【バーベキューでの魚の焼き方】くっつかない方法と焦がさないコツ

最終更新日:2024/01/04

【バーベキューでの魚の焼き方】くっつかない方法と焦がさないコツ

バーベキューに欠かせない魚介類は、炭火で焼くととてもおいしくいただけますよね。
しかし、バーベキューで魚を焼くのは、案外難しいものです。
網に魚がくっついてしまったり、焦げてしまったりなど、うまく焼けないことはありませんか?
この記事では、バーベキューに慣れない初心者の方でも簡単においしく魚を焼くポイントをご紹介します。

初心者にはバーベキューで魚を焼くのは難しい?

魚はヘルシーな食材なので、アウトドア料理でも積極的に摂取したい食材です。
魚もお肉も、健康な体づくりに欠かせないタンパク源ですが、脂質の種類が異なります。

お肉の脂質は摂りすぎるとコレステロールが高くなりますが、魚やえびなど魚介類に含まれている脂肪は、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、血液をサラサラにする働きがあるのをご存知の方は多いでしょう。

キャンプや釣りなどで釣った魚や、つかみ取りの旬の魚や伊勢海老などを入手したら、ぜひバーベキューの時などに一緒に焼いて味わいたいものですよね。

しかし、生魚は身が崩れやすいので、バーベキューに慣れない方には扱うのが難しい場合もあるでしょう。
魚の身が崩れたり、網にくっついたりすることもありますし、そもそもさばき方がよくわからない、という方もいらっしゃるかもしれませんね。

ビギナーでも簡単に、おいしくバーベキューで魚を焼く方法はあるのでしょうか。

バーベキューで魚を焼くポイント

バーベキューに慣れない方でも、簡単においしく魚を焼くことができるポイントをご紹介します。

干物で簡単に焼く

生魚は、魚をつかむ時など無理な力が少しでも加わると身が崩れてしまいます。
特に、サバやサワラなどの青魚は扱いに注意が必要です。

魚の体を曲げず、重みを加えないようにして、かつ手早く丁寧に扱うことで、魚の身の崩れは抑えることができますが、やはりバーベキューでうまく焼くには慣れが必要でしょう。

そこで、バーベキュー初心者の方におすすめしたいのは、干物や一夜干しの魚です。
干物の魚は、崩れにくく扱いやすい上に水分が少ないので、旨味成分が凝縮されているのでおいしく、一石二鳥ですよ。

さばき方に自信がない時は切り身にする

大きめの生魚や、豪華な伊勢海老など、さばき方がわからない魚介類もありますよね。
そのような時はスーパーなどで購入する際、切り身にしてもらうと良いでしょう。
切り身することを店員さんに依頼する時は、わかりやすくお願いすることが大切です。
頼み方の例をご紹介します。

頭どり

塩焼きや煮付けにおすすめで、内蔵も取り除いてくれます。

エラと内臓取り

塩焼きや煮付けに最適で、盛り付けた際、見た目が良いというメリットがあります。

二枚おろし

鯛などにおすすめの方法で、身崩れしにくいメリットがあります。

三枚おろし

骨まで取り除いてくれますので、調理が簡単になります。

干物開き

干物用に、頭をつけたまま開いてくれます。

串焼きにする

生魚を使う時は魚串を使い、串焼きにすると良いでしょう。
食べやすい大きさに魚を切り身にし、魚串に刺して焼くと身が崩れない上にバーベキューらしさも増しますね。
串に酢や油を塗っておくと、魚を抜く時にスムーズでしょう。

魚と炭の位置を考慮する

魚に脂がのっていると、加熱されることに脂がしたたり炭の上に落ちることがあります。
炭に脂が落ちると火力が増して、魚が焦げて食材が台無しになることがあるので、バーベキューの際は魚は炭の上に置かないようにしましょう。

グリルには直接のせる

魚を焼く時、網を使うと皮が焦げてくっついてしまうので、くっつかないためにはグリルに直接のせて焼きます。
グリルのお手入れを楽にしたい場合は、アルミホイルを敷いてから焼くと良いでしょう。

コンロの場合、魚焼きグリルには、水ありと水なしの2つのタイプがあります。
どちらのタイプかを見分けるには、コンロの受け皿の表示を見てみましょう。
焼き網の下にある受け皿に「水を入れてお使いください」、もしくは「水をいれないでお使いください」 などと表示があるはずです。

バーベーキューで魚を焼く時の下準備

生魚の身が崩れにくくなる下準備についてご紹介します。
焼く前にひと手間加えることで、バーベキューで魚を焼いても身が崩れにくくなりますので、とても大切な工程ですよ。

生魚は、バーベキューで焼く前に塩を振りましょう。
30cmの高さから振ると、塩が魚にむらなく均一に振ることができます。

塩を振ることで魚から水分が抜け、生臭さが抑えられるのと同時に身に弾力が出るので、バーベキューで焼いても身が崩れにくくなるわけです。

魚がバーベキューの網にくっつかない方法

せっかく魚をバーべキューで焼くのを楽しみにしていても、引っくり返す時に身が崩れたり、皮が網に張り付いたりしては少し残念ですよね。
しかし、以下のポイントをおさえた焼き方をすれば、魚は身崩れもせず網にくっつかず、皮もおいしくいただくことができますよ。
丸焼き網などで魚を焼く場合も同様なので、バーベキューで魚を焼く際はぜひ試してみてくださいね。

網をしっかり熱する

バーベキューで網を使う時は、事前に網の温度を上げておくことで魚がくっつかず、焦げにくくなりますよ。
動物性タンパク質に熱を加えると、鉄やステンレスなどの金属と反応して焦げ付いてしまう熱擬着という化学反応が始まります。

この熱擬着は50度以上で始まるので、弱火でゆっくり焼いていると網と食材がくっつきやすくなってしまいます。
そのため最初に網を高温にしておくことでくっつく力が弱まり、食材が焦げにくく、網にくっつかなくなるというわけです。

網を酢でコーティングする

キッチンペーパーに含ませた酢を網にまんべんなく塗ると、バーベキューで食材を焼いた時焦げ付きなどのくっつくのを防ぐ効果があります。
これは、酢には動物性タンパク質を固める性質があるからです。
魚の薄いお腹の皮も網にくっつくことなくひっくり返すことができますよ。

弱火にしない

「魚は強火の遠火(つよびのとおび)で焼く」という言葉をご存知ですか?
これは、魚を焼く時は強火にして、火から遠ざけた状態で加熱することを指します。
強火の遠火で焼くことで、魚全体にむらなく加熱でき、焼き色も良くなります。
中までじっくりと火を通すことができるので、魚の旨味を逃がしません。

バーベキューでも強火にして火から遠ざけ、じっくり焼くことが魚をおいしくする焼き方なのです。

ひっくり返すのはじっくり待つ

焦げなど焼き加減が心配で、こまめに様子をみたい気持ちはわかりますが、バーベキューでは早い段階でひっくり返すのはやめましょう。
早くから魚を裏返したり何度もひっくり返したりしていると、魚の身が崩れてしまいます。

網に皮がつくようなら、裏返すタイミングはまだです。
脂がしたたってきて皮がパリパリになってきたら、ひっくり返しましょう。

塩焼が定番-バーベキューで楽しみたい魚の丸焼きのコツ

意外と難しいバーベキューでの魚の丸焼きは、ちょっとしたコツでふっくらおいしくいただけますよ。
塩焼きする際は、表に向ける面から焼くと皮がきれいです。

  • 備長炭を使い、強い火力を持続する
  • 表になる面から焼く
  • 表面と裏面を4:6の割合の時間で焼く
  • 焼いている途中で何度もひっくり返さない

バーベキューで楽しむ魚のアルミホイル焼き

ホイル焼きとは、アルミホイルに包んで蒸し焼きにする調理方法です。
サケやマス、タラなどの魚が向いており、アルミホイルで包まれているので身が崩れることがありません。
ここではバーベキューでもおいしくいただける、ホイル焼きの定番、サケのホイル焼きのレシピをご紹介します。

【材料】

  • サケ
  • 玉ねぎ
  • しめじ
  • マヨネーズ
  • 塩コショウ
  • めんつゆ

【作り方】

  1. 玉ねぎをスライスし、しめじを食べやすい大きさにカットする
  2. ①にマヨネーズとめんつゆを混ぜ合わせる
  3. アルミホイルにサケを置き、周りに野菜を並べる
  4. 焼き色がついたら塩コショウで味を整える

バターや味噌などで味付けしてもおいしいです。
ミニトマトなども一緒に包むと出汁で旨味が増します。

バーベキューで作る鯛の塩釜焼き

塩釜焼きとは、塩や、塩と卵白を混ぜた塩釜で食材を包んだものを加熱して調理することです。
ここでは、バーベキューで作る鯛の塩釜焼きのレシピをご紹介します。
おめでたいことがあった時のメニューとしてもおすすめです。
塩釜は出来上がったらカチカチになっているので、ハンマーなどがあると割りやすいでしょう。

【材料】

  • 鯛  1尾
  • 塩  約4kg
  • 卵白 4個分
  • 昆布 3枚

【作り方】

  1. 鯛のウロコと内臓を取り除く
  2. 塩と卵白を混ぜる
  3. 鉄板の上に塩を敷き詰め、昆布を敷き鯛をのせる
  4. 鯛が見えなくなるぐらい、塩で包む
  5. 鉄板ごとバーベキューグリルの上にのせて加熱
  6. 約1時間焼いたら塩釜をハンマーなどで割る

まとめ

バーベキューといえばお肉のイメージですが、ヘルシーな魚も積極的に摂りたいものです。焼く前は網を熱して酢でコーティングし、魚は炭の上には置かず、強火の遠火を意識して焼いてみてくださいね。

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