アウトドアで、ジャケットやフリースだと暑いけど、脱いでしまうと寒いときがありますよね。
そのようなときは、ベストなら、動きやすくちょうどいい体温を保つことができます。
そして、そのベストには、「ポーラテックアルファ」という素材がおすすめです。
ここでは、ポーラテックについてや、ポーラテックアルファのベストについてお話していきます。
ベストにもおすすめ!ポーラテックとは?
ポーラテックは、ポーラテック社が開発したフリースのことです。
ここからは、フリースができあがるまでの歴史についてお話ししていきます。
ポーラテック社は、元はモールデンミルズ社という名前で、初期のころは兵士や女性向けの洋服素材を作っていました。
戦後になると、カーテンやベッドなどインテリアの生地の生産に切り替わります。
そして、のちに起毛ポリエステルの商品を作り出しますが、それが大々的に売れることになるのです。
しかし、やがてその起毛ポリエステルも下火になっていきます。
その頃、パタゴニア創設者であるイヴォン・シュイナードが工場を訪れました。
イヴォンは、登山に向いたレイヤーを探していたのですが、「この工場の生地こそが、登山に合うレイヤーだ」と思いつきます。
そして、イヴォンの働きかけにより、モールデンミルズ社は現在のフリースの原型品を完成します。
この商品の成功を基に開発は進み、両面起毛のポリエステルで作られたフリースが完成するのです。
さて、このフリース、パタゴニア社もモールデンミルズ社も特許申請をしませんでした。
このことによって、アウトドアブランドがこのフリースを自由に使うことができ、フリースが世界中に定着することができたのです。
フリースが出来上がったのち、さまざまな用途に合わせて開発が進みますが、ポーラテック社のアルファができるのは、まだ先の話であり、アルファで作られたベストもまた、長年の開発により改良されてきたものなのです。
ポーラテックの種類①アルファベストの下に着る!ベースレイヤー
レイヤーとしておすすめのポーラテック、レイヤーに合わせて種類が分かれて作られています。
ベースレイヤー・ミドルレイヤー・アウターレイヤーの3つです。
ここでは、まずベースレイヤーのポーラテックからご紹介していきます。
〇ベースレイヤー
・肌に直接着るものなので、着心地が追求されている
・吸湿速乾性に優れたものと、あらゆる方向に伸びるものに分けられる
【ポーラテック パワードライ】
生地に付いた汗などをすぐに吸湿乾燥させることによって、体をドライの状態に保つことができます。
【ポーラテック パワーストレッチ】
生地が4方向に伸びることによって体が自由に動き、着ていてもストレスを感じることがありません。
【ポーラテック-パワーグリッド】
パワードライをさらに機能アップさせたものが、このパワーグリッドです。
特許を得ているグリッド構造は、表面が凸凹していることによって、汗をすばやく吸収乾燥させることができます。
また、保温性を確保し、通気性にも優れています。
ベストでも使われているポーラテックのアルファは、次のミドルレイヤーに属します。
ポーラテックの種類②アルファベストはこの素材!ミドルレイヤー
次に、ミドルレイヤーとして使われるポーラテックのご紹介です。
〇ミドルレイヤー
・ベースレイヤーの次に着るもの
・通気性を持ちながら保温もする機能がある
【ポーラテック アルファ】
ベストでもおすすめなこの素材は、面倒な着脱の必要がないように作られたものです。
薄いながらも、着用時の温度調整ができます。
【ポーラテック ハイロフト】
柔らかくて軽く、コンパクトにすることができます。
軽量でありながら、高い保温性があります。
【ポーラテック クラシック】
表裏を起毛させたポーラテックフリースの原型です。
単体として着ても通気性と保温性に優れ、ミドルレイヤーとしてもしっかりと保温機能が働きます。
【ポーラテック サーマルプロ】
ポーラテックの最新技術が盛り込まれている素材です。
ポーラテックのフリースとしてニット調に作られたり、フェイクファーとしても作られています。
見た目にインパクトを持たせられるため、色々なアウトドアメーカーがこの素材を使って商品を作っています。
ポーラテックの種類③風を通さない!アウターレイヤー
ポーラテックの種類、最後はアウターレイヤーとして使われるポーラテックのご紹介です。
〇アウターレイヤー
・アウター向け
・防水・防風機能を持っている。
【ポーラテック ウィンドプロ】
生地を高密度にすることによって、温度を保つことができます。
アウターとしてはもちろん、ミドルレイヤーとしても使えます。
【ポーラテック-ウィンドブロック】
防風機能を持つ、メンブレンが入ったフリースで、アウターとして人気がある素材です。
【ポーラテック パワーシールド】
最新のソフトシェル素材です。
風を98%遮ることができます。
【ポーラテック-ネオシェル】
従来のメンブレンにはなかった通気性があります。
そのため、着用時の湿気を溜めることがありません。
ポーラテックアルファのベストだけで寒い場合には、これらの素材を用いたアウターを着るといいですね。
ベストにも使われてるポーラテックアルファの特徴
ミドルレイヤーとして使われているポーラテックアルファですが、ここではもう少し具体的に特徴をお話ししていきます。
ポーラテックアルファは、米軍の要請により、戦闘服として高いインサレーション機能を求められて作られたものです。
生地が薄いにもかかわらず、保温効果があり、かつ通気性もあることから、暑すぎず寒すぎず、着ていていつも快適な状態をキープできます。
ですから、「着脱の必要が無くなる」というわけですね。
いつも快適に着ていられるのには、アルファの構造に秘密があります。
アルファは、薄いベース生地にポリエステル綿が編み込まれています。
それによって、保温効果が得られ、体温を守ることができるのです。
また、生地に隙間があることによって程よい通気性があり、汗で体が冷えるのを防ぎます。
そして、合わせるベース生地によって通気性を変化させることが可能になりました。
米軍の厳しい要求に応えるために作られたポーラテックアルファ、アウトドアでの使用だけでなく、普段使いでも十分快適に着ることができます。
ベストとしても充分機能してくれるに違いありません。
ベストとして着るポーラテックアルファの良さ!
ポーラテックアルファは、「着脱の必要がない」のが最大の特徴です。
しかし、長袖のアルファジャケットまで必要ない場合もあります。
そういったときに、ポーラテックアルファのベストを使ってほしいのです。
ベストなら、袖がない分、より体の動きを妨げません。
また、「下に着ている長袖Tシャツや半袖Tシャツだけだと寒い」ような場合にも適します。
他にも、朝ちょっと肌寒いとき、アウトドアで汗ばんできたとき、などにも力を発揮します。
まだまだ寒い時期にもミドルレイヤーとして着ておけば、上にアウターを着ていたとしても中では汗ばむことがないため、快適に楽しむことができます。
体幹を冷やすことなく動きやすさを求めるのであれば、ポーラテックアルファのベストを1着持つことをおすすめします。
ポーラテックアルファのベストは使い勝手が良い!
ポーラテックには、色々な素材があります。
レイヤーとして分けられ、それぞれの用途によって使い分けることができます。
ポーラテックアルファはミドルレイヤーとして使われ、着脱の必要がないくらい優れた保温性と通気性があります。
ちょっとした体温調整にはポーラテックアルファのベストがおすすめです。
アウトドアの一着として、このベストを使ってみてはいかがですか。