アウトドアでコールマンのガソリンランタンを使っている方も多いことと思います。
ここで質問ですが、皆さんはきちんとランタンのメンテナンスをしていますか?
ランタンの部品のうち、特にジェネレーターやポンプカップは、手入れをしないと不調の原因になりやすいので、定期的に清掃や注油といったメンテナンスが必要です。
そこでこの記事では、コールマンのガソリンランタンの分解・メンテナンス方法をご紹介していきます。
ランタンの不調の原因とは?気にかけるべきジェネレーター等の部品
アウトドアでの照明としてポピュラーなコールマンのガソリンランタンですが、使用するうえで適切なメンテナンスが欠かせません。
特にメンテナンスが必要になってくる部分と言えば、ジェネレーターとポンプカップ、チェックバルブが挙げられるでしょう。
ジェネレーターとは、ガソリンランタンの作動の肝になっている部品で、燃料であるガソリンを気化させて燃えやすくする役割があります。
また、ポンプカップはポンプのピストン(ポンプノブ)の先についている部品で、シリンダーの気密を維持して空気を圧縮する役割があります。
チェックバルブは、ポンプカップで圧縮された空気をタンクに閉じ込めて、圧力を維持する役割があります。
これらの部品は、それぞれ過酷な環境に置かれやすい部品ですから、使っているうちに劣化しやすいと言えます。
そこで、定期的なメンテナンスが必要になってくるのです。
ジェネレーターが不調だと、ランタンの光が不安定になったり、明かりの調整が効かなくなるという症状が出ます。
また、ポンプカップが不調だと、ポンピングしても空気が入らなかったり、ポンプのピストンが動かないという症状が出ます。
使用中に空気圧が抜けてしまうトラブルは、チェックバルブの不調によるものでしょう。
これらの症状が出る前にメンテナンスをするのが最良ですが、症状が出てからでも、分解してのメンテナンスを行ってみましょう。
コールマンのランタンを分解してみよう!
それでは、コールマンのガソリンランタンを分解してみましょう。
コールマンのガソリンランタンを分解する際には、コールマンから販売されている「スーパーレンチ」という工具があると非常に便利です。
スーパーレンチは、コールマン製のランタンに使われているすべてのナットを、これ一本で緩めたり締めたりすることができる工具です。
アウトドア用のカバンに潜ませておけば、出先でもランタンの修理ができて便利なので、この機会に入手しておいても良いでしょう。
もちろん、市販されている工具セットでもランタンを分解することができますよ。
ただし注意したいのが、コールマン製品に使われているナットは、世界共通規格のメートル系ではなくて、米国で主流のインチ系であるという事です。
合わない工具を使って壊してしまう事は無いように気を付けましょう。
また、薄型のレンチでないと外せないナットがあることにもご注意ください。
それでは次の項から、具体的にジェネレーターやポンプの分解方法をお伝えしていきます。
コールマンのランタンの分解方法①ジェネレーター
それでは、コールマンのガソリンランタンの主要部品であるジェネレーターの分解方法についてお伝えしていきます。
①まず分解前に、タンク内のガソリンは抜いて、バルブは閉めておきましょう。
②次に、ジェネレーターはランタンの窓の中に露出しているので、マントルを交換する時のようにガラスグローブなどを外してしまいます。
黄金色の部品が見えると思いますが、それがジェネレーターです。
③ジェネレーターの根元についているヒートシールドを外します。
④ヒートシールドの下に隠れていたナットを緩めて、U字のクリップを外します。
⑤U字クリップで押さえられていた土台部分ごと、ジェネレーターを曲げないように支柱部品を外します。
⑥ジェネレーターの根元のナットのうち、下側を緩めてジェネレーターを外します。
この時、ジェネレーターの中にはクリーニングロッドという部品が入っていますので、曲げないように気を付けながら持ち上げて、クリーニングロッドのフックを外します。
以上で、ジェネレーターの分解は完了です。
取り外したジェネレーターは、クエン酸溶液につけ置きすることでススを落とせますよ。
再度ジェネレーターを取り付ける時は、この逆の手順で取り付けてくださいね。
コールマンのランタンの分解方法②ポンプ
ジェネレーターに続いて、コールマンのガソリンランタンのポンプ部分を分解する方法についてお伝えしていきます。
①ポンプノブを反時計方向に10回以上を目安に回すと、チェックバルブとの接続が外れます。
②スーパーレンチの長方形の切り込みかラジオペンチを使って、ポンプキャップを反時計回りに回して外します。
するとポンプノブを抜き取ることができます。
③ポンプノブの先端についているポンプカップの状態を確認します。
ひび割れていたりと劣化が激しい場合には、新品のポンプカップに交換しましょう。
そうでない場合は油が切れてしまっていた可能性があるので、リュブリカントを塗布してください。
ポンピングで不調があった場合には、以上の手順でメンテナンス完了です。
しかし、もしエアー漏れのような症状がある場合には、ポンプのシリンダーの奥にあるチェックバルブが劣化している場合がありますので、引きつづき次の項でお伝えするメンテナンスを行います。
コールマンのランタンの分解方法③チェックバルブ
引き続き、コールマンのガソリンランタンのシリンダーの奥にあるチェックバルブを、分解してメンテナンスする方法についてお伝えしていきます。
まず、チェックバルブを外すには「チェックバルブレンチ」という専用の工具が必要になります。
チェックバルブレンチは、コールマンのオンラインストアか、コールマン製品の取り扱いがある店舗で、チェックバルブのスペアと一緒に注文すると良いでしょう。
①ポンプノブを外したシリンダーの中に、チェックバルブレンチを差し込みます。
②チェックバルブレンチがチェックバルブとかみ合ったことを確認したら、反時計周りに緩めていきます。
もし固くて回らないようであれば、しっかりとレンチの軸を支えた状態で、ゴムハンマーなどを使ってレンチの腕を叩いてあげましょう。
間違っても逆方向に力を加えてしまう事は無いように注意してください。
③外れたチェックバルブの様子を確認します。
振ってみて音がしないようであれば、内部のボールが固着してしまっていますので、パーツクリーナーなどで洗浄してください。
そうでなければ、Oリングの劣化が考えられるので、交換してあげましょう。
チェックバルブの取り付けは、以上の手順を逆に行ってください。
以上で、ガソリンランタンの主なメンテナンス方法をすべてお伝え出来ました。
次の項では、ジェネレーターやポンプカップといった消耗品のスペアの入手方法についてお伝えします。
ジェネレーター等のスペアパーツはコールマン販売店で入手!
ここまでで、コールマンのガソリンランタンの分解・メンテナンス方法をお伝えしてきました。
ジェネレーターやポンプカップ、チェックバルブのような部品は消耗品なので、劣化していれば新品に交換する必要があるとお分かりいただけたと思います。
しかし、こういったスペアの部品は、どうやって入手すればいいのでしょうか。
その答えは、2種類の方法があります。
ジェネレーターやポンプカップ、チェックバルブのような部品に加えて、スーパーレンチのような工具は、コールマンのオンラインストアで注文するか、コールマン製品を取り扱っているお店で注文することで入手することができます。
ただし、ポピュラーな部品はオンラインストアで過不足なく入手できるのですが、ポンプノブのツマミのような、あまり交換しない部品については、オンラインストア上では取り扱いがありません。
どんな部品でも入手できると言えるのは、コールマン製品の取扱店で注文する方法です。
コールマン製品を使う上で、身近な取扱店を探しておくと、万一の時に安心ですね。
分解・メンテを自力で行ってランタンを長く使えるようにしよう
以上、コールマンのガソリンランタンについて、分解やメンテナンスの方法をお伝えしてきました。
ジェネレーターやポンプカップは消耗品ですから、いずれ交換しなければいけない時が来ます。
その時が来ても自力でメンテナンスを行えるように、知識や機材をそろえて準備しておきましょう。