みなさんは、サヨリという魚を食べたことがありますか。
サヨリは上質な白身にも関わらず、青魚のような旨味があり、生で食べてもとても美味しいです。
そんなサヨリを自分で釣って食べてみませんか。
初心者にサヨリ釣りは難しい、というイメージがあると思いますが、実は簡単なのです。
そこで今回は、釣り初心者におすすめのサヨリの釣り方や、狙い目の時期などについてご紹介します。
サヨリ釣り入門!まずはサヨリについて知っておこう
サヨリを実際に見たり、食べたことがありますか。
サヨリは古くから上品な味わいで親しまれてきました。
漁獲量は少なめなので、高級魚の一つとなっています。
カンヌキとも呼ばれる大きいサイズのものになると、超高級魚扱いされています。
サヨリは、日本全国の沿岸域に生息しています。
最大で約40cmくらいに成長します。
そのルックスは印象的で、一度見たら忘れないと思いますよ。
その特徴ですが、下アゴがまるで針のように長く突き出していて、体形は細長いです。
背側には小さなウロコがあります。
体の色は銀青色で、お腹側は銀色をしています。
釣り上げたら、すぐにサヨリだと判断できるはずです。
サヨリはなんと、水面からジャンプすることができます。
危険が迫ると空中へジャンプするのです。
産卵の時期は4月~8月で、藻場に群れで卵を産み付けます。
2週間ほどで孵化し、その寿命は約2年といわれています。
群れをなして海面近くを泳いでいます。
餌は、海面にいる小型の甲殻類、アジモ、昆虫などです。
サヨリが美味しい旬の時期はいつ?寄生虫に気をつけて!
サヨリが美味しい旬の時期は、3~5月とされています。
お刺身やお寿司などの生食はもちろん、熱を通しても硬く締まらない白身であるため、天ぷらや塩焼きなどの色々な調理に適しています。
もちろん、どの料理もとても美味しいです。
しかし、釣り上げたサヨリを食べる際に、注意しなければならない点があります。
それは、サヨリには高確率で寄生虫がいるということです。
寄生虫と聞いただけで、背筋がゾッとしてしまいますね。
虫が苦手な人にとっては、できれば見たくはないでしょう。
どんな寄生虫がいる場合があるのか知っておくと、発見した際の衝撃も和らぐのではないでしょうか。
●「サヨリ虫(サヨリヤドリムシ)」
ウオノエ科に属する節足動物で、ダンゴムシに似ています。
サヨリのエラにくっついて体液を吸収します。
寄生されるたサヨリは、栄養障害や発達障害などがおきるので、迷惑なだけで良い事はありません。
気になる人間に対しての影響ですが、例え知らずに食べてしまっても害はないので安心してください。
●アニサキス
こちらは要注意の寄生虫です。
魚介類の内臓に寄生し、鮮度が落ちると筋肉へと移動します。
アニサキスが寄生しているサヨリを食べると、急性胃アニサキス症や急性腸アニサキス症を発症し、激しい腹痛に苦しむことになります。
調理の際にはしっかり目視確認をし、冷凍や加熱をして生食をしないようにしましょう。
サヨリ釣りをするねらい目の時期はいつ?
サヨリ釣りの一般的な時期は、地域によってばらつきはありますが、秋~冬と言われています。
回遊魚であるため、ずっと同じ場所にいるわけではありません。
海面すれすれを群れて泳ぐため、群れにヒットすれば釣果はかなり期待できます。
たくさん釣れたら、楽しさも倍増しますよね。
反対に、群れに当たらなかったり、群れが去ってしまえば、笑ってしまうくらいに全く釣れません。
当たりハズレがわかりやすいですよね。
エンピツサイズ(20cm前後)といわれている、小型のサヨリのねらい目は夏~秋となります。
冬に近づくにつれてサイズは大きくなります。
ですから、大型を狙いたい場合は、秋~冬の釣りがおすすめです。
沖や磯でも釣れますが、主な釣り場は防波堤となります。
サヨリは回遊魚ゆえ、「少し前まではよく釣れていたのに、今日は全然釣れない…」ということも少なくありません。
ですから、サヨリ釣りに行く際には、お近くの釣具屋、または釣果情報サイトで、最新の情報をチェックしておきましょう。
初心者必見!サヨリ釣りに必要なアイテム
サヨリは、見た目にもスマートで美しい魚です。
サヨリが旬の時期には、家庭の食卓に並ぶこともありますね。
美味しいだけでなく、ヘルシーでダイエットなどの美容にも効果が期待できるのです。
サヨリを食べると、なんとビタミンCを摂取できます。
ビタミンCというと果物や野菜に多く含まれているイメージが強いので、魚からビタミンCが摂取できるなんて驚きですよね。
高タンパクで低カロリーなだけでなく、サヨリの持つ栄養によって、美容増進効果も期待できるのです。
食べる人も釣り人も魅了するサヨリを、是非釣ってみましょう。
サヨリは、一般的にはウキ仕掛けで狙います。
必要な道具は、
・小型スピニングリール
・磯竿
・ライン
・飛ばしウキ
・ヨリモドシ
・ハリス
・海たなご針4~6号(マス5~6号)
となります。
サヨリの餌は、オキアミのSサイズ、大粒アミ、はんぺんなどを使用します。
これらの付け餌の他に、こませも準備しましょう。
サヨリを引き寄せやすくするために、こませはイワシのミンチを海水で薄めたものをおすすめします。
サヨリ釣りに適した時期で大物狙い!サヨリの釣り方
サヨリ釣りは決して難しいものではありません。
ポイントさえ押さえておけば、釣りの初心者でも十分に満足できるはずです。
基本的には、寒い時期は大型のサヨリが釣れて、暖かい時期は小さなサヨリがよく釣れます。
とはいえ、サヨリは群れて移動する習性があるため、群れが岸の近くに寄ってきていなければ、残念ながら釣ることはできません。
それでは、釣りを成功させるためのポイントをご紹介します。
場所は、潮通しの良い堤防や河口付近を狙いましょう。
天気が悪く気圧が低い時は、晴れている時よりも釣れる確立が高くなるでしょう。
次に、釣り方です。
サヨリは一般的には「こませ」と呼ばれる、魚を集めるための撒き餌を使って、おびき寄せて釣ります。
釣るポイントが決まったら、そこにこませを撒いていきましょう。
こませを撒く際は、少しずつ、間隔をあけることのないように調整しながら行いましょう。
こませをまいてしばらくすると、サヨリが集まってくるはずです。
サヨリは警戒心が薄いので、カゴ釣りやウキ釣りで手返しがよく釣ることができます。
サヨリが集まってきても喰いついてこないときは、餌や針を小さくしてみてください。
釣ったサヨリのおすすめ調理法
それでは最後に、美味しいサヨリが食べられる時期を狙って釣り上げた、サヨリのおすすめ調理方法をご紹介します。
サヨリは低脂肪かつ高タンパクです。
消化もしやすいので、病気で胃腸が弱っているときや、高齢者にもおすすめな食材です。
サヨリの白身はさっぱりしつつも、旨みはしっかり感じられます。
調理時に濃い目の味付けにするよりは、薄い味付けにしておいたほうが、サヨリの美味しさをより堪能できます。
塩焼きなどにすると、皮目の独特の風味も味わえますよ。
●お刺身
釣りたてで鮮度抜群のサヨリは、贅沢にお刺身で頂きましょう。
生でもとても美味しくて、身も透き通るようにキレイです。
舌だけでなく、目でも楽しめます。
三枚おろしにすれば小骨が気にならないので、食べやすくていいですね。
寿司ネタや酢の物にしても美味しいですよ。
●塩焼き
美味しいサヨリは、極限までシンプルな調理でも旨味を味わえます。
ただし、内臓の中に黒い膜がありますが、食べると苦みを感じます。
黒い膜を除去して水洗いをするのがおすすめです。
振り塩か、3%程度の塩水につける立て塩をして、サヨリ本来の旨みや甘みを引き立ててくださいね。
●から揚げ
皮目と身の両方の美味しさを感じられるのが、から揚げです。
中骨もカラッと揚げて、骨せんべいにしても美味しいですよ。
高級魚のサヨリを釣って美味しく食べよう!
クセのない上品な味で、高級魚として扱われているサヨリ。
実はコツさえつかめば、初心者でも簡単に釣ることが可能な魚です。
ただし、群れの接岸状況に大きく左右されるので、事前に釣果情報をしっかりと集めておきましょう。
サヨリの釣り方のコツを覚えて、自分で釣った新鮮なサヨリを美味しく調理してみてくださいね。