タコはスーパーでもよく売られており、美味しく調理しやすいので、家庭では馴染み深い海の生物です。
今回は、そんなタコの種類や釣れるポイント、タコ釣りに適したシーズンや時間帯などについて解説していきます。
タコ釣りは、意外と簡単で身近な場所でできるので、釣りの初心者の方でも気軽に楽しむことができます。
タコ釣りに挑戦してみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
代表的なタコの種類や特徴
世界中の海には、たくさんの種類のタコが存在します。
その中でも、日本で主に生息し食べられているのは、マダコ・イイダコ・ミズダコなどです。
それぞれの特徴を見てみましょう。
・マダコ
一般的に、食用として有名なマダコです。
マダコの体長は60~80cm程で、体重は平均およそ1.5kg程です。
夜行性なので、夜の時間帯に餌を探しに動き回る習性があります。
日本列島の西側で獲れることがことが多く、日本海側には少ないそうです。
・イイダコ
本州全域で獲れるイイダコは、体長10~20cmの小ぶりなタコです。
クセやぬめりが少なく、味も美味しいので、イイダコを目当てでタコ釣りをする人も多くいらっしゃいます。
小さめのエギに掛かることも多く、イイダコ専用の仕掛けもあるほど人気のタコです。
・ミズダコ
マダコより大きいミズダコは、世界最大級のサイズで、大きいものになると体長3m程にもなります。
北海道や東北地方・日本海側で獲れ、冬でも釣ることができます。
これらの食用のタコ以外に、触るだけで危険な強い毒を持ったタコなどもいるので、注意が必要です。
タコ釣りに適しているシーズンとポイント
タコがよく釣れるシーズンは種類によっても若干異なり、マダコであれば6月~8月がピークの時期になります。
また、ミズダコは8月~11月・イイダコは9月~12月が釣りシーズンです。
タコの種類によって個体の大きさは異なりますが、マダコの場合、6月~8月は300~500gぐらいのタコが数多く獲れます。
9月~10月になるとマダコ釣りも終盤になり数は少なくなりますが、500g以上の大きいマダコが釣れるようになります。
タコを効率よく釣るには、もちろんシーズンや時間帯も大切ですが、おさえておきたいポイントがあります。
普段、タコは穴などに隠れますが、産卵時期になると浅場の岩陰に来る習性があります。
そのため、産卵時期のタコ釣りでは防波堤や岩礁地帯・ハードボトムに隣接した場所がよく釣れるポイントと言えます。
また、もう一つ重要なのは、真水を避けることです。
タコは真水を嫌うので、大雨が降って海の塩分濃度が下がると、あまり釣れなくなります。
とくに河口付近での釣りは、雨水が海に流れ込んでタコが離れてしまうので、できるだけ晴れの日に釣ることをおすすめします。
タコ釣りに適した時間帯は?
基本的にタコは夜行性で、昼間は防波堤やテトラポットの隙間・岩陰などを隠れ家として身を潜めていることが多く、暗くなった頃に隠れ家から出て餌を探しに行動し始めます。
そのため、タコ釣りをするならば、夜9時ごろから朝方4時ごろまでがよく釣れる時間帯と言えるでしょう。
しかし、昼間は全く釣れないということはありません。
タコは昼間でも、見える範囲に餌があれば積極的に捕まえにいきます。
昼間でも行動できるということから、タコは完全な夜行性とは言えないという説もあります。
ただ、確率としては昼間は岩陰に隠れていることが多いので、昼間にタコ釣りをする場合は、防波堤際をタコジグで狙うと良いでしょう。
タコジグに関しては、また後程ご説明します。
タコ釣りに適した時間帯をまとめると、「夜間でも昼間でも釣れるけれど、どちらかと言うと夜の方が釣れる確立が高い。」と言って良いでしょう。
タコ釣りは時間帯だけでなく潮の状態も重要
魚釣りをするときの潮の状態は、考慮しなければならない条件の一つです。
一般的に、満潮よりも干潮の方がよく釣れると言われています。
タコは、満潮から下げ~干潮にかけての時間帯が釣果が期待できます。
何故ならば、潮が適度な速さで流れているときは、タコが餌を捕えやすいからです。
潮が止まっていたり極度に早く流れたりしている状態であると、あまり釣れません。
さらに、大潮よりも小潮の方がよく釣れると言われます。
大潮とは、干潮と満潮の差が最大のときを言い、小潮とは、その差が最小のときを言われています。
大潮のときは潮が速いスピードで流れます。
それに対して、小潮のときは潮がゆっくりと流れるので、小潮のときの方がタコが餌を捕まえやすいのです。
これらの潮の状態をチェックして、ベストな時間帯でタコ釣りに臨むことをおすすめします。
ベストな時間帯にタコ釣りの仕掛けをしてみよう
タコ釣りに適した潮の状態や時間帯を把握したら、釣果をアップできるような仕掛けをしてみましょう。
ここでは、代表的なタコ釣りの仕掛けをご紹介します。
・タコジグ
防波堤の壁際などに仕掛けを沈めて、タコが引っ張るように誘いかける釣り方です。
これは、とくに初心者の人におすすめの方法です。
仕掛けは、タコジグが2~3連など、いくつか取り付けられたものになっています。
竿は、ある程度の負荷に耐えれるタコ専用ロッドがおすすめです。
中型~大型の両軸リールと、PEラインの3~4号程の糸を使用します。
そして、タコジグをセットして仕掛けを海底に沈め、小刻みに振るわせてタコを誘い出します。
・タコエギング
タコ用に作られたエギを踊らせて、タコを誘いながら釣る方法です。
タコジグ同様、タコ専用ロッドかジギングロッドを使用します。
手巻き両軸リール・PEライン・タコエギング・重り・連結用専用スナップを取り付けます。
防波堤などから20~30mほどキャスティングし、エギングに動きを加えながら底を引きながらタコを誘っていきます。
この他にも、「タコテンヤ」という仕掛けもあります。
タコテンヤは、冷凍のイワシやアジなどを巻き付ける仕掛けで、タコエギングと同じ方法で釣りを行います。
どの方法も、釣り初心者の人でも簡単ですので、是非試してみてください。
タコ釣りのコツをつかもう
最後に、ベストな時間帯でタコ釣りの成果を上げるためのコツについてお話します。
初心者の人は、防波堤や漁港での釣りがおすすめです。
タコは海底にじっと身を潜めていることが多く、視界に餌が現れたら瞬時に捕まえる習性があります。
泳ぐときも、主に海底近くで移動し、あまり上の方に上がってきません。
そのため、仕掛けは浮いてこないよう、常に海底にキープしておきましょう。
また、タコはキラキラした派手な仕掛けに寄ってきます。
仕掛けは、光沢があるものや赤やピンクなどの派手なものを選びましょう。
そして、何度かタコ釣りを経験して、タコが近づいてくるタイミングが分かるようになってきたら次のステップです。
タコジグの場合、タコが仕掛けに近づいてきたと感じたら、竿を上に持ち上げるようにするのがコツです。
横に引いてしまうと掛かりが浅くなり逃げられる可能性が高くなります。
タコジグが動かなくなったら、ゆっくりアワセをしましょう。
時間帯やコツをマスターしてタコ釣りを楽しもう!
タコ釣りは身近な場所で比較的簡単にできるので、初心者の人でも楽しむことができます。
夜行性のタコが釣れる時間帯は、基本的に暗くなってからですが、昼間でも釣ることは可能です。
また、潮の流れが、適度な下げ~干潮を狙うと釣果が期待できます。
何度か経験していくうちに、どんな仕掛けがいいのか、どんな状況がいいのかが分かってきます。
ぜひ、タコ釣りにチャレンジしてみてください。