キャンプでご飯を炊くときに使うアイテムと言えば飯盒ではないでしょうか。
飯盒はご飯を炊くのによく使われているアイテムですが、正しい使い方を知らない方も多いと思います。
そこで、この記事では飯盒炊飯とはなんなのかや飯盒に軽量カップがいらないこと、飯盒でご飯を炊く方法、上手に炊くコツをご紹介します。
また、飯盒のお手入れ方法や飯盒の代わりになるアイテムもご紹介するのでぜひ参考にしてください。
飯盒炊飯とは
キャンプでご飯を炊くときに使う飯盒はもともと食料を持っていったり、食事の器として使う軍隊のアイテムとして作られました。
湾曲した豆のような形をしていて、炊飯するためにいろいろな工夫がされています。なぜこの形になったのか気になる方もいらっしゃると思いますが、軍隊の方が体に身につけて運びやすいようにや複数個を棒につるしたときに回転しにくいようになど諸説あるそうです。
飯盒で調べていると飯盒炊飯と飯盒炊爨という言葉も出てきて何が違うのかわからない方もいらっしゃると思います。
飯盒を使ってご飯を炊くことを飯盒炊爨と書き、読み方は「はんごうすいさん」です。ですが、近年では米を炊くことは炊飯というイメージがあり、飯盒で炊飯することから飯盒炊飯と言われることも多いです。
同じ意味として使われているので間違いではありませんが、正しくは飯盒炊爨です。
飯盒には計量カップはいらない
飯盒は飯盒本体と中蓋と外蓋の3つのパーツでできています。このパーツの大きさは適当に作られているわけでなく理由があり、お米の計量ができます。
一般的な飯盒は4合炊きで、中蓋すり切れ1杯が2合で、外蓋すり切れ1杯が3合になっています。
2合炊きなら中蓋1杯、3合炊きなら外蓋1杯、4合炊きなら中蓋2杯で計れます。また、1合炊きの場合は、外蓋に入れたお米を中蓋にうつして残ったお米が1合です。
飯盒さえあれば何合でも計ることができるので、計量カップは必要ありません。
飯盒の内側に水の量の目盛りもついているので、その印を目印にして水を入れることもできます。
飯盒を使ったご飯の炊き方
飯盒でお米を炊く方法をご紹介します。
- お米の準備
お米を研いで分量通りの水を入れ、30分ほどつけておきましょう。 - 火にかける
弱火から中火の火にかけて沸騰させ、水分が吹き出てきたら強火にします。 - 火を弱める
吹きこぼれの量が少なくなってきたら、火を弱めます。少しご飯が焦げるようなにおいがしてきたら火から下ろして、飯盒の上下を逆さにして蒸らせば完成です。
飯盒は深さがあるので、カレーやスープなどの汁物を作ることもできます。
上手に炊くコツ
ご飯を炊く方法は簡単ですが、作り方を失敗すると芯が残ったり美味しく炊けないこともあります。下記で上手に炊くコツを2つご紹介します。
火加減
上手に炊くには火加減はかなり重要です。ガスコンロやカセットコンロなどを使う場合は、火の調節ができるので理想の炊飯の仕方で炊くことができると思いますが、焚き火や固形燃料などを使う場合は火の調節がうまくできないこともあると思います。
焚き火などで飯盒を使って炊くときの目安としては、火が飯盒に届かないくらいが弱火、飯盒の底に火が触れるくらいが中火、飯盒の側面まで火が届くくらいが強火です。
焚き火などで炊く場合は火加減に注意してやり方通りにできるように炊きましょう。
水加減
水の量は少なくても多くても美味しく炊けません。目安はお米1合に対して180mlです。
飯盒の水の量の目盛りを目安に入れることができますが、お米の量がわからない場合や不安な場合は手や指を使って計ることも可能です。
指を使う場合は、お米の上に人差し指をそっと置いて第一関節まで水を入れるのが目安です。手を使う場合は、お米の上に手のひらを乗せて、手の甲が水に浸かるまで水を入れるのが目安です。
また、お米を早く炊きたくて水につけずに炊いてしまいたいという場合もあると思いますが、水につけずに炊くと芯が残ることがあります。美味しく炊くために水にしっかりつけることも上手に炊くコツです。
飯盒のお手入れ方法
飯盒でお米を炊いたあとに、中ぶたで炊飯したご飯を食べたりお皿代わりに使うこともあると思いますが、飯盒でお米を炊いたあとはいつまでもいれっぱなしにしないで、器などに移し水につけることがおすすめです。
そのまま放置するとお米が飯盒について剥がれにくくなり洗うのが大変になります。早めに水につけてふやかしましょう。
また、飯盒の外はすすや吹きこぼれで汚れてしまいます。冷えると落としにくくなるので、温かいうちにたわしなどで落とすのがおすすめです。
しっかり汚れを落としたら水ですすいで乾燥させましょう。湿った状態で蓋をするとカビの原因になったり、雑菌が繁殖してしまうので完璧に乾燥させてから収納しましょう。
飯盒の代わりになるアイテム
ここまで飯盒のお米の炊き方やお手入れなどをご紹介しましたが、最後に代用できるものをご紹介します。飯盒がない場合はこのようなアイテムを使うのもおすすめです。ぜひ参考にしてください。
メスティン
メスティンはアルミ素材でできた四角い飯盒のことで、ご飯を炊く以外に揚げたり、蒸したり、煮たりなどいろいろな調理が楽しめます。お弁当のような形をしているのでご飯を炊いたらそのまま器として使うこともできます。ダイソーなどの100均でも取扱があるので手に入れやすいです。
ライスクッカー
ライスクッカーは炊飯に使うために作られたクッカーです。フチが大きくできていて吹きこぼれしにくく、熱がムラなく伝わり美味しくお米が炊けます。
ダッチオーブン
ダッチオーブンは分厚い金属でできた調理器具で、焼く、煮る、炒める、揚げるなどほとんどの調理ができる鍋です。ご飯を炊く以外にもいろいろな料理に挑戦したい方におすすめのアイテムです。