キャンプや登山で使用するガスカートリッジは、様々なメーカーから発売されていますが、メーカーの違うガス缶って使えるのでしょうか?
ガス商品を扱うメーカーによっては販売店が決まっており、近場では手に入りにくいメーカーのガス缶もあると思います。
そんなとき、「他社のガス缶が使えたら」と思うことがありますよね。
今回はスノーピークと他社の燃焼器具とガス缶の互換性を知っておきましょう!
スノーピークから発売されているガス缶にはどんなものがある?
スノーピーク(Snow Peak)とは、日本の新潟県に本社をおく、アウトドアの総合メーカーです。
1958年に山井幸雄商店として創業し、1963年に「スノーピーク」として商標登録をしています。
そして1996年に「株式会社スノーピーク」へ社名変更をしました。
そんなスノーピークから発売されているガス缶には、以下の種類があります。
・OD金缶
GP-110GR ギガパワーガス110プロイソ
GP-250GR ギガパワーガス250プロイソ
GP-500GR ギガパワーガス500プロイソ
・OD銀缶
GP-110SR ギガパワーガス110イソ
GP-250SR ギガパワーガス250イソ
GP-500SR ギガパワーガス500イソ
・CB金缶
GPC-250GR ギガパワーガスCBイソ
・CB銀缶
GPC-250SR ギガパワーガスCBブタン
これらはガス缶の種類で、専用のアダプターを接続して使用するものですが、これだけあるガス缶には、どのような違いがあるのでしょうか。
使用するシーンによって使い分ける必要があるものですが、ガス缶の互換性など、以降で詳しくご説明していきます。
ガス缶の種類!同じメーカーなら互換性はある?
ガス缶の種類には「OD缶」と「CB缶」の2種類があります。
多くの人になじみのあるガス缶は「CB缶」ですね。
「CB缶」は、Cassette Gas Bombe(カセットガスボンベ)の略で、家の中でカセットコンロを使って鍋などをするときによく利用されています。
1本100円ほどで購入することができ、手軽で安価に使用することができます。
次に「OD缶」ですが、こちらはOutDoor(アウトドア)の略で、アウトドアでの利用を目的としたガス缶です。
野外で使用することを目的として作られたもので、ガスの出力が安定しやすい特徴があります。
スノーピークのガス缶で、商品名や品番に入っている数字の「110」や「250」「500」は、ガスの量を表す数字で、数字が大きいほどガスの量も多くなります。
登山で使用する場合は、コンパクトな110や250がおすすめですが、キャンプでは大容量の500がおすすめです。
次に、数字の後ろにある「プロイソ」「イソ」「ブタン」という名称ですが、これは入っているガスの種類を表しています。
・プロパン
沸点は-42.1℃で、3種類のLPGの中でもっとも低く、-40℃でも着火可能です。
・イソブタン
沸点は-11.7℃でノンマルブタンより低く、-10℃でも着火可能です。
・ノルマルブタン
沸点は-0.5℃で、3種類の中でもっとも高く、氷点下での利用には向いていません。
この3種類のガスの略が商品名についており、「プロイソ」とはプロパンとイソブタン、「イソ」はイソブタン、「ブタン」はノルマルブタンのことです。
それぞれのガスには特性がありますので、使用する場面によって使い分けましょう。
ガス缶に接続する燃焼器具は、スノーピークのものであれば互換性がありますが、一部接続できない器具もあります。
スノーピークのホームページに詳しい一覧表が公開されていますので、使用している燃焼器具との組み合わせを確認して購入するようにしましょう。
スノーピーク以外のガス商品の取り扱いメーカー
ガス商品の取り扱いのあるメーカーはスノーピーク以外にもたくさんあります。
その中でも人気のメーカーをご紹介していきます。
・PRIMUS(プリムス)
スウェーデンのプリムスと日本の岩谷産業が合併し、日本では「イワタニ・プリムス」として、ガスバーナーが販売されています。
黄色の本体に赤の文字が書かれたガス缶を、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
スノーピークと同じく、使用環境に合ったガス缶がラインナップされており、多くのキャンパーに支持されているブランドです。
・SOTO(ソト)
日本発のバーナー会社です。
愛知県豊川市に本社をおき、工業用バーナーの製造がメインでしたが、アウトドア用のバーナーを開発し、SOTOというブランドで製品展開を始めました。
全ての製造工程を日本国内でおこなっていることから、高品質で安心感のある魅力的なブランドの一つです。
・Coleman(コールマン)
知らない人はいないであろう、キャンプ用品の一流ブランドです。
アメリカ発のブランドですが、全てのキャンプ用品が揃い、アウトドアブランドの中でもアイテム数の多いのが魅力です。
コールマンのガスバーナーは、ホームセンターや総合スポーツショップでの取り扱いもあり、販売店が多いのも人気の秘訣です。
・EPI(イーピーアイ)
ヨーロッパ発のブランドですが、1994年から日本国内での製造を開始しました。
日本製ということもあり、高品質で安心感のあるガス缶は、日本で生産する前のヨーロッパ製の器具とも互換性があります。
一部の地域ではホームセンターで購入できる地域もあり、購入しやすいことも人気の一つです。
ガス缶って他社のメーカーのものも使えるの?互換性は?
ガス缶はスノーピーク以外にも、色々なメーカーから販売されていることがわかりました。
これらの燃焼器具とガス缶は、「互換性はあるのだろうか」と、気になるところですね。
他社同士でも使用できるのであれば便利なのですが、全てのメーカーから「純正以外は使用しないでください」と公表されています。
結論は「使える場合もありますが、問題が起こる可能性があるので、使用しないでください」ということですね。
「使用してガス漏れや火災などの問題がおきても補償できません」と言われています。
実際のところ、他社同士の組み合わせで燃焼器具とガス缶を合わせて使用している人を見かけますし、一見問題なさそうにも思います。
しかし、以下のような問題も発生しています。
「問題なく使用できたが、ガス缶を外そうとしたところガスが漏れ、燃焼器具をつけっぱなしで保管しなければいけなくなった。」
ガス漏れに気づけばよいのですが、気づかずそのままにしておくと、火災などに発展する場合があります。
問題が起きてからでは遅いので、純正以外のものは使用しないようにしましょう。
互換性があると言われていても使用してはいけない?
インターネットで調べていると、「スノーピークには、このメーカーのガス缶が使えた」「このメーカー同士は互換性があった」などの情報が多々でてきます。
こういう情報をみると、つい使ってしまいたくなりますが、これらの情報はあくまでも個人が発信している情報ですし、それが事実なのかという確認もできません。
メーカーから正式に発表されている情報であれば問題ありませんが、個人が発信している情報を信用して実践するのは大変危険です。
また、インターネット上では、ガスを詰め替える器具も販売されていますが、メーカーが正規の販売をしているものではありませんので、安易に使用しないようにしましょう。
万が一、「雪山で遭難してしまった、他社の組み合わせの器具しかない」というような、一刻を争う場面に遭遇する場合もあります。
こういう場合には致し方ないのかもしれませんので、緊急時の対策として、情報だけは調べておくのも一つです。
スノーピークのガス缶が売っていない!どうやって手に入れる?
スノーピークのガス缶は、専門店以外では、取り扱いがそれ程多くはありません。
そんなとき、つい他社のガス缶を買いたくなってしまいますが、正式には互換性はありませんので、スノーピークのガス缶を使用するようにしてください。
最近では、インターネットでもガス缶が購入できます。
身近に販売店がない場合は、インターネットでの購入が大変便利です。
インターネットで購入するメリットとしては、価格を比較することができ、最安値で購入することができる点です。
また、ポイントがつく場合もありますので、使用予定がある場合は、前もってお得なときに購入しておくのもよいですね。
ガス缶の消費期限は、スノーピークから明確な期限が公開されていませんが、一般的には2~3年と言われています。
ただし、2~3年以内でも、ガス缶が変形していたり、錆がある場合は劣化している可能性がありますので、使用しないようにしましょう。
人気のスノーピークで、安全にアウトドアライフを楽しもう!
アウトドアの楽しみの一つは、やはり食事ですよね。
そんなときに使用するガス缶と燃焼器具ですが、ガスの取り扱いには十分に注意が必要です。
アウトドア用のガス商品は、使い方が簡単で、料理以外にもランタンとして使うこともできます。
正しいガス商品の使用方法を覚えて、楽しいアウトドアの時間を過ごしましょう。