サーモスの魔法びんの仕組みや蓋が開かない時の対処法を伝授

最終更新日:2019/05/05

サーモスのマグやスープジャーを使用していると、時々「開かない」などの不具合が出る事があります。

楽しみにしていたランチが蓋が開かなくて食べられなかったなんて悲しいですよね。

実は、それには様々な要因があるのですが、その謎は魔法びん自体の仕組みを理解すると、より一層分かりやすくなります。

今回は、その魔法びんの仕組みと蓋が開かない時の対処法をご紹介します。

サーモスについて

サーモスといえば、水筒を思い浮かべる人が多いですが、実は魔法びんの大手メーカーです。

水筒を始めとして、スープジャーやタンブラー、ランチボックスなどを商品として提供しています。

また、サーモスに使用されている魔法びんは品質が高い事で一目置かれています。

その訳は、サーモスが持つ独自の技術と厳しい品質管理を徹底しているためです。

そして、魔法びん本体の性能もさることながら「本体の丸洗いOK」や「蓋部分のシンプルさ」は、サーモスのボトルを普段使いしている人には嬉しい機能です、

特に、飲み口部分や注ぎ口部分は汚れが溜まりやすいにも関わらず、細かく分解できないか開かないため、洗いにくいというのが常でした。

しかし、サーモスはそんなお客様の声を取り入れ、開発・研究を進めて現在のシンプルで実用性の高い形に落ち着いています。

そして、これからも企業努力を続けて、より良い商品を作り出すであろうサーモスは、とても安定感のあるメーカーと言えるでしょう。

サーモスの魔法びんの仕組みって?

サーモスに限らず、色んなメーカーで使用されている「魔法びん」ですが、その仕組みがどうなっているのか知っている人は少ないのではないでしょうか。

実は、蓋部分は別として、基本的に魔法びんは二重構造になっていて、外壁と内壁の間は真空になっています。

そうする事によって、熱伝導と熱放射ができないようにするのです。

なお、製造過程で二重構造になっている部分は、真空状態の時には開かないような工夫がされています。

例えば普通の容器では、容器の外壁が外気と触れていて、尚且つ内容物とも触れているため熱の伝導が簡単に起こってしまいます。

しかし、魔法びんは容器を二重構造にし、間に「真空状態」を作る事によって、外気との熱伝導や熱放射をシャットアウトする事に成功したのです。

今では、保温・保冷をキープする時間は開発するたびに長くなっており、最大6時間の保温・保冷が可能となっています。

そして、機能がどんどんパワーアップする魔法びんは様々な場所で役立つ製品になりました。

元々、スポーツをしている人やアウトドアをする人の必需品でしたが、長く保温する事が可能となってからは赤ちゃんのミルクを作るためのお湯を持ち歩く事にも使えるようになりました。

実用的で、なおかつシンプルな破損にも強い魔法びんを上手く使えば、いつもの生活にちょっとした幸せを運んでくれそうですね。

蓋が開かない!そんな時は?

サーモスは、魔法びんの性能も良いですが、蓋も水漏れや閉まり具合などの性能も優秀です。

しかし、時折「蓋が開かない」などのトラブルが起こることがあります。

何故かと言うと、密閉された容器の中に入っている熱い内容物が段々冷めてくると、膨張していた空気が冷め真空状態になるからです。

この不具合は、少し前のモデルのスープジャーで多発していましたが、現在は開かなくなった場合に備えた仕組みを取り入れています。

その仕組みとは、開きにくいと感じた時にスープジャーを上から押さえながら、蓋全体を回すというものです。

この仕組みのおかげで、蓋が開かないという事態は少なくなりました。

しかし、それでも開かないという場合は、他に開かない原因を探して対処しましょう。

なお、熱いものを入れている時に開かない場合は真空状態になっている事が多いため、少し温度が下がるまで待つと比較的開けやすいですよ。

容器が膨らんで、蓋が開かない!そんな時は?

最近では、サーモスのスープジャーをフードコンテナとして使う事も多くなってきました。

仕事先でのランチとして用意したけど、忙しくて食べられず放置してしまい、慌てて開けようとしたら中々開かなかった経験はありませんか。

実は、フードコンテナに内容物が入ったまま放置してしまった場合、無理矢理開けてしまうと、急に蓋が弾け飛んだり内容物が漏れ出てくる可能性があります。

何故このような危ない事が起こるのかと言うと、フードコンテナは内容物をある一定の時間保温する機能があります。

しかし、その時間を過ぎてしまうと内部の温度は段々と下がっていき、フードコンテナの内側などに付いていた細菌などが内容物に作用し腐敗が始まってしまうのです。

これは、内容物を十分に加熱殺菌していなかった場合も同じです。

そして、内容物の腐敗が進むとガスが出ます。

このガスが膨張の原因であり、蓋が開かない元凶です。

ちなみに、この場合開けにくいからと言って温めるのは厳禁です。

というのは、内容物がガスによって膨張しているのに、そこに熱を加えると膨張に一役買ってしまい、さらに膨らむか蓋が弾けてしまう可能性があります。

このような場合は、汚れても大丈夫な場所で周囲を確認してからゆっくり開けるのが最善です。

サーモスなのに漏れる!開かない!原因は本体?それとも蓋?

シンプルで老若男女でも使いやすく、分かりやすい構造をしているサーモスですが、使っていくうちに不具合が出てくるものですよね。

今回は、よくある不具合を以下にまとめてみました。

・内容物が漏れる

・保温・保冷が上手くキープできない

・蓋が開かない・開けづらい

大まかに分けるとこの3点です。

サーモスのスープジャーなどの例をご紹介すると、内容物が漏れる時のよくあるパターンとしては、内容物を入れ過ぎている場合が多いです。

実はサーモスの魔法びんには必ず内側に線があり、この線は最高ここまで入れる事ができる、というサインです。

このサインを守らないと内容物が漏れる可能性が高まります。

この他の原因として考えられるのは、蓋の噛み合わせがズレていると当然の事ながら漏れてしまいます。

次に、保温・保冷がキープできない不具合は、先ほど記述した内側の線より少なめに内容物を入れてしまったために起こる事が多いです。

実のところ魔法びんは、魔法びんそのもので容器を温めている訳ではなく、内容物の温度をキープしているだけに過ぎません。

つまり、内容物が多いほど温度のキープは安定するのです。

そのため、少なくとも内側の線まで入れるか、元々の内容物の温度の余熱や予冷の工夫が必要になります。

そして、蓋が開かないなどの不具合は内部が真空になっているか、内圧が高まっているかのどちらかなので、前述した方法で対処しましょう。

蓋の不具合を防ぐためには?

サーモスに限らず魔法びんそのものは基本的にとても丈夫に作られており、ほとんどの不具合は蓋が開かないなどの、蓋付近で起きています。

そして、シンプルな構造のサーモスでも蓋の部分だけは、外蓋・内蓋・中せん・パッキン等の部品があって少々複雑です。

しかし、蓋付近の不具合は日々のちょっとしたメンテナンスで防ぐ事ができます。

サーモスの魔法びんを使用するにあたっての注意事項を以下にまとめました。

・煮沸はしてはいけない

・製品によっては食器洗い機や食器乾燥機が使えないものもある

・蓋に付いているパッキンは使用する度に洗浄し、キレイに乾かしてから所定の位置に取り付ける

・中せんやパッキンは消耗品なので1年を目安に取り換える

この注意事項は、日々の食器洗い時に少し気を付ければ良いだけなので、覚えておくと便利ですね。

実は、サーモスの魔法びんはステンレス製なので使う度に正しく洗浄していれば、すぐには汚れが沈着する事はありません。

しかし、長い年月使用したり、つい洗い忘れて付いてしまった汚れが気になる場合は、サーモスでお手入れ用品の商品を提供しているので、試してみるといいかもしれません。

蓋が開かない時も落ち着いて対処すれば大丈夫!

安心安全のサーモスブランドの魔法びんを使っているのに、突然開かない時はびっくりしますよね。

しかし、魔法びんそのものの仕組みを理解すれば、それもありうる事だと思えるようになるはずです。

そして、原因を理解すればおのずと対処法も見えてきます。

大事な事は、慌てずよく考える事と日々のメンテナンスです。

サーモスの魔法びんの仕組みを理解して、不具合は事前に防ぐ工夫をしていきましょう。

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