キャンプで食べる炊き立てのご飯は、いつものご飯より何倍もおいしく感じます。
炭火や焚き火で炊けば、ご飯の炊きあがるまでのにおいやお焦げまで楽しめて、ご飯好きにはたまりません。
しかし、キャンプでのご飯の炊き方が難しくて悩んでいるという人も多いようです。
今回の記事では、ご飯を炊くための道具や炊き方などをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
キャンプでおいしいご飯を炊きたい
キャンプの大きな楽しみのひとつといえば、屋外でのバーベキューや焚き火で炊いたご飯ではないでしょうか。
炊飯器では味わえない、炊き立てのご飯やおこげは格別です。
ご飯は主食ですから、この炊き上がりがキャンプでの食事の良し悪しを決定すると言っても言い過ぎではないかもしれません。
ご飯がおいしく炊けないと、おかずがおいしくできたとしてもなんだか楽しめませんよね。
一方で、おいしいご飯を炊くことは難しいと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
子どもの頃に体験学習などで、飯盒炊飯を経験したことがある人も多いと思います。
さらに、その時に失敗したという人も多いことでしょう。
芯の残ったご飯や、一部は焦げているのにお粥状態のご飯、焦げすぎてしまったご飯などはおいしくなかったですよね。
子どもの頃の経験であればほほえましいものですが、せっかく出かけたキャンプでおいしくないご飯を食べる羽目になるのはツラいものです。
キャンプでのご飯の炊き方はいくつかありますので、ぜひマスターして、キャンプでおいしいご飯を炊けるようになりましょう。
いざというときに!飯盒でのご飯の炊き方
まず、飯盒を使ったご飯の炊き方をご紹介します。
キャンプでは重くてかさばるため、最近ではあまり見かけなくなりましたが、飯盒でのご飯の炊き方を知っているといざというときにも便利ですよ。
飯盒には内蓋と外蓋が付いており、内蓋すり切り1杯が約2合、外蓋すり切り1杯が約3合になっています。
米を研いだら、30分程度お米を浸水します。
浸水が終わったら、水を換えましょう。
飯盒本体の内側に、2合用と4合用の水の量の目盛りがありますので、お米の量に合わせて水を入れてください。
そうしたら、飯盒を火にかけましょう。
始めは弱火の火加減で、5分ほど加熱します。
次に、中火にしてまた5分加熱します。
飯盒の中では、徐々に沸騰が始まっているはずです。
そして、強火にします。
飯盒の蓋がカタカタと動き始め、蒸気が漏れだしてきます。
強火のまま5分加熱します。
最後にとろ火に戻し、およそ10分程度はしっかりと飯盒を見守りましょう。
湯気が白煙状になり、かすかに焦げるようなにおいがしてきたら、火から下ろします。
最後に、火から下ろした飯盒を逆さにして、10分蒸らします。
これで、飯盒でふっくらしたご飯を炊くことができます。
キャンプの必需品クッカーを使ったご飯の炊き方
最近では、キャンプでご飯を炊くときにはクッカーなどを使うことが多くなっているようです。
クッカーは、別名コッヘルとも呼ばれ、アウトドアで使う調理器具のことを指します。
クッカーひとつで煮込み料理から炒め料理まで作ることができるので、キャンプではひとつは持っておきたいアイテムです。
そして、このクッカーを使ってもご飯を炊くことができます。
ただし、クッカーは飯盒と違って炊飯用の目盛りは付いていませんので、計量カップなどを忘れないようにしてくださいね。
ここからは、クッカーを使ったご飯の炊き方をご紹介します。
まず、お米を研いだら、浸水します。
夏場で30分~1時間、冬場で1時間~2時間程度かけて、しっかり浸水しましょう。
続いて、クッカーを火にかけます。
一気に沸騰するまで強火にしてください。
沸騰したら、火加減を弱火やとろ火まで弱めます。
そしてこのまま12分~15分程度弱火にかけます。
木の棒などで蓋をおさえてみて、振動がなくなったら炊き上がりです。
蓋を開けてから10秒程度中火にかけて、余計な水分を飛ばしましょう。
ご飯を炊くときには蓋を開けてはいけないというイメージがあるかもしれませんが、炊き上がりが心配でしたら、1~2回程度なら蓋を開けて確認しても大丈夫です。
最後に、蓋を閉めて10分程度蒸らして、炊き上がりです。
炊き方簡単!ライスクッカー
最近では、飯盒とクッカーの真ん中のような「ライスクッカー」というアイテムが、キャンプでの定番となりつつあります。
ご飯の炊き方に悩む人や失敗してしまった人にとって、キャンプでの炊飯は不安が大きいものです。
そこで登場したのがライスクッカーです。
初心者でも失敗しにくい設計になっているため、初めてでもおいしいご飯を炊くことができます。
それでは炊き方を見てみましょう。
研いだお米は、30分~1時間ほど浸水しておきます。
浸水したお米と適量の水をライスクッカーに入れ、蓋をします。
始めは強火にかけます。
沸騰してくると湯気が上がってきますが、この湯気が上がらなくなるまで強火を維持しましょう。
湯気が出なくなったら、火から下ろして10分ほど蒸らします。
蒸らし終わったらしゃもじでかき混ぜ、さらに数分蒸らして炊き上がりです。
ライスクッカーによっては炊き方の説明書が付いている場合があります。
その手順通りにご飯を炊けば失敗することは少ないため、説明書がある場合はそちらに従ってください。
キャンプにおすすめのライスクッカー
キャンプでのご飯の炊き方を、3つご紹介してきました。
どの炊き方もコツをつかめばおいしいご飯を炊くことができますが、簡単さからいうとやはりライスクッカーがおすすめです。
そこで、おすすめのライスクッカーをいくつかご紹介します。
●コールマン:アルミライスクッカー
2.5mm厚のアルミニウムでできているため、熱伝導率が優れています。
二重蓋になっているため、旨味を逃がさずに炊き上げることができます。
最大3合まで炊飯でき、ザルや計量カップ付きなのでこれひとつですぐにご飯が炊けますよ。
●ユニフレーム:ライスクッカーミニDX
蓋の構造が吹きこぼれを防いでくれるうえ、カタカタ音を鳴らして火加減のタイミングを教えてくれます。
失敗しないライスクッカーとしてキャンパーの間では評判になっています。
「ミニDX」は3合までですが、5合まで炊ける「DX」もあります。
●キャプテンスタッグ:3層鋼 段付ライスクッカー
3層鋼ステンレス製により、熱を効率よく伝える構造になっています。
耐久性も高いため、さまざまな熱源で活躍してくれます。
一度に5合まで炊けるので、大家族やご飯をたくさん食べたい人におすすめです。
ご飯の炊き方に失敗したら
どのような道具であっても、使いこなすまでにはやはり何回か使ってみる必要があります。
使い慣れないうちは、ご飯の炊き方に失敗してしまうこともあるかもしれません。
ご飯の失敗といえば、「芯が残ってしまう」「べちょべちょになってしまう」このふたつがほとんどでしょう。
そんなとき、状態によってはご飯の食味をリカバリーできる場合もあります。
●芯が残ってしまった
お湯、もしくは水を少量足し、全体を混ぜます。
そして一度強火にして沸騰させたら、ごく弱火にして5分ほど炊きます。
それでも芯が残っている場合は、再度水を足して沸騰、弱火を繰り返します。
●べちょべちょになってしまった
蓋を開けたまま火にかけて、ご飯をかき混ぜなら水分を飛ばします。
これである程度の水分を飛ばすことができます。
以上の方法でご飯の食味を取り戻せる場合もありますが、やはりリカバリーには限界がありますので、いっそお粥やおじやにするのもおいしいですよ。
キャンプご飯には、失敗やハプニングがつきものです。
そのハプニングもキャンプの味わいと思って楽しみましょう。
炊き方が不安な人はライスクッカーを選ぼう
ご飯の炊き方はいろいろありますが、慣れてくると鍋の状態を見るだけでなんとなく火加減や炊き上がりがわかるようになります。
しかし、不安でしたらライスクッカーを選んでおけば、失敗することは少ないと思います。
ライスクッカーを使い始めて、自宅でも炊飯器を使わなくなったという人もいるくらいですので、とても使いやすいですよ。
ぜひ、キャンプで炊くご飯を楽しんでみてくださいね。