ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』の便利な使い方をご紹介

最終更新日:2019/01/15

登山の必需品であるヘッドランプですが、ありとあらゆるブランドから発売されていて、何を選んだら良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。

また、『どれを選んでも同じ』と思ってしまうこともありますよね。

今回は数あるヘッドランプの中から、ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』をご紹介すると共に、使い方についうてもご紹介します。

ペツルとペツルのヘッドランプについて

ペツル(PETZL)は、1960年に洞くつ探検用ギアのブランドとして、創業者であるフェルナンド・ペツルによって設立されました。

また、ペツルはフランスのアウトドアギアブランドで、アイスアックスやハーネス、ヘルメットなどのクライミング用のアイテムや、ヘッドランプを主に製造しています。

このペツルの商品は、日本でも多くのアウトドア専門店で取り扱われているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

特にヘッドランプは、日本においても定番ブランドとして定着している印象です。

そんなペツルのヘッドランプには、用途に応じて様々な商品が展開されています。

『ティカ(TIKKA)』、『ティキナ(TIKKINA)』のような安価でオーソドックスな形状のものから、『デュオ(DUO)』のような高価でプロフェッショナル仕様のものまで幅広くラインナップされています。

今回は、数多くあるペツルのヘッドランプの中から『ナオプラス(NAO+)』と、その使い方をご紹介します。

ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』はどんなアイテムなの?

ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』は、ハードなアクティビティ向きの『パフォーマンスシリーズ』というハイスペックなシリーズにカテゴライズされています。

もともと、『ナオ(NAO)』として発売されていたものが改良を重ね、現在の『ナオプラス』になりました。

この『ナオプラス』は、『ティカ』などのランプ本体とバッテリーが一体になったオーソドックスなヘッドランプとは異なり、本体とバッテリーが別々になったタイプです。

『ナオプラス』のバッテリーは、ヘッドバンドの真後ろ、後頭部のあたりに配置されています。

これは、『ナオプラス』が非常に高出力であるため、本体とバッテリーが非常に重くなってしまうことを考慮し、バランスをとる目的で本体とバッテリーを前後に分離しています。

その明るさは、750ルーメンで、たいへんハイパワーなことは明確ですね。

ちなみに、後頭部のバッテリーには赤色のランプが装備されており、後方に自分の存在を知らせるテールランプの役割を果たしています。

さらに、『ナオプラス』の防水性能はIP X4で、よほどの悪天候でなければ雨天時の使用も可能です。

そして、『リアクティブライティングテクノロジー』という光センサーを用いた技術により、ライトの明るさを自動調整してくれる機能も搭載しています。

この自動調整機能によって、効率的な照射が可能になり、使用時の視認性の向上や、バッテリーのロスを減らしています。

また、『ナオプラス』のスイッチにはロック機能がついており、不使用時に偶発的にオンにならないよう配慮されています。

さまざまな機能が搭載された『ナオプラス』ですが、なんとスマートフォンとの接続ができます。

スマートフォン接続を利用した使い方に関しては、次の項からより詳しくご紹介します。

ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』の便利な使い方① 専用アプリ

ペツルのヘッドランプ、『ナオプラス』にはBluetoothが搭載されており、スマートフォンとの接続が可能です。

スマートフォンに接続することで、バッテリー管理、照射設定のカスタマイズ、スマートフォン画面上での照射の明るさ調整も可能になり、使い方の幅が広がります。

さらに驚くことに、スマートフォンと接続することでモールス信号の発信も可能になりました。

緊急時にヘッドランプを使用して、救難信号を発信することもできる、ということですね。

このスマートフォンとの接続には、専用アプリ『MyPetzl Light』が必要になります。

『MyPetzl Light』は、「iOS 7」「Android 4.3」以降に対応しており、2018年11月時点の情報では、それぞれ「Apple Store」「Google Play」で無料ダウンロードができます。

ダウンロードが完了したらスマートフォンのBluetoothを有効にし、『ナオプラス』本体の電源を入れ、『ナオプラス』のBluetoothが有効になっていることを確認しましょう。

次に、専用アプリ『MyPetzl Light』を起動し、『ナオプラス』とペアリングを行ったら接続は完了です。

ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』の便利な使い方② カスタマイズ

ヘッドランプ『ナオプラス』とスマートフォンの接続が完了したら、次はカスタマイズしてみましょう。

『ナオプラス』をスマートフォンと接続することで、次のようなカスタマイズが可能になります。

まず1つ目に、バッテリー部のテールランプのカスタマイズが可能です。

テールランプのオン・オフの切り替え、点灯・点滅のパターンを切り替えることができます。

2つ目に、ヘッドランプ本体のカスタマイズが可能です。

これは、照射の広さ、強さ、自動調整機能などの調整のことで、行うアクティビティや使用する環境に応じて変更することでより視認性を高め、バッテリーをセーブできるようになります。

3つ目に、各種プロファイルの変更ができます。

『ナオプラス』には、『トレイルランニング』『マウンテニアリング』『トレッキング』『ビバーク』といった4つのアクティビティに特化した照射パターン(=プロファイル)が用意されています。

アクティビティに応じてプロファイルを変更することで、より見やすく、よりバッテリーを長持ちさせることができます。

2つ目に挙げたようなカスタマイズを1から設定せずとも、プロファイルを変更することで簡単に最適なカスタマイズが可能になりました。

このようにして、ペツルの専用アプリを用いることで、使い方に合わせた効率の良い照射を実現し、見やすさの向上とバッテリーのセーブが可能になります。

ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』の便利な使い方③ バッテリー

ここからは、ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』のバッテリーについてのご紹介です。

『ナオプラス』のバッテリーはUSB充電式で、2600mAhと大容量です。

ちなみに、使い方にもよりますが、最長で15時間ほど使用できるそうです。

このバッテリーの充電には6時間ほど要し、最大充電回数は300回とのことでした。

そして、この『ナオプラス』は、これまでの項でご紹介したように『リアクティブライティングテクノロジー』という自動調整機能や、専用アプリの『MyPetzl Light』を用いることで、バッテリーのセーブができます。

さらに、専用アプリ上でバッテリーの残量と、残りの照射可能時間を確認することができます。

行程の組み立てにも、大いに役立つこと間違いないでしょう。

また、縦走などの長い行程では予備のバッテリー(¥9,200)を持っていくことを推奨します。

長い行程の中では、思いもよらぬトラブルやアクシデントに見舞われることだってあります。

そういった場合に備えて、満タンに充電した予備バッテリーをひとつ、荷物に忍ばせておくと良いでしょう。

ペツルのヘッドランプ『ナオプラス』の便利な使い方④ ベルトキット

ペツルから、『ナオプラス』専用のベルトキット(税抜¥4,700)が発売されていることはご存知ですか?

このベルトキットとは、1mほどのエクステンションケーブルと、バッテリーに取り付けるクリップがセットになった商品です。

『ナオプラス』のランプ本体と、バッテリーをつなぐケーブルを、この長いエクステンションケーブルに付け替えることで、バッテリーとランプ本体を完全に分離することができます。

これにより、頭に乗る重さを減らし、負担を軽減することができます。

また、分離したバッテリーをザック内やポケット内に収納することが可能になるため、特に寒冷地で『ナオプラス』を使用する方の必需品だといえます。

なぜかというと、『ナオプラス』で用いられているリチウムイオンバッテリーは、低温になると内部の化学反応が弱まり、電圧が低下してしまう恐れがあります。

簡単にご説明すると、寒いところではバッテリーが弱まってランプが点かなくなる可能性があるということです。

そのため、エクステンションケーブルを用いてバッテリーをザック内やウェアのポケット内に収納し、温く保つことで、ランプを有効に使用することができます。

使い方や使う環境、時期によっては絶対に購入する必要があるものといえるでしょう。

ヘッドランプは全部同じではない

ペツルの『ナオプラス』に搭載された、ありとあらゆる機能とその使い方をご紹介しました。

ぺツルのナオプラスは、スマートフォンと連動でき、さまざまなカスタマイズが可能で、とても便利なランプです。

一度使ってしまったら、もう他のヘッドランプは使えなくなるのではないでしょうか。

私たちのアウトドアライフを明るく照らす便利な相棒になること間違いなしです。