初めて登山をする際の持ち物とは?まずは日帰りでチャレンジ

最終更新日:2019/10/15

登山を始めるのであれば気軽に始めてみたいですよね。

泊まりではなく日帰りであれば、さらに荷物も少なく気楽に挑戦できます。

日帰りは気楽とはいっても、日帰り登山でもきちんと準備をして挑みたいものです。

こちらでは、登山初心者の方向けに、忘れてはいけない登山の持ち物や、初心者の心得などについてお伝えしていきます。

登山を初めてするなら!まずは日帰り登山がおすすめ

どのような山に登るか、登山初心者ですと見当がつきにくいでしょう。

登山初心者でしたら、持ち物が少なくてすみ、日帰りできる山を選ぶことをおすすめします。

では、日帰りできる山に登るために、どのようなことを考慮するべきか、いくつかのポイントがあります。

●どの位歩くか

登山初心者の方は歩行時間が4時間以内なら、身体への負担が少なくすむため安全とされています。

また、ガイドブックなど記載されている歩行時間の目安ですが、その目安には休憩時間は考慮されていないことがあります。

そのため、歩行時間と休憩時間を合わせた時間を前提として時間配分を考えるとよいでしょう。

●どの位の高さの山か

登山を初めてするのなら、1000m以下の山から登ることをおすすめします。

初めから難易度の高い山から挑戦してしまうと、高山病を発症するなど、身体に無理を強いてしまうことになりかねません。

高山病は2500m以上から発症する可能性があるといわれていますが、それ以下でも発症することはあるので注意が必要です。

●初めての登山に向いているか

可能であれば、まずはロープーウェイがある山から始めるとよいでしょう。

なぜなら、行きは下から歩いて帰りはロープーウェイを使うなど、体力の有無によって臨機応変に対応できるからです。

他にもトイレが設置されていたり、きちんと指導票が設置されている山を選べば、より安心して登山が楽しめます。

登山をするにはまずは最低限の持ち物をそろえよう!

それでは初めて登山をするために、どのような持ち物があればよいかお伝えしていきます。

●服装

ウェア、肌着、パンツ、タイツ、靴下、登山靴、リュック、帽子、腕時計、レインウェア、手袋

●行動用具

雨具、タオル、水筒、コンパス、地図、ヘッドライト、ビニール袋、ティッシュ、行動食、携帯電話

中には、わざわざ登山用のものを買わなくても、普段使いのもので代用がきくものもあるでしょう。

また、上記のもの以外に、場合によっては必要なものがあるかもしれません。

簡単な日帰りのハイキング程度であれば、なくてもよいかもしれませんが、ライターや非常食、万が一の時に備えた持ち物も備えておけば安心です。

さらには、季節によっては着替えのシャツや肌着、サングラスや日焼け止め、悪天候に備えて替えの靴下や防寒着もあるといいですね。

日帰りでも登山には変わりない!持ち物は登山向けのものを

登山を始めるからといって、登山用品や持ち物を最初に全てそろえるのはお金がかかってしまいますね。

特に服装に関しては、普段使っている持ち物でも代用ができるものがあります。

特に、日帰りでする登山なら普段使いのもので済んでしまうこともあります。

まず初めのうちは、身体を動かしやすい化繊の服や、スポーツウェア、フリース、速乾下着などあれば活用しましょう。

そうしていくうちに自然と必要なものや、買うべき登山用品が分かってくるはずです。

登山では意外と気温の変化や体温の変化があり、服の着脱が多くなります。

そのため、登山の服装は体温調節がしやすいよう重ね着(レイヤード)が基本です。

登山の重ね着は、防風防水のためのアウターレイヤー、保温のための中間着であるミッドレイヤー、直接肌に触れる肌着のベースレイヤーが必要です。

この3枚を基本として、季節や個人によって、着るものを増やしたり減らしたりすればよいのです。

また、下に着るパンツも乾きやすい化繊のもので、ストレッチのきいたものが体の動きを妨げずおすすめです。

加えて、登山時は足への衝撃を少なくするために、靴下は厚手のものをはくようにしましょう。

なお、ここまでとりあげた肌着や靴下の素材には、吸収した汗が乾きにくい綿素材は避けたほうが無難です。

日帰りの登山でもあるとさらに便利な持ち物は?

歩行時間も短めな日帰り登山でも、あると便利なものや緊急事態でも安心なものがいくつかあります。

●トレッキングポール

歩行をサポートしてくれるので、初心者なら登山がより快適になります。

●ゲイター

パンツの裾と靴の境目をカバーしてくれるので、雨や小石や泥の侵入を防いでくれます。

●折りたたみ椅子

休憩の時に活躍し、物によっては500gを切る超軽量な折りたたみ椅子もあります。

●モバイルバッテリー

電子機器は意外と寒冷地に弱いので、もしもの時のためにあると安心です。

●常備薬

普段使いの薬を携帯するのでもよいですし、ファーストエイドキットと呼ばれる応急セットを備えておくのもおすすめです。

●保険証

登山中に具合が悪くなったり、けがをして急に病院に行かなくてはならないこともあるかもしれません。

以前はコピーでもよかったようですが、近年は原本でないとだめな場合もあるようなので、身分証明にもなるため持ち物にあるとよいでしょう。

●エマージェンシーシート

下山しきれずやむなく山中で野宿するときや、悪天候で身動きが取れなくなった時に重宝します。

全てを持って行くのは大変かもしれないので、登山状況や天候を考慮して持ち物の中に入れてみてください。

春?夏?秋?日帰り登山のおすすめの時期は

日帰りで登山をするのが初めてであるなら、おすすめの季節は春でしょう。

季節がら寒い冬も終わり、さまざまな植物が芽吹きだします。

3月ごろはまだ少し肌寒いかもしれませんが、5月ごろになれば汗ばむ陽気にもなりますので、湿度が低めなこともあり快適に過ごせるでしょう。

春に低めの山で経験を積んで、夏以降の登山シーズンに備えられるメリットもあります。

夏は登山シーズンといえますが梅雨や台風などで、天候が不安定になりがちです。

また、夏の山は日差しがきつく感じますので、登山初心者ですと熱中症など急な体調不良も考えられます。

着替えや飲料、日焼け止めや虫よけなど、意外と持ち物に気を使う季節でもあります。

秋は秋雨前線など発達し朝晩の冷え込みが厳しくなってきますが、空気も乾燥してきて紅葉を楽しむシーズンでもあります。

本格的に登山をするよりも、景色を楽しんだり、紅葉を楽しんだり無理のない山歩き程度であれば、初心者の方には挑戦しやすいですね。

登山するなら守ろう!気をつけたいマナー

登山をする際に気をつけておきたいのが、登山のマナーです。

「初心者だから知らなかった」「日帰りの登山だし大丈夫」ではすまされませんので、ぜひ覚えておいてください。

●ゴミは持ち帰る

これは登山に限ってのマナーではなく、普段からも守るべきマナーですね。

ゴミだけではなく、水分も同じです。

その匂いにつられてクマなどの危険な動物を、おびき寄せる要因になりかねません。

持ち物に携帯ごみ袋など加えるなど心がけましょう。

●登山道での登りと下りの優先順位

登山道での登りと下りは基本的に登りが優先と覚えておきましょう。

道を譲るときは滑落を防ぐために、できるだけ広いスペースで山側に避けるようにします。

●歩くときは1列になる

登山道は狭いことが多いので、横に並んで歩いてしまうと、すれ違う人や追い抜きたい人の邪魔になります。

また、そういった人に知らないうちに無理をさせて、怪我や滑落をさせてしまうかもしれませんので、グループで登山するのであれば1列になりましょう。

●登山道をきちんと歩く

スキーなどのスポーツでもそうですが、決められた場所である登山道以外を歩くことは、転落や滑落の可能性があり危険です。

また、遭難してしまうという最悪の事態になったら、多くの人に迷惑をかけることにもなります。

環境保護のために立ち入らないように整備されている場所もありますが、自分だけでなく自然を守るためにも安易に登山道から外れないようにしましょう。

登山の基本をしっかり把握してまずは日帰り登山から!

持ち物やマナーなど事前の準備と登山の基本が分かっていれば、登山はすぐに始められそうですよね。

まずは、近郊の登りやすい低めの山から、日帰りの登山を試してみましょう。

ご紹介した登山に必要な持ち物や、あると便利な持ち物などぜひ参考にしてみてください。

安全で無理のない日帰り登山を経験したなら、きっと次の山にまた挑戦してみたくなりますよ。

こちらも合わせてご覧ください。