キャンプの時にちょっとした料理を作ったり、暖かい飲み物が欲しくなった時に大活躍してくれるストーブやコンロ。
そして、ストーブやコンロにもれなく必要なガスボンベ。
そんなガスボンベですが、暑い季節に高温になる車の中などに置いておくと爆発してしまいそうで怖い、そんなイメージを持った事はありませんか?
そんな方にぜひご一読していただきたい、正しい使用と保管の方法をご紹介します。
キャンプの時にガスボンベは必要?
キャンプやアウトドアを始めた頃は、ガスボンベ自体を必要とする事が余りないかもしれません。
逆に、ガスボンベのメリットよりもデメリットである「車に置いてある間に爆発でもしたら!」という恐怖心の方を強く感じて避けてしまう事も珍しくはありません。
火を使うと言えば、バーベキューなら炭、焚き火だったら薪が必要、という具合にガスコンロ自体を何に使うのか疑問に感じていたかもしれません。
しかし、段々とキャンプやアウトドアに慣れてくるとガスボンベは非常に万能で、欠かす事が出来ない一品だと言っても過言ではない、マストアイテムに変化します。
アウトドアで口にする暖かい飲み物や食べ物は心と体に染み入る感じです。
ガスボンベとコンロで、お湯を沸かす事が出来たら、たとえインスタントのコーヒーでさえとても美味しく感じますし、鍋パーティも最高です。
最近では、色んなアウトドアブランドが出しているホットサンドクッカー。
これを使用する際にも、コンロがあればアッという間にオシャレなホットサンドが作れます。
また、夜の明かりはLEDランタンをいくつか使用すれば大丈夫ですが、一度、ガスランタンを使用してみると、あの光量と雰囲気のある灯りは病みつきになるはずです。
「キャンプの時にガスボンベが必要ない」と思う事は、もったいないです。
極端に言えば、キャンプはもちろんアウトドアライフを十分に楽しめていない状況だと言える程、ガスボンベは便利な万能選手なのです。
キャンプの時にガスボンベを保管する場所!車から出そう
ガスボンベの魅力やメリットは十分に知っているけれど、やはり車の中で爆発でもしたら怖い、と感じる方もいることでしょう。
そこで、お伝えしたい事は、自分が我慢出来る程度の温度の場所ではガスボンベも爆発しないという事です。
色んなメーカーのガスボンベを見ても、大体が「40度以上の温度になる場所で保管しない」というような内容の注意が書かれてあります。
確かに最近の夏は暑くて、気温が40度以上になる事も多々あります。
それに、暑い真夏の車中などは、異常に暑くなるため、「移動中に暑さで爆発するんじゃないか?」と気になって仕方がないかもしれません。
ですが、真夏の高温の車にエアコンなしの状態でずっと居たら、ガスボンベよりも自分自身の体の方が先に異常をきたすと思います。
ですから、自分たちが乗っている間は安全だと言えるでしょう。
むしろ危険なのは、キャンプ場など目的地に着いた後です。
テントを建てたり、準備をする間に車の中に放置していると、いつの間にか車の中が高温になっている事もあります。
そのため、目的地に着いたらガスボンベも一緒に車から出しておきましょう。
日中はタープや木陰など涼しい場所に置いておけば心配ありません。
キャンプ後に注意!車にガスボンベを放置すると爆発?
先の項にも書きましたが、キャンプの最中には自分が耐えられる温度の場所にガスボンベも置いておけば、爆発する事はないので、それほど神経質になる必要はありません。
問題は、真夏のキャンプをした後に、きちんと確認せず車の中にガスボンベが放置されてしまった場合です。
車を停めている場所や、ガスボンベをどこに置いているのか次第でも違いますが、ダッシュボードの上などは火傷するほどの温度に上昇してしまいます。
ですので、たとえ一時的であっても、絶対にガスボンベを置かないよう意識する事が重要です。
自宅の駐車場が屋根付きであったり、置き忘れた場所が後部座席などの、直射日光がサンサンと当たる場所でなければ、すぐに爆発する心配はありません。
実際に筆者も、ひと夏の間に何度かキャンプに行く時には、何度か車の中に置き忘れてしまう事もありましたが、一度も爆発した事はありませんでした。
とは言え、車の中というのは、基本的に高温になりやすい場所ですから、放置する事は危険性の方が圧倒的に高いと言えます。
キャンプの後片付けの際に、ガスボンベは必ず車から出すという習慣を身につけておいて損になる事はありません。
キャンプの時にガスボンベを安全に使用する方法
キャンプの時にガスボンベを使用する際に最も注意したいのは、アウトドア仕様でない物を使用する時です。
家庭用の卓上コンロのような物をキャンプで使用する際には、車の中に放置しない事よりも、もっと危険な事があるので注意しなくてはいけません。
まず、家庭用の卓上コンロは、アウトドア仕様ではないので風に弱く炎が消えやすいため不便です。
卓上コンロの様な形でも、アウトドア仕様で風除けがきちんとついているものもありますので、そちらを利用する様にする事が無難です。
しかし、どうしても家庭用の卓上コンロを使用するという場合に一番注意が必要なのは、使用する鍋の大きさです。
カレーなどを作ると、結構大きめの鍋を使用してしまいますが、ガスボンベの位置まで鍋底が被ってしまう様な物を使用して長時間の煮込み作業を行うと、必然的にガスボンベが高温に晒されます。
そうなると、爆発する危険性が非常に高いため、ガスボンベには被らない小さめの鍋を使用する必要があります。
さらに、家庭用のガスボンベの容量は少ない事が多いため、ご飯を炊いて、カレーなどの煮込み料理を作るとなると、1本では足りなくなる事も考慮しておいた方が良いでしょう。
キャンプ以外でも車にガスボンベを載せていくと便利な理由
突然ですが、年間でキャンプに行く回数は、どのくらいでしょう?
よほど好きな人でない限り、1年中、休日の度にキャンプをしている状況は考えにくいと思います。
「今年は夏休みに1度行ったきりで、それ以降は行きたいと思っても行けなかった。」
そんな人の方が多いのではないかと思います。
「1年に1度くらいしかキャンプに行かないから、ガスボンベを使う事なんて滅多になくて困ってしまう。」
そんな状態でしたら、ドライブに行く時に小さめのガスコンロとガスボンベを一緒に車に載せておいてみてはいかがでしょう?
ドライブ中の休憩で、コーヒーや紅茶を入れて、優雅なひと時を楽しむ事も出来ます。
特に夏以外の季節では、ガスコンロとガスボンベをお供に出かける事を強くお勧めします。
外出先でお湯を沸かせるという事は、意外な程に満足感を与えてくれるものです。
家の中で食べる事が当たり前のカップスープやカップ麺が思っている以上にご馳走に感じてしまいます。
また、何かの緊急事態の際にもガスコンロやガスボンベが非常に役に立つ事でしょう。
車の中に放置するのは危険ですが、遠出する際のお供という存在にしておけば、何かと便利でメリットの方が多い、と言えます。
キャンプの前後にガスボンベを安全に保管する方法
ガスボンベは、早めに使い切ってしまう事が出来れば一番良いのですが、キャンプの時くらいしか使わず、それが出来ない場合は、最初にも書きましたが、高温になる場所を避けて保管します。
車の中に放置しない事は言うまでもありませんが、室内や倉庫の中でも西陽や直射日光が長時間当たってしまう様な場所は避けた方が安全です。
もちろん、キッチンやオーブンなどの高温になる物の近くに保管しない事も言うまでもありません。
同時に、多湿となる場所も避けた方が良いです。
金属が湿気で腐食する恐れがあり、ガスが漏れてしまう危険性があります。
そこに気づかずに使用すると、引火してしまう恐れもあります。
よく注意事項に記載されている高温多湿を避ける理由は、以上の様な事です。
また、残念ながら、滅多に使用しない人にも、注意した方が良いことがあります。
ガスボンベにも使用期限があるので、チェックしてみて期限が切れているものは、諦めた方が良いでしょう。
もしも使い切れずに廃棄する場合には、きちんとガス抜きをしなくてはなりません。
安全にガス抜きするための道具は100円ショップなどでも購入出来るので、そういう物も利用して怪我のない様に注意してください。
やっぱりキャンプにガスボンベは欠かせない!
間違うと爆発しそうで何となく怖いから避けてしまっていたガスボンベかもしれませんが、案外便利に使えて、それほど危険なものでもないという事を知っていただけたでしょうか?
確かに間違った使用や管理をすると、爆発などの事故の危険性もあるため、正しく使用し、管理する事が大切です。
安全に使用して、楽しく便利なキャンプ、アウトドアライフを満喫しましょう。