アウトドア志向の方に人気のストーブ、コールマンの「ピーク1」。
ピーク1は、シンプルで頑丈な作りをしており、持ち運びがしやすいので、ソロキャンプや登山、バイクのツーリングなどで重宝するアイテムです。
そんなピーク1に不具合が起きたとき、販売店などに修理を依頼する前に、ご自身で修理をしてみませんか?
実は、ちょっと扱ってみるだけで簡単に治ることも多いのです。
今回は、ピーク1の修理やメンテナンス方法をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください!
コールマンピーク1の魅力
コールマンのピーク1は、ソロキャンプや少人数で出かけるコンパクトキャンピング用に作られたストーブで、アウトドア好きの方々に人気のアイテムです。
ピーク1の特徴は次のとおりです。
・無駄のないデザインとコンパクトなボディなので、どんな場所へ行くときも、簡単に持ち運ぶことができます。
・米軍でも採用しているほど頑丈な作りで、多少の衝撃にも耐える信頼性があります。
・強力な火力からとろ火まで、どのような環境下でも、変わらない性能を発揮してくれます。
ピーク1は、1970年代から多数のモデルを製造しており、20~30年間愛用している方も少なくありません。
ただし、長く使っていくためには、定期的なメンテナンスや修理が必要になってきます。
販売店などに修理を依頼する方法もありますが、モデルによっては本体価格よりも修理代の方が高くついてしまうことがあります。
そこで、事項からコールマンのピーク1によく起こる不調や、自分で修理する方法をご紹介していきますのでご覧ください。
コールマンピーク1の起こりやすい不調とその原因は?
コールマンのピーク1でよく起こる不調は、「火が点かない、点いてもすぐ消える、火力が上がらない」、「燃料漏れ」です。
点火の状態が悪い原因は、ジェネレーター内部や接続部が汚れていて詰まっていることが多く見られます。
もともと、ジェネレターの内部には清掃用のニードルが付いており、ニードルの端っこのフックがバルブレバーに接続されています。
そして、バルブレバーの動きと連動して、ジェネレーター内部で移動することで清掃する仕組みになっています。
しかし、この清掃用のニードルが付いていても、長年の使用で燃料のタールや不純物が蓄積されたり、しばらく使用していなかったりすると、詰まりは起こってしまいます。
そこで、ジェネレーターの詰まりを取り除く修理か、ジェネレーターを部品ごと交換する作業が必要になってきます。
また、レバーの根元の部分から燃料が漏れるという不具合は、ナットが緩んでいたり、内部のOリングが劣化していることが多いようです。
ピーク1を分解できれば構造が分かってくるので、ジェネレーター修理や錆び取り、その他のちょっとした修理なら自分でできるようになります。
とはいえ、ピーク1はモデルも多数あり、アメリカ製とカナダ製のものがあるので、修理箇所によっては対応する部品や工具が違う場合があるので注意が必要です。
また、自分では修理が難しい状態だと判断したときは、販売店やメーカーに依頼するようにしましょう。
コールマンピーク1の修理をしよう!
コールマンのピーク1で一番不具合が起きやすいのは点火の不調です。
原因が考えられるジェネレーターの修理方法を解説します。
修理を行うには、まずジェネレーター部分を分解して取り外しをします。
そこで、工具が必要になりますが、ピーク1はプラスドライバーとモンキーレンチのみで分解できます。
手順は次のとおりです。
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①分解する前に燃料キャップの残圧を抜き、残っている燃料を抜いておきます。
②ジェネレーターを押さえているブラケット(カバー)をプラスドライバーで外します。
③ジェネレーターの反対側にあるナットをモンキーレンチで緩めて、手で回し取り外します。
④取り外したジェネレーターの先端の部分(ニップル)が分解できるタイプであればモンキーレンチでキャップを外します。
(モデルによって分解できないタイプもあります。
)
ニップルは燃料の噴射口なので、穴が拡大している場合は、赤い炎が上がる現象が起きやすくなっています。
拡大してしまっているニップルは部品交換するしかありません。
また、ニップルの穴に汚れが詰まっている場合、火が点かない、点いても火力が上がらないなどの不具合が起こりやすくなっています。
ニップル穴の詰まりは、空焼きしてエアーで汚れを飛ばしましょう。
⑤次に、ジェネレーターの燃料調節針の部分のキャップをモンキーレンチで回して外します。
この部分も、火が点かないという不具合の原因となることが多いようです。
キャプの内側を細い歯ブラシや綿棒などできれいに掃除します。
ここまで修理してみて、不具合が解消されない場合は、新しいジェネレーターと部品交換してみましょう。
コールマンピーク1の燃料漏れの対処法は?
ピーク1のレバーの根元部分から燃料が漏れるという不具合も多く見られます。
この場合、まずはモンキーレンチで根元のナットを強めに締め付けてみましょう。
大抵はこの対処で燃料漏れは解消できます。
それでも燃料が漏れるようならば、ナットを緩めた後レバーを引き抜いてみます。
内部にOリングが装着されているタイプならば、パーツの交換です。
古いOリングを細めのドライバー等で引っ張りながら溝から取り除きます。
そして、新しいOリングを同じ溝に伸ばしながら入れ込みます。
Oリングのパーツは、コールマンのパーツを扱っているショップで販売されています。
ピーク1のモデルによっては、レバー部分が引き抜けないタイプがありますので、どうしても修理できない場合は、メーカーや販売店に相談してみましょう。
修理をした後は錆び取りとポンプカップのメンテナンスをしよう!
ストーブは、コールマンのピーク1に限らず、使っていくうちにバーナースタンドやバーナーリングが錆びだらけになってしまいます。
前述したとおり、ジェネレーターを取り外した後、バーナーリングを固定しているねじを外して分解します。
錆び取りは、小さめの金ブラシと錆び取り剤を準備します。
錆び取り剤は、100円ショップで販売されている自転車用錆び取り剤でも効果があるようです。
錆びている部分に錆び取り剤を塗り、金ブラシで根気よく落としていきましょう。
次に、ポンプカップのメンテナンスです。
最近のモデルのピーク1は、中のカップがゴム製ですが、古いモデルは革製になっています。
革製のものは、こまめにオイルを染み込ませないと乾燥によるひび割れで破損してしまうのです。
ポンプカップは、D型のリングをペンチで引っ張ると簡単に引き抜けます。
先端のカップ部分に潤滑油を塗り、元に組みなおした後、何度か動かしてオイルを全体になじませましょう。
このように、分解して修理をしていくうちに、ピーク1の仕組みが分かるようになります。
自分自身でできる修理やメンテナンスの幅が広がっていきますね。
コールマンピーク1の不具合と修理を減らすためのポイントは?
コールマンのピーク1の不具合と修理を減らすためには、長期間放っておかないことです。
放置期間が長くなると、ジェネレーターや各部品についた汚れが固まってしまいます。
少なくとも半年に1回は点火して動かしてあげることが大切です。
また、使用する燃料の選択も重要なポイントです。
ピーク1のモデルは多数ありますが、ホワイトガソリンの他に自動車用のガソリンを使用できるものがあります。
ホワイトガソリンとは、ランタンやストーブに適した燃料で、ほぼ純粋な石油成分のみで作られたものです。
添加物が使用されていないので、不純物の汚れが付着しにくい燃料と言えます。
また、風が吹いても消えにくく、湿気にも強いのが特徴で、標高の高い場所や気温の低い場所でも安定して燃焼します。
それに対し、自動車用のガソリンは、オクタン価向上剤などの添加剤が含まれているため、ジェネレーター内部に不純物が付着しやすくなり、不具合の原因にもなりやすいのです。
ホワイトガソリンは、ホームセンターやコールマンなどのアウトドアショップで販売されています。
ピーク1の不具合と修理を減らすためには、できるだけホワイトガソリンを使用することをおすすめします。
こまめなメンテナンスと修理でピーク1を長く愛用しよう!
コールマンの人気ストーブ「ピーク1」の修理について解説してきました。
無駄な部分がなく、コンパクトでとても実用的なピーク1。
長く使っていくためには、こまめなメンテナンスと修理が必要になってきます。
不具合が起こったときに、まずは自分で分解してみて修理を試みると案外すぐに解消することが多いのです。
何度か分解していくうちに、ピーク1の仕組みも分かってきますので、自分でできる修理の幅も広がっていきます。
また、定期的なメンテナンスをしてピーク1を長く愛用していきましょう。