ダッチオーブンは、ワイルドに素材のうまみを活かした料理ができて、キャンプでも大活躍します。
重くて洗うのも大変で、ご家庭でいつも使うというわけにはいかないかもしれませんが、ここぞという時には活躍してくれます。
そんなダッチオーブンですが、多くはシーズニングが必要です。
ただ、ロッジ(LODGE)製は必要ありません。
この記事では、そんな便利なロッジのダッチオーブンの使用方法やレシピについて、ご紹介していきます。
シーズニングとは
ほとんどのダッチオーブンを買ったら、まずやるべきことは、シーズニングです。
シーズニングとは、錆止めのワックスを落とす作業のことです。
また、ダッチオーブンの表面にある細かい気泡をコーティングして、滑らかにする作業でもあります。
ワックスが付いた状態で料理すると、料理はワックス臭くなりますし、細かい凸凹があると食材がその中に入り込んで、こびりついてしまいます。
そのため、水を張って火にかけ、40度くらいで火から下ろし、洗剤とタワシで洗い流します。
(ふたも同様に洗います)
そして、再び火にかけ、ワックスを気化させて、ダッチオーブンを黒く焼きます。
その後、熱いうちにダッチオーブンの内側に油を薄く塗り、煙が出なくなるまで再度加熱し、また火から下ろして油を薄く塗り...という作業を4回くらい行います。
油の膜が出来たら、香味野菜を炒めて、それから出る成分で凹凸の隙間をしっかりと埋めます。
こうして内側のシーズニングが終わったら、外側やふたにも薄く油を塗って、作業は完了です。
こうした時間と手間のかかるシーズニングを好きな人もいますが、面倒だと思う人に便利なのが、ロッジのダッチオーブンです。
前述したように、ロッジのダッチオーブンは最初にシーズニングする必要はありません。
ロッジのダッチオーブン!シーズニングがいらない訳
ロッジは、1896年にアメリカで誕生した調理器具です。
創業者ジョセフ・ロッジの名前が、そのまま商品名になっています。
ダッチオーブンだけではなく、スキレット、グリルなど150種類以上のキャストアイアン製品を手掛け、世界中の人々に愛用されています。
ダッチオーブンを始め、キャストアイアン調理器具は、アメリカ西部の開拓時代に、オランダ人が使用していた鉄鍋から開発が進んだ、と言われています。
荒野で火をおこし、パンや肉を焼いたり、煮込み料理をしたりするのに頑丈な鉄鍋は、とても便利でした。
もともと、アウトドアで活躍した調理器具だったのです。
ロッジ製のダッチオーブンがシーズニング不要なのは、すでに油でコーティングしてあるからです。
しかも、安全な大豆油を高温で焼き付ける加工のため、安心です。
ただ、一応お湯とタワシでざっと洗ってから使用されることがおすすめです。
シーズニング無しでもお手入れはしっかりと!
シーズニングは不要ですが、使ったら、きちんとお手入れしなければ長持ちしません。
ロッジのダッチオーブンのお手入れの注意点ですが、洗剤はなるべく使わずに洗ってください。
洗う時は温水で、金属製ではないタワシを使い、汚れをしっかり落とします。
そして、水分を拭き取ってから加熱し、水分を最後まで蒸発させておきます。
カラカラの状態になってから、キッチンペーパーなどで食用の油を薄く引き、冷めるのを待ってから片付けて下さい。
焦げ付いていたり、臭くなっていたら重曹で落として、洗剤は使わないように注意しましょう。
保管する際は、湿気の少ない場所を選び、長い期間使わないことが想定されるなら、新聞紙などで梱包しておきましょう。
ロッジ以外のダッチオーブンやスキレットにも言えることですが、熱々の状態で冷水をかけるなどして急激に冷えるとヒビが入ることがあります。
もちろん、強い衝撃を与えると割れるかもしれません。
鉄製で丈夫でも、使い方を間違えないようにして下さい。
ロッジのダッチオーブンで!キャンプレシピ①
ロッジのダッチオーブンにシーズニングが必要無いことや、お手入れ方法をご紹介してきました。
それでは、ダッチオーブンでできる美味しいキャンプレシピをご紹介します。
〇簡単でうまい!ワイルド焼きそば
【材料】
・中華麺
・キャベツ
・肉(豚でも牛でもOK)
(分量は、それぞれお好みで必要な分、用意して下さい。)
【作り方】
1.肉を一口サイズに切り、キャベツは手でちぎります。
2.ダッチオーブンをプレヒートして油を引き、肉を強火で炒めます。
3.肉に火が通ったらキャベツと中華麺を入れます。
キャベツがみずみずしい状態なら、水を入れなくても大丈夫です。
4.火を中火に弱め、蓋をしてキャベツや麺に火を通します。
5.キャベツがしんなりしたら出来上がりです。
麺をほぐし、ソースを入れて混ぜて、盛り付けましょう。
焚火の上にダッチオーブンを吊って、ワイルドにできる料理です。
ロッジのダッチオーブンで!キャンプレシピ②
続いて、キャンプ料理の定番、ローストチキンのレシピをご紹介します。
ぜひ、ロッジのダッチオーブンで作ってみて下さい。
〇優しい味!ローストチキン和風
【材料】
・チキン 1羽分
・ジャガイモ 4個
・ニンジン 1本
・塩こしょう 適量
☆酒 50ml
☆醤油 50ml
☆おろししょうが 小さじ1/2
☆おろしにんにく 小さじ1
●醤油 大さじ2と1/2
●蜂蜜 大さじ2
●ごま油 大さじ1
【作り方】
1.鶏肉の下ごしらえをします。
洗ってキッチンペーパーで水気を拭き取り、フォークであちこちに穴を開けて、全体に塩こしょうして下味を付けます。
☆の調味料を合わせて、鶏肉と一緒にジッパーに入れてもみ込み、冷蔵庫で一晩、味を馴染ませます。
2.フライパンで鶏肉に焼き目を付けます。
3.プレヒートしたダッチオーブンに鶏肉を入れて蓋をして、炭火で中火くらいで50分程度焼いていきます。
※鶏肉の下にクッキングシートを敷くと、片付けが楽になるのでオススメです。
※火加減ですが、ダッチオーブンからバチバチと大きすぎる音がしたら、火が強すぎますので調整して下さい。
4.適当なところで野菜を入れて、混ぜた●を上から回しかけます。
5.蓋をして、20分~30分程度焼きます。
火加減の調整がやや大変ですが、手間がかからずに作れて、豪華な雰囲気にもなるレシピです。
ダッチオーブンと肉料理は最高の組み合わせですよね。
次項では、シーズニングが必要なダッチオーブン「UNIFLAME」(ユニフレーム)のご紹介もしますので参考にして下さい。
他の材質のダッチオーブン
最後に、ロッジ以外のダッチオーブンをご紹介しましょう。
ロッジ以外のダッチオーブンは、お手入れが楽なものが多いです。
黒皮鉄でできたUNIFLAMEは、使用後に、洗剤でゴシゴシ洗えるので簡単です。
これからダッチオーブンを購入しようと考えているなら、候補として考えてみて下さい。
持ち手はクロスしていて、重くても持ちやすく、落とす心配が要りません。
炭火や焚火の上にも掛けやすい作りです。
他にも、SOTO製のダッチオーブンはステンレス製で、シーズニングが不要なのはもちろんのこと、洗剤OKでメンテナンスが楽なので、初心者には使いやすいと言えます。
材質によってダッチオーブンの使い勝手は変わってきますので、使用目的を考えて選びましょう。
また、ダッチオーブンはそれだけで使うことはできません。
鍋つかみとして、耐熱性のグローブや、ステンレスリフター(蓋を持ち上げる道具)、ダッチスタンド(鍋置き)、ダッチスクレイバー(焦げを剥がす道具)、底網。
さまざまなアイテムを揃えて、スムーズに料理できるように準備しましょう。
ダッチオーブンは大切に使おう
購入してから初めて使う前に、シーズニングする必要のないロッジのダッチオーブンについてご紹介しました。
最初のシーズニングはしなくてもいいのですが、使用後のお手入れ、保管方法には注意して下さい。
ダッチオーブンは錆びてしまうこともありますので、湿気は大敵です。
また、必要なアイテムをしっかり揃えて、火傷やケガに注意してキャンプ料理を楽しみましょう。