キャンプなどのアウトドアシーンで根強い人気を持つコールマンのバーナーストーブ、スポーツスター。
お湯を沸かしたり、料理に使ったりするだけではなく、専用のアタッチメントでストーブになるなど、幅広く活躍します。
メンテナンスをしっかりすれば長く愛用できるアイテムですが、使用頻度が高いだけに故障はつきもの。
スポーツスターの故障の原因と修理方法をご紹介します。
その故障はコールマンのスポーツスターのせいじゃない?
コールマンのスポーツスターをはじめとする、ガソリン燃焼器具では、ガソリン漏れや火がつかないなどの故障原因のほとんどが、ガソリンの入れすぎと、ガソリンを入れたままの長期間の保管です。
ガソリンの入れすぎは、アウトドア初心者の方がやってしまいがちなミスです。
ガソリンを入れすぎていると、ポンピングしてもガソリンが気化するスペースが十分にないために火がつきません。
また、気化せず液体のままジェネレーターに流れ込むため、コックを開けるとガソリンが漏れ出します。
逆にガソリンが少なすぎる場合には、炎飛びの原因になりますので注意が必要です。
タンクの7、8割を目安に適切な量のガソリンを使用しましょう。
ガソリンを入れたまま保管する際、短期間であれば特に問題はありませんが、タンク内の結露による錆やガソリン漏れを避けるため、短期間の保管であってもガソリンを使いきるか、抜いてから保管するのが良いでしょう。
長期間ガソリンを入れたまま保管しておくと、前述した錆やガソリン漏れはもちろん、ジェネレーターの詰まりなどの故障を発生させる原因となります。
それによって、ガソリン漏れや火がつかない原因となるだけでなく、保管時のガソリン漏れは事故に繋がる可能性もあります。
まずは、この2点を確認してみましょう。
コールマンのスポーツスターの故障第1位!?
コールマンのスポーツスターで最も多い故障はガソリン漏れではないでしょうか。
スポーツスターのガソリン漏れは、火の強さの調節する燃料コックの部分か、バーナーボックスからの2つが多いです。
燃料コックの場合、取り付け部分のナットの増し締めで解決することがあります。
それでも改善されないのであれば、燃料コック内部のOリングの劣化による隙間が原因の可能性が高いです。
まず、燃料コックとジェネレーターの取り付け部分のナットを工具で緩め、ジェネレーターの金具とフックを外し、燃料コックを引き抜きます。
そして、燃料コックに付いているOリングを新しいものに交換し、ジェネレーターがきちんと作動するか確認しながら燃料コックを差し込み、元通り組み立てます。
Oリング自体はホームセンターなどで200円程度で購入することが可能です。
もちろん、可能であれば純正のパーツや耐油性のあるものが望ましいですが、毎日使うようなものではなく、交換も比較的簡単なことを加味すると、ホームセンターなどで販売しているものでも問題はないでしょう。
バーナーボックスからのガソリン漏れは、バーナーボックス内の燃料の気化を促進するためのセラミックファイバーに燃焼しきれない燃料が残っていると、ガソリン漏れを起こすことがあります。
火種を近づける前にバルブを開け、燃料を出しすぎた際や、立ち消えのままで燃料が出続けた、バルブの故障などが原因で発生します。
バーナーボックスを取り外し、内部のセラミックファイバーに直接火をつけ余分な燃料を燃焼させることで改善されます。
赤い炎は故障の前触れ?
コールマンのスポーツスターでは、点火後ジェネレーターが温まるまでの少しの間、炎が安定せず完全燃焼しない赤い状態の炎になることがあります。
これは特に問題ありませんが、完全燃焼しない状態が続くような場合は、ガスの吹き出し口やバーナーボックスに錆や汚れが付着し、空気の取入れが上手くできていないことが考えられます。
メンテナンスをせずに使い続けた場合によく見られる故障のため、完全燃焼までに時間がかかるようになってきたらメンテナンスがそろそろ必要でしょう。
五徳を外し火口の真ん中のビスを外して、ガスの吹き出し口を重点的に、バーナーボックス全体の錆や汚れを金ブラシや錆取り剤などで綺麗にしましょう。
その他の原因として、ジェネレーター内部へのカーボンの蓄積が考えられます。
カーボンの蓄積により燃料供給が不安定になっていることで赤い炎が出ている状態です。
これも、火口を綺麗にすることと、強めの加圧と火力で2分~3分程度燃焼させておくことで、内部のカーボンは燃料噴出の圧力が飛んでくれ、炎は安定して燃焼するでしょう。
それでも改善されない場合は、ジェネレーターの交換が必要な可能性があります。
火口、バーナーボックスの状態は、炎の状態に直接関係してきますので、定期的なメンテナンスで故障を防止しましょう。
ジェネレーターはスポーツスターの心臓部!
ジェネレーターは燃料タンクからバルブで燃料を送る、心臓部のような非常に重要なパーツです。
もちろん、定期的にきちんとメンテナンスをすることや、適切に使用することで大きな故障もなく長く使用することが可能です。
しかし、ジェネレーターはあくまで消耗品です。
・点火しにくい
・完全燃焼しない
・火力が弱くなってきた
・火力調節ができない
このような場合、ジェネレータ-の交換が必要になる場合があります。
ジェネレーターは価格が4000円程度と消耗品としては決して安くはないものではあると思われますが、予備のジェネレーターを常備しておくと、急な故障にも対応できます。
交換は非常に簡単で、プラスドライバーとレンチを使い、ジェネレーターの固定金具を外し、ジェネレーター本体を持ち上げ、横にずらしながら外します。
この際、ジェネレーター内部に入っている針金のようなクリーニングロッドというパーツが、燃料コックの部分に引っ掛けてあるためそれを外してください。
そして新しいジェネレーターを元通り設置すれば終了です。
このようにコールマンのスポーツスター自体がシンプルな構造であるため、比較的分解や修理がしやすいことも魅力の一つでしょう。
また、ジェネレーター内部のクリーニングロッドに汚れが付着することで、燃焼が安定しないことがあるので、定期的に掃除をすると良い状態を保つことができます。
スポーツスターは圧抜け・エア漏れの故障も直せます!
コールマンのスポーツスターやランタンなど、ガソリン燃焼器具はポンピングし、空気を送り込むことで使用することができます。
ポンピングの際にノブが押し戻されたり、空気圧が低下してしまうなどの故障、いわゆる圧抜け・エア漏れという状態です。
これは、ポンプの奥にあるチェックバルブ内に異物が入ってしまったか、腐食してしまっているか、ポンプ本体もしくは、ポンプカップなどの劣化・変形の可能性があります。
ポンプキャップを緩め、ポンプを引き出し、まずはポンプ本体やポンプカップに劣化や変形がないか確認しましょう。
ここに、劣化・変形が見られた場合交換が必要で、価格は2,500円程です。
ポンプに劣化・変形が見られなかった場合、チェックバルブの取り外しのために、チェックバルブレンチが必要になります。
チェックバルブレンチはUSA仕様とカナダモデル用がありますので、確認してから購入しましょう。
チェックバルブレンチを差し込み、バルブを取り出し、バルブをホワイトガソリンに入れ洗浄してください。
洗浄後、両側から息を吹き込み、両側から息が通る場合はバルブが故障している可能性が高いです。
バルブを取り出した時点で錆が浮いている場合も、腐食の可能性がありますので交換をしましょう。
洗浄のみで交換しない場合も、燃料を入れポンピングをし、CLOSE状態でライターの火をノブの穴に近づけると、改善されていない場合にはノブの穴から火が出ますので、チェックバルブを交換した方が良いでしょう。
コールマンは故障修理のアフターケアが充実!
スポーツスターを含め、コールマンの製品の故障はどのアイテムも基本的にメーカー直送による修理を受けることができます。
「修理のために分解するのは少し怖いし、よくわからない…」という方はこちらをお薦めします。
コールマンの直送修理受付センターに電話で問い合わせ、修理の申し込みをすることができます。
その際に、修理費用の上限を設けることができるため高額になり過ぎるという心配もありません。
もちろん、修理費用の上限によっては修理ができない場合もあるのである程度の余裕は必要ですが、燃焼器具は点火のテストをするまでは正確な見積もりは出ないでしょうから、念のため設定しておいた方が安心でしょう。
繁忙期や修理内容によって前後はありますが、スポーツスターの場合、1週間~10日程度の期間で修理が完了します。
発送などの期間も考慮すると、2週間程度は時間がかかるでしょう。
もしくは、コールマンの製品を取り扱っているホームセンターなどの店舗でも修理をしてもらえます。
一部対応していない店舗もありますが、多くの店舗で修理を受け付けています。
直接、修理内容の説明を聞くこともできますし、送料・手数料がかからない分費用を抑えることが可能です。
どちらの場合も、修理内容によって差はありますが、5,000円前後くらいが費用の目安になります。
コールマンのスポーツスターと共に素敵なアウトドアを!
コールマンのスポーツスターは、アウトドアシーンで幅広く活躍してくれる頼もしいアイテムです。
やむを得ない故障もありますが、基本的には日頃のメンテナンスが非常に重要になります。
また、火器のメンテナンス・修理は危険が伴う場合がありますので、ご自身でする際には十分に気をつけて行いましょう。
日頃のメンテナンスをしっかりして、スポーツスターと共にアウトドアをより一層快適に、楽しみましょう!