バブアーの洗濯はできないって本当?自宅での管理の仕方とは

最終更新日:2019/01/15

バブアーのジャケットは洗濯ができないと言われています。

それは、本当なのでしょうか?

もし、自宅で洗濯ができるのであれば、どのような方法があるのでしょう。

自宅でできる洗濯方法・普段の手入れ方法を、ご紹介していきます。

バブアーとは

バブアーは、イギリスのアウトドアの象徴ともいえるブランドです。

その歴史は古く、1894年にジョン・バブアーによってイングランドのサウスシールズで創業されました。

当時の水夫や漁師、港で働く労働者のために「オイルドクロス」を提供したことが始まりです。

オイルドクロス製のジャケットは、耐久性が高いため「バブアー」の名声が広まったと言います。

第二次世界大戦には、潜水艦ウルスラの公式搭乗員服として採用されています。

1936年には「インターナショナルジャケット」を販売しました。

このジャケットは、俳優のスティーブ・マックイーンや、6デイズトライヤルサーキットに出場した多くの選手が着用したことで、ライダースジャケットの定番として、定着しました。

1974年には、エンディンバラ公フィリップ、1982年にエリザベス2世、1987年にチャールズ皇太子からイギリス王室御用達の指定を受けています。

このような歴史を持つバブアーのオイルジャケットは、自宅で洋服を洗うときのような、洗濯方法は厳禁とされています。

水洗いをしてしまうと、ジャケットにコーティングされているオイルが落ちてしまうためです。

では、自宅できれいに洗濯できる方法はないのでしょうか?

次項で自宅でもできる洗濯方法をご紹介します。

バブアーを自宅で洗濯したい!

「大切なバブアーを自宅で洗濯したい。」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ジャケットのオイルを落とすことで、オイルがついている状態よりも機能性は落ちるものの、オイルが周囲についてしまうことがなくなるので、使い勝手はよくなります。

再度、バブアーの専用オイルを塗れば、きれいなオイルジャケットになります。

【必要な道具】

・作業着専用洗剤
・約60℃のお湯
・ブラシ

①バブアーのジャケットが入る大きさのたらいにお湯を入れ、洗剤を多めに入れます。

②①のたらいにオイルジャケットを入れ、30分浸け置きします。

③オイルジャケットをたらいから出し、ブラシでこすります。

④たらいのお湯を替え、再度洗剤を入れてこすります。

この作業を、たらいにはった水が透明になるまで繰り返し、行います。

水が完全に透明になったら、ジャケットを裏返しにし、洗濯機に入れてすすぎ・脱水を行います。

ここで注意したいのが、「ジャケットにオイルが完全に残っていない」ということです。

オイルが残っていると、洗濯機の故障の原因になってしまう可能性があります。

脱水が終わったら、よく乾かして終了です。

オイルを塗るときはジャケットがよく乾いたことを確認してから、オイルを塗りましょう。

バブアーを自宅で洗濯して失敗した時

先程ご説明した方法で、「バブアーのジャケットがまだらになってしまった。」という方がいたら、それは洗濯を失敗してしまっています。

ジャケットの表面に、オイルが残ってしまっているのです。

では、このようになってしまったときはどうしたらいいのでしょうか。

このようなときは、「ドライヤーで乾かす」といいでしょう。

初めの洗濯でオイルが、すべて落ちていれば、まだらにはならないのですが、このまだらになったジャケットを再度洗濯すると、全体の色がさらに薄くなってしまいます。

それをどうしても避けたいということであれば、ドライヤーを使うといいでしょう。

ドライヤーの熱で、残っていたオイルが温められ、表面に広がるためです。

これにより、まだらになることが抑えられます。

自宅でもきれいにできるのはうれしいですね。

自宅でできる!洗濯以外のバブアーの手入れとは?

過去にイギリス軍にも配給され、王室御用達のバブアーは正しいメンテナンスをすれば、長期間きれいに使うことができます。

では、自宅での洗濯以外にできるメンテナンスは、どのようなことがあるのでしょうか?

オイルジャケットの表面は他のジャケット同様、外に着ていくと砂埃などで汚れてしまいます。

そこで行いたいのが、「ブラッシング」です。

オイルジャケットの全体を、ブラッシングしてください。

襟元のコーデュロイ生地の部分は優しくブラッシングしましょう。

バブアーに使うブラシは、他のジャケットなどには使わないでください。

ジャケットにオイルが使われているからです。

バブアーのブラッシングに使ったブラシを、他の衣類に使ってしまうと、バブアーのオイルがついてしまうのです。

ブラッシングをした後は、水を含ませたスポンジ等で、ジャケットの表面を拭き取ってください。

また、バブアーのオイルジャケットは、防風・防寒に大変優れていますが、これは「カビが生えやすい」とも言えます。

カビを生えさせないためにも、風通しのいいところでの陰干しが、必要になってきます。

仕舞うときには、ジャケットに通気性のよい不織布をかぶせることをおすすめします。

何もかけずに仕舞ってしまうと、他の衣類にバブアーのオイルがついてしまうことがあるからです。

ブラッシングと通気性のよい場所での保管で、きれいなバブアーを保ちましょう。

バブアーにカビが!自宅で洗濯ができる?

自宅でブラッシングをして、出来るだけ通気性のよいところで保管していたのにも関わらず、カビが生えてしまったことはありませんか?

バブアーにカビが生えてしまう原因は「古くなったオイル」にあります。

洗濯をしていないバブアーの表面のオイルが劣化・酸化し、カビが生えてしまうのです。

定期的にこのオイルも、手入れをしないとカビが生えたり、カビ臭くなってしまうのです。

このようになったら、どうしたらいいのかというと「オイル抜き」をします。

バブアーのオイル抜きは専門の業者にやってもらうのが一番なのですが、自分で行ってしまう人も多いようです。

実は、バブアーはオイルのべたつきや匂いがあるため、電車や車に乗る時に着用することは、マナー違反になってしまうのです。

オイル抜きを行うと、カビが生えてしまうことはもちろん、べたつきも匂いもなくなるのです。

そのため、自宅でオイル抜きを行う人もいるそうです。

オイル抜きをして、新しいオイルを塗らずに着ることはできますが、防風・防寒の機能は落ちてしまうので注意してください。

自宅以外でバブアーを洗濯する方法は?

バブアーのオイルジャケットを、長年使っているとどうしても外からの摩擦でオイルが抜けてしまい、防風・防寒の機能は落ちてしまいます。

同時に耐久性も下がってしまうのです。

そこでバブアーでは、「常に最高の状態で着ていただきたい」とのことから、アフターサービスを行っています。

クリーニング・リプルーフ(オイルの塗りなおし)・ジャケットの修繕を年間を通してしています。

専門の職人が、クリーニングやリプルーフなどのメンテナンスを行うことで、また購入した時のような高い機能性の状態で、着ることができます。

お金はかかってしまいますが、自宅で無理に洗濯をするよりも、きれいに仕上がるでしょう。

また、公式のアフターサービスを使うほかに、専門に取り扱っているクリーニング店もあるのでそちらを、利用してみてもいいでしょう。

適切な洗濯方法できれいに保とう

バブアーのアフターサービスや専門のクリーニングできれいにすることができますが、自宅でも洗濯することは可能です。

オイルが落ちてしまうことで、オイル独特のべたつきや周囲についてしまうこともなくなります。

また、オイルジャケットの普段からのブラッシングなどの手入れで、きれいに保つこともできます。

適切な手入れで、きれいなオイルジャケットを保ちましょう。

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