キャンプといえば、まずテントやタープが必要です。
テントやタープの機能も大切ですが、テントやタープの張り方で快適性が大きく違ってきてしまうため、実は張り方もとても大切なんですよ。
今回は、ベテランキャンパーに人気のタープの張り方のひとつである「小川張り」についてご紹介します。
小川張りの張り方はカンタンですので、ぜひマスターしてベテランキャンパーの仲間入りをしましょう。
タープの張り方「小川張り」とは?
夏になると、キャンプやバーベキューをする方が多いのではないでしょうか。
そこで使う頻度が高くなるのがテントやタープです。
テントやタープの張り方はいろいろありますが、上級者キャンパーに人気を集めているのが「小川張り」です。
小川張りは、テントとタープを連結し、組み合わせて設営することで境目をできるだけなくした張り方です。
通常、タープを張るときはメインポールとタープを連結します。
しかし、小川張りはポールとタープの間にセッティングテープを使用し、タープとポールを離して設営します。
こうして作ったスペースにはテントなどを設置できるため、設営レイアウトの自由度が上がるのです。
小川張りをするために必要となるのが「セッティングテープ」なのですが、このセッティングテープは「キャンパルジャパン」のタープを購入した際に付属してくるものです。
キャンパルジャパンは、老舗テントメーカーである「小川キャンパル」からogawaブランドを引き継いだ会社です。
小川張りは、小川キャンパルが考案した張り方であったためこの名前が付けられたといわれています。
小川張りの魅力
キャンプが好きな人は知っている「小川張り」ですが、なぜキャンパーたちに支持されているのでしょう。
いちばんの理由は、その快適性です。
通常の張り方でテントとタープを張ると、テントとタープの間にすき間ができてしまうため、雨天時にはテントの出入りごとに濡れてしまいます。
また、テントの出入りにタープのポールがあると、動線を遮ってしまって邪魔になります。
しかし小川張りをすれば、レイアウトは自由です。
キャンプサイトが狭いときにはテントとタープを重ねることで敷地内に収めることができますし、テントに対して縦横両方向にタープが張れますので、視線よけをすることもできます。
雨が降ったときは、タープの下にテントを設営できるため雨音があまり気になりませんし、タープの下で活動できるため撤収もラクです。
このようにメリットの多い小川張りですが、一方で風には気を付けなければいけません。
なぜなら、ポールとタープが離れているため、タープを支える力が弱くなってしまうからです。
普通に設営した場合よりも強風に耐える力が落ちますので、危険だと思ったら撤収してください。
タープを張る場所の選び方
タープは張り方も大切ですが、設営する場所の選び方も大切なポイントです。
キャンプは屋外で行うものですから、自然の影響を考慮してタープを張りましょう。
・風向き
小川張りは、特に強風に弱い設営方法です。
小川張りでなくても強風時にはタープが崩壊してしまうことがあるので、風には常に気を配りましょう。
設営場所としては、風の影響を受けにくい場所を選んで、なおかつ風を逃がすような配置でタープを張ることが大切です。
風上にタープの頂上が来るようにして、その対角線上を風下とすると、うまく風が通り抜けます。
・日差しの向き
タープは主に日差しを遮るために設置されるものですから、日差しの向きを考慮しないと意味がありませんよね。
東と西の位置関係を確認して、日陰を作るようにタープを設置します。
・安定した場所
タープを張るのは、平坦で石などがない場所にします。
ペグが打ちやすく固定しやすい場所ならばタープも安定します。
また、水はけのよさも大切です。
一方、避けるべき場所は川のそばや中州です。
急な増水で流されてしまうことがあるため、やめておきましょう。
場所が決まったら、小川張りでタープを張ってみましょう。
次項でご説明します。
小川張りの張り方
小川張りの張り方は、そこまで難しくありません。
できるようになれば、周りからも一目置かれるので、ぜひマスターしましょう。
①テントとタープを張る場所を決めたら、タープを張りたい場所に、半分に折ったタープを広げておきます。
②タープの入り口側は、通常通りポールを差して立てます。
③タープの反対側はセッティングテープを使用します。
セッティングテープの穴にポールを差して立てます。
④通常のタープを張るように、下側にもロープを張り地面に打ち付けます。
⑤お好きなレイアウトでタープの下やセッティングテープの下にテントを設営します。
⑥セッティングテープの穴の位置で高さを調節して、設営完了です。
小川張りの魅力は、セッティングテープの穴の位置でタープの高さが調節できるため、さまざまなレイアウトを楽しむことができることです。
テントとしっかり連結することもできますし、広々と張ったタープはリビングとして使うこともできます。
タープの張り方はいろいろ!
タープの張り方は小川張りだけではありません。
ポピュラーなヘキサタープは、さまざまな張り方ができるのも魅力なのです。
そこで、状況に合わせたタープの張り方をご紹介していきます。
・ロースタイルにおすすめの張り方
メインポールの片側だけを短くすることによって、タープに傾斜が付きます。
すると、ロースタイルキャンプに合わせて、高さをアレンジできます。
タープの高い部分を出入りにして、低い部分をリビングにすると落ち着く空間を作ることができます。
・日よけ雨よけにおすすめの張り方
ウイングの片面を落としてペグで固定し、もう片面はサブポールで立ち上げます。
日よけ雨よけだけでなく目隠しにもなります。
・スクエアタープ風の張り方
メインポールを立ちあげ、さらにすべての角部分にポールをセットします。
合計6本のポールを使って、まるでスクエアタープのようにタープを立ち上げます。
こうすることで、広いリビングスペースにすることが可能です。
上記でご紹介した以外にも、タープの張り方はたくさんあります。
さまざまなアレンジができますので、自分だけのタープの張り方を見つけてみるのも楽しいですね。
「ogawa」ブランドのおすすめテント&タープ
ここまで、タープの張り方や小川張りについてご紹介してきました。
最後に、小川張りの生みの親である「小川キャンパル」(現・キャンパルジャパン)のおすすめアイテムをご紹介します。
なんといっても、60年以上日本でテントを作り続けいている実績のある会社です。
メイドインジャパンであることも安心感がありますね。
・ogawa ヴェレーロ5
5人用のツールーム型のロッジドームテントです。
8畳以上の広さがあるリビングがあり、出入り口も6か所以上設置されているため、5人で使っても圧迫感がありません。
メッシュパネルが夏でも熱をこもらせず、快適性の高い空間を実現しています。
・ogawa ポルヴェーラ34
3~4人用のミドルサイズのツールームロッジテントです。
リビングと寝室を確保してあるにもかかわらず、コンパクトに収納することができます。
家族でのキャンプに最適です。
荷物の出し入れに便利な出入り口が後方にあり、使い勝手の良さも抜群です。
・ogawa システムタープヘキサDX
小川張りができるタープです。
タープの生地に施されたピグメント加工によって、強い日差しをシャットアウトしてくれます。
付属のアルミラチェットポールで、自在に高さの調節もできます。
設営もしやすいため、ソロキャンプにもおすすめです。
・ogawa フィールドタープレクタDX
厚い生地とピグメント加工によって、日差しをしっかりと遮ってくれます。
レクタ型なのでテントとの接続もカンタンです。
防水性、遮光性に優れていますし、開放感がありますので、タープの下で焚火をしても煙がこもりません。
家族でのキャンプにおすすめです。
魅力あるブランドだから「小川張り」が生まれた
小川張りの魅力や張り方についてご紹介してきました。
「ogawa」ブランドが長く高品質のキャンプ用品を作り続けいてるからこそ、キャンパーたちの間で「小川張り」という言葉が広まっていったのかもしれません。
張り方もそこまで難しくありませんので、キャンプをするならぜひ小川張りに挑戦してみてください。