タープ選びで失敗しない!ヘキサとレクタの違いと張り方

最終更新日:2019/02/20

自然の中で非日常の時間を過ごすキャンプは、何度行っても飽きることがありません。

最近では、家族や友人と週末にキャンプを楽しむという方も増えているようです。

そんなキャンプに欠かせないアイテムのひとつがタープです。

暑い日差しから、または雨などの悪天候のときにも快適に過ごすための必須アイテムと言えます。

しかしキャンプ用として紹介されるタープにはさまざまな形があり特徴があり、「これからキャンプを始めよう」という方にとっては迷ってしまうかもしれません。

そこで、ここでは多くの種類があるタープの中でもよく使われる、ヘキサタープとレクタタープについてまとめていきます。

ぜひ、タープ選びの参考にしてみてください。

タープってどんなもの?張る目的やポイントを知ろう

ヘキサタープやレクタタープなど色々な形のものがありますが、本来タープとは日よけのために張るものです。

幕の下の日陰の空間を活かしてくつろぐことができます。

また、テントの外に屋根ができるので、雨が降ったときは雨避けにもなります。

タープを張るときはいくつか注意しなければならないことがあります。

●平坦な地面の上に張る

地面がデコボコだったり石や岩だらけなのでは、タープを張るためのペグが刺さりにくいので避けます。

張った後、その場所で食事やくつろぐことも考えてできるだけ平坦な場所に張りましょう。

●崖の下などには張らない

タープやテントは上からの衝撃に弱いものなので、どんなに良いサイトだったとしても、落石の危険のある崖の下に設営することはやめましょう。

●一本だけ立った木の下を避ける

天候が悪くなったときに、落雷の危険があります。

設営をしたときは天気が良くても、そのあとどう変わるか分からないのが自然です。

タープやテントを張った後で危険だからと言って張り直すことはとても大変です。

危険が予測される場所は避けるようにしましょう。

●川の近くや中州を避ける

悪天候による、氾濫や増水が予想されます。

水場の近くは便利ですが、水際に張るのは危険です。

ヘキサタープとレクタタープの違いって?

キャンプでよく使われるのが、ヘキサタープとレクタタープです。

幕の部分の形の違いから名付けられています。

それぞれの特徴を挙げていきます。

●ヘキサタープ

幕がヘキサゴン(六角形)の形をしたタープです。

左右に2本のポールを立て幕の角をロープで張れば完成します。

手順が少ないので設営は比較的簡単です。

また幕の下を風が抜けるので煽られることが少なく比較的、風に強いタイプのタープです。

ポールの数が少ないので収納が簡単で嵩張りません。

デメリットとしては、ロープを張る距離が長いので設営に広いスペースが必要なこと、構造上、天幕の中心が垂れた形になるため狭く感じることが挙げられます。

●レクタタープ

レクタングル(正方形)の形をした大きな幕が特徴です。

天井が高く開放感があります。

大きな幕のおかげで広い空間が確保できるので、人数が多いときに活躍するでしょう。

ヘキサタープと比べるとポールの数やロープの本数は増えますが構造は同じなので比較的張りやすいタープです。

デメリットは、大きな幕であることと、正方形という形から風の影響を受けやすく風にやや弱い構造であること、ヘキサタープより大きな幕とポールの数から、収納したときに重くなってしまうことです。

ここに注目!良いタープの選び方

テントが寝室ならば、タープはリビングスペースにあたります。

キャンプ場に行くと、どのキャンパーも必ずと言っていいほど、テントとタープのセットで設営しています。

テントの中にはツールーム式の寝室とリビングを兼ねたものもあり、タープなしで過ごすこともできますが、このようなテントは構造が複雑で組み立てるのに手間がかかるので、あまりお勧めしません。

やはり、設営性が良く広さを確保できるタープとテントを持って出掛けるのが良いでしょう。

●タープを選ぶポイント

・設営性

テントはうまく張れたのに、タープで苦戦して時間を取られてしまっては、せっかく遊びに来ているのにもったいないです。

手間や手順が複雑でないものが良いです。

ヘキサタープのような幕の大きさやポールの数が少ないものが、比較的扱いやすいです。

・耐水性

キャンプ中に悪天候に見舞われることも少なくありません。

十分な耐水性を持ったものを選びましょう。

耐水圧が1,500mm~2,000mmのものが良いでしょう。

・耐風性

タープの立て方にもよりますが、組み立てに使うポールのジョイント部分などが弱いと、風にあおられたときに倒れてしまいます。

ポールのしっかりしたものを選びましょう。

・収納性

多くの荷物を持ち出して行うのがキャンプですから、コンパクトなものがおすすめです。

収納したときの重さにも注目してみましょう。

・遮光性

どれくらい、日の光を遮ることができるかで、タープの下での過ごしやすさが決まります。

遮光性の基準は糸の太さを表すデニール(D)によります。

この数値が大きいほど遮光性が高くなります。

レクタタープで遮光性が良く、幕の大きなタイプを選べば、過ごしやすさは格段に上がるでしょう。

覚えよう!レクタ、ヘキサ共通の基本の張り方

自分たちのキャンプにぴったりのタープが選べたら早速張ってみたいところですが、自宅には練習できるほどのスペースはありません。

当然、キャンプサイトで初めて張ることになります。

始めてでも失敗しないために、基本の張り方と気を付けるポイントを押さえておきましょう。

ポイント①

風の影響を受けにくい場所を選びましょう。

風上にタープの頂点を、その対角線上に風下がくるようにレイアウトすると風が抜け、煽られるのを抑えられます。

ポイント②

太陽の向きを見極めましょう。

タープは日よけの役割を持っています。

しかし張る向きを間違えてしまうと日差しを遮ることができません。

太陽は東から西へ移動するのでその向きを観察して影ができるように張りましょう。

ポイント③

ペグが打ち込みしやすい、平坦な場所を選びましょう。

タープやテントを張るときには、地面が平らで水はけの良い場所を選びます。

あまりに地面が硬いとペグが入らず安定しません。

●張り方

①タープの場所を決め、地面に広げます。

日差しや風向きに合わせて配置し、一ヶ所をペグで固定します。

②ポールの頂点からのびるロープを掛けるペグを2本、地面に打ち込み、ロープを掛けます。

③ポールを取り付け、ゆっくりと立ていきポールが自立するようにロープの長さを調節します。

反対側も同じように自立させておきます。

④ポールがそれぞれ自立したら幕が張った状態になるように調整します。

残りの角のロープをペグで固定しタープ全体に張りを持たせたら完成です。

ポールの地面に付く位置を少し内側にしておくとより安定します。

ペグはポールに向かっておよそ45度の角度で打ち込むとロープを張ったときに安定します。

レクタタープを張る場合でも、メインポールを立てるところまでは同じ手順で、メインポールを立てたあとサブポールを立てるようにします。

他と差をつける!ヘキサタープの張り方アレンジ

基本の張り方に慣れてきたら、キャンプに参加している人数や天候、張る場所などで変わった張り方に挑戦してみましょう。

●テントと連結

単体で張っても十分な効果を発揮するタープですが、テントと連結した張り方も可能です。

メインポールを自立させてから、タープのサイド部分をテントの入り口に被せるようにして固定します。

こうすることで雨が降っても濡れずにテントとテープを行き来できます。

●木と連結

林間サイトなど周りが木で囲まれているときは、無理にロープを伸ばさずに木の幹などに固定する方法があります。

ロープを木に回し、交差させながら2度巻きつけてから先端をまいたロープの下に通します。

タープ側と通したロープの先端を引っ張れば完成です。

木肌を傷めないようにタオルなどを巻くと良いでしょう。

●ヘキサタープを使ったアレンジ

・高低差を出す

片方のポールを短くし、入り口を高く居住空間は低くして開放感を出します。

・ひさしを作る

メインポールの他に2本のポールを追加して立て、ひさしを作ります。

ポールで立てないの幕を地面まで下すと風除けにもなります。

・広さを確保する

メインポールの他に4本のポールを使い、各コーナーを持ち上げることでレクタタープのような広いスペースが確保できます。

帰ってから欠かさずやろう!ヘキサ、レクタタープの手入れ方法

自然の中でくつろいだり遊んだりとキャンプには普段にない体験ができる魅力があります。

そんなキャンプをいつでも楽しめるようにするには、道具の手入れが欠かせません。

特にタープは汚れを取り、湿気から遠ざけてきちんと保管することが大切です。

レクタタープやヘキサタープをはじめ、どのようなタイプのものも、おおよその手入れの方法は同じです。

次に使うときに、また気持ちよくキャンプが楽しめるよう、正しい手入れの方法を覚えておきましょう。

●汚れを落とす

屋外でタープを張ると様々な汚れが付きますが、なるべく落としてから収納するようにしましょう。

ポールやペグの泥汚れも落としてからしまいます。

朝露などの水滴も撤収時にできるだけ乾かしておく方が、あとの手入れが楽です。

しかし天候によっては雨の中で撤収しなければならないこともあります。

そのような場合には帰ってから天気の良い日を選び、よく乾かしてから汚れを落とします。

●湿気対策

湿気についてはタープにとって一番の敵ともいえます。

湿ったまま収納し、干さずに保管しておくとカビてしまったり生地が剝がれてしまったりします。

こうなるとタープが傷んでしまい、次にキャンプで使いたくても使うことができません。

そこでおすすめなのが、帰宅後の陰干しです。

タープを収納バッグから出してベランダや物干し台に広げます。

スペースがあまりない場合には折りたたんだ状態でも構いません。

なるべく空気に触れさせて水分や湿気を逃がします。

干すのと同時にポールやペグの泥も水で流し、風に当てておきましょう。

また、干しているときにタープに傷や穴を見つけたら補修テープやフィルムで修理します。

次のキャンプまで少し期間があくときは保管場所にも湿気対策が必要です。

密閉された空間で保管する場合には押し入れやタンス用の除湿剤を一緒に入れておくと安心です。

ただし、防カビ剤や防虫成分が含まれるものは生地を傷めることがあるので注意が必要です。

自分に合ったキャンプ道具を選んで野山へ出掛けよう!

ヘキサタープ、レクタタープと2種類のタープに注目してきましたが、この他にも様々な形や機能を持ったタープがあります。

タープの扱いに慣れてきたら、自分にあったスタイルのものを選んだり、より本格的なアイテムに挑戦するのもいいかもしれません。

また、出掛けて楽しむだけでなく帰ってきてからの手入れも大切です。

次のキャンプをより良いものにするためにも欠かさずやっておきたいですね。

この記事で覚えたことを活かして、またキャンプに出掛けましょう。