キャンプは川に要注意!事故を未然に防ぐポイント

最終更新日:2019/01/15

キャンプ中の事故で、毎年ニュースになるのが、川で起こってしまう事故ですね。

ここでは川で遊ぶ際の注意点、事故を未然に防ぐポイントについてお伝えしていきます。

自然の中で、思い切り遊ぶ前に、最低限の注意を知っておきましょう。

水難事故の中で事故件数が多いのは「川」

暑い時期になると、川近くでキャンプを楽しむ方たちも増えてきますね。

キャンプでBBQを楽しみながら、自然の中思い切り遊べる環境は、子供も大人も楽しめる夏の醍醐味でもあります。

しかし、反対に残念なニュースも耳にすることがあります。

それは、水難事故です。

2017年では、全国で511件もの水難事故が発生し、その中で死者・行方不明者は248人にものぼります。

この水難事故のうち、川での死者・行方不明者数は72人にもなるのです。

川での救助は難しいとされ、致死率が高いことも特徴です。

この統計から、いかに川での事故、さらに死亡率が高いことが分かりますね。

事故の中では、幼い子供が犠牲になった件数も多く、子供の死亡事故は6割以上が川で発生しているともいわれています。

「浅瀬だから大丈夫」と安心してはいけません。

川の流れは様々で、急に流れが速くなっている箇所も存在します。

川で遊ぶ際は、川の危険性についてしっかりと理解しなければなりません。

川の事故は海よりも死亡率が高い

水難事故といったら、決して川だけではありません。

当然、海でも事故は発生しています。

しかし、統計を見ても、海よりも川での死亡率は高くなっているのです。

その理由は、なぜなのでしょうか。

海はご存知の通り、海水です。

海に入ると身体が自然と浮きますよね。

これは、海水に塩分が含まれているため、比重が水より大きくなるためです。

身体が浮くということは、単純に呼吸の確保はしやすくなります。

反対に川の場合はどうでしょうか。

川の流れを見ると、様々な流れ、さらに渦ができているところがありますね。

流れが速い場所であれば、水圧の影響で、身体を動かすことが困難になります。

さらに、川の水は海の海水に比べて冷たいです。

水温が低いと、身体の体温が奪われ、身体の自由が利かなくなります。

このことから、水温が低く、川の流れが速い場合は、自力で陸に上がることは困難になってしまうでしょう。

ですので、川近くでキャンプを楽しむ際にも、しっかりと安全な場所、さらに対策を理解しておかなくてはなりません。

では、どのようになったら危険なのでしょうか。

また、どのような場所が危険性が高いのでしょうか。

そのときの対策方法と一緒に、ご紹介していきます。

川の事故を回避するための知識

川は、一日の天候であっという間に水位や流れが変化するものです。

特に上流で降った雨で急激に増水する場合は、気づかない場合も多く、大変危険です。

まず、遠くのほうでも雷がなったら川遊びは中止しましょう。

上流の方で大雨が降っている可能性もあります。

また、ダムの放水サイレンにも注意です。

ダムが放水しているということは、それだけ水かさが増えている証拠です。

続いて、流れが速く事故に遭いやすい危険な場所をご紹介しましょう。

それは、橋の下や、コンクリートブロック周辺、取水口(川から上水道などを導きいれるところ)などです。

これらの障害物は、流れが速く渦が発生しやすい箇所でもあります。

また、川底には大きな岩に手や足が挟まれることもあります。

キャンプに来て、川で遊ぶ際には、上記のことに十分に注意しましょう。

キャンプで川遊ぶを楽しむときは「ライフジャケット」の着用を

キャンプに来て、川遊びを楽しむときは、「ライフジャケット」はとても大切です。

ライフジャケットを着用することで、溺れることを防ぎ救助されるまでの時間確保を作ることができます。

特に子供の場合は、浅瀬であっても「ライフジャケット」の着用をするようにしましょう。

大人と違い子供は、力も弱く、体重も少ないです。

ですので、大人が考えているよりも、川の抵抗を受けやすく、流されやすいのです。

川で事故に遭った場合、救急車の到着の遅れ、病院の搬送にも時間がかかることが予想されます。

事実救助が遅れ、命が助からないことも多いのです。

大切な命を守るためにも、大人であっても子供であってもライフジャケットは欠かさず持っていくようにしましょう。

もしも、流されてしまった場合は、姿勢は仰向けでつま先は上に向けておきます。

「陸に上がらなきゃ」と思い、無理にもがくと反って危険です。

そのまま、救助が来るまで待ちましょう。

キャンプで川近くにテントを建てる危険性

川は、事故件数が多い危険な場所でもあります。

川で遊ぶ際は、障害物がないこと、さらに水の流れにも注意してください。

続いて、テントを建てる際の注意点についてお伝えしていきます。

キャンプに来て、川沿いにテント建てるという方も多いかと思います。

しかし、「すぐに遊べるから」「川が近い方が便利だから」と、安易にテントを建てる場所を考えてはなりません。

まずは、テントを建てる場所が適正であるか、拠点をしっかりと選んでおきましょう。

テントを建てる場所で危険なのは、禁止されている区域はもちろん、人気の少ない場所も危険性があるといえます。

そして、最も危険な場所であるのが「中洲」です。

中州とは、川の真ん中に土砂などが蓄積し、陸地になった地形のことです。

上流から流された土砂が積もってできたものですから、そこは水が流れる場所であるというがわかります。

もし、キャンプ中に大雨が降ったりすれば、川の水位も上がり流れも速くなります。

中州にテントを建てた場合は、簡単に流され水没してしまうでしょう。

また、中州で遊ぶ際も、あくまでも川の中で遊んでいるという認識を忘れないでおきましょう。

さらに、水の流れた痕跡がある場所に建てることも危険です。

水の流れた痕跡がある、ということは、そこは以前川の水が増水し、流れたことを表しています。

大雨が降れば、川の水は驚くほど早く、水かさが増えるものです。

このような点に注意して、なるべく川の近くには、テントを建てないほうが賢明です。

キャンプでテントを建てるポイント

やはり、キャンプでテントを建てる際は、川の水位によって水没事故に遭わないような安全で安心な場所に建てることが第一です。

では、どんな場所に建てるのがいいのでしょうか。

まずは、テントを建てるときは、川から離れた水はけがよい場所を選ぶことです。

そして、周囲よりも低地ではないかということも見ておきましょう。

ジメジメするような場所であったり、雨水が溜まってしまうような場所であれば、最悪テント内に、雨水が進入し、浸水被害に遭う可能性もあります。

こうなってしまっては、せっかくのキャンプも台無しですよね。

次に、地面の傾斜もチェックしておきましょう。

地面が斜めの状態ですと、うまく睡眠を取ることができず、疲れが残ってしまうこともあります。

一番は、平らな平地に建てることですが、若干の傾斜がある場合は、でこぼこを馴らしたり、取り除くなどの作業をしておきましょう。

また、風の向きにも注意が必要です。

テントの出入り口風が入り込まないように、風下に向けて建てておくことも重要です。

安全にキャンプを楽しむために

近年、キャンプでBBQや、川遊びを楽しむご家族も増えてきています。

しかし、川遊びにだけは、細心の注意をしなければなりません。

特に、小さな子供は、親の目の届く範囲で遊ばせるようにし、ライフジャケットを着用させましょう。