ハイキングの服装の新時代!山でも使えるジーパンをご紹介

最終更新日:2019/09/06

ハイキングを始めとするアウトドアやスポーツの服装として、ジーパンが適していないことはご存知の方も多いでしょう。

それでは、アウトドアシーンでも使用できるジーパンが存在していることはご存知でしょうか。

近年では、ハイキングウエアに適した素材や構造を取り入れることでハイキングでも使用できるジーパンが開発されています。

今回は、ハイキングでジーパンが不適切な理由や、ハイキングでも使用できるジーパンをご紹介します。

ハイキングの服装にジーパンはNGって本当?

ハイキングの服装でズボンとして身に着ける物の素材は、ポリエステルなどの化学繊維が主流で、一部のブランドでウールなどの天然素材混合生地などが用いられています。

それは、ポリエステルを始めとする化学繊維には高い速乾性があり、汗や水濡れでもすぐに乾くという利点があるからです。

そのため、濡れたまま身体を冷やしてしまわずに済みます。

ウールには濡れても冷たくなりにくい特徴や高い調温機能があるため、多くのアウトドアウェアに適しています。

こちらも、体温の低下を防ぐことが大きな目的です。

それに対して、ジーパンはどうでしょうか。

ジーパンの主な材料はコットン(綿)であり、コットン100%のものから化学繊維と混合のものまで幅広く存在します。

このコットンこそが、ハイキングに適していない素材の一つです。

コットンは高い吸水性と保水性を持ちます。

つまり、水を良く吸って、濡れたら乾きにくいということです。

さらに、ジーパンに用いられるデニム生地は濡れると急激に縮みます。

このことから、ハイキングに限らず、発汗や水濡れのリスクがあり、激しい動きや大きな動きがあるアクティビティには、ジーパンは不向きなアイテムなのです。

ジーパンを穿いて行うハイキングは悪いことばかりなの?

前の項でご説明した通り、コットンを主な材料としたジーパンはハイキングには適しているアイテムではありません。

とはいえ、発汗が少ない時期や比較的難易度の低い場所、あるいは足を大きく上げる必要のない平坦な場所なら使用可能とも言えるでしょう。

そんな山に不向きなジーンズにも、山のウエアと通じる利点があります。

ジーパンに使用するデニム生地は少し岩にこすったり引っ掛けたりした程度では裂けないようなタフさがあり、岩場や藪漕ぎに向いていると言えます。

これは、炭鉱や金の発掘の厳しい労働に耐え得るよう発達してきたジーパンの歴史から生まれた、大きなメリットでしょう。

もちろん、水濡れなどのリスクがある登山では適さない服装であることは変わりありません。

しかし、近年はタウンウェアのようなファッション性に富んだハイキングウェアも増えてきています。

オシャレなハイキングスタイルが確立され始めているからこそ、「ジーパンを着用してオシャレな服装で山を楽しみたい」という方も多いことでしょう。

そこで今回は、ハイキングで使えるアウトドア向けのジーパンをご紹介します。

ハイキングの服装の概念が変わる?「ノローナのスバルバールデニムパンツ」

「ノローナ(=NORRONA)」はノルウェーのアウトドアウェアブランドであり、スキーや冬山クライミングのアイテムには定評があります。

そんな冬のイメージが強いノローナから、アウトドア用に開発されたジーパンが発売されていることはご存知でしょうか。

それは、「スバルバール(=SVALBARD)」という商品群から発売されている「デニムパンツ」というアイテムです。

このアイテムは独自開発のデニム生地を用い、高い速乾性と吸湿発散性を兼ね備えています。

さらに、高い耐久性を持ちながらも動きを阻害しない柔軟性も持ち合わせているため、ハイキングで活躍することでしょう。

膝の周りには立体裁断が施されており、足の可動域も広くなっています。

そのほかの部分も、アウトドアウエアとして妥協をしていません。

ベルトなしでウエストをアジャストできる機構や、ブーツタイプに応じて裾を調整できるスナップボタン、メッシュパネル付きのサイドベンチレーションも配しています。

すっきりとしたシルエットで、アウトドア用の服装とは思えない洗練された美しさがあります。

ノローナの本気が詰まったジーパンで、ハイキングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

夏の服装には半ズボン型のジーパンという選択肢もある!

実は、前の項でご紹介した「ノローナのスバルバールデニムパンツ」には、半ズボン型のアイテムも展開されています。

それが、「スバルバールデニムショートパンツ」というアイテムです。

こちらも独自開発のデニム生地を用いており、見た目は前の項でご紹介したジーパンを膝のあたりで切り落としただけのものに見えます。

実際は、ベンチレーションや裾のスナップボタンを排除したシンプルな造りにブラッシュアップされています。

このアイテム単体で使用しても良いとは思いますが、怪我や日焼けの対策として薄手のスポーツタイツを組み合わせて使用することをおすすめします。

なお、ウエストのアジャスト機構やポケットの配置などは長ズボンタイプのものと同様の仕様です。

夏山のハイキングにおいて、ジーパンスタイルの服装が暑くなり始めたらこちらを選んでみてはいかがでしょうか。

コロンビアから発売されているジーパンも機能性抜群!

ハイキングだけでなく、キャンプや野外音楽イベントなどでも目にすることの多い「コロンビア」からも、ハイキングで使えるジーパンが発売されています。

それは、デニムのスペシャリストと称される「ドクターデニムホンザワ(=Doctor Denim Honzawa)」とコロンビアとのコラボレーションで生まれたアイテムです。

それは「ホワイトストンポイントパンツ」と名付けられたジーパンです。

基本的なシルエットやパターンは、ドクターデニムホンザワのオリジナルを使用しています。

それでありながら、アウトドアシーンで重要な、動き易さを生み出す立体裁断を施しています。

使用している生地は高い伸縮性を持っており、ハイキング時の足運びが非常にスムーズです。

さらに、表面は高い撥水加工を施しているため、水濡れや汚れを防いでいます。

サイドポケットはジッパーで閉じるため、激しい動きの中でもポケット内部のものを落としてしまわないように作られています。

ハイキングやアウトドアをアクティブに楽しむ服装として、ぜひ選んでみてください。

コロンビアから発売されているジーパンには別モデルもある!

前の項でご紹介したコロンビアのジーパンは、他のモデルも存在します。

それがメンズアイテムの「トレイル・トゥ・アベニューパンツ」とレディースアイテムの「クレジット・ベイ・ウィメンズパンツ」です。

どちらも色落ちしにくいデニム風の生地を用いており、長く愛用しても風合いに変化は少ないです。

ホワイトストンポイントパンツ同様に高い撥水性を持つため、小雨程度なら気にすることはないでしょう。

高い伸縮性も持っているため、ハイキング時の足さばきは良好です。

もちろん、スポーティ過ぎないシンプルな見た目なので、普段使いにも適しています。

タウンからフィールドをつなぎ合わせる服装として、高機能なアウトドア向きジーパンで格好良くハイキングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

アウトドア向きのジーパンでハイキングの服装をコーディネートしよう!

今回ご紹介したように、ハイキングでも使えるジーパンが少しずつ増えてきています。

高機能なアウトドア向きジーパンをチョイスすることで、これまでには無かったオシャレなアウトドアコーディネートができるようになるでしょう。

まずは、販売店で試着をしてみて、あらゆる着こなしを試してみてください。

なお、山域や季節・行程によってはアウトドア向けジーパンが適さない場合もあるので、注意が必要です。

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