【キャンプで燻製作り】メスティンで燻製を作ってみよう

最終更新日:2024/01/02

【キャンプで燻製作り】メスティンで燻製を作ってみよう

おやつやおつまみとして人気の燻製は、作るのが面倒、そして難しいと思っている方が多く、専用の道具がないと作れないイメージがあるでしょう。しかし実は、キャンプ飯で活躍中のメスティンで、燻製は簡単に作ることが可能です。そこで今回は、キャンプ場でメスティンを使って簡単に作れる燻製の方法やおすすめの食材、そしてアレンジレシピなどをご紹介します。

キャンプの燻製はメスティンにおまかせ

キャンプの荷物はできるだけコンパクトにしたいものです。
そこで注目されるのが、今やキャンプ飯の定番アイテムとして活躍する「メスティン」です。
メスティンは、トランギアのアルミ製の調理器具として有名ですが、最近では多くのアウトドアメーカーや100均などでも販売されています。
メスティンはメーカーごとに多少容量は変わりますが、スモールサイズからラージサイズまで、サイズ展開されています。
100均の中には、お米が3合まで炊ける大きなサイズも取りそろえられていて、お好きなサイズが選べます。

メスティンではさまざまな調理が可能ですが、今回は「燻製」の作り方をご紹介します。
「燻製器がないと燻製ができないのでは?」と思う方もいるでしょうが、メスティンを使えば、食べたかったあの食材も簡単に燻製にできますよ。

メスティンで燻製を作る時に必要なアイテム

メスティンで燻製を作るには以下のアイテムが必要です。

  • メスティン(1合用、2合用など)
  • 網(メスティン用が望ましい)
  • 燻製用のスモークチップ(さくら、ブナ、ナラなど)
  • アルミホイル(アルミカップ)
  • バーナー類(ガスバーナー、固形燃料、ガスコンロなど)
  • ライター

網はメスティンの大きさに合ったものを用意しましょう。
また、ガスバーナーや固形燃料の変わりにガスコンロなどもOKです。
また火力の調節が難しいですが、炭火や焚き火も熱源として使えます。

メスティンでできる燻製の方法と作り方

メスティンで作る燻製は以下の2つの方法がおすすめです。

熱燻法

100度程度の高温で短時間スモークする方法です。
炙り焼きに近いのでジューシーな仕上がりです。

温燻法

60~80度程度の温度で長時間スモークする方法です。
水分がなくなるほど燻製するので、柔らかな口当たりで、冷蔵庫で数日保管できます。

基本の燻製の作り方

メスティンで燻製を作るには、まず下準備が必要です。

  • メスティン本体の内側にアルミホイルを敷き詰め、焦げ付きと灰の付着を防止します。
  • 水気の多い食材はキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取り、塩コショウやハーブソルトなどで味付けをします。

作り方

  1. 下準備したメスティンにスモークチップを敷き詰め、網を乗せます。
  2. 網の上に食材を置いてフタをしたら、バーナーを点火し、中火で燻します。
  3. 煙が出たら弱火にして、お好みの時間燻製します。

とてもシンプルな調理法ですので、一度覚えるといつでも燻製を楽しめます。

失敗例

メスティンでの燻製に失敗した方の中には、スモークチップが少なすぎたり、多すぎたりして失敗する方が多いようです。
そのため、網の高さとスモークチップの量には注意が必要です。
また、燻製をする時間も食材によって変わりますので、途中の様子を見ながら仕上げましょう。

燻製におすすめの食材

メスティンで作る燻製におすすめの食材は、まずキャンプ場へ持っていきやすいものを選ぶことがポイントです。

【おすすめの食材】

  • チーズ
  • ゆでたまご(うずらのたまご)
  • ナッツ
  • ベーコン
  • 豚かたまり肉
  • チキンレッグ
  • サーモン切り身
  • ウィンナー

チーズを燻製する時は溶ける可能性があるので、アルミカップを使うと良いでしょう。
また、バラバラになりやすいナッツ類もアルミカップが便利です。
この食材以外にも、キャンプ場周辺の名産品もおすすめです。

食材に下味をつけておくとさらに絶品燻製に

キャンプ場で燻製を作り、その場で食べきるなら、食材に塩コショウやハーブなどで味付けをすると、生臭さを取り除き、味付けすることができます。 しかし、味をワンランクアップ、もしくは保存して自宅へ持って帰るなら、ソミュール液を使う方法がおすすめです。

ソミュール液とは塩をベースとした食材を漬け込むための調味液のことです。
食材をソミュール液に漬け込むと、塩分やスパイスが浸み込み、水分が抜けやすくなり、味付けができ、生臭さを取り除いてくれます。

ソミュール液の作り方は、水の量に対して4~20%の濃度の食塩を混ぜたものに、砂糖やハーブなどお好みの調味料を加えて煮立たせれば完成です。
ただし、塩分の濃度は食材の種類や好みによって調整してください。

ソミュール液に漬け込む時間は、食材の厚さや大きさによって異なります。
厚みのある食材の場合は、6~8時間ほど漬け込むとよいでしょう。
ソミュール液に漬け込んだ食材は、水分を拭き取る必要はありません。

少々時間のかかる作業なので、ソミュール液を使い燻製をする場合は、キャンプ前日に自宅で下準備をしておくと良いでしょう。

また、お手軽に下味をつけるならめんつゆを使う方法もおすすめです。
袋や容器にめんつゆを入れて漬け込み、あとはソミュール液を同じ作業を行えば、味付け済みの燻製ができ上がります。

食材を燻さずに燻製を作る方法はある?

燻製を調理すると、煙のおかげで食材がおいしく仕上がりますが、煙の匂いが服やテントにつくのが気になるという方もいらっしゃるでしょう。
そのような方におすすめの方法は、くん液を使う方法です。

くん液とは、木材を燃焼して出たガスを冷却して液体にしたもので、スモークフレーバーと呼ばれる食品添加物です。
食材をくん液に浸し焼くだけで、燻製をしたかのような香りをつけることができます。

くん液は、キャンプの他、自宅でも燻製をしたいけれど煙が気になるという方にも便利です。
ただし、くん液は燻製と同じ味を再現できるわけではなく、あくまでも燻製風味をつけるものです。

メスティンで作った燻製のアレンジレシピ

キャンプ場で作るご飯はできるだけ簡単に作りたいですよね。
そこでご紹介するのが、まずは燻製を楽しみ、残った燻製を利用して作るアレンジレシピです。

スモークチーズサラダ

【材料】

  • スモークチーズ お好きなだけ
  • レタス 1~2枚
  • 赤パプリカ 1/4個
  • マヨネーズ 大さじ3程度
  • こしょう 少々
  • 酢 小さじ1程度
  • 砂糖 少々

【作り方】

  • スモークチーズとレタス、赤パプリカをお好きな大きさにカットします
  • マヨネーズ、こしょう、酢、砂糖を混ぜ合わせます
  • ボウルに食材と調味料をすべて入れて和えたら完成です

お好みで粉チーズを加えたり、違う野菜を使う方法もおすすめです。

燻製チャーハン

燻製を作ったメスティンを使ってチャーハンを作りましょう。

【材料】

  • 燻製肉もしくは燻製ベーコン 適量
  • 長ネギ 2~3cm
  • 溶きたまご 1個
  • 油 適量
  • 塩こしょう 少々
  • ごはん 1合

【作り方】

  1. ごはんは湯せんなどをして温めておきます
  2. 長ネギと燻製肉(またはベーコン)を軽く炒め、取り出します(メスティンのフタが便利)
  3. 油を追加し、溶き卵を軽く混ぜながら炒め、ご飯を追加します
  4. ごはん全体に油がまわったら取り出しておいた具材を加えます
  5. 塩コショウをして軽く炒めたら完成です

メスティンで燻製を作る時の注意点

メスティンを使えば、難しいと思われがちな燻製も簡単にできますが、いくつかの注意点があります。

  1. 空焚きをしないこと
    メスティンは空焚きをすると変形する可能性があり、最悪の場合穴が開くことがあります。また、火力が強すぎても穴が開く可能性があるので注意しましょう。
  2. 燻製をした後はすぐに水洗いをすること
    メスティンで燻製を作ると、煙の成分の1つであるタールが付着し、その汚れを放置するとなかなか落ちにくくなります。できるだけ早く汚れは落としておきましょう。
  3. でき上がったらすぐに食べること
    自家製の燻製は、真空保存などをしていない状態ですので、でき上がったらすぐに食べるようにしましょう。特に暑い夏場での食材の扱いは危険が伴いますので注意が必要です。
  4. 燻製作りは必ず煙と匂いが出ること
    この煙や匂いは他の人にとっては不快に思う可能性もあります。そのため、燻製を作る時は他の人よりも風下で行う、もしくは燻製を作る前に近隣の方に一言声がけをするなど、ちょっとした気遣いがマナーです。

まとめ

キャンプで燻製に挑戦するなら、ぜひメスティンを使ってみてはいかがでしょうか。
メスティンで燻製を作る際には、空焚きをしない、燻製をした後はすぐに水洗いをする、自家製の燻製はすぐに食べる、燻製作りは必ず煙と匂いが出るので注意する、などの点に注意しましょう。

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