より美味しいキャンプ飯を追求するキャンパーに人気の「鉄板」。
購入したいと思っていても手入れが面倒なのでは?と思っている方も多いでしょう。
そこで今回は、鉄板のお手入れ方法や保管方法、そして鉄の宿命でもあるサビの落とし方についてご紹介します。
また、キャンプにおすすめの鉄板の選び方や絶品の鉄板レシピについても触れていますので、ぜひご覧ください。
鉄板を使う前のお手入れ
鉄板は使う前のお手入れとして、「シーズニング」という作業が必要です。
シーズニングは、製造過程で使われるサビ止めのコーティングやニオイ、そして鉄屑などを落とす作業です。
シーズニングをせずに鉄板を使うと焦げやすくなり、コーティングやニオイが料理に移ってしまう可能性があります。
最初にしっかりとシーズニングを行うことで鉄板の表面に油膜を作り、サビや焦げつきを防ぐことができます。
鉄板のシーズニング方法
準備するもの
- 食器用洗剤
- キッチンペーパー
- 食用油
- 野菜のクズ
シーズニングのやり方
- まずは鉄板を食器用洗剤でよく洗います。
- キッチンペーパーで水分を拭き取り火にかけます(空焼き)。
- 鉄板を空焼きしたら少し冷まし、キッチンペーパーペーパーで食用油を薄く塗ります。
- 再び火にかけ食用油を塗る作業を2〜3回繰り返します。
- 最後に野菜のクズを炒めましょう。
空焼きを行っている最中は大量の煙が出るため、換気扇を回し続ける、もしくは屋外で行いましょう。
また、シーズニング中の鉄板に油を塗る作業はやけどの心配がありますので、トングや耐熱グローブを使いましょう。
鉄板によってはシーズニングの段階から洗剤を使ってはいけない場合もありますので、購入の際には取扱説明書の確認が必要です。
このように、鉄板はシーズニングを一度行えば、キャンプなどのアウトドア料理で大活躍します。
シーズニングが面倒な方は、シーズニング不要のタイプの鉄板も選択肢の一つです。
使用後の鉄板のお手入れ
シーズニングをしておけば、その後のお手入れがとても簡単です。
使用後の鉄板の洗い方のポイントは、調理後できるだけ早く手入れをすることです。
また、使用後は、洗剤を使わずに、お湯と布で洗いましょう。
使うのは使用前のシーズニングのときだけです。
準備するもの
- 金属製のヘラ
- ブラシやタワシ
- キッチンペーパー
- 食用油
鉄板の洗い方
- 鉄板が熱いうちに金属製のヘラで汚れを落とします。
- 取りにくい汚れは、ブラシやタワシを使い落とします。
- キッチンペーパーでさらに汚れを拭き取ります。
- ぬるま湯、または熱湯を鉄板に流します。
- 空焼きをして、鉄板の水分を完全に飛ばします。
- 最後に、薄く食用油を塗れば完成です。
鉄板の保管方法
お手入れをした鉄板を保管するときは、湿気の少ない場所で、新聞紙や防錆紙(ぼうせいし)などに包んで保管をしましょう。
鉄板に付いたサビを取る方法
きちんと保管をしていても、鉄板はサビてしまうこともあります。
鉄板の買い替えを考える前に、以下の方法をお試しください。
スチールたわし
鉄板についたサビが黒色になるまで火に当てます。
粗熱が取れてからスチールたわしでこすりましょう。
クエン酸
クエン酸をお湯に溶かし、その中に鉄板を入れて一晩浸けます。
キャンプ場でサビを発見したら
キャンプ場で鉄板のサビを見つけたら、丸めたアルミホイルでこするか、鉄板に熱湯をかけてみましょう。
水分を飛ばした後に油を塗り、野菜クズなどを炒めるとある程度のサビは落とせます。
キャンプ用の鉄板の選び方
お手入れ方法を知ったら、次は鉄板を選びましょう。
キャンプに最適な鉄板の選び方のポイントは以下の2
つです。
ポイント1:形状
キャンプで活躍する鉄板の形状は、主に平型、波型、深型の3種類です。
手入れのしやすさは、平型が最も優れています。
波型は肉などを焼いたときに余分な油が溝に落ちるため、ヘルシーに仕上がります。
深型は側面が立ち上がっているため、汁気の多いものや、豪快に焼きたい焼きそば作りに向いています。
また、鉄板にハンドルが付いているタイプのものは、安定した調理ができるのでとても便利です。
ポイント2:サイズ・厚み
サイズは、作る料理やキャンプのスタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
家族でバーベキューをしたり、焼きそばを大量に作るなら大きいサイズがおすすめです。
ソロキャンプでステーキ肉や野菜を焼くのであれば、小さなサイズで十分です。
ただし、使うコンロや焚き火台の大きさに合ったものを選ぶことも大切です。
また、鉄板は厚みがあるほど蓄熱性が高くなるため、長時間調理に向いています。
しかし、厚みのある分だけ重くなりますので、重たい鉄板を持ち歩きたくない場合は、鉄製ではなく、アルミ製やステンレス製のプレートを選ぶと良いでしょう。
キャンプにおすすめの鉄板
それでは、キャンプにおすすめの鉄板を厳選してご紹介します。
ベルモント:極厚鉄板
金属加工で有名な新潟県燕三条市のメーカー、ベルモントの極厚鉄板。
取り外しが可能なハンドルと、収納ケースの付いた、使いやすい鉄板です。
その名の通り、厚さ6mmの極厚タイプで、スタンダードサイズの他に、ソロキャンプに便利なミニサイズも展開しています。
テンマクデザイン:男前グリルプレート
「焼く」を極める、波型の超小型調理器具です。
厚みが3mmで、取り外しが可能なハンドルと収納ケースが付いています。
ソロキャンプにもぴったりのサイズです。
ユニフレーム:ユニ鉄
平型と波型の両面で調理できるので、野菜を炒めながらお肉を焼いたり、両面焼きやバター焼きなど、さまざまな料理に活用できます。
フチが立ち上がっているので、食材や油が落ちにくくなっています。
NUTS:ごくあつ鉄板 FFG
クラウドファンディングサイトをきっかけに開発された「ごくあつ鉄板」は、特殊な二重フッ素加工によりシーズニングのお手入れが不要で焦げ付きにくい鉄板です。
特に注目したいのは、鉄板の中央に「イイね」マークが施されていることです。
肉やパンを焼くと「イイね」マークの焼き跡がつくため、SNSに写真を投稿するキャンパーを中心に人気を集めています。
キャプテンスタッグ:ニューアイガーグリドル
側面が立ち上がった形状で、コストパフォーマンスに優れた鉄板です。
サイズ展開が豊富で、ファミリーキャンプからソロキャンプまで幅広いシーンで活躍します。
スノーピーク:グリルプレート黒皮鉄板
ファミリーキャンプやグループキャンプに最適な大きめのサイズの鉄板です。
焚き火などの強い火にも耐えるタフさが魅力です。
別売りの焚き火台グリルブリッジLにセットすることで、豪快な焚き火料理を楽しめます。
キャンプにおすすめの鉄板レシピ
キャンプ飯に鉄板を使うメリットは、熱が均一に伝わるところです。
その特徴を活かして、肉や魚、野菜を焼くだけでなく、たまにはひと手間かけた料理も楽しんでみませんか?
これからご紹介する鉄板料理はキャンプはもちろん、アウトドア全般でおすすめです。
がっつりペッパーライス
材料
- ご飯
- ニンニク
- 焼き肉のたれ
- 黒胡椒
- 青ネギ
- コーン
- サラダ油
- 牛肉
各材料の分量はお好みでOKです。
作り方
- 牛肉を細かくカットし、焼き肉のたれに浸けて、ご飯と黒胡椒は混ぜ合わせておきます。
- 鉄板にサラダ油を広げ温めます。
- みじん切り、もしくはおろしたニンニクを鉄板で炒め、ニンニクがきつね色になったら一旦取り出します。
- 鉄板の中央にご飯をのせ、ご飯の周りに牛肉を置きましょう。
- 牛肉に焼き色が付いたら、ご飯に青ネギとコーン、取り出したニンニクをトッピングします。
- 牛肉に火が通ったら、ご飯と混ぜ合わせるように炒めれば完成です。
牛肉はプルコギなど味付きの肉を使ってもOKです。また、黒胡椒が好きな方は最後の仕上げにもう一度黒胡椒を使うのもおすすめです。
簡単チーズタッカルビ
材料
- 鶏もも肉 200gくらい
- キムチの素 大さじ2
- キャベツ 好きなだけ
- にら 好きなだけ
- ピザ用チーズ 好きなだけ
- 砂糖 大さじ2
- しょうゆ 大さじ2
作り方
- 鶏もも肉を一口大にカットしポリ袋に入れ、キムチの素に砂糖としょうゆを加えたものを加えて揉み込みます。
- キャベツ、ニラをカットしておきましょう。
- 油をひいて温めておいた鉄板に、味付けした鶏もも肉を乗せ、焼き色が付いたらキャベツとニラを加えます。
- すべてに火が通ったらピザ用チーズを入れて完成です。
鶏もも肉に味付けをするときはフォークなどで刺し、キャンプの前日に仕込みをしておくと便利です。