ダナーライトと言えば、アウトドアブーツの金字塔として有名です。
世界で初めて「ゴアテックス」を採用した、完全防水のブーツとして世界中で高い人気を誇ります。
アウトドアだけでなく、街使いもできるお洒落なデザインが魅力です。
今回はダナーライトに注目し、魅力やお手入れの方法をお伝えしていきます。
ダナーライトで有名なダナーとはどんな会社?
ダナーライトはアウトドア用のブーツですが、街履きすることもできるお洒落なデザインが特徴です。
きちんと手入れをすれば、20年以上履き続けることができると言います。
そんなダナーブーツで有名なダナー(Danner)は、1932年にアメリカで創業しました。
当時は作業靴を作る専門の会社でしたが、1960年代に「マウンテントレイル」というハイキングブーツを販売すると、バックパッカーやキャンパーから絶大な人気が集まりました。
これは、アメリカで初めて「ビブラムソール」を採用し、ダナーのマウンテントレイルが1番山登りに向いている、と雑誌で取り上げられたという理由が大きいからだと言われています。
ビブラムソールとは優れたグリップ力と耐久性を持つ素材のことで、その機能は山登りに大変適しているのです。
その後、1979年には「ゴアテックス」を採用したシューズを展開し始めます。
ゴアテックスは高い防水機能を持つ素材のことで、靴業界ではダナーが初めて取り入れたことで有名です。
快適で軽量、そして質の良いシューズを1つ1つ時間をかけて手作業で作り上げる、という理念は今でも変わりません。
それは、世界中から愛されているダナーライトの大きな理由の一つです。
ダナーライトの魅力とは
ここではダナーライトの魅力を掘り下げてお伝えしていきます。
ダナーライトは機能面が大変充実している、技術が詰め込まれたブーツです。
きちんと手入れをすれば長く愛用できる点も魅力的です。
【デザインがよい】
街履きもできるほど、個性的でお洒落なデザインです。
靴紐を掛ける穴、フックが合わせて8つありますので、その日の服装に合わせて靴紐を調節できます。
ブーツの裏側には「PORTLAND.OREGON MADE IN USA」の刻印があり、後ろから見てもお洒落なデザインになっています。
【ゴアテックス・ビブラムソールを採用している】
ゴアテックスは前項で先述しましたが、完全防水のことを指します。
また、ビブラムソールはソールの開発・製造を専門としている「ビブラム社の製品」です。
ビブラムソールの特徴として、適度に柔らかく、軽量であることが挙げられます。
これはスポンジのような素材が3段構造になっているため、履き心地がよくなるのです。
【造りが丈夫である】
軽量で強度の高い素材「コーデュラナイロン」を採用しています。
これは軍隊や、リュックの専門ブランドにも使用されるほど信頼の強い素材です。
【履き心地がよい】
ダナーライトは靴の中の縫い目が中央にあります。
この製法は大変手間がかかる「袋縫い」というもので、包み込むような履き心地を感じることができます。
通常アウトドアブーツを購入すると自分の足に馴染むまで時間がかかりますが、この袋縫いを採用するダナーライトは最初から履き心地がよい靴、と言われています。
ダナーライトを購入したらどんな手入れが必要?
実際にダナーライトを購入したら、どんな手入れが必要なのでしょうか。
憧れのダナーを購入したら、すぐに履いて出かけたくなるものです。
しかし、靴をおろす前にする大事な手入れ作業があります。
それは、購入するまでずっと箱の中で乾燥していた靴にオイルを含ませ「保湿する」という作業です。
このひと手間が、今後20年ダナーライトを履き続けるための大事な一歩なのです。
箱から取り出したブーツに軽くブラッシングをしてほこりを落とし、レザーオイルを薄く塗ります。
オイルは少量を十分のばして塗り、乾いた布で拭き取ってください。
また、ダナーライトを履くたびに行った方がよい手入れもあります。
それは靴の中に、靴専用の乾燥材を入れることです。
インナーに使用しているゴアテックスは、蒸れた状態のままにしておくと傷みやすいという特徴があります。
毎回ブラッシングする必要はありませんが、靴を脱いだ際にポンと乾燥剤を入れるよう習慣づけましょう。
通常革靴は1ヶ月に1度くらい本格的なお手入れを必要をします。
次項で詳しいダナーライトの手入れ方法をご紹介します。
ダナーライトの手入れをしよう!
ここではダナーライトの本格的な手入れ方法をご紹介します。
長く使用するためにもきちんと定期的な手入れをしましょう。
【ダナーライトの手入れ方法】
①まず、ダナーライトの靴ひもを先にすべて抜いておきましょう。
②ブラッシングをします。
馬毛ブラシで靴全体を優しくブラッシングし、革の隙間に溜まっている汚れや油分を取り除きます。
大事な基本作業なので、しっかりと行って下さい。
③レザークリーナーで汚れを落とします。
レザークリーナーは目に見えている汚れを落とすこと、ブラッシングで浮き出てきた油分をなくす目的があります。
レザークリーナーを柔らかい布に薄くとって伸ばし、靴全体に塗っていきます。
20秒ほどたってから乾いた布で乾拭きし、汚れを落としてください。
④オイルを入れます。
③で汚れと古い油分をなくしてきれいにしたので、今度は新しいオイルを塗る作業です。
スポンジで少量のオイルをとって、薄くじっくりのばしていくと、だんだん革にツヤが出てきます。
オイルを多く塗りすぎると革が柔らかくなりすぎてしまうので、オイルの量に注意しましょう。
⑤仕上げをします。
最後にブラッシングをして、オイルを革の奥まで行き届かせましょう。
作業の最初同様、優しく丁寧にブラッシングをします。
その後に靴専用の防水スプレーをかけます。
片足2秒ずつを目安に、まんべんなくかけることで1ヶ月ほど効果が続きます。
防水スプレーは雨などの水分の浸透を防ぐだけでなく、シミや靴の変形を防ぐ役割があるので、必ず行いましょう。
日常でできる簡単な手入れは?
前項ではダナーライトの本格的な手入れ方法をご紹介させていただきました。
しかし忙しいと、なかなか手入れの時間をとれないこともあるでしょう。
ここでは簡単にできる手入れ方法をいくつかご紹介します。
・馬毛ブラシでブラッシングをする
ブラッシングを行うだけでもある程度はツヤが出ます。
オイルを入れなくてもブラッシングをこまめにすることで、汚れを落とすことができます。
・シューキーパーを使う
シューキーパーはダナーライトの型崩れを防ぐ効果があります。
また、湿気を吸い取ってくれる働きもあります。
馴染んできたフィット感も、シューキーパーを使用すると崩れず、快適な履き心地をキープできます。
・汚れたらすぐに拭く
基本的なことですが、汚れが付いたらすぐに拭くことを心掛けましょう。
汚れは革にどんどん染み込んでいくので、応急処置が大事です。
ダナーライトの修理
ダナーライトをきちんと手入れしていても、ソールが削れたり、トップバンドが傷んだりしてくるでしょう。
ダナーでは靴のリペアを行うサービスを提供しています。
公式のサイトから問い合わせることができますので、傷みが酷い場合などには依頼をしてみてもいいかもしれません。
ダナーの修理に精通した職人が丁寧に作業し、傷んだブーツを蘇らせてくれます。
ここでは修理の方法をいくつかご紹介します。
・ソールのリペア
オールソール、ミッドソールともに修理可能です。
工期は約1ヶ月~2ヶ月で、ポーランドのダナー直営のリペア職人から技術を学んだ職人が修理をします。
・トップバンドの交換
靴の履き口は、長年履いているとだんだんと傷んできます。
トップバンドはリペアが可能で、痛みがひどい場合は交換もできます。
工期は約1ヶ月を必要とします。
・フック、アイレットの交換
シューレースを取り付ける部分の、フックやアイレットが傷んでしまった場合もリペアや交換が可能です。
工期は約2週間程度かかります。
・ステッチ補修
基本的にダナーライトのステッチは丈夫に造られています。
しかし長く愛用して、ほつれてきた場合はステッチ部分だけを補修できます。
工期は約3週間を必要とします。
・クリーニング&ポリッシュ
日々の手入れをきちんと行っていても、ダナーライトの色がくすんでくることがあります。
レザー部分の汚れ落としや補色、磨きを約1週間の工期で行ってくれます。
きちんと手入れしてダナーライトを長く愛用しよう
ダナーライトはデザインがよく、丈夫で軽量、さらに履き心地もよい機能性に優れた素晴らしいブーツです。
アウトドアから街履きまで、さまざまなシーンで活躍します。
革靴は手入れを必要としますが、経年劣化を楽しむことができるという魅力もあります。
ぜひ、きちんと手入れを行って、ダナーライトを20年以上履き続けましょう。