雪に閉ざされた冬が終わると、花々が美しく咲く春がやってきます。
そして4月になれば、初心者でも登山を楽しめるようになりますね。
4月の登山にお出かけであれば、服装や登る山の選び方に気を付けましょう。
寒暖差の激しい春は、服装選びが大切です。
また、山選びも大切です。
難度の高い山は4月でも残雪がある可能性があり、初心者には難しいです。
今回の記事では、4月の登山におすすめの服装や山をご紹介します。
4月の登山、服装で気を付けるポイントは?
4月になり雪解けが始まると、登山への気持ちも盛り上がってきますね。
まだ少し寒い日もありますが、花が芽吹き始め気持ちの良い季節でもあります。
低山であればすでに雪は解け、新緑や桜を楽しむこともできます。
一方、4月の高山はまだ残雪期で、雪山装備が必要になります。
そこで今回の記事では、4月に低山を登ることを前提にお話しします。
春の登山で気を付けたいことは、地域や時期、日によって寒暖の差が激しいことです。
そのため、服装選びは少し慎重に行わなければなりません。
日差しが差していれば汗ばむほど暖かい一方、早朝や夕方では気温が一桁になるほど寒くなるように、寒暖の差が激しいのが春です。
平地が暖かいからといって、薄着で登山に出掛けると大変なことになります。
どんなに暖かい日であっても、登山では保温力のある服装を選ぶのがおすすめです。
登山の服装の基本といえば、「レイヤリング(重ね着)」です。
春では特にレイヤリングが有効になるため、きちんとそれぞれのレイヤーを用意しましょう。
登山の服装はレイヤリングがおすすめ!
レイヤリングは、3つのレイヤーを重ね着することで体温調節を行う、登山の服装の基本です。
肌着となるべースレイヤー、中間着となるミドルレイヤー、上着となるアウターレイヤーの3つで構成されています。
4月は登山中に日差しが差すと暑いくらいになります。
汗が出るようでしたら、ミドルレイヤーとアウターレイヤーをザックにしまっておき、日が陰ってきたり気温が下がってきたりしたら羽織れるようにしておきます。
このとき大切なのがベースレイヤーです。
4月の登山では寒暖の差が激しいため、汗をかいたり冷えたりします。
吸湿速乾性と保温性の両方の性能を持つ機能性ウェアがおすすめです。
長袖、中厚手素材が良いでしょう。
ミドルレイヤーは、防寒を考えるのであれば化繊インサレーション、動きやすさを考えるのであれば薄手のフリースがおすすめです。
アウターレイヤーは、4月であればソフトシェルが万能です。
保温性、通気性、撥水性があり、適度にストレッチ性もあり、快適に行動ができます。
もし気温が高くて使わなくても、ソフトシェルは軽いため、ザックに入れておいても負担になりません。
上記の3つのレイヤーを組み合わせて、4月の乱高下する気温に対応すると良いですよ。
4月のアウターとしておすすめソフトシェル
4月の登山ではアウターとして活躍してくれるソフトシェル。
さまざまなアウトドアブランドから、いろいろな機能を持たせたものが販売されています。
ブランド独自の開発や工夫により着心地なども異なりますので、ぜひ試着してから購入されると良いですよ。
ここで、おすすめのソフトシェルをご紹介します。
■マムート/ソフテックグラナイトハイブリッドジャケット
二重織の生地が高い防風性を実現しています。
背中の部分に4方向に伸縮するストレッチ素材を採用しており、動きやすさもあります。
■モンベル/ノマドパーカ
防風性と通気性、ストレッチ性にすぐれており、春秋にはアウター、冬にミドルレイヤーとしてヘビーユーズできるアイテムです。
■パタゴニア/メンズ・ダート・クラフト・ジャケット
特に防風性にすぐれた一着です。
しかし通気性も高く、柔らかいため着ていても不快感はありません。
撥水性もありますので、少々の雨であれば弾いてくれます。
このように、さまざまな機能性を持つソフトシェルが各ブランドで豊富に揃っていますので、お気に入りの一着を見つけてみてください。
ソフトシェルは軽量で温かくスタイリッシュなデザインも多いので、登山だけでなくタウンユースでも活躍してくれますよ。
観光客にも人気の山は登山もしやすい!
4月の登山は、選ぶ山によってはまだ残雪があり、雪山装備が必要になります。
そこまでハードな登山は難しいという人は、雪のない春の低山を選びましょう。
せっかく4月は暖かくなるのですから、低山をたくさん登るというのもおすすめですよ。
東京近郊で、4月でも登山しやすい低山をご紹介します。
■高尾山/東京都八王子市
標高599メートルの低山ですが、ミシュランで星を獲得するほど素晴らしい観光スポットとして有名です。
都心からのアクセスも良く、多くの人が初めての登山に高尾山を選んでいます。
ケーブルカーやリフトも整備されており、登山道も舗装されていて登りやすい山のひとつです。
■生藤山/東京都西多摩郡桧原村・神奈川県相模原市
標高およそ990メートル、奥多摩山域の南端に位置します。
山頂に向かう登山道には山桜の木が植えられ、桜の名所として有名です。
4月にはお花見登山が楽しめるのでおすすめです。
■御岳山/東京都青梅市
標高929メートルの山で、山上には武蔵御嶽神社が建立され山岳信仰の対象となってきました。
山頂まで登山を楽しむこともできますが、ケーブルカーもあります。
気軽にケーブルカーで登ることもできますし、しっかり歩いて登山を楽しむことでき、一年中楽しめるスポットとして人気です。
特に紅葉の季節は美しいですよ。
絶景が臨めるおすすめの山
次に関東近郊の、標高1000メートルを超える山をご紹介します。
1000メートルを超えるといっても、4月に登山できる山ばかりです。
■大山/神奈川県伊勢原市・秦野市・厚木市
標高1252メートルで、観光地としても有名です。
日本三百名山、関東百名山のひとつです。
頂上からは富士山、江の島、東京都心のビル群など見所が満載です。
■金時山/神奈川県足柄下郡箱根町・南足柄市・静岡県駿東郡小山町
標高1213メートル、こちらも日本三百名山のひとつです。
金太郎伝説が残る金時山は、初心者が登りやすい山としておすすめですが、富士山の素晴らしい絶景が臨めるため、何度でも登りたくなる魅力的な山です。
■三頭山/東京都西多摩郡奥多摩町・檜原村・山梨県上野原市・北都留郡小菅村
標高1531メートル、三つの頂上があることからこの山の名前が付いたといわれています。
日本三百名山のひとつです。
初心者は都民の森から入る登山コースがおすすめです。
もう少し上級者は、尾根を伝って周りの山を歩くコースもあり、多彩な楽しみ方ができます。
4月は登山だけでなく桜も楽しみたい
4月の登山というと、桜が目当ての人も多いのではないでしょうか。
上記でご紹介した山にも桜の名所は含まれていますが、ほかにも桜が美しい山がありますので、ぜひ今年は花見登山を楽しんでみませんか。
■妙義山/群馬県甘楽郡下仁田町・富岡市・安中市
標高は1103メートル、日本三大奇景のひとつであり奇岩が強い存在感を放っています。
南側のふもとに県立森林公園「さくらの里」があり、約5000本の桜が植えられています。
開花の時期が異なる品種が植えられているため、4月上旬から5月上旬まで桜が楽しめるのが魅力的です。
■筑波山/茨城県つくば市
標高877メートル、日本百名山のひとつです。
ケーブルカーやロープウェイがあり、初心者にもおすすめの山です。
河津桜や八重桜、ソメイヨシノなどさまざまな桜が3月から4月には見ごろを迎えます。
■光城山/長野県安曇野市
標高911.7メートル、山頂への登山道沿いにおよそ2000本のソメイヨシノが並んでいて4月の満開の時期には圧巻です。
山頂からは北アルプスの山々を一望でき、桜と山のコラボレーションを楽しむことができます。
登山と花見を両方楽しめる
春の登山は、魅力満点でしたね。
暖かくなってくると、体も動きやすくなってきます。
軽い登山を楽しみつつ、桜も楽しめるなんて一石二鳥ですね。
登山といっても、今回ご紹介した山は日帰りで行ける山ばかりです。
どの山も魅力的で美しい山です。
4月が近づいたら、どの山に登山&花見に行こうか、悩んでしまいそうですね。