お酒のつまみとしても人気の燻製料理は、煙を気にしなくていいアウトドアでこそ試してほしいキャンプ料理のひとつです。
そこでここではキャンプにおすすめの燻製料理についてや必要な道具、やり方などについてご紹介します。
また100均アイテムを使った燻製器の作り方やキャンプにおすすめの人気燻製キット、おすすめレシピなども併せてご紹介しているので、ぜひ次回のキャンプで燻製料理を楽しんでみてはいかがでしょう。
キャンプでは燻製作りに挑戦しよう
燻製料理と言えば、コンビニやスーパーなどで気軽に買うことができ、独特の風味と香ばしい香りでおつまみにもぴったりです。
そんな燻製料理を手作りするのは大変だというイメージを持つ方も多くいるかもしれませんが、実は必要な道具さえそろえば、そこまで難しいものではありません。
燻製器を使ったり、100均などの手頃なアイテムを使って燻製作りを楽しんでいる方もたくさんいます。
バーベキューや焼肉のほかに燻製料理をレパートリーに加えることができると、さらにキャンプ料理が充実しランクアップします。この記事では、初心者の方でも簡単に楽しめる燻製作りについて解説しているので、ソロキャンプに出かける際にもぜひ参考にしてください。
燻製の種類とは
そもそも燻製とは、食材を煙で燻す(スモークする)ことで特有の風味が付加する調理方法のことです。
また燻製には、燻す温度の違いにより3種類のやり方があります。
- 熱燻(ねっくん)は、80度以上の高温で食材に合わせて10分程度から1時間ほど燻す方法です。高温のため、食材に火を通すことができ、また時間も短くて済みます。
- 温燻(おんくん)は、30~80度で食材を燻す方法で、食材により1時間~丸1日くらい燻製する場合もあります。もっとも一般的な燻製方法で、スモークの香りと食材のうま味を存分に楽しむことができます。
- 冷燻(れいくん)は、15~30度の低温で長時間燻製する方法です。生ハムやスモークサーモンが冷燻の代表的な食材で、温度管理が難しいため初心者には向いていません。
燻製作りに必要な道具
キャンプで燻製を楽しむなら、燻製器と食材に香りをつけるチップやウッドなどの「スモーク源」が必要です。
スモークチップやスモークウッドにはたくさんの種類があり、使用している樹木によって味や香りが変わります。代表的なものにサクラ、ブナ、ナラ、メープル、ヒッコリー、リンゴ、ウイスキーオークなどがあります。
燻製のための熱源
スモークウッドは直接火をつけて使うため、コンロなどの熱源を必要としないのが特徴です。
そのため、ウッドの場合は最初に火をつけるときにのみライターなどの着火道具が必要ですが、チップの場合は直接着火せず火にかけて煙をおこして使用するため燻製中は常に熱源が必要になります。
チップを燻すための熱源としてはバーナーや炭、電熱器が一般的です。特にキャンプであれば炭を起こしていることがほとんどなので、炭を利用できれば便利でしょう。
ただし、度管理の面や扱いやすさから考えると、初心者の方にはウッドのほうがおすすめだと言えます。
燻製キット
燻製キットとは、食材とチップを用意すすだけで簡単に燻製料理を作ることができる燻製器のこと。
持ち運びにも適したコンパクトなものから、たくさんの食材を一度に燻製できる大型のものなどさまざまなサイズやタイプがあるので、ご自分のキャンプスタイルに合わせて選びましょう。
下で詳しくごしますが、繰り返し使うことができる人気のダンボールのキットなどもあります。
メスティン、クッカー
メスティンやクッカーといったアウトドア用の鍋でも燻製を作ることができます。
その場合は、ギアに合った網、アルミホイル、バーナーなどの熱源が必要です。
作り方は、アルミホイルで鍋を覆い、底にチップを入れて網を乗せ、その上に食材を置き蓋をすればOK。
メスティンやクッカーを使う場合は、どんな食材にも合わせやすく、短時間で香りと色がつくサクラのチップがおすすめです。
同様にルクレーゼやご家庭で使っているフライパンなどを使って燻製を作ることも可能です。
100均アイテムで手作りすることも
まずは、できるだけお金をかけずに燻製作りに挑戦したいなら、使い捨ての100均アイテムを活用する方法もあります。
材料は、ダイソーのアルミプレート(深皿)、スタンド付焼き網、スモークチップです。スモークチップはダイソーでも購入可能なのが嬉しいですね。
これを先ほどと同じように、チップ、網、食材の順に乗せしっかりと蓋をするだけです。熱源もガスバーナーやなどでOKです。
キャンプにおすすめの人気燻製キット2選
- 軽くて持ち運びのも便利な【SOTO(ソト) 燻家(スモークハウス) ST-114】。ダンボール製のスモーカーとお試し用の小さなスモークウッド、網、フックなど必要な道具がセットになっており、手軽に燻製を楽しめると人気です。
お値段も1,000円台ととても手頃で、繰り返し使うことができるのでコスパも優秀なアイテムと言えます。
キットではありませんが、食材の下に敷いて焼くだけで簡単に燻製ができるという板状の【SOTO シダーグリルプレート】も、魚や肉などをおいしくスモークしてくれるアイテムとして話題です。
- 【ユニフレーム インスタントスモーカー 665930】は持ち運びにも適したコンパクトな組み立て式で、初心者でも気軽に燻製を作ることができます。
コンパクトな分、容量は多くはないものの、少人数でのキャンプや、おつまみがもう一品欲しいという時にも活躍してくれます。
この他にもスノーピークやロゴス、コールマンなどのさまざまなアウトドアブランドからも、手軽なものから本格的なものまで数多くの種類の燻製キットが販売されています。燻製キットがあればお手軽に燻製を楽しむことができるので、ぜひチェックしてみてください。
初心者でも簡単な燻製の人気レシピ・メニュー
燻製に使う食材には下処理が必要なものもありますが、初心者の方にとって簡単でおいしく仕上がるおすすめの定番具材と言えばチーズとゆで卵です。
スモークチーズはチーズを網の上に乗せてチップまたはウッドに火をつけ底に置き、チップなら20分程度、ウッドなら1時間以上程度待ち、好みの色になったら完成です。
スモークすることでチーズの水分が抜け、味が濃縮され旨味がぐっと増します。
ゆで卵もスモークすると抜群においしくなる食材です。我が家でもスモークをするときはチーズとゆで卵は欠かせません。
ゆで卵は、めんつゆやしょう油などを使って味玉にしておくとさらにおいしく仕上がります。
キャンプで挑戦してみたい燻製レシピ
最後にここでは、パッとテーブルが華やぐ燻製レシピをご紹介します。
こちらはキャンプに出かける前の下準備が必要ですが、新しいレバートリーに挑戦してみたいという方はぜひお試しください。
鶏肉のスモークの作り方
材料
- 鶏ささみ
- 塩コショウ
- お好きなスモークチップ
- 鶏ささみに塩コショウを振って冷蔵庫で2時間寝かせておきます。
- 冷蔵庫から取り出した肉の水分をよく取り、1時間ほど風通しの良いところで乾燥させておきます。
- キャンプ当日はキッチンペーパーにくるんで持っていき、燻製器にチップを入れ80度になるまで火をかけ、肉をフックにさして燻製器に入れて1時間ほど燻製すれば完成です。
乾燥がポイントで、しっとりとしたまろやかな味わいが魅力です。
スモークサーモンの作り方
材料
- 刺身用の鮭
- 塩(鮭の容量の4%)
- ローズマリーやローレル、オレガノなどのハーブ
- お好きなスモークウッド(サクラウッドがおすすめ)
- 鮭に塩をすり込み、ラップをしないで冷蔵庫で一晩塩漬けします。
- 塩漬け完了後、水洗いをしてキッチンペーパーで水気をふき取り再び冷蔵庫で一晩乾燥させます。
- キャンプ当日はキッチンペーパーにくるんで持っていき、鮭にハーブを乗せウッドに火を着けて2時間放置すれば完成です。
鮭のほか、ニジマスでも代用できます。またホタテなどはしょう油で下味をつけるとまた風味が増しておいしくなります。
このほか、手軽に買える冷凍枝豆の燻製もおすすめです、枝豆は解凍して水分を飛ばしてから使用しましょう。うずらの卵やミックスナッツなどもぜひ一度は試してほしい食材です。