スポーツスターⅡとはコールマンが誇るホワイトガソリン式ワンバーナーストーブの定番です。
ガソリンストーブは火力が強く寒冷地での使用も可能ですが、やや扱いが面倒で、メンテナンスが重要となってきます。
今回はコールマンのスポーツスターのメンテナンスに欠かせない分解についてご紹介します。
コールマンのスポーツスターの魅力をご紹介!
スポーツスターとはコールマンの現行モデルのガソリンストーブです。
ガソリンランタンといえばコールマンですが「スポーツスターⅡ(以下スポーツスター)」というガソリンストーブも販売しています。
ガソリンストーブはコールマン以外のメーカーも多く販売されていますがキャンプなどで使われるものはコールマンが人気のようです。
スポーツスターの歴史は初代モデルが1960年代後半に発売され、現行モデルは1980年代後半に発売されたと言われています。
さらに遡るとコールマンがアメリカ軍の要請を受けて開発されたGIポケットストーブ「M-1950」がルーツとされています。
ガソリンストーブの魅力は寒冷地でも外気温に左右されず点火できるところです。
ガスストーブですと中のガスが気化されず点火できない場合があります。
いつでも安定した使用ができるのは心強いですね。
別売りの遠赤アタッチメントを使用すると携帯用ヒーターにもなります。
冬のキャンプシーンなどに最適です。
また、ガソリンランタンと燃料を併用できます。
ガスとガソリンですと2つの燃料を待たなくてはいけませんし、もしどちらかが燃料切れしてしまっても共有できません。
また、メーカーに依頼しなくても、自分で分解やメンテナンスもでき、長く愛されファンも多い商品です。
まだガソリンストーブを持っていない方はぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか。
コールマンのスポーツスターの分解方法
ここでは、コールマンのスポーツスターの分解方法をご紹介します。
1.予め燃料・空気圧を抜き燃料レバーをオフにし、ジェネレーターブランケットを外します。
2.ジャムナットを緩め、ジェネレーターの先端(クリーニングロッド)がエキセントリックブロックの穴に引っ掛かっているので慎重に外し、本体から抜き取りジェネレーターを外します。
3.ゴトクを外しバーナーヘッドのセンターのネジを緩めバーナーヘッドとバーナーリングを外します。
4.バーナーリングは5枚あります。
5.バーナーボウル、バーナーボックスを取り外します。
6.燃料バルブは非常に硬いので万力やレンチで緩め、本体から引き抜きます。
7.燃料キャップを取り外し、ポンプキャップを緩め、本体ポンプシリンダーからポンププランジャー、エアーステム、チェックバブルを取り外して終了です。
コールマンのスポーツスターの組立方法
分解が終わったら次は組立方法をご紹介していきます。
基本的には分解の逆の手順ですが、確認の意味も含め下記の順番を守って行いましょう。
1.燃料キャップを付けポンプシリンダーにチェックバルブ、エアーステムを付けます。
2.プランジャーを挿入する際にプランジャー先端とポンプシリンダーにリュブリカント(専用潤滑油)を数滴注油して挿入しポンプカップを締めます。
3.この時スムーズにポンピングできるか確認してください。
4.燃料バルブを本体タンクに装着し、燃料バルブが本体タンク上部のバーナーブランケットに対し直角になるように取り付けます。
5.硬いので万力などでバルブを挟み本体を回して装着してください。
6.バーナーボックス、バーナーボウルを取り付けます。
7.バーナーリングの重なり順に注意し取り付けます。
8.バーナーヘッドの表裏を確認し(中央部が凹んでいる方が上面)指で押さえながら取り付けます
9.ゴトクを取り付け、ジェネレーターを取り付けます。
10.ジェネレーターの先端(クリーニングロッド)をエキセントリックブロックの穴に引っ掛けます。
11.この時燃料バルブを「HIGH」に回しエキセントリックブロックを下げておきます。
12.これでクリーニングロッドが外れるのを防ぎます。
13.ジャムナットを仮止めします。
14.反対側のバーナーボックスにジェネレーター先端を差し込み、ジャムナットを締めます。
15.最後にジェネレーターブランケットを取り付けます。
これでコールマンのスポーツスターの組立完了です。
コールマンのスポーツスターの分解・組立時に気をつけること
分解・組立時に「コールマンスーパーレンチ」があると便利です。
各コールマンの燃焼器具専用レンチですので、コールマンスーパーレンチ1本あれば分解・組立ができます。
また、分解したと同時にメンテナンスができるようになるため、「リュブリカント」を注油しスムーズに動かせるようにしましょう。
スポーツスターは単純な構造で分解・組立も個人で行える商品です。
初めて分解する際は、分解前の本体の状態や、作業段階をスマートフォンで撮影しておくと、いつでも見返せるのでおすすめです。
また分解したパーツをなくさないように、これらの点を注意してください。
・ジェネレーターの取り外し時に曲げないようする
先端部クリーニングロッドなどにも注意してください。
・バーナーリングの重ね順や表裏を間違えないようにする
・燃料バルブの取り外しが硬いことがあるので注意する
・チェックバルブ、エアーステム、ポンププランジャーの組立は細かい部品が多いことを知っておく
スポーツスターを分解し内部を知ることでトラブルにも対応できます。
コールマンのスポーツスターは頻繁に分解などのメンテナンスは必要?
コールマンのスポーツスターは、使用後など、毎回分解してメンテナンスする必要はありません。
ただし、使用後はなるべくタンク内の圧は抜いたほうが安全です。
ここでは、メンテナンスを行う基準をご紹介していきます。
・長期間使用しない場合は結露が発生しサビの原因となるのでシーズンオフなどは抜いておく。
短時間であれば燃料は入れておいたままでも問題はありません。
・もし汚れ(サビ)が気になるようでしたら分解してメンテナンスをする。
・バーナーボックスから燃料が漏れてきてしまったらバーナーボックスを外し火で燃やす。
・ポンピングが引っかかると感じたらリュブリカントを注油する。
・点火や不完全燃焼を起こした際はジェネレーターを交換する。
コールマンのガソリンストーブが長く愛される理由
コールマンの燃焼器具製品はスポーツスターをはじめ、どれも末永く使用することができます。
世界中で年代物のヴィンテージ品をコレクションしている方も多くいます。
歴史も長いので種類も多くなかなかお目にかかれないレアなものもありコレクターの心を掴んで離しません。
古いものでも分解や組立ができるで修理やレストアがしやすく、また構造が単純で分解して修理もできます。
完成されたモデルが多く部品の流用ができたり、ジャンク品などからでも部品も入手しやすいのも理由の一つでしょう。
ガソリンを使用する製品はガス製品などに比べどれもメンテナンス時の分解・組立などひと手間がかかりますが、その「ひと手間」が心をくすぐり、愛着が湧き、アウトドアをより一層楽しませてくれます。
スポーツスターを正しくメンテナンスしてアウトドアライフを楽しもう!
メンテナンスにひと手間かかるスポーツスターですが、構造を理解しつつ分解・組立ができるようになればスムーズにメンテナンスを行うことができます。
また、長年使用することで愛着も湧き、コールマン製品の完成度の高さに驚かされることでしょう。
コールマンのスポーツスターを安全に長く使用するためにも、正しい方法でメンテナンスを行いましょう。