皆さんは、アウトドアはお好きですか?
屋外でテントを張ったり、ワイワイ遊んだり、自然を満喫したりだとか、とても楽しいですよね。
その中でも、楽しいのが食事じゃないでしょうか。
青空の下で食べる食事は、家で食べるよりも3割増しくらいで美味しく感じます。
特に、飯盒炊飯で炊いたお米は格別です。
炊き方は難しいですが、炭火で上手に炊ければ、家庭用の炊飯器で炊くお米よりも格段においしく仕上がります。
飯盒炊飯の準備
飯盒炊飯をする時は、まずは下準備が大切です。
ここを失敗したまま次の工程に向かってしまうと、後からいくら炊き方を工夫しても、挽回することはほぼ不可能です。
そのため、しっかりと丁寧に作業を行うことを心掛けましょう。
まず、お米の計量です。
計量カップをしっかりと擦切って計量しましょう。
飯盒の内蓋を使用してもかまいません。
飯盒の内蓋は、約2合分のお米を計量できます。
ちなみに外蓋は、約3合です。
次は水の計量です。
水もきっちりと計量しましょう。
お米1に対して水は1.2です。
1合は約180㏄なので、水は約200㏄で大丈夫です。
また、飯盒の内側に線が2本引いてあります。
下の線が2合、上の線が4合の場合の水の分量の目安となります。
それを利用して、水の分量を計測するのも一つの方法です。
飯盒を水平なところに置いて、しっかりと計りましょう。
準備が整ったら、次は炭火の準備です。
炭火の起こし方は?
飯盒炊飯の炊き方で、重要なのが火です。
炭火を起こすのは難しいですが、ここをしっかりと成功させ、飯盒炊飯のできる火を起こしましょう。
まずは、小枝を用意します。
このとき、新しいのでなく、できるだけ古く乾燥したものを選びましょう。
そして、それを格子になるように組んでいきます。
空気の通りやすいように、適度に隙間を空けて組みましょう。
そして、その上に炭を組みましょう。
その炭も、小枝同様、適度に隙間を空けるよう注意して組みましょう。
綺麗に炭が組めたら着火です。
新聞紙を丸めたものなどに火をつけて、一番下の所から火をつけます。
火の付き始めは、火が小さいので、息を吹きかけるなどして、火に勢いを付けましょう。
新聞紙の火が小枝に移り、その次に炭に移ります。
内輪などで仰ぎながら火を起こすと、火に新鮮な空気が送られるため、火の付きがよくなります。
炭が赤くなり、ぱちぱちと爆ぜれば炭火の着火は完了です。
着火剤なども併用すると、より火が付きやすくなるでしょう。
また、炭に火をつけるための、煙突状の筒のようなものも販売されています。
上昇気流を利用して、自然に新鮮な空気を送る仕組みになっており、短時間で簡単に炭に火が付くと好評です。
炭火を使った飯盒炊飯の炊き方
さて、いよいよ炭火を使った飯盒炊飯の炊き方に参ります。
先に述べた、お米と炭火の準備をしっかりしましょう。
準備ができたら、とりあえず飯盒を炭火の上に直接置きましょう。
最初は強火で炊くのが飯盒炊飯のコツなので、なるべく炭を散らかさないようにひとまとめにしてください。
そして、なるべく水平に、倒れないように注意が必要です。
強火で炊いてるうちに、ぐつぐつと中の水が沸騰する音が聞こえてきます。
そしたら、炭火を少しよけて、中火程度の火で炊きましょう。
バーベキュー用の焼き網を使用しているなら、炭火の上の焼き網の上に置く方法でも可能です。
焼き網の上に置いて、炭火から距離を取るとちょうど中火程度の火力となります。
そして、中火にしてから吹きこぼれが見られます。
その、吹きこぼれが見られたら、弱火に火力を調整します。
炭火の上に直接置いている場合は、炭を適度によけて火加減を調整してください。
火力を弱火に変えて、吹きこぼれが収まってきたら、火から完全に外し蒸らし作業に入ります。
大体、10分から15分程度待ちます。
この際、飯盒をひっくり返す方がいいとよく言われますが、結局のところどっちでもいいようです。
いくつか同時に炊いている場合は、いくつかはひっくり返して、いくつかはそのままにして、味の違いを確かめてみるのもいいかもしれませんね。
炭火で飯盒炊飯する場合のポイントは火加減です。
火加減の調整がうまくできれば、上手に炊きあがるはずです。
また、どうしても火加減がよくわからない場合は、弱火で炊くことをおすすめします。
強火で炊いてしまい、お米を焦がしてしまうと、修正しようがないので気を付けましょう。
炭火以外の飯盒炊飯の炊き方
いきなり炭火は難しいという方は、最初にカセットコンロなどを使用するといいでしょう。
また、飯盒炊飯を屋外でやる前に室内の家庭用コンロで練習するのもいいかもしれません。
炊き方は、基本的に炭火でご紹介した時と同じです。
最初は強火で、中の水がぐつぐつと沸騰しだしたら中火にします。
そして、ふきぼれが見れたら弱火にして、それが収まってきたら蒸らします。
家庭用コンロの場合、火力の調整が誰でもできるので、飯盒炊飯の炊き方に慣れるのに便利でしょう。
いきなり屋外で、やったこともない炭火でチャレンジするの少し無謀なので、事前の予習はしておいた方が無難です。
家庭用コンロで上手に炊けるようになったら、次は屋外でカセットコンロでチャンレンジするといいでしょう。
カセットコンロで炊く場合も、コンロで炊く場合と同じです。
注意点としては、屋外では風の影響を受けるため、火力が安定しません。
なるべく、風の影響を受けない場所で調理するか、風の影響を受けないように風よけなどを準備する必要があります。
また、カセットコンロの火力は弱いため、火力が最大でも、家庭用コンロの中火程度の場合があります。
しっかりと火の加減を見極めて調理しましょう。
炊き方を失敗した時の対処法
飯盒炊飯の炊き方を失敗した場合の対処法をご紹介します。
まずは、お米に芯が残っている場合です。
水分が残っている場合はそのまま、火にかけても構いませんが、ある程度水分が飛んでしまっている場合は、途中からでも構わないので、水を足しましょう。
その際、火加減には十分注意しましょう。
弱火かそれよりも小さい、極弱火で調整してください。
炭火で炊いている場合は、炭を直接飯盒につけないようにしましょう。
焦げてしまっては修正がとても難しいので、十分注意してください。
では、焦げてしまった場合の対処方法ですが、思い切って別の料理にしましょう。
焼きおにぎりや、チャーハンなどにレシピを変更して臨機応変に対応するのがいいでしょう。
そして、お米を真っ黒に焦がしてしまった場合の対処法です。
その場合は、もう対処することは不可能なので、潔く諦めましょう。
無理して、真っ黒こげのお米を食べて、お腹を壊してしまったら、元も子もありません。
失敗は失敗として受け止め、何で失敗したか振り返りましょう。
そして、その失敗した経験を次に活かしましょう。
炭の種類
最後に炭の種類についてご紹介します。
炭にも実は、色々と種類があります。
黒炭・白炭・マングローブ炭・オガ炭の4種類です。
その中でもホームセンターに置いてある安い炭は、マングローブ炭です。
マングローブ炭は非常に値段が安価ではあるのですが、非常に爆ぜます。
火傷に注意しなければなりません。
また、炭火の燃焼時間も短いため、炭を新たに補充しながら、使用しなければなりません。
そのため、追加する間隔が狭く、火傷に注意することからも大変なので、あまりおすすめはしません。
また、白炭は、炭火の燃焼時間も長く、あまり爆ぜません。
火付きもいいですが、値段が非常に高価なのがネックです。
そこで、おすすめなのが、黒炭かオガ炭です。
値段もお手頃で、両方ともあまり爆ぜません。
特徴としては、黒炭の方が火付きがいい反面、少し値段が張ります。
オガ炭は、火付きは悪いですが炭火の燃焼時間が長く、黒炭より値段が安くなっています。
このように炭の種類によっても、飯盒炊飯の炊き方に変化が出てくるので、たかが炭と思わず、こだわって購入しましょう。
炭火でこだわりの飯盒炊飯を楽しもう!
飯盒炊飯をいきなりするのは、アウトドアの中でもかなりハードルが高いと言えるでしょう。
最初は、家庭用コンロなどで、練習するのをおすすめします。
また、炭の火を安定させるのも、初心者には非常に困難です。
しかし、それらの困難をクリアして炊き上げたお米は格別です。
家で食べる、炊飯器で炊いたお米よりも格段においしく仕上がっています。
少しずつ練習して、最高の食事を楽しみましょう。