アウトドアでコールマンのガソリンランタンを使っているという方も多い事でしょう。
しかしあなたは、普段何気なく使っているランタンの仕組みをきちんと理解していますか?
この記事では、ランタンの構成要素であるジェネレーター等の仕組みについて取り上げていき、普段何気なく行っている操作の理由がわかるようにご紹介していきます。
仕組みを知れば、よりランタンに愛着が湧くかもしれませんね。
ランタンといえばコールマン!仕組みを知ろう!
アウトドアで使用する照明の定番と言えば、ランタンが挙がるでしょう。
コールマンのランタンは有名ですよね。
その中でも、ホワイトガソリンを燃料とするガソリンランタンの光には味があって、アウトドアを趣味にしている人の中で非常に普及しています。
昨今はLEDランタンのような電気式のランタンが広まっているのも事実ではありますが、ガソリンランタンだって実用上負けることはありません。
十分な光量でキャンプサイトを明るく照らしてくれますよ。
そんなガソリンランタンですが、きちんと仕組みを理解したうえで使っているという方はあまり多くはないのではないでしょうか。
ランタンを使う時には様々な操作が必要となりますが、それらの操作はランタンの構造に起因する理由があるものです。
マントルやジェネレーター、ポンプなどについて、しくみや構造がわかれば、ある程度は自分でランタンのメンテナンスができるようになって、生涯同じランタンを使い続けるようなこともできるようになりますよ。
この記事でランタンの仕組みや構造について学んで、ご愛用されているランタンをより大切に使えるようになりましょう。
ランタンが光る理由!マントルやジェネレーターの役割
それではまず、なぜガソリンランタンが光るのか、その仕組みからご紹介していきます。
ガソリンランタンが光を放つ仕組みは、少し複雑です。
一見、ジェネレーターから送られてきたガソリンを燃やした炎そのもので周囲を明るく照らしていると勘違いしがちなのですが、実のところそうではありません。
考えてみると、ろうそくや焚き火のような裸の火と比べると、火の大きさに対して明るさがずいぶん違いますよね。
実はランタンの発光には、トリウムという元素が持つ熱を光に変換する性質が利用されているのです。
ランタンを光らせるために必要なものとして、燃料のホワイトガソリンの他に、マントルが必要になることは多くの方がご存知でしょう。
マントルは白熱ガスマントルとも呼ばれ、繊維製の袋に酸化トリウムを主成分とする液体を染み込ませて作られます。
これをランタンに取り付けて空焼きをすることで、繊維は焼けて、もろい酸化トリウムの灰の塊になります。
こうしてできた酸化トリウムの塊は、ランタンの炎にさらされることで熱エネルギーを光へと変換し、周囲を明るく照らすのです。
以上のように、マントルが無いとランタンは明るく光ることができません。
マントルは非常にもろいので、キャンプ中に壊れることも考えられるでしょう。
そこで、キャンプの際にはコールマンのガソリンランタンに適合する純正のマントルを用意して、忘れずに持っていくようにしましょう。
次の項では、ガソリンランタンのジェネレーターについて詳しく触れていきます。
ジェネレーターって何?燃料が気化する仕組み
続いて、ガソリンランタンのジェネレーターの役割や仕組みについてご紹介していきます。
ジェネレーターの役割は、燃料を効率的に気化させることです。
なぜ燃料を気化させないといけないのかというと、意外かもしれませんが、ガソリンや液化ガスのような液体の燃料は、気化しなければ燃えないという特徴があるからです。
そこで、燃料タンクから押し出された燃料を効率的に気化させて燃焼を継続させるために、ジェネレーターが取り付けられているのです。
ジェネレーターは燃料タンクとつながっていて、コールマンに限らず一般的にランタンの熱を大きく受ける場所についています。
こうしてランタンから受けた熱を利用することで、ジェネレーターの内部では自然に気化する量以上にガソリンを気化させて燃えやすい状態にしているのです。
気化したガソリンは、ランタン上部のバーナー内で空気と混合され、マントルに向けて燃焼しながら吹き付けられます。
そして、マントルが熱エネルギーを光へと変換して、ランタンは発光しているのです。
以上、ジェネレーターが果たしている重要な役割について分かっていただけたと思います。
ポンピングする理由は?燃料タンクの仕組み
ガソリンランタンのジェネレーターは、コールマンかどうかに関わらず一般的に垂直についており、普通に考えたら自然にガソリンが昇っていくことは無いように思えます。
一体どうやってガソリンをジェネレーターの内部へ送っているのでしょうか。
その仕組みは、ガソリンランタンのポンプが担っています。
ガソリンランタンを使う前には、必ずポンピングを行っている事と思います。
理由もわからず、なんとなくポンピングをしていたという方も少しはいるのではないでしょうか。
ポンピングは、ランタンの燃料タンク内に空気を送る行為です。
燃料タンクに空気が送られると、タンクの上の方にはどんどん空気が溜まっていき、タンクの中の圧力がどんどん上がっていきます。
すると、タンクの中に入っているガソリンが空気の圧力で押され、タンクの底に開口しているパイプの中へと押しやられます。
このパイプはジェネレーターへとつながっています。
こうしてガソリンはポンピングすることによって空気に押され、ジェネレーターへとやってくるのですね。
ポンピングが不十分だとランタンの炎が安定しないのはこのためで、安定して燃料を送るためにタンク内部の圧力は一定以上に保たないといけないのです。
ジェネレーターは消耗品?コールマン製品の交換メンテ方法
ここまで、コールマンのガソリンランタンが発光するために、各部品がどのような仕組みで動いているのかや、担っている役割についてご紹介してきました。
どの部品も、重要な役割を果たしていることがお分かりいただけたと思います。
ここまでご紹介した部品のうち、マントル・ジェネレーター・ポンプに関しては消耗品の部品が使われています。
ガソリンランタンを万全の状態で使うためには、以上の部品を定期的に交換することが必要という事を覚えておきましょう。
それでは具体的に、どの部分を交換すればいいのかご紹介していきます。
■マントル
マントルはもっとも交換頻度が短い消耗品です。
とはいえ、勘違いしやすいのですが、ランタンを使う前に毎回マントルを交換する必要まではありません。
使用していて崩れてしまったり、大きめの穴が開いてしまったタイミングで交換しましょう。
■ジェネレーター
ランタンの火が付きにくかったり、火力調整ができない場合には、ジェネレーターの不調が考えられます。
ジェネレーターは煤が付着してしまいやすい部品です。
煤に関しては、パーツクリーナーや灯油に部品をつけ置くことで掃除が可能ですが、念のため新品のジェネレーターを購入して付け替えるのもいいでしょう。
■ポンプ
ポンピングに使うピストンの棒をプランジャーと呼ぶのですが、プランジャーの先端についているポンプカップの油が切れていると潤滑が悪く、ポンピングができないことがあります。
そういった時には、ポンプ本体の「OIL」と刻印がある孔から、リュブリカントと呼ばれる油を2~3滴さしてあげます。
また、ポンピングしてもタンクの圧力が上がっていなさそうなときは、ポンプカップがひび割れている可能性があります。
このような場合には、ポンプカップをスペアと交換しましょう。
コールマンのスペアパーツはどこで買える?
ここまで、マントルやジェネレーターなど、ガソリンランタンの主要部品の中で交換が必要になる部品についてご説明してきました。
ガソリンランタンの仕組みを知っていれば、いざという時に自分で対応ができるかもしれませんね。
それでは最後に、コールマンのランタンのスペアパーツはどこで入手できるのかお伝えします。
スペアパーツは、アウトドア店のほか、コールマンのオンラインショップで購入することができます。
しかし多くの場合、様々な製品用のスペアパーツが並んでいると、お手持ちのガソリンランタンに使われている部品がどれなのか迷ってしまう事でしょう。
部品の適合については、コールマンの公式サイトに掲載されているパーツカタログから調べることができますので、購入前にしっかりと型番を調べておきましょう。
また、自分で修理をすることに不安があれば、ランタンを購入した店舗に持ち込むことで、メーカーリペアの依頼ができます。
精巧に作られたランタンの仕組み!構造を理解して長く使おう!
以上、コールマンのガソリンランタンが動作する仕組みについてご紹介してきました。
こうして見てみると、ジェネレーターはマントルの熱を利用して燃料を気化させて、その燃料をマントルで燃やすといったように、それぞれの仕組みを精巧に組み合わせてランタンという製品が形作られているという事に気づかされますね。
動作の仕組みを知れば、ランタンを扱うのがもっと楽しくなりますよ。