な物
炭火用のコンロ
炭
火ばさみ
軍手・耐熱グローブ
網・鉄板
トング
テーブル・椅子
食器類(皿・コップ・箸)
調理器具(包丁・まな板・キッチンばさみ)
食材
ごみ袋
クーラーボックス(保冷剤もセットで)
あると便利なアイテム
アルミホイル
ワイヤーブラシ
テッシュ
ウェットティッシュ
火おこし器
バーベキューシート
竹串
虫よけ・日焼け止め
タープ