レキはドイツのメーカーで創業以来、革新的なストックを次々に開発しています。
レキのストックは強度が高く軽量で、独自のテクノロジーを用いたシステムを搭載するなど、プロのスキーヤーや登山家達からも高く評価されています。
アウトドアシーンではストックが大活躍しますが、手入れ不足や誤った保管方法で油断していると大事故に繋がる危険性もあります。
今回は、人気の高いレキのストックが故障した時や不具合が起きた時の修理方法と対処法をご紹介します。
レキのストックが壊れた!故障原因は?
どんなに画期的なシステムや充実した機能を持ち合わせているストックでも、使い方次第ではすぐに壊れてしまいます。
適切に使用できていないと、シャフトが折れたり、曲がったりしてしまいます。
縦の負荷には強いですが、横から負荷が加わると簡単に折れてしまう場合があるので注意が必要です。
ストラップの消耗やグリップは、頻繁に使用する部分で摩擦も多くかかる場所なので劣化しやすいです。
その他に多いトラブルがロックシステムの不具合です。
レキには代表的なロックシステムが2種類あります。
・ワンタッチでスピーディーに長さを調整できる「スピードロックシステム(SPD)」
・回転式で長さを調整でき固定力の高い「スーパーロックシステム(SLS)」
スーパーロックシステムでは、ジョイントプラグが正常に作動せずシャフト内部で空回りしてしまい、いくら回しても固定ができなくなる事例が多くあります。
どちらのシステムにも言えるのは、メンテナンスの仕方や保管方法で起こるシャフト内のネジやアンチショックの錆びによる固着です。
残念ながらシステムの不具合に関しては、修理か交換になるケースが多いことを覚えておきましょう。
要確認!ストックを修理に出す前に確認すべきこと
普段からきちんとメンテナンスをして、大切に扱っていても不具合がおきることもあります。
レキのストックで一番多いトラブルがスーパーロックシステム搭載のストックで、いくら回転させても空回りし続けて長さが固定できないといった事例です。
しかし、故障ではない場合もあります。
故障でない場合は、修理に出す前に自分で直すことができます。
それではここで、不具合を生じたレキのストックが自分で修理可能か確認する方法をご紹介します。
まず、シャフトを引き抜いて分解してください。
シャフトの先端に青、又は緑のパーツ(ニュージョイントプラグ)があり、その中にオレンジ色のパーツがあります。
シャフトの長さを調節する際に緩めすぎると、このオレンジのパーツが正常に動作しなくなってしまいます。
よって、いくら回しても空回りし続けるというわけです。
シャフトの緩めすぎによる不具合でしたら自分で直すことができ、ニュージョイントプラグを取り外し、オレンジのパーツをシャフト側に戻せば空回りしなくなります。
このように、修理に出さなくてはならないと思っていたストックが直せるケースもあります。
シャフトの緩めすぎ以外の原因として、メンテナンス不足によってニュージョイントプラグの内側にゴミが溜まってしまっていたり、ネジの部分が錆びついていたりすると、パーツが正常に動作しないことがあります。
そのような場合は、綿棒や爪楊枝などを使って、細かいゴミや錆を落として汚れをふき取ることで解決する場合もあります。
レキのストックを修理に出す前に、一度シャフト内を確認してみましょう。
レキのアフターフォローは徹底している!!
レキは画期的な独自のシステムを搭載しているため、通常のストックと比べて高価な製品が多く展開されています。
しかし、レキのスターフォローは非常に手厚いため、レキのストックを初めて購入する方にとっても、頻繁に使用する方にとっても、決して高い買い物ではないでしょう。
というのも、レキでは、通常の使用範囲内でのストックの欠陥や破損なら購入日から2年間も保証してくれます。
保証を受ける際は、付属のギャランティタグに購入時のレシートを添えて、レキ取扱店に持参してください。
ただし、メンテナンスを怠ったために錆びて固着してしまったものなど、誤った使用方法による故障の修理や交換は有償になってしまうので注意してください。
2年間保証のほかにも、10年間製造部品の保管保障というものがあります。
パーツ交換や修理の際、自分の使っているモデルの部品がなかったら新品を買わなくてはならなくなります。
しかしレキでは、ユーザーにできるだけ長く愛用してもらえるように、各パーツを10年間保管してくれるという保証があります。
これらの保証があれば、お気に入りのストックを長く使用することができますね。
修理を依頼するには?費用はどのくらい?
レキのストックを分解し、ニュージョイントプラグを外してみてネジが錆びていたり、ネジ山が消耗していたりしたら、自分で修理することはできません。
このような場合は、修理を依頼しましょう。
ネジの錆や摩耗の場合、問題のあるネジがついているシャフト自体を交換しなくてはなりません。
また、ネジ部分についているオレンジ色のパーツが破損していたりすると同様にシャフトを交換することになります。
シャフト交換にかかる費用は一本あたり¥2000~¥3500ほどです。
また、前述の通り、レキには「10年間製造部品保管保障」があるので、ストックの状態にもよりますが、本体ごと新品にするという事態は防げるでしょう。
ネジの錆や摩耗のほかにも、石突きの消耗や破損、グリップ部分の劣化などの場合も修理に出すことをおすすめします。
シャフトが折れたり、曲がったりしてしまった場合に修理に出すと自分の過失なのか、それとも元々不良品だったのかをしっかり検査してくれます。
検査の結果次第では、無償で修理や交換になる場合もあります。
修理を依頼する方法はキャラバン公式サイトから問い合わせるか、購入店舗やレキ取扱店舗でも請け負ってくれます。
修理だけじゃない?自分でパーツ交換ができる!
レキのストックはニュージョイントプラグをはじめ、様々なパーツを自ら購入することができます。
ストラップ部分や石突きのプロテクターも単体で販売しているため、修理に出さなくても気軽にパーツ交換ができます。
シャフトの伸縮に直接関係しているニュージョイントプラグは消耗が著しいです。
簡単に自分で取り外しができるので、伸縮のロックに違和感を感じた場合は、ニュージョイントプラグを交換してみましょう。
ニュージョイントプラグにはそれぞれサイズがあり、14mm(緑)、16mm(青)、18mm(黒)と色ごとに分けられています。
このサイズは、ニュージョイントプラグ自体のサイズではなく、そのプラグが収納されるシャフトの径を表しています。
プラグが取り付けられているシャフトの径ではないので注意してください。
ストックの構造を知るためにも、自分でパーツを交換するのは勉強にもなります。
レキのストックのパーツを取り扱っている店舗に行って、同じサイズのものを購入しましょう。
選び方が不明な場合は、店員さんに問い合わせましょう。
レキのストックのおすすめのお手入れ方法を伝授!
レキのストックをどのようにメンテナンスすればよいのか迷っている方もいるのではないでしょうか?
そのような方のために、おすすめのお手入れ方法をご紹介します。
まず、使用後はすぐにシャフトを分解してニュージョイントプラグも外し、隅々まで汚れや水分をふき取りましょう。
スキーはもちろん、登山やウォーキングでも雨の中でストックを使用すれば、シャフト内にも水が浸入してしまいます。
しかし、雨の中使用していなくても湿気でシャフト内は濡れていることがあります。
また、土埃や細かいゴミもシャフト内に侵入している可能性もあります。
ネジの溝などの細かい部分もキレイに掃除しましょう。
清掃後は、すぐに組み立てずに分解させたまま乾かしておきます。
直射日光を避けて、風通しのよい場所でシャフト内の湿気を飛ばしましょう。
なお、乾かす際は横向きではなく、立て掛けて乾かすことをおすすめします。
立て掛けることで、シャフト内に溜まった水分や湿気が下に落ち、乾きやすくなります。
完全に乾いたら、組み立てて保管しておきましょう。
保管する際は、ケースに入れたまま保管することは避けましょう。
湿気がシャフト内に溜まりやすくなってしまうためです。
メンテナンス不足による修理依頼を防ぐためにも、使用する都度メンテナンスを行うことを推奨します。
レキのストックはメンテナンスをして長く使おう!
レキのストックは、高性能なため高価ですが、手厚いアフターフォローを受けることができます。
また、この記事を参考にして正しいメンテナンスの仕方を覚えたり、よく起こる不具合なら自分で解決してみることも大切です。
高性能なレキのストックとともに、アウトドアを安全に快適に楽しみましょう。