気になる自分の登山レベル!基準となる要素をご紹介!

最終更新日:2019/10/12

登山をしている方の中で、ふと「自分は今、どれくらいの登山レベルを持っているのだろう」と気になったことはありませんか。

また、山自体の登山の難易度はどのように定められているのか気になりませんか。

山の難易度は人によって感じ方は変わりますが、初心者向けの山や上級者向けの山というように難易度が定められています。

今回は登山者のレベルの基準と山自体の難易度の基準についてご紹介いたします。

登山者の登山レベルの基準って何?

登山者の登山レベルについては一概に「これができたら上級者」というような基準は存在しません。

しかし、様々な要素を考慮して自分がどれくらいの登山レベルがあるのかを大体把握することができます。

それは、今までに難易度が高い山に登ったことがあるという経験や実際に登った山の数などではありません。

自分の体力レベルや技術レベルといったことや、山の知識、感情のコントロール、登山の準備や情報収集などを総合的に考慮してレベルを測ることができます。

ただ登山の経験が多いから上級者ということではなく、その経験から何を学ぶのかが大事になってきます。

また自分がどの程度の技術があってどの程度の登山能力があるのかを把握することは自分の身の安全にもつながってきます。

まずは自分にできることとできないことを把握していきましょう。

初心者から初級者の登山レベルの基準とは?

登山初心者の方は、自分が初心者であることをしっかりと把握しておきましょう。

登山をしている方の中には登山の技術や体力も高いにもかかわらず、「まだまだ自分は初心者だ」という方もいます。

登山の知識は登山を経験するごとに増していきます。

経験を積めば中級者や上級者のレベルまでたどり着くことができます。

経験を積むためにも、安全のためにも、1人で登山をするのではなく、数人の仲間で登山を楽しみましょう。

登山の知識に乏しい初心者の方が1人で登山をすると事故に遭う可能性があり危険です。

次に登山「初級者」についてご説明いたします。

前述したように「これができれば登山者のレベルがわかる」といった明確な基準は存在しませんが、登山をするうえで最低でも必要な要素を満たしていれば「初級者」といえるのではないでしょうか。

その最低でも必要な要素をご説明いたします。

●初心者向けの山を理解している

初級者の方は比較的登りやすい山、つまり初心者でも簡単に登ることができる山を理解しています。

また、理解していなくても山のことを調べてその山が登りやすいのか登りにくいのかを判断することができるということが初級者には必要です。

●自分のペースで歩ける

「誰でもできるのでは?」と思う方もいるのではないでしょうか。

これは1人や2人で登山をするときは簡単だと思います。

しかし4人以上の複数人で登山をする際、ほかの仲間のペースに合わせて自分は無理をしていませんか。

「自分のせいでみんなのペースを乱すわけにはいかない」と考えている方もいらっしゃるでしょう。

無理せず、自分の安全を考えることができるということが登山初級者には必要です。

●登山の準備ができる

登山に必要な装備の準備や登山をする日の天候、必要に応じて山の情報収集などが行えるということが、登山初級者には必要です。

登山に慣れてきた頃が要注意!中級レベルに必要なこととは?

登山初級者よりも高度な技術や知識があれば中級者と言えますが、登山に大分慣れてくると、慣れが油断につながることもあります。

登山は「慣れてきた」と感じ始める頃が要注意です。

こういった考えを持っていると、いつまでも初級者のままということになってしまいます。

しかし、山の楽しさを理解してくるのも中級者に近づいてからになります。

それらを考慮することで中級者のレベルの基準を大体把握することができるので、その基準となる要素をご紹介いたします。

●登山が好きになる

登山が好きになることが登山中級者には必要です。

自分でしっかりと計画を立て、仲間を登山に誘うといった、自ら積極的に登山に行くということができるようになれば中級者の仲間入りと言えるでしょう。

●登山用の道具の習熟性

登山に必要な道具を山の情報収集の段階で判断し、その道具を使いこなせるようになることが中級者には必要です。

道具の中でも特に地図やコンパス、ロープなどの使い方を理解しており、登山中に現在地が把握できればその方は中級レベルの登山者と言えるでしょう。

●全体の状態把握

登山中、自分の体調だけではなく一緒に登山をしている仲間の状態を把握できるようになれば中級者と言えるでしょう。

そしてその状況を見て、どういった判断をするのかということも中級者には必要になってきます。

登山初級レベルの方が目指すことになる上級者レベルの基準

登山上級者は初級レベルの方がまず目指しているレベルではないでしょうか。

上級者の基準も技術や知識的な要素を考慮すれば大体のレベルが把握することができます。

上級者の基準となる要素についていくつかご紹介いたします。

●山を理解している

「初心者でも調べれば山くらい分かるのでは」と思われる方もいるのではないでしょうか。

確かにインターネットやガイドブックなどには山の情報が詳細に掲載してあるので、調べれば誰でも分かることでしょう。

しかし、上級者になると「山の情報を理解している」ということではなく、山の魅力や山の怖さもしっかり理解しています。

つまり、登山において何が危険なのか、どういった行動が命取りになるのかということをしっかりと理解しています。

また、どんなに山のことを理解しても「分からないことがたくさんある」という考えの上級者の方は簡単に自らを上級者であるとは認めることはないでしょう。

●感情のコントロールができる

登山中は誰でも「必ず頂上まで行く」という感情がどこかにあることでしょう。

せっかく登山をするのですから、頂上まで登りたいというのは初心者でも上級者でも同じです。

しかし上級者になると精神論や根性論ではなく現実を見て状況を判断し、安全を最優先に考えることができます。

例えば「もう少しで頂上だから必ず登りきる」といった感情を排除し、危険と判断すればすぐに下山するという選択肢を選べるということです。

●計画の適宜変更ができる

事前に立てた計画を状況に応じて適宜変更できるかということも上級者には必要となります。

常に安全を優先させ、予想外の事態が発生した際でも臨機応変な対応ができることが上級者に求められます。

山のレベルを示す難易度の基準!グレーディングについて

山にはそれぞれ登山するにあたり難易度レベルがあります。

インターネット上では星の数で示していたり、数値で表していたりします。

標高が高ければ高いほど登山の難易度が高いというわけではありません。

そこで、山の難易度を示したグレーディングというものが存在します。

このグレーディングで初心者向けの山なのか中級者向けの山なのかを簡単に判断することができます。

具体的には体力度と技術度を基準に示されます。

体力度が1~10の10段階で示され、10に近づくほど体力が必要となります。

技術度はA~Eの5段階で示され、Eに近づくほど高度な技術が必要となります。

一般的にグレーディングは表として示されており見やすくなっています。

しかしグレーディングは県で作成されていることが多いのですが、多くの山は県境にあります。

つまり、県ごとに同じ山でも評価が違うことがあるので、注意が必要です。

またグレーディング表は天候が良好であるときの山の状態を基準に示されているので、天候が悪くなるとそれだけ難易度も上がってしまいます。

更に荷物の重さなども考慮されていないので、荷物が多ければ多いほど体力も技術も必要になってきます。

どうやって山を選んだらいいの?

最後に、登山レベルに応じた山選びのコツについてご説明いたします。

前記のグレーディングを参考にして山を選ぶということもできますが、登山者が皆同じ評価をするのかというとそうでもないので、あくまでも参考程度にしてください。

最も確実なのは、その山を登った方に話を聞くことです。

しかしこれは「身近に登山をする方がいれば」の話になってしまいます。

身近に登山をする方がいないという場合は、インターネットやガイドブックで情報収集をしてから山を選びましょう。

その際はグレーディング表だけではなく、実際に上った方の口コミや評価などを基準に山を選ぶことをおすすめいたします。

また、インターネットやガイドブックには山の難易度だけではなく、往復にかかる時間や登頂までの距離や難所といった情報が掲載されていることが多いのでそれらも参考にしましょう。

山の難易度を判断するうえで標高は参考になりません。

山の標高だけを見て「低いから簡単に登れるだろう」という安易な考えは持たないようにしてください。

標高が低くても難易度が最高レベルの山というのは数多く存在します。

登山レベルに応じた山で登山を楽しもう!

登山はレベルに応じた山を選ばないと危険です。

そのために知識や技術が必要になり、その知識や技術が高度なものほど上級者へと近づくことができます。

また、グレーディング表は山を選ぶ上で便利ですが、山の難易度は気象状況や人によって感じ方が違います。

登りたい山がある際には、グレーディングと合わせてガイドブックやインターネットで情報収集しその山の正確な難易度を把握しましょう。

登山レベルに応じた山を選び、最大限に登山を楽しみましょう。