ダッチオーブンをコンロで使ってキャンプを一層楽もう!

最終更新日:2019/02/22

キャンプなどのアウトドアシーンで人気があったダッチオーブンですが、最近では家庭でもダッチオーブンを使う人が増えています。

万能鍋とも言われているダッチオーブンには、魅力がたくさんあります。

また、コンロもその持ち運びの便利さや、使いやすさから愛用しているキャンパーさんも多くいます。

コンロとダッチオーブンがあれば、普段と変わらない手軽さながらも、キャンプの雰囲気を一層盛り上げてくれますよね?

そんな今ではキャンプのマストアイテムになってきたコンロとダッチオーブンについて、魅力やオススメのガスコンロなどをご紹介していきます。

ダッチオーブンの魅力

ダッチオーブンの最大の魅力は、何と言っても『煮る・蒸す・焼く・炒める・揚げる』といった、これ1台で5役もできてしまうところです。

そして、分厚くて重い蓋もポイントの1つで、蓋の上に炭火を直接乗せて上下から加熱することもでき、鍋の中の食材の水分を逃すことなく調理できます。

元々ダッチオーブンは、薪や炭を使ったキャンプなどのアウトドア用の鍋として使われていました。

しかし、人気が高まるにつれて、キャンプなどのアウトドアシーン以外でも使える「家庭のコンロでも使いやすく、軽量でお手入れがしやすいダッチオーブン」が販売されるようになりました。

種類によっては、シーズニングが必要なものやお手入れに注意が必要なものもありますが、素材の旨味を存分に味わえる無水料理など、普段とはひと味違った様々な料理を楽しむことができます。

ダッチオーブンの素材

ダッチオーブンの素材は主に5種類あり、その素材によってシーズニングが必要かどうかや、お手入れのしやすさなどもかわってきます。

そこで、購入前にキャンプや家庭のコンロで使うかなどの利用シーンに合わせて、素材も参考にみて下さい。

【ダッチオーブンの素材】

○鋳鉄製

ダッチオーブンの素材の中でも、最もお手頃価格なのが鋳鉄製のダッチオーブンです。

しかし、錆びやすい特徴があり、シーズニングが必要になるため、お手入れが大変です。

それでも、使い込むことで深く黒光りする『ブラックポット』という焦げがつきにくい状態になります。

○黒皮鉄板製

黒皮鉄板製とは、製造過程で鉄の表面に皮膜を付け、錆びにくくした製品です。

そのため、お値段は多少高めの設定です。

しかし、コーティングをしたものではないため、黒皮は簡単にはがれません。

洗剤やたわしで洗ってお手入れすることができます。

シーズニングが必要ではあるものの、メンテナンスは鋳鉄製に比べて楽です。

○ダクタイル鋳鉄製

ダクタイルは『強靭な』という意味で、従来の鋳鉄製のものよりヒートショックや衝撃に対する強度が増した製品になっています。

そのため、通常の鋳鉄製に比べると頑丈です。

さらに、薄さや軽量化にも特化した優れた素材の1つです。

そして、スノーピークの「和鉄ダッチオーブン」に関しては、シーズニング不要と言われている程です。

しかし、使い続けるとシーズニングをする必要が出てくることがあるので、最終的にシーズニングは必要が必要になります。

○カーボン製

特徴としては、遠赤外線の効果で熱の広がりにムラがなく、食材の旨味を最大限に引き出してくれるところでしょう。

ただし、洗う際には、蓋をカーボンとその他の素材とで分解する必要もあるため、少し手間があります。

ロゴスの「プレミアム カーボンダッチオーブン」もシーズニングが不要と言われています。

しかし、中には火にかけて割れるとの話もあるようです。

それでも、他にはない遠赤外線の効果はとても魅力的と言えるでしょう。

○ステンレス製

ダッチオーブンの中では、新素材とされているのがステンレス製のダッチオーブンです。

こちらの最大の魅力は、『シーズニングが不要』『水洗いも大丈夫』という、初心者でも手軽に使いやすいところです。

さらに、耐久性も高くお手入れが楽なのもポイントの1つです。

その分、お値段は5つの中では最も高価になっています。

ダッチオーブンもOK!キャンプで使うガスコンロの魅力

キャンプの醍醐味の1つとも言えるのが、大自然の中で味わう料理です。

普段の雰囲気とは違う場所での食事は、一層美味しく感じますよね?

そこで活躍するのが、『ガスコンロ』です。

キャンプでも手軽に美味しい料理を堪能するために、必須アイテムでもあるガスコンロの魅力をご紹介していきます。

【キャンプで使うガスコンロの魅力】

○火加減の調節が簡単!

キャンプでは炭火を使うのも雰囲気があって素敵ですが、実際に料理で使用するとなると、火おこしに時間がかかったり火加減の調節が難しく、料理に失敗してしまうこともあります。

ですが、ガスコンロを使って料理すると、普段家庭で使っているキッチンと同じように料理することができます。

火加減もいつも通り調節すればいいのですから、日常と同じ感覚で料理することができます。

○使い方が簡単!

ガスコンロはガスボンベをセットするだけで使用できるので、簡単に使うことができます。

火の始末もすぐにできますし、何よりガス缶は炭や灯油よりも軽いのでソロキャンプにもオススメです。

○火力が安定している!

炭火や薪火にもそれぞれの魅力はありますが、火力を保つのは中々大変です。

さらに、料理中となると、料理をしながら火力の調節をするのはもっと難しくなります。

しかし、ガスコンロなら火力を一定に保ってくれるので、料理もスムーズにすることができます。

手軽に使えるガスコンロとダッチオーブンがあれば、さらに美味しい料理が楽しめそうですよね。

キャンプで使うガスコンロの選び方

手軽に使えるガスコンロは、キャンプではぜひ持って行ってほしいアイテムの1つでもあります。

そこで、キャンプで使うガスコンロの選び方をご紹介していきます。

【キャンプで使うガスコンロの選び方】

◇ガスコンロのタイプで選ぶ

ガスコンロには、シングルバーナーとツーバーナー、カセットコンロの3種類があります。

シングルバーナーは、持ち運びにも便利で、特にソロキャンプにオススメです。

また、ファミリーキャンプや友人など人数が多い場合には、ツーバーナーやカセットコンロを持っていくと便利です。

人数に合わせて、持っていくコンロのタイプを使い分けてみましょう。

◇OD缶かCB缶で選ぶ

ガスコンロにセットするガス缶の種類は、OD缶とCB缶の2種類があります。

OD缶はアウトドア専用に作られているものが多く、冬場でも火力をしっかり維持できるものもあります。

さらに、デザインにもこだわって作られているものも多いですので、お気に入りのアウトドアブランドから選んでみるのもいいですよね。

しかし、デメリットととしては、ネットやキャンプ用品店でしか取り扱いがなく、値段も少々高くなってしまいます。

CB缶の方は、家庭用のガスコンロのガスボンベなので、馴染みがある人も多いかと思います。

普段家庭で使っているカセットコンロと併用するなら、CB缶がオススメです。

まとめて買っておいても無駄もありませんし、スーパーやコンビニなど手に入れやすいのも魅力です。

しかし、OD缶に比べると、CB缶は使えるコンロの種類が少ないのがネックかもしれません。

◇火力で選ぶ

火力の単位は『kcal/h(キロカロリー毎時)』という表記で表されています。

これは、1時間にどのくらいのガスのカロリーが消費されるかを表しているのですが、この数値が大きいほど火力が強くなります。

家庭用のガスコンロの火力で、大体4,000kcal/hなので、普段と同じような火力で使いたい場合は、そちらを基準に選んでみて下さい。

◇風避けの有無で選ぶ

キャンプなどのアウトドアシーンでは、ガスコンロなどを使う際に気になるのが『風避けの有無』です。

いくらガスコンロの火力が安定しているとはいえ、強風には注意が必要です。

メーカーによっては、ゴトクと鍋(コッヘル)がしっかり嚙み合うことで隙間をなくし、風防性能を高めるなどの工夫をしているものもあります。

購入前に風防の有無や、メーカー独自の風防対策がしてあるかなども確認してみましょう。

ガスコンロを選んぶ際は上記のことも参考にしつつ、ダッチオーブンなどの使用する調理器具にも合ったガスコンロを選んで、美味しい料理を堪能してみて下さい。

ダッチオーブンで無水料理を満喫しよう!

ダッチオーブンなら、蓋が重くてしっかりした作りになっているので、無水料理も堪能できます。

さらに、無水料理は食材の旨味を引き出してくれるだけでなく、栄養が流れ出にくいという特徴もあるので、美味しくて健康的なお料理が楽しめます。

そんな、一石二鳥のダッチオーブンで作る無水料理をキャンプでもぜひ手軽に作ってみてはいかがでしょうか。

ガスコンロを利用すれば簡単に料理することができますよ。

【ダッチオーブンで作るオススメの無水料理】

○まるごと玉ねぎのロースト

こちらは野菜の味をそのまま堪能できる、お手軽調理です。

調理法は「皮のまま、玉ねぎをダッチオーブンに入れて1時間ほど弱火にかけておく」だけです。

トロトロにとける玉ねぎ本来の甘さをしっかり味わえますよ。

○簡単だけど豪華!ベイクドポテトチキン

手軽に手羽元でもいいですし、豪快に丸鶏で作るのもオススメです。

そして、じゃがいもは常温保存できる野菜なので、キャンプでも使いやすい食材です。

手軽に作れて、とっても豪華に見える料理ですので、ぜひ1度作ってみて下さい。

[材料(4人分)]

・じゃがいも(小)/8個
・オリーブ油/大さじ1
・鶏手羽元/8本
・にんにく/ひとかけ
・ローズマリー/2枝
・バター/大さじ1
・塩、コショウ/適量

〈作り方〉

じゃがいもは皮ごと使うので、たわしなどでよく洗っておきます。

にんにくは包丁の腹で潰します。

そして、ローズマリーは枝から葉を外しておきます。

次に、温めたダッチオーブンにオリーブ油を熱し、にんにくとローズマリーを炒めます。

香りが出たら手羽元を入れて、表面をこんがり焼きましょう。

表面がこんがり焼けたら、手羽元は一旦取り出しておきます。

じゃがいもを加え、蓋をして15~20分加熱します。

じゃがいもと手羽元を加熱して両方に火が通ったら、バターを加えて全体に塩・コショウをして味を調えたらできあがりです。

※じゃがいもは竹串を刺して、スッと通ればOKです。

※手羽元は、竹串を刺して出てくる肉汁が透明ならOKです。

○ちょっとひと手間!デザートに焼きりんご

デザートもダッチオーブンだと、ひと手間加えれば美味しく作れます。

[材料]
・りんご/5個
・無塩バター/100g
・干しぶどう/60g
・ラム酒/少々
・シナモンパウダー/大さじ1
・きび砂糖/100g

〈ラムシロップ〉
・ラム酒/40CC
・砂糖/40g
・水/100CC
・アルミホイル

[作り方]

室温に戻しておいたバター・シナモンパウダー・きび砂糖を合わせて、シナモンパウダーを作っておきます。

りんごの底を抜かないように注意して、芯をくりぬきます。

くりぬいた穴に、干しぶどうと①のシナモンパウダーを詰め込みます。(干しぶどう→シナモンパウダー→干しぶどうの順で)

アルミホイルをダッチオーブンの中に敷き、その上に②を並べていきます。

ラム酒・砂糖・水を合わせてラムシロップを作ります。

そして、作ったラムシロップの1/3量を③のりんごの上から回しかけます。

蓋をして火にかけ、下は弱火・上に炭火を乗せて10分ごとにラムシロップをかけながら30~40分焼きましょう。

皮がはじけて、シワがよってきたら食べ頃です。

キャンプにオススメのガスコンロ

ガスコンロとダッチオーブンがあれば、キャンプでの料理も一層手軽に楽しむことができます。

そこで今回は、キャンプにオススメのガスコンロをご紹介していきます。

【キャンプにオススメのガスコンロ】

[ユニフレーム ミニバーナー]

・使用サイズ:93×77×115mm
・重量:315g
・使用ガス缶:CB缶
・最大火力:2,400~3,000kcal/h
・風防の有無:無

こちらは、コンパクトに持ち運びができる、シングルバーナーです。

さらに、組み立て不要でそのままガス缶をセットすれば使えるという手軽さです。

頑丈なステンレス製のボディーで、三角形状が安定性を高めてくれている、見た目にもカッコイイデザインのガスコンロです。

[コールマン パワーハウスLPツーバーナーストーブII]

・使用サイズ:64×32.5×52cm
・収納サイズ:54×32.5×7cm
・重量:4.2㎏
・使用ガス缶:OD缶
・最大火力:3,500kcal/h
・風防の有無:有

こちらは調理もスムーズにできる2口タイプのツーバーナーです。

たたむと厚さが7cmになるので省スペースで収納ができ、さらにキャリーハンドルも付いているので、持ち運びにも便利です。

シンプルなボディーで、拭き取りなどのお手入れもしやすく、赤と緑のカラーもキャンプを一層盛り上げてくれます。

大きなプレートで、風避けがしっかりできるのも魅力です。

[プリムス オンジャ]

・収納サイズ:43.0×14.0×30.0cm
・重量:3.0㎏
・使用ガス缶:OD缶
・最大火力:3,500kcal/h
・風防の有無:有

ツーバーナーの中でも軽量で、見た目にもお洒落なデザインのガスコンロです。

さらに、紐も付いているので、ショルダーバッグのように持ち運ぶこともできます。

使う時には脚をX字に開くと、ウィンドスクリーンと一体になった火口が出てきます。

コンロとダッチオーブンで手軽に美味しい料理を堪能しよう!

コンロは手軽に使える上にコンパクトで持ち運びも便利なので、初心者や人数も問わず使いやすいアイテムの1つです。

また、ダッチオーブンもシーズニング不要なものやお手入れが楽なものも増えてきていますので、こちらも手軽に使える様になってきました。

キャンプに慣れてきた人は、あえてシーズニングが必要なダッチオーブンを使って、ブラックポットを楽しむのもオススメです。

それぞれの楽しみ方がありますが、まずは手軽に始められるコンロとダッチオーブンで、普段違う雰囲気の中で料理を堪能してみて下さい。