ガスバーナーやガスランタン、その他にもアウトドアシーンでは多くの場面でガス缶を使用します。
実は、そのガス缶に種類があることを知っていますか?
ガス缶を選び間違えると、バーナーやランタンに火が灯せないこともあります。
そんなトラブルに遭う前に、スノーピークのガス缶の種類と違い、使い分け方について理解をしておきましょう!
スノーピークのガス缶の形による違い
まずはじめに、ガス缶の形についてご紹介します。
スノーピーク製に限ったことではありませんが、ガス缶は大きく分けて2種類の形状があります。
1つ目は、CB缶と呼ばれる細長い形状のものです。
このCB缶は、「Cassette Gas Bombe」の略で、家庭用のカセットコンロなどにも使用されており、コンビニやスーパーなどどこでも購入できるものです。
もう1つは、OD缶と呼ばれる、丸みのある缶です。
このOD缶は「OutDoor」の略で、まさしくアウトドアでの利用を考えて作られています。
スノーピークのガスバーナーやランタンをはじめとする、アウトドアを主な用途とした火器では、OD缶を採用しているものがほとんどです。
OD缶は、CB缶とは異なり、アウトドアギアの専門店か一部のホームセンターのみで取り扱われています。
CB缶とOD缶は、缶そのものの形状だけでなく、火器との接続部の形状に違いがあるため、使用する火器もそれぞれ専用のものになります。
そのため、ガスバーナーなどの火器の購入前に、CB缶用かOD缶用かをよく考えて購入する必要があります。
スノーピークのガス缶!CB缶とOD缶の違い
これは、スノーピークのガス缶に限ったことではありませんが、一般的には、CB缶よりOD缶の方が火力が高いとされています。
それは、OD缶がアウトドアを主な用途としているためでしょう。
屋外では風や気温の影響を受け、火力が下がりがちなので、OD缶では高出力が発揮できるようなガス缶構造をとっています。
また、価格にも大きな違いがあります。
スノーピークから発売されているCB缶タイプのギガパワーガスCBイソは¥280、ギガパワーガスCBブタンは¥220です。
スノーピークから発売されているOD缶タイプのガス(標準的な250サイズ)は400~¥520なので、CB缶タイプは大変安価だとわかります。
なお、スノーピークはアウトドアギアブランドなので、発売されている火器もOD缶タイプのものが多いことも事実です。
また、基本的にはOD缶タイプの火器を選ぶことで、より幅広いアウトドアシーンで使用することができると言えるでしょう。
スノーピークのOD缶タイプのガス缶も1種類じゃない!
これまではOD缶とCB缶の違いについて見てみましたが、もう少し細かく種類のことについて注目してみてみましょう。
スノーピークから発売されているガス缶自体には先程CB缶で挙げた種類のとおり、いくつか種類があります。
スノーピークの場合、CB缶は先程挙げた「ギガパワーガスCBイソ」「ギガパワーガスCBブタン」の2種類です。
そして、OD缶にも種類があります。
それが銀缶と金缶と呼ばれる二種類の缶です。
その名の通り、ガス缶そのものが金色のものと銀色のものが発売されています。
これは、単なるパッケージの違いではありません。
実は、中に封入されているガスの種類に違いがあります。
銀缶と呼ばれるものは、正式には「ギガパワーガス イソ」という商品で、イソブタンガスとノルマルブタンが封入されています。
一方、金缶と呼ばれるものは、正式には「ギガパワーガス プロイソ」という商品で、プロパンガスとイソブタンガスが封入されたものです。
この、封入されているガスの種類の違いを理解しておかないと、着火ができない可能性もあります。
ちなみにCB缶も金缶、銀缶シリーズに分かれており、「ギガパワーガスCBイソ」が金缶、「ギガパワーガスCBブタン」が銀缶です。
スノーピークのガス缶の違いと選び方
では、ガス缶に封入されているガスの種類の違いは、どのような影響を与えるのでしょうか。
実は、封入されているガスにはそれぞれメリットとデメリットがあります。
●ノルマルブタン
このノルマルブタンは、銀缶に封入されており、非常に安定していて最も安全性の高いガスです。
反面、火力は低く、沸点も-0.5℃と高いため、寒冷地での着火には向いていません。
●イソブタン
沸点が-11.7℃で、ノルマルブタンより低いため、より低い気温でも着火が可能です。
また、イソブタンはノルマルブタンより蒸気圧が高く、火力が安定します。
銀缶や金缶に混合されることがあります。
●プロパン
金缶に混合されているプロパンは、沸点が-42.1℃で寒冷地での着火が可能です。
蒸気圧も非常に高いため、非常に高い火力を発揮しますが、ガス缶内の内圧が高くなると危険なため、混合の割合を高くできないというデメリットもあります。
なお、標準的な大きさのスノーピークギガパワーガス250イソなら¥400、ギガパワーガス250プロイソなら¥520です。
-10℃を下回るような寒冷地での使用なら¥520のギガパワーガス250プロイソを、それ以外の場所での使用なら¥400のギガパワーガス250イソをセレクトして使い分けるのが得策でしょう。
スノーピークのガス缶!大きさと価格の違い
スノーピークから発売されているOD缶タイプのガスは、さらに封入量の違いで3サイズあります。
前の項でも出てきたギガパワーガス250イソ、ギガパワーガス250プロイソはともに内容量220gです。
先ほどもお伝えしましたが、価格はギガパワーガス250イソなら¥400、ギガパワーガス250プロイソなら¥520です。
それよりも小さいギガパワーガス110イソ、ギガパワーガス110プロイソがありますが、こちらはともに内容量が110gです。
料金は、ギガパワーガス110イソなら¥320、ギガパワーガス110プロイソなら¥400で、やや割高です。
一番大きなものですと、ギガパワーガス500イソで420g、ギガパワーガス500プロイソで450gのガスが封入されています。
ギガパワーガス500イソなら¥600、ギガパワーガス500プロイソなら¥900で、割安になっています。
ガス缶そのものの重さや容量と予想される使用量を考慮して、適切な大きさのガス缶を選ぶことで、無駄のないパッキングを実現しましょう。
スノーピーク以外のガス缶はどうなの?
現在、日本国内でOD缶タイプのガス缶を販売しているのは、スノーピークだけではありません。
他にも様々なメーカーで出されています。
今回は、イワタニプリムス、新富士バーナーの2社をガス缶についても触れておきます。
それぞれ、どのような違いがあるのでしょうか。
まずはイワタニプリムスについて見てみましょう。
イワタニプリムスから発売されているガスには、ノーマルガスとハイパワーガスの2種類があります。
ノーマルガスは、ノルマルブタンとイソブタンの混合で、ハイパワーガスはイソブタンとプロパンの混合です。
スノーピークの金缶と銀缶のように使い分ける必要があります。
価格は、ノーマルガス250で¥450、ハイパワーガス250で¥600です。
次に、新富士バーナーのアウトドア用火器ラインナップ「SOTO」のガス缶「TripleMix」について見てみましょう。
SOTOのTripleMixは、トリプルの名の通り、三種類のガスの混合製品で、その中身はノルマルブタン、イソブタン、プロパンです。
火力と沸点の異なる三種類のガスを混合することで、1つで様々なシチュエーションに対応できるものとなっています。
価格はTripleMix250で¥580と、寒冷地以外での使用が主となる場合にはやや割高と言えますが、1つで様々な時期・場所に対応したい方や、様々な場所に行く方にはオススメです。
どう使うか、どこで使うかが大切!
スノーピークのガス缶にはガス缶の形状、封入ガスの種類、ガス缶の大きさによって違いがあることがわかりました。
全てにメリット・デメリットがあるため、一概に善し悪しを付けることはできません。
どんな時期に、どんな場所で、どういった状況で使うかを考えたうえで、アウトドア用の火器とそれに付随するガス缶を選んでいきましょう。