テントの中で寝る時や、ちょっとした休憩に便利なコールマンのエアーマット。
軽くて持ち運びがしやすい反面、空気の入れすぎや少し傷を付けただけで機能しなくなることもあります。
今回は、そんなエアーマットの修理の仕方を分かりやすくご説明します。
コールマンのエアーマットが壊れる原因とは?
コールマンで提供しているエアーマットには、「インフレーター式」と「エアー注入式」の2タイプがあります。
エアーマットに修理が必要だと感じる場合、どちらのタイプにせよ空気が入っているので「空気漏れ」「一部分の膨張」のような、空気の注入や圧力関係の部分に破損が見られます。
このような不具合が起きる原因は、空気の注入方法やエアーマットの使用方法に問題があります。
・空気の入れすぎ
高反発なマットが好きな方にありがちなことですが、空気をパンパンに入れて使用し続けると、バルブの部分や傷んできた部分に負荷がかかり、エアーマットの寿命が縮んでしまうことがあります。
・エアーマット自体に負荷をかけすぎている
エアーマットを膨らませた上で折りたたんで使用したり、エアーマットの上で飛び跳ねたり、重い物をずっと乗せていたりすると、空気を入れすぎた時と同じように負荷がかかります。
状況次第では、それ以上の負荷をかけてしまうこともあるので、当然エアーマットの寿命は縮んでいきます。
・ゴツゴツした地面や石がある場所の上に置いて使用する
エアーマットは、言わば「風船」のようなものなので、地面がフラットでなかったり、石がある状態で使用することは避けましょう。
常に尖った物がエアーマットに接している状態だと、傷みやすくなり、すぐに穴が空いてしまいます。
・口で空気を入れている
インフレーター式エアーマットにありがちなことですが、口で空気を入れるとインフレーター式の内部のウレタンが雑菌や水分などに晒され、腐食してしまうことがあります。
エアーマットの破損箇所を探してみよう
優秀なコールマンのエアーマットと言えど、「段々膨らまなくなってきた」などの症状があった時は、全く使えない状態になるので修理が必要です。
しかし、どうやって問題がある部分を特定すればいいのでしょうか?
まずは空気を入れてみて、きちんと入るならバルブの故障ではないと言っていいでしょう。
次に、そのまま空気を入れてみましょう。
そうしたら、耳をエアーマットから少し離して、シューと音が鳴っていないかをバルブを含め、全体をチェックします。
この時、エアーマットを少し押すなどの圧力をかけると、音が分かりやすく聞こえる場合があります。
それでも分かりづらい時は、軽く手を濡らして空気漏れの疑いがある場所にかざすと空気の漏れがあった場合、少し涼しく感じるはずです。
この2つの方法でも分からない時は、最終手段です。
薄めた洗剤液をスポンジに付けて、エアーマットに塗っていきます。
そして、塗り終えたらエアーマットを押してみましょう。
エアーマットを少し押せば、空気漏れをしている所から、シャボン玉がプクーっと出てくるので分かりやすいです。
また、洗剤液は食器洗い用洗剤を少量入れればいいのですが、シャボン玉がキチンとできるか確認したい時は、手を薄めた洗剤に浸して、指で輪っかを作ればすぐに分かります。
そして、修理しなければいけない場所が見付かったら、エアーマットから洗剤を綺麗に拭きとって、陰干しをして完全に乾かしてから修理に移りましょう。
この時、生乾き状態で修理に移ったり保管すると、カビが発生する場合があるので注意が必要です。
自分で修理?それとも店頭で修理依頼?
「エアーマットの破損場所が判明したけど、自分で修理するのは自信がない…」
そんな時は、コールマンの店頭に持っていくか、直送修理受付センターに連絡すれば修理を受け付けてもらえます。
しかし、店頭やセンターに依頼する場合の代金は、送料・パーツ料金・技術料・パッキングサービス料・返送時の代引き手数料などが合計した金額となり、代金は一律でないことを頭に入れておきましょう。
反対に自分で修理する場合は、どのパーツにどのくらいお金がかかったかを自分で把握できます。
そのため、小さな空気漏れくらいなら、自分で修理してみることをおすすめします。
ここで1つ注意したい点が、コールマンではエアーマットに関しての「修理キット」という物を提供していないという点です。
そのため、修理するにはちょっとした工夫をしなければいけません。
と言っても、用意するのは修理すべきエアーマットと同じ素材の布(空気漏れの傷などが隠れる大きさ)と接着剤です。
そして、他のメーカーの修理キットを使ってみるか、自分で用意してみるなどの試行錯誤が必要になります。
修理のための道具はコレだ!
コールマンでは純正キットを提供していませんが、別のメーカーではサーマレストやキャプテンスタッグなどで修理キットが提供されています。
どの修理キットを選ぶとしても、絶対に必要となるパーツは、パッチと接着剤です。
それに加えて、エアーマットの表面がフェルト状だった場合も考慮して、紙やすりもあれば完璧ですね。
それでは、現在ネットなどで手に入る修理キットをご紹介します。
【サーマレスト ホームリペアキット】
参考価格:2,560円
内容:洗浄アルコールワイパー・透明パッチ・リペアパッチ×4・接着剤・木製アプリケーター
サーマレストから提供されているエアーマット専用の修理キットです。
これ1つあれば、修理できるようになっています。
内容を見て分かるように、リペア用のパッチが4つ付いているので、修理箇所がいくつかあっても対応することができます。
【キャプテンスタッグ アウトドア用シームグリップ】
参考価格:1,180円
内容:接着剤・ブラシ
この製品はエアーマット専用というわけではありませんが、合成繊維・ゴム・ビニールなどのあらゆる素材で強い粘着力を発揮できるので、パッチさえ自分で用意できれば、修理にとても有効です。
その効果はアメリカの軍が認めるほどです。
実際、多くの国の軍隊がテントなどをリペアする接着剤として使用しています。
【ロゴス テントリペアシート】
参考価格:777円
内容:フライシート色違い1枚ずつ・グランドシート1枚
サイズ:約7.5×45cm
素材:ポリエステル
パッチが見付からない場合は、テントのリペアパッチを使用するのも手です。
このリペアシートは、シール状になっているため、貼るだけでくっつきますが元々はテント用です。
そのため、エアーマットのような空気圧には耐えられない可能性があります。
そのような場合は、シームグリップと併用して使うなどの工夫をするといいでしょう。
コールマンのエアーマットの空気漏れ修理の手順
実際に修理に入っていく前に、「空気漏れの場所特定をしてマーキングする」「パッチ・接着剤が揃っている」このことを確認しましょう。
接着剤を付けてしまってから、「パッチがない!」なんて言っている暇はありません。
そのため、修理に使用するパッチは空気漏れの穴の周囲より1cmか2cm大きい物を用意し、接着剤はすぐに使えるようにしておきます。
接着剤を付けてパッチを貼り付けるまでは、ノンストップで滞りなく行えるようにしましょう。
では、修理の手順ですが、まずはコールマンのエアーマットの空気を全て抜きましょう。
これは、パッチを貼った時に万が一にも空気などが入って、接着が弱くなってしまわないように忘れずに行います。
その後、空気漏れの場所にゴミなどが付いていないか確認し、エアーマットの材質がフェルト状なら紙やすりでフェスト部分を取り除く必要があります。
そして、接着剤を取り出し、穴の空いている真ん中から塗り始めていき、どんどん外側に広げていって、パッチの大きさくらいまでか、あるいは少しはみ出してもいいくらいの大きさまで塗り広げます。
塗り終えたら、用意していたパッチを空気漏れの場所にそっと乗せ、上から均等に押し付けて接着を強めます。
ここで失敗して、もう一度剥がして貼るを繰り返してしまうと、せっかくの吸着力が弱くなって、もう一度最初から行うことになるので慎重に貼り付けましょう。
貼り付けることができたら、30秒ほど押さえ付けるか、重しを乗せて固定します。
最後に、破損箇所を探す手法で、空気が漏れていないか確認して、漏れがなければ修理完了です。
コールマンのエアーマットの正しい保管方法の仕方
コールマンのエアーマットを、雑に保管したり扱ったりすると、せっかく修理しても結局はまた傷んできてしまい、修理することになる可能性もあります。
そのようなことを防ぐためにも、正しい扱い方や保管方法を知っておきましょう。
キャンプから帰った後、エアーマットを収納袋に入れたまま、次回のキャンプまで押し入れの中にしまっていませんか?
使った後のエアーマットは、寝ている間の汗や汚れが付着しているので、十分に干してから収納するようにします。
さらに、場所を確保することができれば、軽く膨らませて立てて保管するのがベストです。
そうすることによって、インフレーター式マットの場合、中に入っているウレタンの劣化を防ぐことができ、エアー注入式であれば、折り目を付けてしまう心配がなくなり、いい状態をキープすることができます。
空気漏れを素早く修理して、コールマンのエアーマットを長持ちさせよう!
コールマンのエアーマットは、メンテナンスをきちんとすれば長期間の使用に耐えうる丈夫さを持っています。
空気漏れを発見しても、リペアして使えば、また以前の寝心地を発揮してくれるでしょう。
それに加えて、メンテナンスを怠らなければ買い替える必要もなくなります。
自分のお気に入りのギアを修理して使うことができれば、また1つアウトドアのレベルが上がったと言えるでしょう。