イスカは、日本のシュラフメーカーとして有名です。
シュラフのみを扱っているため、その品質には徹底したこだわりがあります。
イスカが取り扱っているシュラフにはさまざまなモデルがありますが、素材によってたたみ方や性能は異なります。
今回の記事では、イスカシュラフの性能からたたみ方のコツまでご紹介します。
イスカは日本のシュラフ専門メーカー
「イスカ」と聞いて、すぐに日本のシュラフ専門メーカーのことだとわかる人は、アウトドアが好きな人といえるでしょう。
イスカは、1972年に創業した、実績ある日本のシュラフメーカーです。
イスカの特徴としては、ほかのアウトドアメーカーと違って、シュラフのみを専門に取り扱っているメーカーだということが挙げられます。
その製品は、日本で販売されているシュラフの大手といえば必ず名前が挙がるほど、確かな品質を誇ります。
シュラフを専門に扱っているからこそ、シュラフの縫製や構造、素材には徹底したこだわりがあります。
製品テストもしっかり行っており、製品それぞれに合うフィールドや人工気象室で実施されています。
また、イスカはただのシュラフ専門メーカーではありません。
シュラフの可能性を広げるために、積極的に登山・アウトドアフェスに参加しています。
チャリティーにも積極的で、壊れてしまったり不要になったシュラフを引き取って補修をし、災害時に寄付する活動を行っています。
このような地道な活動があるからこそ、イスカのシュラフは多くの登山家に選ばれているのです。
今回の記事では、機能やたたみ方など、イスカのシュラフについてお話しします。
イスカが品質に自信を持つ理由
イスカは、シュラフの品質に頑然たる自信を持っています。
前項でもお話ししましたが、イスカのシュラフは厳しい品質テストをクリアしています。
シュラフに使われている素材が、想定された温度で想定通りの性能を発揮できるかどうかは、登山ではとても大切です。
イスカは、人工気象室での客観的測定、テスターへのヒアリングによる体感的測定、外部の研究機関による検証や測定など、さまざまな観点でテストを繰り返しています。
研究機関でのテストだけでなく、実際のフィールドでの体感テストも行われています。
このようなテストの積み重ねが、最高品質のシュラフを作っているという自信につながっているのです。
そして、厳しい環境でも快適な眠りを得るために、シュラフの素材や縫製にもこだわりを持っています。
ナイロン66やポリエステルマイクロファイバー、ゴアテックスなどの特殊素材を適材適所で使用し、厳しい縫製技術によってシュラフに仕上げています。
10年以上使い続けることのできる品質は、ここから生まれているのです。
上記でお伝えしたように、イスカのシュラフは10年以上使い続けることができる品質を持っていますが、やはりお手入れによっては傷んでしまうこともあります。
きちんとしたたたみ方でしまうことや、使ったあとの陰干し、定期的なクリーニングなどを行って、ぜひ長く使い続けてください。
基本的なシュラフのたたみ方
さて、シュラフの性能として必要不可欠なのが、コンパクトに収納できるということです。
登山やアウトドアでは、自分ですべての荷物を持ち運ばなければならないため、荷物を小さくすることが大切になるからです。
シュラフの中綿素材は大きく分けて2種類あり、それぞれ適したたたみ方が違うので、お持ちのシュラフが何の素材なのか確認しておきましょう。
イスカのシュラフも、マイクロライトという化繊を使ったものとダウンを使ったものの二種類があります。
それでは、素材ごとのたたみ方をご説明します。
▲化学繊維
①シュラフを縦に二つ折りにします。
完全に半分に折るのではなく、少しずらして二つ折りにしてください。
②空気を抜きながら、手前から筒状に丸めます。
③最後まで丸め終わったら、体重を載せて出来るだけ小さく圧縮します。
④付属の収納袋に入れます。
収納袋になかなか入らないと思いますが、収納袋を回しながら押し込むと入れやすいですよ。
⑤シュラフが袋に入ったら、ドローコードを絞って完了です。
次は、ダウン素材のシュラフのたたみ方です。
▲ダウン
①シュラフの足元の部分から収納袋に押し込みます。
②シュラフが袋に収まったら、ドローコードを絞って完了です。
たたみ方が難しい?上手にたたむコツ
イスカのシュラフに限らず、シュラフをうまくたためなかったり、たたみ方がわからないという声をよく耳にします。
はじめは収納袋に入らなくて大変だと思いますが、練習してコツをつかめば簡単にたためるようになります。
化繊の場合、横着せずにきちんとたたんでから圧縮していきましょう。
たたむコツは、空気を抜くという部分にあります。
丸めていく過程で、両手で押さえながら体重を載せると空気が抜けて、丸めやすくなります。
膝を載せながら丸めていくと、うまくいきやすいです。
たたんでいる最中に、ファスナー部分が重なり合って丸めにくくなることがあるかもしれません。
そのときは、ファスナー部分が重ならないように、斜めに丸めるようにするのがおすすめです。
丸め終わったら、ベルトで留めて袋に収納します。
付属のベルトがなければ、ヒモや別のベルトで留めましょう。
ベルトは、真ん中だけでなく両端にも巻いておくと、袋に入れやすくなります。
化繊のシュラフは、たたまなくても袋に入れば良いというわけにはいきません。
化繊のロフト(かさ高)が失われてしまうからです。
できるだけたたんでしまうようにしてください。
一方ダウンの場合は、ダウンの偏りを避けるために、くしゃくしゃに袋に入れます。
ダウンは圧縮しやすいのでコツというものはありませんが、手で押しながら袋に詰めていきましょう。
たたみ方だけでなく収納性や扱いやすさも素材で変わる
素材によってたたみ方が違うということを知らなかった人もいるのではないでしょうか。
素材によって変わるのは、たたみ方だけではありません。
収納性にも違いがあります。
化繊素材のシュラフは、特殊繊維によって保温性を高めています。
価格も比較的安価で、家庭用洗濯機で洗濯できるものも多いです。
お手入れの簡単さで、化繊のシュラフを選ぶ人もいるくらいです。
しかし、圧縮収納が大変で、あまりコンパクトにならないものもあります。
ダウン素材は、中綿の素材として水鳥などの羽毛が使われており、空気の層によって保温性を高めています。
空気の層によって暖かくなるため、小さく圧縮することが可能です。
しかし、高価で自宅で洗濯できないなど、お手入れが大変です。
イスカのシュラフも、エントリーモデルからヒマラヤクラスのモデルまで、さまざまな環境に対応したモデルを取り扱っています。
収納性やたたみ方だけでなく、価格、どのようなシーンで使いたいのかを考えて、シュラフを選びましょう。
モデルによって性能が違うイスカのシュラフ
イスカのシュラフのラインナップは大きく6モデルあります。
登山など、コンパクトさと軽量にこだわるのであれば、「ピルグリム」「エア」「パフ」。
車を使ったキャンプや車中泊向けなのは、「ダウンプラス」「アルファライト」「ベーシック」と大きく分けることができます。
人気が高いのは、イスカの定番ともいえる「エア」シリーズです。
それぞれのモデルの特徴を簡単にご説明します。
▲ピルグリム
登山からバイクツーリストまで、幅広く利用できるシュラフです。
利便性と快適性を追求し、いろいろな場面での使用に対応しています。
▲エア
日本の山の定番といわれています。
気温15度~-30度まで適応したシリーズで、軽量コンパクトなのに圧迫感のない3D構造になっています。
▲ダウンプラス
登山、キャンプ、車中泊など、使用頻度が高い人に最適です。
気温10度~-35度まで対応するシュラフが揃っています。
▲パフ
エアの性能をそのまま生かし、ウインドストッパーを採用した高機能モデルです。
耐水性と耐風性を兼ね備え、より快適な睡眠を手に入れられます。
▲アルファライト
濡れや湿度に強いモデルです。
軽量化もされており、快適性も高いです。
▲ベーシック
夏をメインに使う人におすすめです。
サイクリストや沢登り、防災用にも適しています。
ジュニアモデルもありますので、夏のファミリーキャンプにいかがですか。
中綿素材によって扱い方やたたみ方が違うことはご説明してきましたね。
お手入れのしやすさやたたみやすさによって、シュラフを決めている人もいるようです。
シュラフはモデルによってさまざまな性能を持ちますが、どのように使いたいのか、お手入れはどうするのかまで考えてシュラフを決めることをおすすめします。
快適な睡眠が取れればアウトドアが楽しくなる
アウトドアにシュラフは必需品ですが、価格や品質はピンキリです。
睡眠は日中の活動にも密接にかかわってきますので、少し背伸びをしてでも良いものを手に入れられた方が良いと思います。
特に寒がりの人は、想定気温が少し低めのものを選ぶと良いかもしれません。
睡眠が快適でないと、楽しいはずのアウトドアがツラいものになってしまいます。
そうならないためにも、シュラフ選びは慎重に行いましょう。