釣果向上の秘策!メタルジグのフックの向きの使い分け

数あるルアーの中でも、最も多様なターゲットが狙えるのは、メタルジグです。

全てのアングラーに、「ルアー1つで、5種類の魚を釣って来て」と命題を与えれば、間違いなく最も選ばれるのは、メタルジグでしょう。

しかし、メタルジグがどんなに万能ルアーであっても、フックが無ければ釣れません。

今回は、ターゲットの魚によって装着する位置、タイプ、数などが異なり、非常に分かりにくいアシストフックのシステムと、使い分けで釣果に差が出るフックの向きについて解説しましょう。

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ジグで狙う様々なターゲットに合わせたフックシステム

単純な金属片であるメタルジグは、水中に落下させると、その形状によって水の抵抗を受けて、様々な落ち方で沈んでいきます。

そして、底に沈んだジグを、アングラーがリールを巻いて回収します。

この二つの動作の中で、ロッドをジャークしたり、リールを巻くスピードに変化をつけたりしてジグを動かし、小魚やエビやイカなどの生物を演出し、ターゲットに食わせて釣りあげるのが、ジギングという釣りです。

ジギングはターゲットの魚の種類が多く、魚の種類で捕食の仕方もそれぞれ異なります。

ブリなどの青物は、小魚の群れに突入して周りの水ごと餌を吸い込んで捕食します。

太刀魚は、下方から鋭い歯で噛みついてきますし、シーバスは、後方から吸い込むように丸のみしてきます。

ジグに装着するフックの位置とタイプを変えることで、ターゲットの魚の捕食の仕方に合わせた最適なフックシステムが考案されてきました。

ジグの向きは、後方に重心がある後方バランス、真ん中に重心があるセンターバランスなどがありますが、リーダーと接続されている側をフロント、反対側をリアとして考えます。

アシストフックの装着パターンは、フロントシングル、フロントツイン、リアツイン、フロントシングルリアツイン、リアトレブルフックなど様々です。

次に、具体的なターゲットとフックシステムについて述べていきます。

ジグのフロントフックは青物がターゲット

青物と呼ばれるブリ・ヒラマサ・カンパチは、日本のジギングの黎明期から最も親しまれているターゲットで、大型の力強いスピード感あふれるファイトは、まさにジギングの醍醐味です。

小型のハマチやシオ、サバでも、小気味よいスピード感とファイトが味わえ、ジギングの楽しさを教えてくれます。

沿岸を群れで回遊するので、数釣りも楽しめ、小型青物は入門者向きのターゲットと言えるでしょう。

捕食は水ごとジグを吸い込むので、フロントにフックをセットし、アシストフックラインの長さはジグの1/3ぐらいまでにします。

フックは、活性が高ければ手返しの良いシングルがベストです。

フックの大きさは、魚の大きさにもよりますが、ジグの幅よりも若干広めのフトコロの大きなフックを使えば、フックがジグに絡むのを防げます。

反対に、ジグの幅よりも小さいフックはジグに絡まないのですが、フックポイントがジグから出ず、フッキングに至らないこともあります。

フッキングの力が一点に100%かかるので刺さりが深くバレにくく、フォール時の抵抗も少なく、ジグの動きが最も良くなります。

活性が低い時や、シングルフックでバイトがあるものの乗らない時は、フロントツインでフッキング率を高めます。

フッキング力が2本に分散するので、合わせは強く行いましょう。

また、サーフのヒラメやマゴチ、青物のキャスティングではフロントを段差にし、リアは同じ長さの短いツインにします。

フックポイントを少しずれた2ヶ所にする事で、ジグのフックの無い場所にバイトされる可能性を少しでも減らすのが狙いです。

リアフックはジグを噛んで捕食してくるターゲット向き

噛みついて捕食してくるタチウオやサワラ、ベイトを後ろから追いかけて吸い込むように丸呑みしてくるシーバスは、リアフック向きです。

リアフックはジャークすると、ラインに絡みやすく いわゆるエビの状態になりやすいのですが、シーバスやタチウオジギングはただ巻きでOKなので大丈夫です。

歯が特に鋭いタチウオやサワラは、アシストフックのラインなど一撃で切ってしまうので、ワイヤーやスイベル付きのフックや、3本ないし4本錨のトレブルフックを使います。

真鯛は吸い込む力が弱いので、細軸で長めのアシストラインでリアをツインフックにして、フォールやジャーク時には、フロントのシングルで対応します。

リアフックの場合、魚とラインの間にジグが入るので、魚が頭を振ったり、ファイト中にラインに弛みが出るとジグの重みでバレやすくなります。

バレを少しでも防ぐには、ラインに絶えずテンションを掛けておく事が大切です。

リアフックをツインにするのも、ヒットする確率を高め、バレる確率を下げるためなのです。

ジグのフックの向きを考える事の意味

次に、ジグのフックの向きについてご説明しますが、その前にこれをいい機会として、上達するための秘訣を伝授しましょう。

フックの向きを外向きにするか内向きにするかは、釣りの経験が浅いビギナーや、経験年数があっても中々上達しないアングラーは、「どうでもよい些細な事」と感じているかもしれません。

どんなジャンルの釣りでも、中々釣れない人を観察していると、いくつかの共通した特徴があります。

その一つが、「変えない」事です。

「場所を変えない」「ルアーを変えない」「仕掛けを変えない」「餌を変えない」などその日に合っていないやり方では、いつまでたっても釣れません。

まれに、天気が変わってくれて急に釣れ出す事もありますが、これは予期せず外的状況の方が変わってくれたからです。

活性が高く、何をやっても釣れる日なんて、そうそうありません。

釣りの楽しさの1つは、釣れるパターンを探すことです。

ルアーフィッシングのトーナメントターや釣堀のエキスパート達は、ほんのちょっとした違いが、大きな釣果の違いを生む事を知っています。

面倒くさがらず、些細な事を変える癖をつけることが、上級者への王道なのです。

それでは、次章から、些細な違いをご説明していきます。

ジグに外向きでフックを装着するメリット

フックを外向きにしても内向きにしても、釣れない事はありません。

しかし、ちょっとした違いで、大きな差が出るのが釣りですので、しっかりとご説明させていただきます。

フロントシングルで使うのは青物がターゲットになりますが、青物は、周囲の水ごと吸い込むので外向きに装着した方が掛かりやすくなります。

理由はフックポイントの位置で、ジグの外側にフックポイントが出るので掛かりが早くなるのです。

時合いの時には、手返しの速さが勝負を決めます。

内向きは、フックがジグ本体に絡みやすく、短い時合いのチャンスを逃す事に繋がります。

ターゲットの魚が小さくフックも小さくしないといけない場合でも、ジグの外にフックポイントが出るので問題ありません。

ツインフックでも青物を狙う時は外向きで、中層で魚と対峙し根掛かりの心配はないので欠点は消え、長所の掛かりの良さが光ります。

また、リアのツインフックも外向きにする場合は、フッキング重視です。

魚が少なく、バイトが少ない場合は、特に外向きをお勧めします。

欠点は、ジャークするとラインに絡んでテーリング、いわゆるエビになりやすい事です。

リアツインの基本アクションは、ただ巻きです。

また、掛かりやすいという事は、岩場やサーフなどで根掛かりしなくても、フックポイントが摩耗するのが早いので、フックのチェックや交換は、早めにしましょう。

ジグに内向きでフック装着するメリット

フックポイントがお互い向き合うタイプが内向きです。

フックポイントがジグの幅よりも内側にあるので、根掛かりしにくい、と言われています。

もちろん、全くしないわけではありません。

ですが、根掛かりが激しい障害物周囲で、外向きなら10回根掛かるところが内向きで8回ならば、2回分ヒットする確率が上がると考えてみましょう。

内向きに交換するアングラーのほうが、年間を通せば、より多くのビッグフィッシュを手にしているはずです。

リアツインは、片方のフックに掛かると、ファイト中にもう一方のフックにも掛かりやすく、バレにくくなるのも特徴です。

2本確実に掛かると、シーバスがエラ洗いで頭を振ってフックを外そうとしてみても、簡単にはバレません。

外向きが掛かり重視なら内向きは取り込み重視、と言えるでしょう。

内向きの欠点は、フックがジグ本体へ抱きついたように絡む事です。

こうなると、ジグ本来の動きが出ませんし、バイトがあってもフックポイントが動かないのでフッキングしません。

フックのジグへの抱きつきを防ぐには、フックを大きくするか逆に小さくするのも一つの手段ですが、あまりに小さすぎると内向きはフッキングが悪くなるので気を付けて下さい。

ちょっとした使い分けが上級者への道

種類が多く分かりにくいジグのフックシステムと、より上達するための引き出しとして、フックの向きの使い分けを説明してきました。

種類が多いのは、種類の違う魚を選んで釣るためです。

フックは、メタルジグの潜在能力を引き出す必須アイテム。

「フックの位置」という、ちょっとした違いで、釣れる魚種が全く違うという、大きな差が出る好例ですね。

フックの向きも、気にしない人は全く気にしません。

しかし、この記事を読んで使い分けを実践していけば、いつか必ず記憶に残るビッグフィッシュと出会える事でしょう。

それでは、あなたの釣行が素晴らしいものになることを願っております。