カヤックを安全に運ぶためのキャリアの使用と積み方

カヤックは、船舶免許を取得する必要もなく気軽に入門できて大自然を満喫できることから非常に人気が高まってきました。

出船できる場所さえ見つかれば、のんびり景色を楽しみながらのクルーズや川下り、本格的にフィッシングを楽しむことができます。

海、湖、川と楽しむフィールドが違ってもカートップで行けば便利ですし、強風など状況の変化があっても安全な場所を探して移動することもできます。

今回は、安全にカヤックを運ぶためキャリアの使用法と積み方をご説明していきます。

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カヤックをキャリアに積む前に

まずは、カヤックを積んで走行する前に、どのような車がカートップに適しているのか、また、キャリアで運搬する場合の法規制について、述べていきましょう。

・背の低い車が楽

カヤックは、小型で軽いと言っても20~30Kg程度あるので、背の低い車の方が圧倒的に楽です。

・ルーフレール付きの屋根

ルーフレールがあった方が、ベースキャリアの位置やスパンの自由度が大きいので船体に合わせてセッティングができます。

・テールゲートスポイラーはない方が良い

テールゲートを開ける時に、カヤックを積載状態ですと少ししか開けられないので非常に不便です。

・水辺で使用するので4WD

河原や海岸や減水した湖岸は、スタックするリスクが高いので4WDが安全ですが、過信は禁物です。

以上から考えると、4WDのステーションワゴンタイプのように限定されてくるということになるのでしょうが、荷物の積載量を考えると1BOXやRVも捨てがたいですね。

積みにくそうな車でも、後の章で説明する積み方の工夫やアタッチメントの使用で、安全にカヤックを積むことができます。

水辺に近づき過ぎなければ、4WDタイプの車でなくてもカヤックを運搬して楽しむことはできますので、ご安心ください。

また、道路交通法では、カヤックの全長が車の全長の1.1倍を超えてはいけないことになっています。

全長4Mの車なら積載できるカヤックは、どのような積み方をしても4.4Mまでです。

軽自動車は、全長が3.4Mですので3.74Mまでのカヤックの中から愛艇を選んでください。

全長を超えるカヤックを積載する場合は、はみ出した両端に赤い布などをぶら下げなければなりませんので注意が必要です。

カヤックを積載するためのキャリアの準備

カヤックをカートップで運搬するためには、最低限必要なのは、ベースになるキャリアが2本とカムロックの付いたストラップベルトであるタイダウンベルト2本です。

これだけの装備だけでも、カヤックを載せて固定できます。

ベースキャリアは、車に合ったステーとバーのセットを選びます。

RV-INNO・THULE・TERUZOといったメーカーの製品が適応する車の種類も多く、アタッチメントも様々な種類があるので、安心です。

タイダウンベルトは4M~4.5Mぐらいの長さを用意します。

カー用品店にない場合は、カヤックやカヌーの専門店やアルミボートを扱っている釣り具店でも手に入ります。

バーとカヤックが擦れて傷が付くのを避けるのと、カヤックをしっかりと固定するためには、ラックパッドをバーの長さに合わせて取り付けるのも良いでしょう。

ベースキャリアのステーを取り付ける間隔は、狭いほどカヤックが後方から積みにくく、積載時も不安定になります。

ルーフレールがないタイプや、セダンタイプなどの前後のドアの上にしかステーを固定できない場合は、前後2本のバーをベースに3本目を組んだり、RV-INNOのIN417ボート用スライドキットをセットすれば、積みやすく安定します。

この場合3本目は、あくまでもサブ的なキャリアで、前2本でカヤックの重量を支えていますので、カヤックの前後端もベルトでけん引フックに固定してください。

では続いて、後方からの積み方をご説明しましょう。

後方からのカヤックの積み方

それでは、1人でもできる、カヤックの積み方の手順をご説明します。

まずは、カヤックを車の後方に移動させ、裏返します。

キャリアの位置が前にある場合や、スライドキットをセットしていない場合は、車が傷付かないように、古い毛布などクッションになるもので車のリア部分をカバーしておきましょう。

また、カヤックの船尾も傷付かないよう、地面とカヤックの間にクッションになるものを敷いておきましょう。

次に、カヤックの先端を持ち上げ、カヤックの先端を後方のバーにかけます。

バーの位置で届かない場合は車の屋根の一旦にかけて、カヤックの船尾を持ち上げて後方のバーにかけます。

後方から押して、キャリアの上を滑らせてバランスの良い安定する位置に置きます。

あとは、二本のベルトでしっかりと固定すれば、でき上がりです。

カヤックの前後もベルトでけん引フックに固定すればより安全です。

水辺に着いて、カヤックを降ろす時は、この逆の手順です。

ベルトを緩め、カヤックを後方に滑らせて、カヤックの船尾を地面に着けて、下に潜り込み降ろします。

引力に逆らわない分、降ろす時の方が楽なのは言うまでもありません。

サイドからキャリアに載せる積み方

次に1BOXやミニバンなど、背が高くキャリアの前後の間隔をある程度広く取れる場合に適した積み方をご紹介します。

やはり車を付けないように、積む側の前後のキャリアの間のルーフを毛布などのクッションでカバーしておきます。

積み込む側の地面にもクッションを置いて、カヤックの傷の防止と滑り止めにして、このクッションにカヤックの船尾を付けてゆっくり船体を持ち上げます。

車にカヤックを立てかけて、船尾を持ち上げてルーフの上にずり上げ前方のキャリアに載せます。

前方のキャリアを起点にカヤックを回転させるようにして、後方のキャリアに載せ、安定する位置で固定します。

後方のキャリアに載せるのに背が届かない場合は、あらかじめ安定した台など足場を用意しておくと便利です。

キャリアがドアの上にしかセットできず、間隔を充分とれない場合は、やはり後方に3本目のキャリアを用意した方が良いでしょう。

この場合は真ん中のキャリアから積んで、3本目に載せて固定する位置を決めることになります。

背の高い車にカヤックを1人で積むには、この積み方をお勧めします。

降ろす時は、反対の順序で後ろからサイドに回して降ろすのですが、重力がカヤックにかかり一気にずり落ちてくるので、車体のカバーがずれないようくれぐれも注意してください。

カヤック用アタッチメントを使う積み方

続いて、カヤック用アタッチメントを使った積み方をご説明します。

カヤックを車にぶつけて車体を傷付けたり凹ましてしまうことを防ぎ、楽にキャリアに載せるためにキャリアのバーに取り付けるアタッチメントが各メーカーから用意されています。

ここでは、入手しやすいRV-INNOの製品を例にご紹介します。

RV-INNOのINA453カヤックリフターは、ベースキャリアにねじ止めするだけで簡単に取り付けることができ、1人で安全にカヤックを積み込むのに役立ちます。

カヤックリフターをベーシックキャリアにねじ止めしたら、カヤックを立てかけるためのアームを90度回転させます。

90度転回したところでアームはロックします。

このアームにカヤックを立てかけて、カヤックの船尾を持ち上げてベースキャリアに滑らせて載せます。

サイドからの積み方と基本的に同じですが、カヤックの船体が車体に接触しないので、車体を傷付けるリスクが大幅に減少します。

ただし、カヤックリフターを装着するには、キャリアにベース部分から外側に出るバーの長さに余裕がないといけないので、各車種推奨のバーの長さより1ランク長いのを装着しておいたほうが良いでしょう。

また、アタッチメントだけでも車高が少し高くなるので、背の高い1BOXやミニバンの場合、駐車場や高さ制限の場所での注意が必要です。

カヤックリフターは、楽に安全にカヤックを積むことができ、価格も1万5千円前後で購入できるので、車をぶつけて修理に出すことを考えれば賢い選択かもしれませんね。

複数のカヤックをキャリアに載せる積み方

これまでは、1人で1艇のカヤックをキャリアに載せる積み方をご紹介してきました。

家族で楽しんだり、まだ自分のカヤックを持っていない初心者に楽しさを伝えるために何艇か準備するということもありますよね。

そのような時に、複数のカヤックをキャリアに載せる積み方をご紹介します。

キャリアのバーの幅があれば2艇を並べて平積みできますが。この場合は長いラックパッドとベルトでしっかりと固定してください。

積み方は、基本2人以上いるはずですから、サイドから2人で積めば良いでしょう。

1人で複数のカヤックを積む場合は、1艇積んだ後、もう1艇で押して落とさないように注意してください。

それ以上のカヤックを積む場合は、縦積み用アタッチメントを使い、しっかり固定してください。

RV-INNOのINA450カヤックアタッチメント2は2艇、INA455カヤックアタッチメント3は4艇まで縦に積むことができます。

ベースキャリアに、サポートポールとグレードルと呼ばれる器具をカヤックに合わせ固定して安定させます。

4艇も積めばかなりの重量になるので、アタッチメントを使用するにあたって、車のルーフの耐重量は、必ずチェックしてください。

最後に、安全に走行するため、製品の注意書きを引用しておきましょう。

①カヤックの全長がキャリアの前後間隔の6倍以上になる場合

②風速10M以上の強風時

③時速80Km以上で走行する場合

以上の条件に当てはまる走行をする場合は、必ず、カヤックの前後端をベルトでけん引フックに固定することとなっています。

安全にカヤックを運搬するために

カヤックをカートップでキャリアに載せて運ぶ方法をご説明してきました。

手軽に水辺のアウトドアを楽しむカヤックをカートップで運搬することで、カヤックの機動性がより活かされることになるでしょう。

しかし、安易に車に載せて走行することは、大きな事故につながります。

ここでご紹介したキャリアの使用法や注意点、カヤックの積み方をよく参考にして、水の上だけでなく、行き帰りの道中も事故なく安全にアウトドアライフを楽しんでいただきたいと思います。