バーベキューをするときに避けて通れないのが、コンロの火起こしです。
とくに初心者の方は、火起こしが上手くいかずに手こずってしまうことも多いようです。
バーベキュー準備に時間がかかってしまうと、始まる前に疲れてしまいますよね。
そこで今回は、初心者でも簡単にできるバーベキューコンロの火起こし方法を3つ解説します。
しっかりマスターして、スムーズにバーベキューを楽しめるようにしましょう!
バーベキューコンロで使う炭選びと火起こしの基本的なポイント
バーベキューで使う炭は、実はいくつかの種類があります。
どのような種類があり、それぞれの炭にどのような特徴があるのかをご説明します。
・黒炭
黒炭は、バーベキューの炭として幅広く使われ、ホームセンターなどでも多く販売されています。
マングローブという木を原料としており、1キロあたり100~300円ほどで購入することができます。
形状は不揃いで、煙や炎が上がりやすい性質がありますが、火起こしがしやすいのでバーベキュー初心者の方にも扱いやすい炭だと言えるでしょう。
・切炭
切炭は、ナラやクヌギなどの木材から作れた炭で、断面に放射状の模様があり形が整っています。
1キロあたり500円前後で購入することができ、火起こしがしやすく火持ちが良いのが特徴です。
黒炭よりも若干高いですが、こちらも初心者の方におすすめの炭だと言えます。
・成型炭
おがくずを圧縮して成型された炭で「オガ炭」とも呼ばれます。
1キロあたり500円前後で、価格の割には高品質の炭だと言えます。
火持ちが良いので炭の量を抑えることができますが、火起こしがしにくいので比較的バーベキュー上級者向けだと言えるでしょう。
この他にも、樫の木を原料とした高級炭「白炭」、石炭を原料とした鉄板焼き向けの「豆炭」などがあります。
バーベキュー初心者の方は、火起こしがしやすい黒炭や切炭を使用すると良いでしょう。
どのような炭を使用するにしても、バーベキューコンロでの火起こしのポイントは、「炭の積み上げ方」です。
火起こしを成功さるには、「炭を積み木のように筒状に積み上げること」です。
炭で囲まれた空間を作ることで、空気の通り道ができ炭に火が熾りやすくなるのです。
この基本的なポイントをしっかりと押さえ、次項からご説明する炭の火起こし方法をご覧ください。
着火剤を使ったバーベキューコンロの火起こし方法
最初にご説明するバーベキューコンロの火起こし方法は、着火剤を使用します。
着火剤は固形タイプとジェルタイプがありますが、どちらも方法はほぼ同じです。
必要な材料と方法を見ていきましょう。
【材料】
・炭
・着火剤
・炭用トング
・柄付きのライター
・うちわなどの風を送るもの
・軍手やグローブ
【方法】
①着火剤を置く
バーベキューコンロの炭皿の中央に着火剤を置きます。
ゼリー状の着火剤を使用する場合は、大きめの炭に直接着火剤を塗り中央に置きます。
②少量の炭を置く
着火剤を囲むように少量の炭を組むようなイメージで重ねて置いていきます。
先ほども触れましたが、中央に空気の通り道ができるように置いていきましょう。
③着火剤に点火する
柄付きのライターで着火剤に火を点けます。
最初に置いた炭に火が付いたら、少しずつ炭を追加して置いていきましょう。
④風を送る
炭の半分以上が燃えるまで、うちわなどで風を送ります。
灰が舞い上がらないように注意しましょう。
以上で着火剤を使う火起こしは完了です。
着火剤は、たくさんの種類が販売されていますが、その中でもおすすめの着火剤を2つご紹介します。
着火剤選びの参考になさってください。
〈ユニフレーム 森の着火材〉
・材質:木材破砕屑(新潟県産 間伐材)/パラフィンワックス(蝋)/ステアリン酸(脂肪酸)
新潟県産の間伐材で作られた、環境にやさしい固形タイプの着火剤です。
揮発成分を含んでいないので、手が汚れず刺激臭がないのが特徴です。
〈キャプテンスタッグ ファイアマックス着火剤〉
・材質:メタノール、エチレングリコール
ジェルタイプの着火剤です。
無臭ですぐに着火しやすいのば特徴で、飛散防止剤も入っているので着火剤が飛び散りにくくなっています。
火起こし器を使ったバーベキューコンロの火起こし方法
次に、火起こし器を使った火起こし方法をご説明します。
火起こし器は、固形着火剤の上から炭を入れた火起こし器をかぶせて器内に上昇気流を作る仕組みとなっています。
ほとんど手をかけることなくバーベキューコンロの火起こしができるので、一つ持っておくととても便利です。
それでは、必要な材料と方法を見ていきましょう。
【材料】
・炭
・火起こし器
・固形着火剤
・柄付きのライター
・炭用トング
・うちわなどの風を送るもの
・軍手やグローブ
【方法】
①着火剤に点火する
固形着火剤を井桁に組んで火を点けます。
②火起こし器をかぶせる
火起こし器に7分目ぐらいの量の炭を入れて着火剤の上にかぶせます。
そのまま15分ほど放置すれば炭に着火します。
火起こし器の製品によっては、着火剤に点火するために柄付きのライターを差し込む穴が空いています。
その場合は、火起こし器をかぶせた後に着火剤に点火しましょう。
おすすめしたいアイテムとして、火起こしと火消しが兼用になっているアイテムがあります。
製品情報は次のとおりです。
〈グリーンライフ 火おこし兼用火消しつぼ HOT-150〉
・サイズ:幅約直径15×高さ25cm
・重量:約1kg
・材質:スチール
・参考価格:2,380円
煙突効果によりバーベキュー初心者でも簡単に火起こしができます。
そしてうれしいのは、バーベキュー後の炭の火消しも兼用できることです。
つぼの上下の蓋をすると内部の酸素がなくなり、次第に炭が消火します。
火起こしも後片付けも楽に行える、とても重宝するアイテムです。
ガストーチを使ったバーベキューコンロの火起こし方法
ガストーチを使った火起こしは、着火剤などの火種を使わないで直接炭に強力な火を噴きつけます。
ガストーチとは、普通のガスボンベに接続して高温の炎を噴出させる道具です。
製品によって違いがありますが、炎の温度は800~1800度ほどになります。
バーベキューコンロの火起こしの他、料理の表面に焦げ目を付けたり、配管工事のはんだ付けや塗装はがしに使ったりすることができます。
それでは、ガストーチを使う火起こしの必要な材料と方法をご説明します。
【材料】
・炭
・ガストーチ
・炭用トング
・うちわなどの風を送るもの
・軍手やグローブ
【方法】
①炭を積み上げます。
中央に空気の通り道を作るように空間を設けましょう。
②ガストーチで火を点けます。
炭が大きいと着火するまでに時間がかかりますので、なるべく小さめの炭に火を起こすのがポイントです。
そして、火は下から上に広がっていくので、積み上げた炭の中心に向けて炎を噴射させます。
ガストーチの炎の噴出力はとても強力なので、取扱いには十分に注意しましょう。
火起こしに便利なおすすめのアイテム
火起こしの際におすすめの着火剤や火起こし器は何点かご紹介しましたが、その他の便利なアイテムをご紹介します。
〈ファイヤーサイド ファイヤーブラスター FB1〉
・サイズ:長さ60cm
・重量:120g
・材質:アルミ、ブナ材
・ドイツ製
ドイツ製のおしゃれなデザインの火吹き棒です。
バーベキューコンロの炭にピンポイントに空気を送り込むことができるので、弱くなった炎を強火にさせることができます。
バーベキューコンロだけでなく、焚き火や薪ストーブなどにも使用することができます。
〈マルチクラフト アウトドアグリルグローブ GRL-25〉
・サイズ:フリー
・材質:牛革
・参考価格:2,700円
こちらは、手首までしっかりとカバーしてくれる革製のグローブです。
バーベキューコンロの火起こしは、火を扱う危険な作業です。
普通の軍手よりも、このグローブのようにできるだけしっかりとしたカバー力があるものを着用すると、安心して作業をすることができます。
〈キャプテンスタッグ レスト大型炭バサミM-7638〉
・サイズ:全長450mm
・材質:金属部/亜鉛めっき鋼板、ハンドル部/ビニルコーティング
・参考価格:1,008円
全長450mmの大型炭用トングです。
本体が長いので、炭を扱うときに熱さを気にせず使用できます。
肉などの食材を焼く用にも2~3本あると便利ですね。
バーベキューコンロの火起こしをする際の注意点
バーベキューコンロの火起こしで注意すべき点をお伝えしておきます。
注意を払わないと危険につながることもありますので、しっかりとチェックしておいてくださいね。
●新聞紙での火起こし
着火剤の代わりに新聞紙で火起こしをする方法もあります。
しかし、新聞紙は煙が大量発生し、灰が舞い散ります。
そのため、食材を汚したり近隣に迷惑をかけたりします。
できるだけ新聞紙での火起こしは避けるようにしましょう。
●飲酒時の火起こし
火を扱うときは危険と隣り合わせなので、細心の注意をはらうことが必要です。
飲酒時に酔っ払った状態で火起こしをするのは、マナーに反しているだけでなく大変危険です。
火起こしは、お酒を飲んでいない時に行いましょう。
●着火剤の継ぎ足し
着火の状態が悪いからと言って、着火剤を後から継ぎ足すと予想以上に炎が燃え上がる危険性があります。
安易に着火剤の継ぎ足しはせず、火吹き棒やうちわなどで風を送って様子を見ましょう。
火起こしをマスターすればバーベキューがより楽しめる!
バーベキューコンロの火起こし方法についてご説明しました。
ご紹介した方法で慎重に行うと、初心者でも簡単に火起こしができます。
火吹き棒やグローブなどの便利アイテムがあれば、なお作業がしやすくなるでしょう。
「火起こしがなかなかうまくできない!」という方の解決法になれば幸いです。
また、火起こしをするときの注意点もしっかりとチェックし、安全でマナーの良いバーベキューを楽しみましょう!