ハーネスの正しい付け方!初心者でも安心なクライミングを

最終更新日:2019/01/15

クライミングを安全に楽しむために重要なアイテムの一つに、ハーネスがあります。

ハーネスはクライマーにロープを接続する重要なアイテムで、間違った付け方や使い方をすると、とても重大な事故に繋がる恐れがあります。

特に初心者の方は、正しい付け方を覚えることが重要です。

この記事では、そんなハーネスの正しい選び方や付け方をご紹介していきます。

タイプ別クライミング用ハーネスの選び方①

まずは付け方のご説明の前に、初心者の方でも簡単なクライミング用ハーネスの選び方を3つのタイプからご紹介します。

◯動きやすい軽量スポーツタイプ

このタイプの特徴は、ハーネス自体がとても軽量化されているので、クライマーが動きやすいという点になります。

軽量化してあるので、動きを邪魔されること無くクライミングを楽しむことが出来ます。

しかし、このタイプは軽量化と動きやすさを重点的に追及して作られているので、ハーネスの左右に付いているギアラックが他のタイプより少なくなっています。

さらに、長時間ぶらさがっているなど、負荷が長い間掛かってしまうと、体への食い込みが他のタイプより強くなってしまいます。

そうすると、ウェストベルトやレッグループの部分が、次第に痛みを感じるようになってしまう、というデメリットがあります。

そういった点から、初心者にはあまり向いておらず、どちらかというと上級者向けのタイプとなります。

タイプ別クライミング用ハーネスの選び方②

引き続き、ハーネスのタイプのご紹介です。

◯超軽量タイプ

軽量スポーツタイプよりもさらに軽く、その重さが300g以下になる超軽量化されたタイプになります。

このタイプはクライミングにはあまり向いていないものが多く、一般的には沢登りなどの、あまりハーネスに負荷が掛からない環境に向いています。

一部メーカーによっては、この超軽量タイプでもクライミングで使えるものもあります。

このタイプも軽量スポーツタイプ同様、初心者の方にはあまりオススメ出来ません。

◯ベーシックタイプ

装着しているクライマーの動きやすさや、フィット感などのバランスが調度良く取れた万能タイプで、いろんなシーンで活躍してくれます。

軽量タイプより重く感じてしまいますが、ギアラックも充実していて、クライミングに一番向いている最も一般的なタイプとなります。

値段的にもお手頃なものも多いので、初心者の方に一番オススメのタイプです。

選び方の参考になりましたでしょうか。

それでは次項の注意点の後に、付け方のご説明をさせていただきます。

ハーネスを選ぶ時の注意点

自分が購入したいクライミング用ハーネスのタイプが決まったでしょうか。

次は、実際に選ぶ時の注意点についてご紹介します。

◯必ず試着をして、実際にぶら下がってみる

ハーネスを選ぶ時に一番重要になるのが、自分の体のサイズに合っているかどうかになります。

気に入ったものがあったら、必ず試着をして自分の腰回りや足回りなどのフィット感を試してみて下さい。

また、出来れば実際にそのハーネスを装着してぶら下がってみて、使用感も試せるお店が理想的です。

そうすることで、買ったあとに後悔することも無くなります。

◯レッグループの長さを確認する

レッグループというのは、ハーネスの太ももの部分に付いている輪っか状のベルトで、太ももを固定する部分になります。

レッグループと太ももの間の隙間に手を入れてみて、そのままの状態で足を上げてもきつく締まらないくらいの余裕があるサイズがオススメです。

メーカーによっては、レッグループの長さを調節できる便利なタイプもあります。

◯ウエストベルトの長さを確認する

ウエストベルトを締めた時に、約8cm以上バックルから余りが出来るサイズが調度良いサイズになります。

バックルからの余りが少な過ぎると、フォールなどでハーネスに衝撃を受けた時に、バックルからベルトが外れてしまう危険もあるので、しっかり確認することが必要です。

以上の点を注意して、慎重にハーネス選びを行って下さい。

自分に合ったハーネスを手に入れたら、次はいよいよハーネスの付け方についてご紹介します。

正しいハーネスの付け方

一般的なクライミング用ハーネスの、正しい付け方は以下のようになります。

ハーネスの各部の名称などは、取扱説明書などでよく確認してから装着するようにして下さい。

①ビレイループが自分の体の正面に来るようにハーネスを持ち、ウェストベルトとレッグループに足を通します。

②ウェストベルトが腰にフィットするように、左右のウェストバックルを締めます。

③レッグループが太ももにフィットするように、レッグバックルを締めます。

④ウェストベルトを腰骨の少し上くらいに位置するように調整し、しっかりと締めます。

⑤レッグループを太ももを上げても動きの妨げにならないように、適度にフィットさせます。

これでハーネスの装着は完了です。

まずは自分で完璧に装着が出来るようになるまで、何度も繰り返し練習をしてみて下さい。

付け方に少しでも不安がある場合は、お店の方やインストラクターなどに教えてもらい、安全にハーネスが使えるようにして下さい。

ハーネスの付け方で注意すること

クライミング用ハーネスの基本的な付け方を書きましたが、ハーネスを安全に付けて使用するために注意しておきたい点がいくつかあるので、ご紹介しておきます。

◯ロープが正しく結びつけてあるかを確認

ロープがハーネスのタイインポイントに正しく結びつけてあるかを確認して下さい。

正しく結んでなかったり、カラビナなどを使っている場合など直接ロープを結びつけてない場合は、危険な事故につながる恐れがあるので、注意して下さい。

◯シングルバックルの折り返しが出来ているかを確認

シングルバックルが付いているタイプは、バックルの折り返しが正しく出来ているかを確認して下さい。

折り返しが正しく出来ていないと、負荷が掛かった時にバックルの緩みが生じてしまい、危険な事故へとつながる恐れがあります。

◯二重バックルに緩みがないかを確認

二重バックルが付いているタイプは、シングルバックルのように折り返す必要がありません。

折り返す手間が無い分、調整が簡単に素早く出来ますが、負荷が掛かっていない時にバックルに力を与えると、緩んでしまうことがあります。

バックルが緩んでしまったら、やはり危険な事故につながる恐れがあるので、クライミング中などの使っている最中も頻繁に緩みがないかを、確認するようにして下さい。

◯各ベルトの長さが適切かを確認

ウェストベルトもレッグループも、バックルから8cm以上はベルトの先に余裕があるようにして下さい。

十分なベルトの長さが取れない場合は、ハーネスが小さい場合があるので、サイズを改める必要があります。

購入する時に、よく確認するようにして下さい。

付け方簡単!初心者にもオススメのクライミング用ハーネス

クライミング用のハーネスだけでもいろんな種類があるので、初めてハーネスを買う方は、どれを買おうか迷ってしまうかもしれません。

そんな方にオススメな、初心者の方でも簡単に扱えるクライミング用ハーネスをご紹介します。

●ブラックダイヤモンド モーメンタムシリーズ

ブラックダイヤモンドは人気のクライミングギアメーカーで、機能性も十分ありながらコスパにも優れているので、初心者から上級者まで幅広い層から支持されています。

安いもので6千円台から用意されていて、ハイエンドモデルでも1万円台で手に入ります。

そんなブラックダイヤモンドの長でも定番となっているのが、モーメンタムというシリーズです。

このシリーズはとてもベーシックな作りになっていて、初心者でも扱いやすいモデルになっています。

簡単な構造をしているので、付け方も簡単で、フィット感にも優れているので、初めて買うハーネスにもオススメです。

ウェストループとレッグループが少し余裕がある感じがするかもしれませんが、これは、フォール時など負荷が掛かった時に、足や腰への負担が少なくなるように設計されているためです。

ハーネスの付け方をマスターして楽しいクライミングを!

クライミング用ハーネスの正しい選び方や、付け方について書いてきました。

ハーネスはクライミングには必要不可欠な重要なアイテムです。

そんなハーネスをきちんとした知識を持って正しく付けることで、安心してクライミングを楽しむことが出来ます。

逆に、自分に合っていないハーネスを使っていたり、正しく付けられていないと、思わぬ事故につながる危険もあります。

自分にぴったりなハーネスを選んで、正しく付けて、快適なクライミングをお楽しみ下さい。