登山のコースタイムに基準は?コースタイムはこう考えよう

最終更新日:2019/01/15

登山は、年齢に関係なく楽しめるアウトドアのひとつです。

登山には、コースタイムがありますが、このコースタイム、果たして誰を基準に作られているのでしょうか?

ここでは、登山のコースタイムに対する疑問に答えるとともに、登山に関する注意事項などをお話ししていきます。

登山のコースタイムは誰が基準になっているの?

登山をする際、登山地図や登山口などにコースタイムが記されていることに気づきますよね。

あのコースタイム、果たして基準はあるのでしょうか?

基本的に、コースタイムとは、「普通に登山を始めて終えるまでの時間」になります。

登山は、平地を歩くのと違い、体への負荷がきついですし、年齢や性別によっても変わるものです。

また、天候や自分の体調などにも左右されることから、「コースタイムは、あくまでも平均的な時間である」と考えたほうがいいでしょう。

ですから、コースタイムより速い遅いで、一喜一憂することはありません。

自分の体にあった速度で登山をされることが一番なのです。

あと、気を付けてほしいことに、「コースタイムには、休憩時間が含まれていない」ということがあります。

登山をしていれば、普段は見られない高山植物に目を奪われたり、景色のいいところがあれば、写真を撮ったりすることもありますよね。

登山をするときは、コースタイムに休憩時間や昼食時間も含めた、トータルでどれくらい時間がかかるのかを知ることが大事になります。

登山コースを決める基準はコースタイムを参考に!

ここでは、「登山をしよう!」と思い立ったとき、事前に決めておきたいことをお話ししていきます。

①登山コースを決める

まず、のぼりたい山が決まったら、登山コースを考えます。

登山コースといっても、ひとつしかないコースであれば問題ありません。

しかし、コースが沢山ある山ですと、あらかじめコースを調べて決めておく必要があります。

登山経験が豊富な方は心配ありませんが、登山が初めての方や経験が少ない場合は、途中で体力がなくなってしまうなどの心配があります。

ですから、標高差が少なく、コースがきつくないものがおすすめです。

コースタイムから登山コースを決める基準として、経験が少ない場合は長い時間よりも短い時間から選んでいきましょう。

②登山のタイムスケジュールを決める

登山を始めたとき、タイムスケジュールを決めておけば、のぼってから降りてくるまでの目安が分かります。

そのスケジュールは、コースタイムを参考にし、休憩時間も入れたもので考えます。

初めての登山の方であれば、コースタイムよりも少し多めに時間を考えるといいです。

登山を決めたら服装はどのような基準で決めるべき?

コースタイムを参考に登山コースとタイムスケジュールが決まったら、今度は服装を決めていきましょう。

登山といっても、初心者向けのきつくない短いコースであれば、それほど神経質に気にすることはありません。

普段着慣れた服と、スニーカーでも問題ありません。

しかし、ある程度長い登山を計画しているのであれば、服装にも注意が必要です。

季節によって服装の基準がありますので、参考にしてみてください。

〇春から夏の服装

・帽子 日ざし除けになるだけでなく、紫外線を防ぐためにもあるといいです。

・半袖 暑い場合は、汗が引きやすい素材を選びましょう。

・長袖 早朝や天候によって寒い場合に対応できます。

・長ズボン ジーンズなどの硬い素材は避けましょう。

・靴 本格的な登山であれば、登山靴が必要です。

〇秋から冬の服装

・上記服装

・フリース 防寒用に使います。

・手袋 破けたりする場合もあるので、予備も用意すると安心感があります。

・長ズボンの下にはくインナー 寒さ対策です。

〇季節を問わず必要な装備

・レインコートまたはウィンドブレーカー 急な雨や寒さに対応します。

・リュックサック 水や食料などを詰めます。

・懐中電動 万が一のときにあると安心です。

コースタイムが気になっても気を付けたい歩き方!

コースタイムよりも速く登山することが目的のような方には、どうしてもタイムが気になることと思います。

しかし、コースタイムを気にしても気にしなくても、疲れないような歩き方ができるかが大事になってきます。

登山での歩き方の基準として、「ゆっくりと歩くことを心掛ける」ということが挙げられます。

また、平地を歩く場合と、山を歩く場合では、歩き方を変える必要があります。

まず、平地を歩く場合ですが、普段の歩き方とほぼ変わらず、かかとから地面に足をつき、体の軸がぶれることなく歩きましょう。

次に、山を歩く場合ですが、足場が悪いこともあり、地面をしっかりとらえる必要があることから、靴底全体で足を地面につくことが大事です。

重心は、足を前に出すのに合わせて移動しましょう。

コースタイムで登山を終えるには歩く速さも大事!

登山での歩き方の大切さを前項でお伝えしてきましたが、ここでは歩く速さの基準についてお話をしていきます。

歩く速さがどうかによって、コースタイムで登山を歩き切るなど、思い通りの登山ができるかどうかが決まってきます。

登山をするとき、歩き始めで元気だからといって、速く歩いてはいけません。

あくまでも体を慣らすための歩行と思い、ゆっくりと歩くことが大事です。

30分ほど歩いて体が慣れてきたら、自分に合った速さで歩いていきましょう。

なお、急な傾斜では無理をせずゆっくりと歩き、疲れた場合は安定した場所で休んでください。

歩く幅をせまくすれば、体重移動が少なくてすみ、疲れにくくできます。

急な登りで疲れてしまった場合は、息を整えるためにその場で少し止まりましょう。

足場が安定しない場合は、腰をふんばって脚をしっかりと地面につけてください。

また、下り坂は速く歩きがちですので、脚の筋肉を使ってしっかり地面を踏みしめながら歩きましょう。

注意するのは登山のコースタイムだけじゃない!天候と体調

登山の入り口に立った際、登山のコースタイムが目につきますが、注意することはそれだけではありません。

事前に調べてあるとは思いますが、のぼる前の天候がどうかということが大事になってきます。

一度のぼり始めたら、すぐに下ることはできません。

また、山の天気は急変しやすいので、天気の変化による登山をどうするかの基準は、直前の天気が調べられればそれを、あとは自分の目で判断することになります。

他に大事なことは、自分の体調です。

自分個人の登山であればいいものの、例えば登山ツアーや仲間と一緒での登山であると、多少体調が悪くても「お金がかかっているし」、「急には断りづらいな…」などと思ってしまいがちです。

しかし、体調に不安があるまま登山をすると、登山中に思いがけず気分が悪くなってしまうかもしれません。

かえって皆に迷惑をかける結果になることもありえるのです。

ですから、登山の際は、天候と自分の体調には十分気をつけてください。

それらが問題なければ、荷物の確認や準備体操を行い、登山へ出発しましょう。

コースタイムはあくまでも参考までにする!

登山で参考にすることの中に、コースタイムがありますが、これは人によって差があり、必ずしもこのタイムで登山ができるというわけではありません。

あくまでも「参考になる」というスタンスでとらえましょう。

ただし、実際に登山コースやタイムスケジュールをつくる際には基準になりますので、十分活用できるものでもあります。

登山での歩き方や速さの注意点にも気をつけて、安全な登山を楽しんでください。

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