キャンプや登山などで火を使いますが、その燃料の1つにホワイトガソリンがありますね。
帰る支度をするときに燃料が残っていることに気づき、次の機会まで保管しようと考える方もいるでしょう。
その際に疑問に思うのが、自宅で保管しても平気なのかという点です。
この記事では、ホワイトガソリンの自宅での保管方法についてや、保管場所は物置でも平気なのかについてお伝えしていきます。
ホワイトガソリンって車のガソリンと同じ?
ホワイトガソリンの保管方法についてお話をする前に、まずはホワイトガソリンの基本情報についてご説明していきます。
ホワイトガソリンは、原油を精製したナフサを主原料とする燃料のことをいいます。
主原料といっても、成分のほとんどがナフサです。
燃料としての純度が高いため、燃焼しても周囲に不快感を与えにくく、環境にも優しいとされています。
こういった特徴から、キャンプや登山などのアウトドアシーンでよく使われているのです。
ちなみに車に使われるのはレギュラーガソリンなのですが、ホワイトガソリンと何か違いがあるのか気になる方もいるでしょう。
キャンプなどで残ってしまったホワイトガソリンを、車のタンクに入れてしまおうと考える方もいるかと思います。
この2つのガソリンの大きな違いは成分にあります。
ホワイトガソリンのようにほとんどの成分がナフサの場合、車のタンクにホワイトガソリンを入れても車を動かすことができないのです。
車を動かすためのガソリンには、エンジン内部でのノッキングを防ぐために添加物を加えて、オクタン価(異常爆発がおこらない性質の程度を表す)を上げる必要があります。
そのため、レギュラーガソリンにはナフサのほかに、様々な添加物を加えたガソリンとなっているのです。
含まれている成分に違いがあるので、ホワイトガソリンとレギュラーガソリン、それぞれの用途に合った使われ方をしています。
ですから、残ったホワイトガソリンを車のタンクに入れようとしても車を動かすことはできませんし、下手したらノッキングを引き起こし、エンジンが故障する原因となってしまいます。
逆の場合も危険ですので、絶対にしないでください。
それではつぎから、残ってしまったホワイトガソリンの保管方法についてお話をしていきます。
保管場所は物置でも平気なのかについてもご説明しますので、参考にしてくださいね。
残ったホワイトガソリンを保管したい!寿命はあるの?
残ってしまったホワイトガソリンを自宅の物置などで保管しようと考えた場合、まず気になるのが自宅で保管しても大丈夫なのかという点ですね。
結論としては、可能です。
しかし、自宅で保管する場合は注意しなければいけないことがありますので、必ず守るようにしましょう。
また、保管するときに、ホワイトガソリンの寿命も気になるところでしょう。
自宅で保管しても、寿命を迎えてしまっては保管した意味がなくなってしまいます。
ホワイトガソリンに寿命はあるのでしょうか。
基本的には、「ホワイトガソリンに寿命はない」とされています。
正しい保管のルールを守れば、ずっと使用することができるようです。
ただし、ここで注意しなければいけないポイントがありますので、次の項でお話ししていきます。
自宅で保管!注意するポイントは容器
ホワイトガソリンに基本的に寿命がなければ、安心して自宅でも保管できますね。
ただし、ここで注意しなくてはいけないポイントがあります。
それは、保管する入れ物です。
元々ホワイトガソリンが入っていた缶などの容器は、当然ながら開栓されていますよね。
一度開栓されてしまった容器の中には、空気が入ってしまっています。
空気中の成分には水分も含まれていますから、気温の変化によってはタンク内で結露してしまうこともあります。
また、サビが発生してしまうこともあり、サビによって容器が腐食してホワイトガソリンが漏れてしまうこともあり得ます。
さらに、開栓した際に異物が混ざってしまっていることも考えられ、紫外線が当たるような場所で保管した場合、容器内も高温状態となりガソリンの性質が変わってしまうこともあるのです。
ですから、残ったホワイトガソリンを自宅で保管する際は、元々入っていた容器が缶の場合は特に、別の容器に移し替えるのがオススメですね。
ガソリン携行缶などの容器に入れておくと良いでしょう。
量が多い場合は小分けにするのがオススメで、それぞれ満タンに入れるようにしましょう。
満タンに入れることで、結露防止につながります。
それでも、移し替えたガソリンには異物が入っていることが考えられるので、次の機会にホワイトガソリンを使う際はネル付きのフィルターでろ過させてから使うようにしてください。
そして、自宅でホワイトガソリンを保管する際に、注意しなければいけないのが保管場所です。
保管場所としてまず思いつくのが物置だと思いますが、物置でも大丈夫なのでしょうか。
保管場所は物置?それとも別の場所?
ホワイトガソリンを自宅で保管する場合、容器に注意することがポイントとお伝えしました。
容器に注意するだけでも、ホワイトガソリンの寿命を長くすることにつながります。
また、寿命をより長くするためには、保管場所も重要になります。
正しい保管のルールとして、場所はかなり重要なポイントです。
それでは、どのような場所がホワイトガソリンを保管するのに適しているのでしょうか。
多くの方が保管する場所として思いつくのが物置だと思いますが、物置は適した場所なのでしょうか。
ホワイトガソリンの保管に適した場所として見るべき箇所は、日が当たるかどうかということです。
先ほどもお話ししましたが、紫外線を浴びた高温状態で保管すると、ガソリンが変質してしまう恐れがあります。
そのため、日が当たらない場所での保管が良いとされています。
また、風通しの良さも確かめておきましょう。
ガソリンを保管するのに適した環境は、涼しい冷暗所といわれています。
ですから、日が当たらなくても熱がこもってしまうと、ガソリンが高温状態になりかねません。
熱を逃がすためにも、風がよく通ることも大事なポイントですね。
こういった点を踏まえると、物置は適した場所といえそうです。
ただし、冷暗所になり得るスペースがない場合は別です。
自宅の物置が、日が当たらなく風通しが良いのかをまず確認してみてくださいね。
さらに、地面に直置きするのもあまりオススメではありませんので、物置で保管する場合は棚の上におくのが良いでしょう。
物置で保管!ホワイトガソリンをタンクに入れたままでも平気?
自宅の物置でもホワイトガソリンを保管できることが確認できたとします。
その際、残ったホワイトガソリンをガソリン携行缶などに移し替えるようにとお話をしましたが、バーナーやランタンなどの燃料タンクの中に入れたまま保管しようとする方もいるでしょう。
もし、短期間のうちに使う機会があるのであれば、バーナーなどのタンクに入れたまま保管してもそれほど問題はありません。
その際は、タンクの内圧が抜かれているか確認したうえで、しっかりとタンクキャップをしめることが重要です。
また、ポンピングノブもきちんとしまっているかも確認しておきましょう。
しかし、できればバーナーなどからホワイトガソリンを抜き取っておくのが無難です。
こちらも容器と同様で、保管の仕方によっては結露やサビにつながる恐れがあるからです。
「すぐ使うから」や「少量だけだし」などの理由でタンクにガソリンを入れたままにせず、ガソリンもバーナーたちも長く愛用するために、それぞれきちんとした保管をしておくようにしましょう。
物置がない場合!潔く処分しよう
キャンプや登山で残ってしまったホワイトガソリンを保管する方法についてお話をしてきました。
保管場所に1番適しているのは物置だと考えられますが、なかには物置にスペースがなかったり物置自体ない方もいるでしょう。
そのような方の場合は、保管せずに潔く処分してしまうことをオススメします。
できれば、キャンプなどの最中に、持って行った分のホワイトガソリンを全て使い切るのが理想ですね。
少量を持って帰っても保管に迷うかもしれませんので、キャンプ場で残さず使ってしまいましょう。
なかには、ふたを開けて蒸発するのを待つ方もいますが、引火の恐れがありますのでこの方法で処分するのは止めましょう。
車検の工場などでも無料でホワイトガソリンを引き取ってくれるところもありますので、こちらを利用するのもオススメですね。
保管のルールを守って長く愛用しよう!
キャンプなどで残ってしまったホワイトガソリンの保管方法についてお話をしてきました。
基本的にはホワイトガソリンには寿命がありませんから、変質しない限りは問題なく使用可能です。
しかし一度開栓してしまうと、異物が入り込んでしまうこともあるので、長く愛用するためには正しい保管のルールを守ることが重要になってきます。
容器や場所などのルールを守り、次のキャンプでも使えるようにきちんと保管しておきましょう。