アウトドアで楽しむ遊びの中に、カヤックがあります。
カヤックは川や湖などで遊べるマリンスポーツですが、海で遊ぶ際には注意が必要かもしれません。
近年、ニュースでもたびたび聞く出来事ですが、日本の海でもサメの出現が見られるようになったからです。
楽しいカヤックでの遊びが、サメの危険があると思うと、安心して遊べない方も多いでしょう。
ここでは、カヤックでの事故を防ぐための方法を、サメに遭遇した場合も合わせて、ご説明していきます。
カヤックによる事故の原因はどのようなことが多いのか?
カヤックによる事故ですが、どのような事故が今まで起きているのかを、これからご紹介いたします。
まず、天候が急変し、陸に戻れず漂流してしまうことが挙げられます。
ただし、天気が良くても、潮流によって流されていしまい、漂流ということもあります。
また、転覆してしまった後、元に戻せないまま流されたりする例もあります。
ほかには、何度も転覆したことから、体力を消耗したり、パドルを流してしまい、漕ぐことができなくなってしまう例ですね。
なかには、他の船に衝突、などという事故も起こっています。
海でのカヤック遊びは、天気や海の状況を十分に把握していない「不注意」によることが一番多いので、最新の気象情報を確認していることが大事です。
次に、「カヤックの整備不良」が、事故原因の2番目に挙げられます。
カヤックの点検は、事前に済ませておきましょう。
サメの心配も必要ですが、天候チェックやカヤックの点検が、カヤックの事故を防ぐために大事なことです。
日本でサメはどこに出やすいのか?時期や場所は?
近年、日本でサメの出現がたびたび見られるようになりましたが、サメが出現する時期や場所は決まっているのでしょうか。
調べてみると、サメは日本全国の海岸沿いで目撃されていることが分かりました。
出没時期ですが、海水浴やサーフィンで遊んでいる際にサメの目撃が多くされていますので、夏場に多いようです。
ただ、海水浴の時期ではない秋や冬にもサメが見られることから、サメはどの時期でも日本の海岸近くを泳いでるのではないか、と推測できます。
そのため、夏場ではないからといって、サメがいないわけではないので、サメへの注意はいつの時期も必要でしょう。
カヤックでの事故は、9月に静岡県焼津市の大井川港、海上6キロの地点で起きています。
男性がカヌーで遺体で発見された痛ましい事故で、手足には大型の魚にかまれたような傷跡があったそうです。
死因は不明ですので、サメに襲われたことによる事故かは分かりませんが、カヤックをしていてサメに襲われる可能性はあるということです。
カヤックでのサメの事故例はまだ多くないのですが、アウトドア人気でカヤックで遊ぶ人が増えてくれば、カヤックによる事故はこれから増えてくるかもしれません。
カヤックは季節に問わず遊べるアウトドアであり、サメへの注意が常に必要になりますので、ご注意ください。
日本の海で見られる危険なサメの種類
日本の海には、サメが100種類以上いると言われています。
その中で、カヤックで遊ぶ際に危険なサメをこれからご説明していきます。
まず、ホオジロザメです。
平均的な大きさは4~5メートル、大きいものでは6メートルにもなります。
ホオジロザメは、積極的に人間を捕食しようとするわけではなく、興味を持ったものを噛むことによって確認しようとするため、人間にとっては襲われた、ということになるようです。
日本でも過去にホオジロザメに襲われた事故がありますので、注意が必要なサメです。
次に、イタチザメが挙げられます。
イタチザメの大きさは、4~5メートルが多いです。
攻撃的な歯を持っており、雑食であることから、口の中に入るものは何でも食べてしまいます。
子供が泳ぐような浅い海にも出没するので、とても注意が必要です。
生息地は、九州から沖縄の近海です。
この地方でのカヤックをされる方は、イタチザメがいるかもしれないことを覚えておいてください。
他にも危険なサメはいますが、外洋の生息であることが多いので、この2種類のサメが、特に日本の海で注意が必要なサメになります。
どちらも危険なサメですので、カヤックの事故で遭遇する可能性もある、ということを頭に入れておく必要がありますね。
カヤックでの事故!サメに遭遇したらどうする?
カヤックで遊んでいる最中に、サメに遭遇してしまう事故にあうかもしれません。
その時にどのように対処したらいいのか、これからご説明していきます。
まず、サメが近くにいることが分かったら、静かにその場を離れるようにしましょう。
サメは興味があって近づいてくることがあるからです。
また、その場を離れる際は、水しぶきを上げないよう注意しなければいけません。
なぜかというと、サメは水しぶきに向かってくる習性があるからです。
サメに攻撃性がないことが分かっても、静かに去るようにしましょう。
次は、サメが攻撃態勢に入っている場合です。
サメが攻撃しようとしている場合は、こちらも威嚇してサメを撃退する必要があります。
もし、何人か一緒にいる場合は、水の中に顔を入れて大声を出すと効果があります。
最後に、サメが実際に襲ってきた場合です。
この場合は直接戦うしか方法はありません。
サメの弱点は、神経が集まる鼻や目・エラですので、これらを狙って、思いっきりパンチを与えるか、ケリをいれてみましょう。
以上のことから、サメに遭遇したら静かに立ち去り、危機をやり過ごすことが大事、ということがお分かりになりますね。
サメによるカヤックの事故を未然に防ぐための対策
前項では、サメと遭遇してしまった場合の対処法をお伝えしてきましたが、ここからはサメとの遭遇による事故を未然に防ぐための対策をご紹介します。
まず、夜明け・夕方・夜間の海でのカヤックをなるべくしない、ということです。
この時間帯は、サメの種類によっては狩りをする時間だからです。
ほかには、サメの目撃情報がでたらその場所でのカヤックはしない、ということもあります。
出かける予定を変更したくないとは思いますが、命あってのことですから、カヤックでよく遊ばれる沿岸部で目撃情報がある場合は、特に避けたほうが賢明です。
あと、カヤックでフィッシングを楽しんでいる方に注意していただきたいのが、釣った魚の血を海に流さない、ということです。
サメは血の匂いを嗅ぎつけて、すぐに近づいてくるでしょう。
魚を美味しく持ち帰りたいという思いは分かりますが、危険をご自分で招くことになりますので避けて下さい。
カヤックに工夫をしてサメに対応しよう!
カヤックの装備を工夫すれば、サメが近くにいてもうまく回避できるかもしれません。
ここからは、その工夫をご紹介します。
まず、カヤックにシャークバンズを取り付けるというものです。
シャークバンズとは、磁場を利用してサメを撃退する商品ですので、サメを寄せ付けない効果がありそうです。
これは、手首や足首に付けるシャークアタック対策商品で、強力なマグネットがバンドの中に入っており、サメの方向転換を促すというものだそうです。
効果のほどは色々あるようですが、1~2メートル内が一番効果を発揮するようにできており、高速で近づいてくるサメには効果がなく、実際に襲われてしまった例があります。
シャークバンズがあるからといって過信することなく、サメに気づいた時点で自分からその場を去りましょう。
次にご紹介したいのが、カヤックにアウトリガーを付ける、ということです。
アウトリガーは、カヤックのバランスを取るために付けるものです。
もし、サメの襲撃にあったとしても、アウトリガーがあれば、簡単にひっくり返る事故にならないかもしれません。
サメの心配を少しでも減らすために、このような装備を付けてみてもいいでしょう。
カヤックでの事故は未然に防ごう!
近年、サメの出現によって、海での遊びに注意が必要になってきました。
ですから、天候に気を付けることはもちろんですが、サメに遭遇しないための工夫や対処法をしっかりすることが大事ですね。
カヤックの事故は、ご自分の注意で避けられることが多いですので、ここで取り上げた注意事項に気を付けて、カヤックでのアウトドアを楽しんでください。