ローバーはドイツの老舗登山靴メーカーで、今では日本にもファンが多い登山靴メーカーです。
最近では日本人向けの木型を採用していて、日本人の足の幅に合ったモデルも出ていますので、ますますユーザーが増えています。
そんなローバーの登山靴の不調によって修理に出す時の注意点や対処法を、お手入れ方法とともにご紹介します。
登山靴を修理に出す目安とは
登山靴は命に直結するものなので、修理に出すタイミングを見極めなくてはなりません。
使用頻度にもよりますが、登山靴の寿命は大体5年と言われています。
どんなに大切に履いていたとしても、経年劣化は阻止できません。
現在販売している登山靴の多くが、ミッドソールにポリウレタンを使用しています。
それは、ローバーの登山靴も例外ではありません。
水分やカビ等による劣化でミッドソールが傷んでしまうと、アウトソールが剥がれてしまいます。
ひび割れやほつれといった目に見える故障と違って、ミッドソールの劣化は判断が難しいです。
そういった点から、登山靴の点検も踏まえて5年程使用したら一度修理に出すのが懸命でしょう。
他にもソールの溝が半分以上減り、グリップ力が弱くなったのを感じたらすぐに修理に出すのをお勧めします。
登山中にソールが剥がれるなどの、思わぬ事故に繋がってしまいます。
実際に、山での登山靴のアクシデントでソール剥がれが一番多く、テーピング等でソールを固定して応急処置を行っている人がいます。
明らかに登山靴の様子がおかしかったら迷わず修理に出してください。
登山靴の修理で一番多いのはソール交換
修理に持ち込まれる登山靴のほとんどが、ソール交換になります。
すり減ったアウトソールと共に劣化したミッドソールも一緒に交換することも多々あります。
その時、モデルによっては元のソールと仕様が違う物に交換されることもあるので注意が必要です。
しかし、必ずと言っていい程、登山靴には欠かせないビブラムソールを取り付けてくれますので安心してください。
その他にも修理に持ち込まれる理由は色々とあります。
・ほつれ直し
・傷んだ革の交換
・ラウンドラバー交換
・D環(靴紐を通す金具)交換
・タン交換
ソール交換で修理に出したら、たいてい他の故障部分も指摘されるので一度に修理してしまうのが無難です。
ローバーの登山靴のほとんどがアッパーにヌバックレザーやスウェードレザーを採用しています。
革は汚れや乾燥によりひび割れしたり、ぶつけた時に大きくえぐれたりしてしまうこともあるなど、とても繊細です。
ローバーをお持ちでしたら、アッパーのメンテナンスを怠ってしまうと登山靴の寿命は極端に短くなってしまいます。
登山靴の修理にかかる費用はどのくらい?
ローバーを含む登山靴の修理に出した時にかかる費用は、店舗によって異なります。
専門店では大体ソール張替えで¥16,000程で請け負ってもらえます。
一般靴の修理店では安い所では¥8,000程で請け負ってもらえる所もあります。
他にも、ほつれやひび割れ等の細かい修理に費用が加算されていきます。
その結果、新品の靴を購入できる程に高額になることも珍しくありません。
日頃からメンテナンスを欠かさなければ、大きな損傷も少なく済みます。
修理を請け負っている店舗に問い合わせれば、大体の修理費用を教えてくれます。
まずは、問い合わせをしてみて自分の登山靴の状態を伝えてみましょう。
そして、気になるのが修理期間です。
修理にかかる期間は店舗によって異なりますが、4~6週間程度を想定しておきましょう。
登山の日程に間に合うように、余裕をもって修理に出されたほうがいいでしょう。
ローバーの登山靴を修理に出すなら
いざ、ローバーの登山靴を修理に出すとなるとどこに持ち込めばいいのか迷いませんか?
購入店舗に修理に出すのが一番いいのですが、近くに店舗がなかった場合困ることでしょう。
一般靴の修理店でも請け負っている所はありますが、専門店ではないので後々不具合があったとしてもメーカーは保証してくれません。
ローバーの登山靴を愛用している人の多くは、フィット感に感動して購入された人も多いでしょう。
しかし、専門店ではない店舗に修理を依頼すると靴の形状が変わってしまって以前の様な履き心地が得られないこともあります。
最悪の場合、靴の長さが変わってしまって指が当たり痛くて履けなくなることもあります。
知識がないゆえに、劣化したミッドソールをそのままにしてアウトソールを接着してしまい、修理後すぐにソールが剥がれてしまうなどということも起こると考えられます。
ローバーの登山靴を修理に出すなら、製造メーカーへ修理依頼してもらえる正規販売店をお勧めします。
店舗に持ち込まなくても、配送で修理を請け負ってくれる店舗もあります。
安価だからといって、一般靴の修理店に依頼すると、かえって高くついてしまうこともあるため、事前に修理にかかる費用を聞いておくなど対策をしましょう。
ローバーは長く履ける登山靴
ローバーはその品質の高さが評価されており、人気のヌバックレザーの登山靴は年月が経つほどに味が出て愛着がわいてきます。
登山靴の寿命が5年と言われてますが、「ローバーは10年履ける」とも言われています。
せっかく極上の履き心地の一足を見つけたのに、5年で手放すのは名残惜しいですよね。
しかし、ローバーは大切にメンテナンスをすればする程、革に栄養分が蓄えられ丈夫になっていきます。
適したメンテナンスと保管方法で他の登山靴より長く履ける可能性があるのです。
細かい部分やソール部分の消耗や劣化は止めることはできないので、修理に出しながら育てていくことになります。
ローバーの輸入元のタカダ貿易は、購入後のアフターサービスも充実しているので、安心して長く履けます。
保管場所によっても、カビがはえたり劣化を早めたりするので適した場所で保管してください。
保管に適している場所は、靴紐とインソールを外したまま、直射日光の当たらない風通しのよいところです。
ローバーの登山靴は決して安い買い物ではないですが、長く履けるならば割に合っていると言えるでしょう。
ローバーの登山靴を長持ちさせる!おすすめのお手入れ方法
前述した通り、ローバーはレザーを使用している登山靴が多いので、念入りなお手入れは不可欠です。
レザーを使用している登山靴を購入したら、すぐにメンテナンスをしましょう。
山で使用して汚れる前に、ワックス加工でコーティングをするのが得策です。
先手を打たなければ、早い段階で修理に出すことになります。
もちろん、登山靴を使用した後も、すぐに靴紐とインソールを取り外し、アッパーの汚れを洗い落とします。
ソールの溝に詰まった汚れも綺麗にしてください。
溝に汚れや石が挟まったままだと劣化に繋がりますし、本来のグリップ力も発揮できません。
後は、風通しの良い場所で陰干しをします。
汚れ具合によっては、専用の洗剤を使用して洗うのもお勧めです。
もし、革の油分が足りないようでしたら、その都度ワックスを使用し、革に栄養分を与えることで乾燥も防いでくれます。
愛しのローバーを履いて快適に登山を!
皆さんがお持ちの登山靴は、故障寸前の登山靴を履いている場合もあるかもしれません。
登山靴の点検をして、少しでも「おかしい」と思ったら一度修理に出してみましょう。
お手入れ方法と保管場所も見直してみてください。
優秀なローバーの登山靴の真価が発揮でき、もっと愛着がわくことでしょう。
普段から登山靴のメンテナンスをして相棒のローバーと一緒に快適な登山を楽しみましょう。