【グリベルのアイゼンの種類や装着方法】ケースや修理なども紹介

最終更新日:2024/04/04

【グリベルのアイゼンの種類や装着方法】ケースや修理なども紹介

「アイゼン」は鋭い爪で雪や氷をとらえる、雪山登山に欠かせないアイテムです。
ここでは、長年の実績がある「グリベル」のアイゼンの種類や装着方法・付け方についてご紹介します。
また『エアーテック・ニュークラシック』などのおすすめのアイゼンの特徴や、一緒に購入したい「アコーディオン」「ケース」などのアクセサリーや、メンテナンス・修理についても解説しているので、ぜひアイゼン選びの参考にしてください。

冬山登山には「グリベル」のアイゼンがおすすめ

冬山登山に欠かせないアイテムであるアイゼン。
アイゼンとは、雪や氷の上を歩くために登山靴に装着する鉄の爪です。
雪山で安全に登山をするために必要なアイゼンは、信頼と実績のあるものを選びたいもの。

そこでおすすめなのが、1818年にイタリアに農耕具を製作する鍛冶屋として誕生し、その後登山家からの依頼を受けて登山用ピッケルを製作、そして世界初のアイゼンを製造した「grivel(グリベル)」のアイゼンです。

長年にわたる実績と優れた機能性を持つグリベルのアイゼンは、世界中の著名な登山家たちに愛用されています。

グリベルのアイゼンの種類

グリベルのアイゼンは爪の数と装着方法に種類があり、これらを組み合わせることでたくさんのアイゼンの種類ができあがります。

爪の数

アイゼンの爪は6本~12本のものが多く、爪の本数がグリップ力につながります。
本格的な雪山登山には必ず10本~12本爪のアイゼンを使用しましょう。

「軽アイゼン」と呼ばれる爪の数が8本以下のものはあまり雪が深くない時や氷の上で使います。
爪が少ないため、安定性が低く初心者向けとは言えません。

爪の数が多い「10爪、12爪アイゼン」は少し重さがあり見た目にもゴツい印象ですが、厳冬期の雪山や斜面を登るのには欠かせません。
歩きやすく初心者にもおすすめです。

装着方法

グリベルのアイゼンの装着方法には以下の3種類の仕様があり、特徴が異なります。

  • ハーネス式
    爪先とかかとの両方をプラスチックハーネスのベルトで装着するタイプです。
    靴のサイズに合わせてハーネスを調整して使うことができ、しっかり固定することで安心して歩けます。
    登山靴との相性を選ばずに使用できます。
  • セミワンタッチ式
    爪先はプラスチックハーネス、かかとは靴のコバを利用して装着します。
    後ろコバが付いている靴なら、前コバがなくてもつけることができます。
  • ワンタッチ式
    爪先とかかとの両方を登山靴のコバを利用して簡単に装着できます。
    セミワンタッチ同様、コバが付いていない靴には使えません。

おすすめのグリベルのアイゼン

エアーテックシリーズ

岩場の多い雪山にも適しており、ハーネス式で登山靴を選ばない「エアーテックシリーズ」。

『エアーテック ニュークラシック』は、雪の少ないところでも、雪深いところでも幅広く対応。

歩いているときには10本の爪が雪面をとらえ、斜面を登るときには12本の爪が存分に能力を発揮してくれます。

重量832g(1ペア)
爪の数12本
エアーテック ニュークラシック

G12シリーズ

『G12オーマチック』はワンタッチ式なので、前コバ、後ろコバが付いている靴に使えます。
爪の数や、靴への固定方法により『G12ニューマチック』などほかにも種類があります。

重量1012g(1ペア)
爪の数12本
G12オーマチック
重量1006g (1ペア)
爪の数12本
G12ニューマチック

G10シリーズ

『G10ニュークラシック』は爪の数が10本のため軽量で持ち歩きにも適しており、サイズの小さな登山靴にも合わせやすく、女性にも使いやすいのが特徴です。
中級クラスの雪山に対応しています。
スノーボードブーツやテレマークブーツなどの幅広なものにも装着可能な『G10 ワイド』や、爪先の細い靴に対応する『G10 オーマチック』もそろいます。

G10ニュークラシック

重量832g(1ペア)
爪の数10本
G10ニュークラシック

グリベルのアイゼン『エアーテック・ニュークラシック』の装着方法

登山靴を選ばずに使える『エアーテック・ニュークラシック』の付け方をお伝えします。

  1. 登山靴の長さにアイゼンの前後の長さを合わせます。
    リア部の金属プレートを上げるとジョイントバーが動くので、ちょうど良い穴を選んでボルトをはめます。
  2. 登山靴をアイゼンにはめることができたら、アイゼン前後の上部金具をしっかり立ち上げ、リア部外側のベルトをフロントにまわして穴に通します。
    リア部内側も同じようにベルトをまわして穴に通します。
  3. リア部外側にベルトを戻したら黒の輪と銀の輪に通してから、折り返して黒の輪に通します。
    ベルトの先を、すでに靴に巻いたベルト部分に通して結んだら完了です。

ベルトはきつすぎず、緩みすぎない程度に締めるのがポイントです。
ハーネス式のアイゼンは登山靴にコバがなくても装着できるので、夏用の登山靴に装着することもできます。

アイゼンと一緒に購入したいパーツ・アクセサリー

アイゼンを購入するなら、別売りの『アコーディオン』と『クランポンセーフ』も一緒に購入しましょう。

『アコーディオン』はアイゼンに雪が付着して固まってしまうのを防ぐプラスチックのパーツです。
アイゼンに雪の塊ができてしまうと、歩きにくくなりますし、すべってしまい滑落の原因にもなるので要注意です。
アコーディオンはジョイントの長さに合わせてカットして使用しましょう。

アイゼンは鋭い爪を持ってるため、専用のケースに収納しましょう。
そのケースのことを『クランポンセーフ』といいます。
グリベルの専用クランポンセーフは、ナイロン製でメッシュ窓付き。
左右にパッドが付いており内側には工具入れポケットもありますとても便利です。

グリベルのアイゼンのメンテナンス・修理について

アイゼンは雪山などのハードな場面で使うアイテムなので、こまめなメンテナンスが必要です。

アイゼンの靴をとらえる金属部分「ベイル」はパーツ交換が可能です。
また、ベルトが傷んだときにもベルトの交換で対応できます。

修理が必要な場合には、日本代理店である「株式会社 マジックマウンテン」の公式ホームページのフォームから問い合わせをしましょう。

しっかりとメンテナンスをしていれば長く愛用できるものなので、こまめなメンテナンスと不具合があれば修理をして大切に使い続けましょう。

こちらも合わせてご覧ください。